ミルクトーレルの2019  牡  4月13日生まれ
馬名・ハリウッドフェーム

父 モーリス
母 ミルクトーレル
母父 ダンスインザダーク
生産 山際牧場
馬主 スリーエイチレーシング
厩舎 美浦・栗田徹

2020 HBAセレクションセール
落札者 ノーザンファーム
落札価格 2,145万円

体高:156cm 胸囲:181cm 管囲:20.5cm
馬体重:482kg
リザーブ価格:800万円
(セレクションセール時)

馬体写真




【レビュー】

ご無沙汰しておりました。またぼちぼち始めようかと思うので、ゆるっとふわっとおつきあいよろしくお願いします。現1歳世代も引き続き、ドラフト戦略や、中位以降で面白そうなプロフィールの馬を取り上げていきたいと思います。まずはtwitterのフォローアップから。


早期特例登録が続々と始まり、1歳馬のプロフィールが明らかとなってきたので登録馬を見ていたところ、気になったのがこの馬です。ツイートにあるように、同馬は今年のセレクションセールでノーザンファームが落札したものの、スリーエイチレーシングの名義で登録が行われました。

現1歳世代で、国内でノーザンファームの名義で落札された馬は5頭。
セレクトセールで落札されたのは3頭で
・母ティズトレメンダス(父ディープインパクト)→キャロットファーム
・母イオス(父ルーラーシップ)→シルクレーシング
・母サンビスタ(父ロードカナロア)→キャロットファーム
いずれもノーザンF系クラブでの募集となりました。
特にセレクトセール落札→キャロットで募集は近年でもエピカリスが出ていて注意が必要でしょう。

セレクションセールで落札されたのは2頭で
・母クイーンオリーブ(父モーリス)→不明
・母ミルクトーレル(父モーリス)→スリーエイチレーシング
となっています。

母クイーンオリーブは現役時シルクの所有馬として走ったものの、募集された当時はシルクとノーザンファームの提携前ですし、5,000万円以上での高額の落札となったためシルクでの追加募集となるかは微妙ですが、この馬の動向にも注目したいところです。

そして、この5頭のプロフィールを並べてみると、どうしても本馬の異質さが際立ちます。


ノーザンファームは日本最大のサラブレッド生産者であり、またマーケットブリーダーでもあるため、基本的には自前の生産馬を育成し、活躍させたいと願っているのが当然です。しかし他所の生産馬を落札するのは「どうしても欲しい馬」であったからに他ならないでしょう。それが本馬の父モーリスであり、ダービー馬ディープブリランテであったはずです。

しかし他所の生産馬をノーザンファームの名義で落札し、(おそらく)ノーザンファームで育成を行うにもかかわらず、顧客に所有してもらうという形態は、違和感を覚えます。

どのくらいのレアケースかと言えば、ノーザンファームの名義で落札された現2〜6歳の五世代で、吉田氏一族やノーザンファーム系クラブ「以外」の名義でデビューしたのは、わずか2頭。ジャスティンリーチ(1勝)とゴッサム(未勝利)のみ。三木正浩氏の名義でデビューしたジャスティンリーチはHBA2歳トレーニングセールの出身ですから、ノーザンファームの名義で落札されノーザンファームで育成をし顧客の名義でデビューしたのは、寺田寿男氏名義でデビューしたゴッサムのみということになります。
(なおゴッサムは未勝利引退となりましたが、これはデビュー前に頓挫があったと推察されます)


そして本馬ハリウッドフェームのプロフィールに近いのが、かつての指名馬でもあるジェネラーレウーノです。詳細は過去のエントリーをご覧いただきたいのですが、
シャンハイロックの2015(ジェネラーレウーノ)
こちらは森岡氏名義でセレクションセールで落札され、ノーザンファームで育成されたのは広く知られる通りです。

たまたまかもしれませんが、本馬が落札されたセレクションセールの約一か月前、昨年のセレクトセールでスリーエイチレーシングに落札されたファンキーボーイがデビューするも、勝ち馬から6.9秒差の最下位となり、以降音沙汰がありません。本馬とファンキーボーイの落札の価格帯が近いのは、偶然の一致なのか…。
いずれにせよ、POG陰謀派としては、この馬のプロフィールは見過ごすわけにはいきません。


本馬の母は芝1400m以下で3勝。G競侫蹇璽S4着もありましたが、基本的にはマイル以下で活躍した馬でした。
血統的には、5代母が今なお強い影響を誇るHopespringseternal(4代母の半兄がMiswaki)で、母がNijinskyのクロスを持っている点も悪くはないでしょう。
ランニングヒロイン〜ダイナアクトレス〜モデルスポートのラインを総じて増幅しているのも好感です。やはり芝のマイル〜中距離が活躍の舞台になるのではないでしょうか。

セール時の印象は、大型馬なだけあって、歩様、特に腰回りについてはさすがに緩さを感じさせるものですが、骨量もたっぷりで窮屈さはなく、さらなる成長の余地を多分に感じさせます。

ちなみに昨年のセレクションセールでノーザンFが落札したモーリス産駒エスコバルは、吉田和美氏の名義で堀厩舎からデビューし、2戦目で勝ち上がっています。この馬にも同様の活躍を期待したいですね。