今まで黙ってたけど、実は、アメリカに移住するんです…うそです。するもんか!
先週、産経新聞でずっとエイズ関係の報道をしてきたそしてNYでは実際にHIV感染者のサポート活動などもした宮田さんからご連絡がありまして。
アメリカの米国国際開発庁(USAID)のHIV/AIDS対策担当官のクリフ・コルテスさんという方が来日し、若者に対してどのようにHIV予防啓発のメッセージを発していったらいいかを意見交換するという趣旨の会議があり、ゲイメディアの人として呼ばれたのでした。
宮田さんにはお世話になっているし(伏見さんの連載でインタビューをさせていただいたり)、何かただごとじゃない雰囲気でしたし、ほかの一般メディアの方々とつながっておくことも大事かなあと思い、忙しい時期なので迷ったけど、バディの記事のネタにしつつ参加しようと思いました。
で、行ったんですが、会場がアメリカ大使館。顔写真付きのIDを持参せよということだったので、免許を持ってない自分はパスポートを持参。厳重に警戒する警官に「何しに行くの?」と聞かれ、入り口でIDとかバッグとかをチェックされ、さらに建物の入り口で携帯やカメラを取り上げられ、空港にあるような中を透視する機械でバッグとコートをチェックされ、やっと中に入れました。でも偶然パトちゃんに会ったので、ちょっと気が楽になって。
会議にはパトちゃん、宮田さんの他にアカーの柏崎さんが書記みたいな感じで参加していて、知ってる方がいたので少し安心。なにしろ緊張しまくりな会場でしたから。
最初にクリフ・コルテスさんから、アメリカでのHIV予防メディア戦略みたいなお話を聞いて、その後メディア系の方たちでディスカッション。NHKの迫田さん(田中美奈子にそっくり)、朝日新聞や読売新聞の方、MTVの方、TOKYO FMの方、Yahoo!の方などがいて、それぞれにどんな取り組みをされてきたか、そして今後どのようにメディアとして継続的に発信できるのか、みたいなところで話しました。特に印象に残ったのは、Yahoo!さんが、12月1日にエイズ特集をやったんだけど(それは僕も見ておぼえてました)、圧倒的に見る人が少なかった、つまり関心が低かった、ということ。それからMTVさんがやはりエイズデーのキャンペーンで、学校に行って音楽ソフトとかといっしょにコンドームを配ろうとしたらPTAの反対に遭ったという話。僕もゲイメディアとして、デリヘルボーイが表紙の号を見せてバディという商業誌でもこんだけやってますとか、エイズデーだけじゃなく毎月連載してますとか、発言しました。なんとなく、うまくいってる例みたいな感じで(ホントはそれだけじゃ足りないんだけどね)。時間が少ないので全員少しずつ発言して終わり、みたいな感じでしたが、本当はもっと突っ込んだ話ができたらよかったと思いました。
メディアと言ってもいろいろあるけど、結局は、それぞれにせっかく努力してエイズに関する情報を発信しても、受け手が関心を持たないとスルーされてしまうということがある。自発性とか良心に任せるみたいなところには限界があると思いました。責任はメディアにだけあるのではありません。国がやれ、というのではなくて、大勢の人が必要と思わなければ、変わっていかないと思います。まずは、性教育です。