「Common Diseaseの診療ガイドライン」という本が出ました!


Common Diseaseの診療ガイドライン〜総合診療における診断・治療の要点と現場での実際の考え方 (Gノート別冊)Amazon

【送料無料】 Common Diseaseの診療ガイドライン 総合診療における診断・治療の要点と現場での実際の考え方: Gノート別冊 / 横林賢一 【本】楽天


羊土社のGノートで連載をしていたものを、大幅加筆してまとめ直したものとのことです。
guideline
https://www.yodosha.co.jp/gnote/series/guideline.html


 
 羊土社ホームページのほうには、この本の内容見本や目次など載っています。
https://www.yodosha.co.jp/medical/book/9784758118095/


どんな本かつかみやすいとおもうので、目次の一覧をコピペさせていただきますね

呼吸器疾患

01 急性上気道炎(かぜ)【岸田直樹】

02 インフルエンザ【菊地由花,河原章浩】

03 喘息【田原正夫】

04 COPD【菅家智史】

循環器疾患

05 高血圧【永田拓也】

06 慢性心不全【加藤雅也】

07 心房細動【紺谷 真】

消化器疾患

08 ヘリコバクター・ピロリ感染症【小林知貴,長澤佳郎】

09 B型慢性肝炎【忍 哲也】

10 C型慢性肝炎【忍 哲也】

内分泌・代謝疾患

11 脂質異常症【瀬野尾智哉】

12 糖尿病【黒澤聡子,片桐秀樹】

13 甲状腺機能低下症【五島裕庸,北村友一,川島篤志】

14 甲状腺機能亢進症【金子 惇】

15 高尿酸血症・痛風【藤原昌平】

筋骨格系疾患

16 腰痛【白石吉彦】

17 変形性膝関節症【池尻好聰】

18 骨粗鬆症【池尻好聰】

19 関節リウマチ【遠藤功二】

精神・神経疾患

20 頭痛【茂木恒俊,横須賀公三】

21 うつ病【森屋淳子】

22 不安障害【木村一紀,井出広幸】

23 慢性期の脳卒中【臺野 巧】

24 睡眠障害【横林賢一】

25 アルコール関連問題【山梨啓友,前田隆浩】

26 認知症【山口 潔】

アレルギー疾患

27 アレルギー性鼻炎【加藤洋平】

28 アトピー性皮膚炎【岩本修一,横林ひとみ】

29 蕁麻疹【瀬尾卓司,横林ひとみ】

その他

30 急性中耳炎【杉山由加里】

31 慢性腎臓病【孫 大輔】

32 (鉄欠乏性)貧血【本村和久】

33 熱中症【佐々木隆徳】

診療ガイドラインの質を見極める【南郷栄秀】


以下、読んでみた感想です。

(ちなみにこの書籍は、昔お世話になった編集者のご厚意で贈呈いただいたもので、執筆者陣にも知り合いやお世話になった方々が沢山います。この本が売れても私の懐は潤わないし中立的な記載を心がけたつもりですが、COI的にも気遣い的にも少し盛った内容かもと思って差し引いて読んでいただければ幸いです)



この本の特徴は、タイトルそのものズバリですが、「Common diseaseを扱っている」ところがまず第一です。

最近は外来マニュアル系の本がいろいろありますが、割と内科よりのものが多いなぁという印象でした。

その点、この本は総合診療医視点なので、整形疾患や精神疾患など、内科テキストでは扱わないが内科外来(や総合診療・家庭医外来とか診療所とか)でよく遭遇する問題をまんべんなく扱っているのは便利だと思います。現場視点の項目選定ですね。


国内の代表的なガイドラインの丸写しではなく、海外のガイドラインや最近のエビデンスも提示しながら、ギャップや矛盾についても言及しつつ、実際の現場で総合診療医の立場でどう考え実践しているかについても、「ビヨンド・ザ・ガイドライン 総合診療医の視点」と言うコーナーで必ず解説してあるのもいいところですね。

ガイドライン丸うつしならガイドライン見たほうが正確(転記ミスがない)ですし。全部買い揃える財力や、外来にイチイチ持っていく体力という面では助かるけど。

また国内外の複数のガイドラインを紹介するだけで、内容の違いや国内の医療情勢などに言及してないものだと放り投げっぱなし感を感じますが、そこに配慮してあるのは気が利いていますね。


また、(今回の総合診療×リハビリテーションの雑誌編集をしていて痛感しましたが)編集者が他の人に執筆を依頼してそれを取りまとめたスタイルの書籍の場合、全体の統一感を出すのが難しいんですが、そこが割とクリアされていて読みやすい本だなぁという印象は受けました。

執筆者の経験年数や、病院総合内科ベースor診療所家庭医療ベースorそれ以外で多少論調の違いはありますが、総じて「うん、総合診療医の常識としてこんな落とし所ですよね」と言うところにまとまっているなと感じます。すごいですねー




もちろん、ガイドラインレベル+αくらいの設定なので、普通に慢性疾患を扱う外来で主治医として1年程度きちんと研修を積んだ人であれば、だいたいは頭に入っている内容なので新奇性はほぼ無いかと思います。

正直なところ、私も一から通読しようとは思いませんし、うちで1年程度研修をした後期研修医に「これ絶対読めよ!」と勧めようとも思いませんでした。


最適な対象読者は、序文でも書いてありますが「外来での診療経験がまだ少ない総合診療後期研修医」「これまで専門科での病院診療をしてきたが、新規開業したり外来・プライマリケアに転向したばかりの医師」に最適だと思います。
来年度からうちに来る総合診療・内科系の後期研修医にはお勧めしようかなとおもうし、頂いた一冊は後期研修医用共有本棚に置いとこうと思います。



贅沢が叶うなら、電子書籍版を早めにリリースしていただけるとうれしいですね。

もしくはうちの関連院所の電子カルテで閲覧できる、「今日の診療 電子版」に入ると助かるなぁと思います(最近、ジェネラリストのための内科診断リファレンスは今日の診療に入ってくれたおかげで、けっこう便利に使っています)

1項目あたりのページ数はそこまで多くなくてサラリと読めるんですが、なんせ扱う範囲が広い分、紙版書籍だとでかくて重い(811g、iPadより重い)のがたまにキズなんですよね。
A4版で300ページ強あるので、毎日医局から外来に持っていこうとは思えません。

外来メインの診療所研修の人とか、研修医が使う外来ブースが固定されているならそこに一冊置きっぱなしにするとかなら問題ないでしょう(うちでは、後期研修医が入る新患外来ブースに置いとこうと思います)

求む、電子化!!

 


 

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