昨日の記事で片頭痛に負けないための対策をねりました。


まずは復習です!
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1.睡眠を土日関係なく一定した時間で取ること(まとめて取ろうとしないで平均化する)

2.カフェイン摂取量制限(1日コーヒー1杯まで→減らすのはストレスなので朝か昼の食後どちらかに限定で、仕事しながらや夕食後は避ける)

3.仕事が長引いて食事が遅くなりそうなら、むしろ早めに小休憩とってできるだけ定時で食事をとる(特に夕食。以前は自宅で夕食を取るために頑張って仕事してたけど、最近は週間スケジュールの変化で夕食に間にあうように帰れる日が減っているので以前と考え方を変える) 

4.天候や睡眠時間の変化、仕事量・内容の急な変化による食事パターン変化やストレス量変化があれば、それに早期に気が付き、それ以外の誘因を出来るだけ抑えこむことで誘発因子複合攻撃を避ける。
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1・3は意識できています。


4の、仕事量のコントロールができているかというと自信はないですね・・・(-_-;)

今日も午前~昼は指導・管理等、午後は濃厚&乱雑外来、夕方から病棟運営会議と本院呼吸器内科との画像カンファして、そのあと研修指導と担当患者のカルテ記載・手紙作成などして、22時でやっと一息つけている感じです。 

ということは、明日以降に片頭痛が襲ってくる可能性が高く、かつ明日の天気予報は雨なので誘発因子が2つ重なっています。寝不足を避けつつ(つまり残業も朝活もせず)、しかもカフェインも制限しなければ乗りきれません。



ということで、今日のブログ記事では2番の「今日のカフェイン摂取量」を振り返ってみようと思います。 


朝、家で御飯食べる時間なくコンビニ弁当と一緒に買ってきたブラックコーヒー1杯

朝回診後に一息つきながら無意識に飲んでいたドリップコーヒー1杯

教育回診終えてあれこれ仕事片付け、昼の検診Xp/ECG読影指導の前にウーロン茶1杯

昼ごはん食べながらドリップコーヒー1杯

この時点で「やばい・・・(;´∀`)」と感じて、午後外来には飲み物持参せず。

夕食はレトルトカレー食べながら、けっこう辛かったのでウーロン茶1杯

その後、「さあ、カルテ書くぞ-!」という気合とともに、パックの無糖ブラックコーヒーと牛乳で作ったカフェオレ1杯



 
ん?  ん??

ずいぶん飲んでますね・・・(;・∀・)

計算しなくてもやばそうです。




ですが、そこは一応お医者さんなので、医学的にどうなのかもう少し詰めてみましょう。


まず、食品・飲料に含まれるカフェインの量を算出します。 

医学書だと面倒なので、ネット上から。

いくつか比べてだいたい同じ事書いてあるので、見やすかったこのページを参考にします。
カフェイン含有量一覧   不眠克服体験記http://humin.e-taiken.com/cafein2.html 



ドリップコーヒー2杯+インスタントコーヒー2杯+ウーロン茶2杯とざっくり換算すると


カフェイン含有量 =100×2 + 65×2 + 30×2 =390mg




これは多いんでしょうか?少ないんでしょうか?

まあ、調べなくても多そうですけども、ここでめげずにもうひと踏ん張りします。



先ほどのページを読み進めると「カフェイン離脱頭痛」というのがあります。

医学的に妥当な病名かどうかとかはとりあえず脇に置いといて結論を急ぐと、このページに書いてある量では
 
「1日200mgを2週間以上摂取していて、最終接種から24時間以内に発症」する頭痛らしいです。


参考資料として、昨日ご紹介した頭痛大学の家政学部では「カフェイン禁断性頭痛」という項目があり、より詳しく書いてあるので、興味のある方はご参照ください。

 
で、今日だけに限っても200mgの倍は摂取しています。

今日が特別ストレスの多い、もしくはコーヒー飲む暇があるほどラクという日ではないので、おそらく無意識に毎日200mg以上は摂取しているでしょう。

ということは、「休日に気を抜いてコーヒーを飲まないと頭痛が出る」確率が高そうです


できれば徐々に一日摂取量を減らして200mg以下(できれば100mg以下くらいかな)を目指せれば、休日に飲まなくても大丈夫そうなので、そこを目指したいですね。




ということで、

明日は「最低1杯はドリップコーヒーをのみ、カフェイン欠乏による頭痛リバウンドを防ぐ」ことを短期目標とし、

さらに2週間後には「1日1杯ずつ摂取量を減らしていき2週後には1日1杯以内にする」という中期目標としたいと思います。




また、ほぼ無意識にこれだけ飲んでいるので「コーヒーを飲まないぞ!」と意識すればするほど、かえってコーヒーのことを意識して飲んでしまう可能性が高いです。

脳科学とか心理学の話ですね。

禁煙指導や節酒指導でも「◯◯しない」という否定形の指導は避けるようにしてます。



なので、「(かわりに)△△するぞ」という肯定形の目標がいいですね。

さっきの表をみると、カフェインゼロで、かつ自分が好んで飲みそうなのは「麦茶」ですので、「毎日お腹タプタプになるまで麦茶をのむぞ!」 という目標が適切だと思います。



さらに、気がついたら手を伸ばしてしまう範囲にコーヒーではなく麦茶を置いておく必要がありますね。 

ですので、「普段コーヒー用に使っている水筒を麦茶専用にし、これを帰宅までに飲み干すこと」とします。

こうすれば、帰宅時点で麦茶がたくさん残っていたら、おそらくそれ以外にコーヒーを飲んでいたと間接的に推測できます。



さらに、麦茶を買い忘れる・自宅から持ってき損ねるというリスクもありますので、医局の冷蔵庫内容の購入希望リストに「麦茶希望 by けんた」と記入しておきました。

これで盤石!!


 

ちなみに、この一連の「カフェイン摂取を減らそう!」という目標を実践可能な形まで落としこむ過程は、研修医に適切な研修目標を作らせるためのフレームである「SMART」というものを意識しています。

参照:http://www.insightnow.jp/article/5029
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「S」…Specific 具体的か? 
→超具体的です!

「M」…Measurable 測定できるか?
→帰宅時の麦茶残量で測定可能です

「A」…Achievable 達成可能かどうか? 
→絶対実現可能なところまで落とし込みました

「R」…Reasonable/Relevant 意味のある目標か? 
→カフェイン摂取200mg以下というカフェイン離脱頭痛を防ぐための具体的な目標値としてコーヒー1杯以下を目指しています

「T」…Time-bound 納期・スケジュ-ルは? 
→これを短期・中期目標にわけ、期間を明確にして取り組んでいます。
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我ながら、ほれぼれするくらい素晴らしい目標ですね!

きっと2週間後には片頭痛のことを思い出すことすらできないくらい、頭痛フリーの生活になっていることでしょう♪


 

ちなみに、きちんと勉強したいようであれば、英語版ですがエビデンスや推奨などをきっちり勉強したいヒトの強い味方「Up To Date」で勉強してみてください。

Dynamedよりもわかり易かったです。


「Benefits and risks of caffeine and caffeinated beverages」というページがオススメです。

最後のSummary and Recommendationだけでも読むと、「あ、なるほど~」と思えます。




残念ながら、カフェイン離脱か疲労か眠気かわかりませんが、今の時点ですでに頭痛で涙目になってきているので、内容の日本語訳の掲載までは諦めて、さっさと帰って寝ようと思います。 

いやー、自分のことだと勉強はかどりますね。