今週末はプライマリ・ケア連合学会(JPCA)の全国学会で諸々発表などありますが、来月にはJPCA北海道地方会があります。



関連webページはこちら
http://jpca-hokkaido.jp/第5回北海道地方会開催のお知らせ


チラシ文面をコピペします。
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日本プライマリ・ケア連合学会北海道ブロック支部  第 5 回北海道地方会
 
【日  時】:平成 29 年 6 月 24 日(土)13 時 30 分〜18 時 10 分
【場  所】:かでる2・7(北海道立道民活動センター  札幌市中央区北 2 条西 7 丁目)
【参加費】:支部会員  ¥2,000    非支部会員  ¥4,000    学生・初期研修医  無料
 
【プログラム】
1.   開会のご挨拶(13:30  〜  13:40)
2.   総会  (13:40  〜  14:00)


3.   学術発表  (14:00  〜  15:00)
「口演(一般演題)」
「じぃんとしたり,グッときた事例や実践のポスター発表会」
※詳細は募集要項をご覧下さい.

4.   ワークショップ,シンポジウムなど  (15:10  〜  16:40)
①   ワークショップ1:
旭川医科大学看護学科教授  照井レナ氏監修!
「IPE de IPW  〜かかりつけチームになる!〜」

②   ワークショップ2:
「退院前カンファを変えよう  〜LIFE SUPPOT カンファのすすめ〜」と題して
健康の社会的決定要因(SDH)についての実践的な知識を学びます!

③   ワークショップ3:
「指導医との上手な付き合い方〜隣の芝生は青いのか?プログラムの壁を越えた専攻医
ぶっちゃけディスカッション」
地方会初の専攻医による企画!  北海道内専攻医のオリエンテーションも兼ねています。

④   レクチャー:  
人気企画「日常診療アップデート」
関節リウマチ,パーキンソン病,高尿酸血症,逆流性食道炎の 4 部構成でお送りします。

⑤   レクチャー:  
重要トピック「ポリファーマシー」をテーマに 3 部構成でお送りします!

5.   基調講演(16:55  〜18:05)
「これからの日本の医療,特にプライマリ・ケアについて(仮題)」
厚生労働省医政局医事課  課長補佐     久米隼人氏  をお招きします!

6.   閉会のご挨拶(18:05  〜  18:10)

7.   懇親会(18:30  〜  )
別会場にて開催する予定です。
 
■多職種でプライマリ・ケアを学ぶことができる貴重な機会です。
非支部会員の皆様も大歓迎!ふるってご参加下さい!
 
第 5 回北海道地方会  実行委員長  山田康介
(副支部長,更別村国民健康保険診療所)
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こんな感じ。

もう5回目になるんですね。。。





自分の出番は2つになりました。

もう専攻医でもフェローでもないので、内部で発表の機会もらえることはないし、振り返ってもらえることもないので、外部の学会・地方会・講演会とかで発表して、よその人にコメントもらうことで「振り返りながらの生涯成長するぜ!」という目標を立てていたので、頑張ってみました。

年1個発表すればいいやくらいでおもっていたので、調子に乗りすぎてちょっとやりすぎたかもしれません・・・(;´Д`)




1つは、講演(一般演題)です。

採択されたので、応募したときの抄録をコピペしちゃいます。

一般演題(口演) 
種別 :活動報告  
テーマ:地域包括ケア


演題タイトル
病院家庭医が地域ケアに踏み出すために

~マクロ・ナラティブデータによる地域住民・外来患者の分布分析~


抄録本文

【背景】
家庭医は診察室内だけでなく、地域の健康問題に取り組む専門家である。
しかし、病院勤務をしながら地域ケアに取り組むことは容易ではなく、「病院家庭医」を名乗る私も院内業務に忙殺されていた。
それでも地域に意識を向けつつ臨床や教育に取り組み続けたことで、徐々に地域の問題特性が見えてきた。
また、白石区から「札幌市10区のうち白石区は寿命を含む健康指標が最低であり、セーフティーネットも不十分」という報告が届いたことをきっかけに病院管理部を中心に問題認識が強まり、病院全体として地域ケアに取り組む機運が高まった。


