19/06/27【村上 尚己
米中貿易戦争より大きい日本経済のリスクとは 

最近起きている金利低下が示唆するのは、
世界的な景気後退とそれに伴う先進国のデフレリスクの高まりである。
 ただ、各国中銀の緩和姿勢強化によって足元で進む金利低下が、
アメリカなどの国内需要を高める方向に作用するため、
今後の景気減速は緩やかなものになると筆者は予想している。

米中貿易戦争による緊張は続くが、
予防的かつ積極的な米欧中銀の利下げ転換によって、
世界経済の深刻な後退が回避されるというシナリオである。 

ECB、FRBによる緩和姿勢の強化をうけて、
アメリカの長期金利は2%を一時下回り、
ドイツの長期金利も史上最低金利を下回り、−0.3%台まで低下する場面があった。



日本だけが緊縮的な財政政策に踏み出すという「異常」

アメリカではMMT(現代貨幣理論)に関する議論が注目されるなど、世界的な経済成長率の低下のもとで拡張的な財政政策の必要性が高まっている、との見解は経済学の世界では広範囲に認められつつある。

そうした中で、日本では10月に消費税が引き上げられ、
先進国の中でほぼ唯一緊縮財政が始まることになる。

脱デフレの途上にある中で、安倍政権は他国とは反対に緊縮的な財政政策に踏み出すわけである。