（肉じゃがならぬ）肉里 （胡豆昆まかないレシピ）

料理研究家加藤敏彦プロデュース　名古屋の健康和食の店「胡豆昆（ごずこん）」
体に優しいお料理の　接待にも最適な店です
「胡豆昆」のメニューは月変わり。3月のメニューはこちらをどうぞ！

（肉じゃがならぬ）肉里　―スローフードレシピ（３月２６日）


肉じゃがの「肉」は、お宅では何？

私は出身が松阪ということもあり、

また、母が肉嫌いで、豚肉が食卓に上ることは無かったのですが、

なぜか牛肉と鶏肉は料理するのも大丈夫だったようで・・・・

そんなことから、うちの肉じゃがは牛肉でした。

ただ、名古屋で暮らすようになって、豚肉の方があっさりしていて美味しいかなと、

豚肉派に転向。

どうもこの肉、関が原辺りに境界線があるようで、

そこから西は牛肉、東は豚肉。

まぁ、今はそんなはっきりした境界線も無いのだと思いますが・・・・・


昨日トイレの中でふと思ったのですが、

じゃが芋はいろんな肉と一緒に煮ます、

だけど里芋はどうでしょう？

里芋と鶏肉の煮っ転がしは、昔から母の自慢料理でした。

それなのに、なぜ里芋と豚肉は一緒に煮ないのでしょうか？

「え〜、うち結構煮てますよ。」

そんな方もいらっしゃるかも知れません。

でも、一般的にあんまり見ないコンビです。

考えてみたら私は一度も食べたことがありません。

「里芋と鶏肉は、里のものだから合うけど、豚肉は山のものだからなぁ〜。」と、ボス。

そうかぁ〜出身がポイントかぁ〜・・・・

いや、しかし、そんなこと言ったら、里芋といかの煮物はどうなるの？

出身は違うけど名コンビだし・・・・

そこで今日は、「果たして里芋と豚肉の煮っ転がしは美味しいのか？」をテーマにお送りいたします。


今日の献立

1. （肉じゃがならぬ）肉里


2. いか団子汁


3. サーモンの幽庵焼き

今日の里芋は形がいびつだし、でこぼこしてるので、下茹でしましょう。

たわしできれいに洗ったら、皮付きのまま５分ほどゆでます。

そうすると皮もつるっとむきやすく、無駄も無いし、手もかゆくなりません。

切るとこんな感じ、まだ回りしか火が通っていません。


豚肉の薄切りと一緒に油で炒め、だしをひたひたまで加え、酒、砂糖を入れて、

落とし蓋をして煮ます。途中であくも取りましょう。


なんとな〜く、ちょっとした違和感があるような・・・・

ここにみそを入れれば何の抵抗もなく丸く収まる感じなのですけどね。

しかし、今日はあえてしょうゆで行きましょう。

しばらく煮たらしょうゆを加え、里芋が柔らかくなるまで煮ます。


最後にわけぎを加えて、煮汁を少し残して仕上げましょう。



昨日来月のメニューのいか団子を試作。

それを使って汁を作りましょう。

出しで煮たら、薄口しょうゆと酒で調味します。


「これ、今日つかってもらえますかぁ〜？」

またしても今村が野菜の端っこを差し出した。

人参、たけのこ、茎わかめ。

全部細かく切って、レンジで火を通し、卵に混ぜます。


これを最後にスープに流しましょう。


卵が全体をカバーしてくれるので、細かい野菜もバラバラにならずに仕上がります。


肉里はいかがでしょうか・・・・？

うん、いいんじゃないの。

何の抵抗もありませんね、

今までやってみなかったのが不思議なくらい。

そんなものがまだまだ沢山ありそうですよね。