【目的】
地域志向のケア(COPC)の第一歩として、既存の地域データを分析し、重点介入対象となる住民の地理的分布を明らかにする。


【方法】
マクロデータとして札幌市衛生年表・特定健診受診者質問結果・健康札幌21(第二次)データや白石区保健センター報・まちづくりセンター別人口動態を、
ナラティブデータとして近隣小学校長・養護教諭や当院長期勤続職員、住民代表からの歴史的背景や貧困世帯状況の聞き取りを、
ミクロデータとして当院内科外来全患者の世帯規模・保険種別・住所等のデータを収集した。これらをマップ上で重ね合わせることで、重点介入地域を推測した。


【結果】
外来通院者のうち高齢者は2km圏内に多く、菊水地域全住民の20~27%が受診していた。
小児と親世代は病院500m圏内に密集し、菊水地域全住民の3~13%が受診していた。


しかし住所マッピングでは、全年齢層でバス・地下鉄沿いに多く、歴史的に貧困層が多い裏通り居住者は少なく、特にハイリスクな東札幌からの受診者数は住民の0.1%弱だった。


外来患者に占める生活保護受給者は10%強(札幌市3.4%、白石区4.8%)、近隣小学校の就学援助利用者は25~50%もいたが、学校・企業関係者で無料低額診療制度を知っている者はごく少数だった。


【考察】
当地域は貧困世帯が多いが、受診者は近隣に集中し、アクセスの悪いハイリスク地域からの受診率が低かった。
院内で待っていても、社会的手遅れ事例が増えると予想される


【今後】
大学・NPOや地域住民組織と連携して、近隣高齢者の一斉調査を計画している。
また近隣学校や企業への無料低額診療制度を周知しつつ、子ども食堂や高齢者サロンをハイリスク地域で開設して、介入と情報収集を同時に行い、定期的にPDSAサイクルを回す予定である。


こんな感じのです。


なんとなく、民医連ぽい感じや家庭医っぽいかんじを意識してみました。

気を抜くとどうしても内科学的な分析に関心が向きやすいので、敢えてバランスをとるために頑張ってみているというのが一つの理由。

あとは、「この辺無視しててもかかりつけ患者達の健康アウトカムはよくならんな」と痛感しており、健康のもう少し上流を分析して手を出さねばと、臨床の感覚から自然とここまで押しやられてきたのも一つ。

それから、経営的課題で患者数を増やせという至上命題がありますが、他の一般的な病院みたいに「金になる患者を集めて、むしれるだけむしって、あと細かい問題は地域に戻せー」では芸がないので(すべての病院がそうとはいいませんが、超急性期の基準が厳しくなったのに合わせてそういう雰囲気は地域に増えてきているなぁとは感じます)、せめてうちくらいは「ほんとに困っている人に、まっとうな医療を提供する努力を重ねてみて、その結果として持続可能な経営に必要最低限な収益も確保できるか?」という個人的探究心(使命感?)もあって突き動かされたというのもあります。


「心優しいヤブ医者」は痛いですが(というか有害)、「赤字で潰れる優良病院」も残念(というか世の中に存在し続けられない)ですからね。

お医者さんは経営の話嫌いですけど、とっても大切。 

経営の話すると嫌われたりキレられるの、つらいっすよ。 「いやいや、あなたの給料、そこからでてるんですから」とは言わないですけど。
 
医学部や看護学部で経営について教えないの、なんでですかね? 今は教えてるのかな???

話がそれました。。。。



内容的には、すでに院内の責任者クラスの会議等では出した資料を焼き直すだけなので、せめて伝わりやすくわかりやすいスライドに落とし込むことと、当日までに追加データ等を集めても少しまともな内容にレベルアップできればと思います。

なお、大学関係者で、当院でとった地域データをもとに解析してくれた方もこの地方会で発表されるようなので、楽しみにしています。



もう一つは、依頼ワークショップです。

②   ワークショップ2:
「退院前カンファを変えよう  〜LIFE SUPPOT カンファのすすめ〜」と題して
健康の社会的決定要因(SDH)についての実践的な知識を学びます!


というやつです。

抄録は、全国学会でやるやつとほぼ同じなので、関心ある方は全国学会発表演題をまとめたコッチの記事をご参照ください。
http://blog.livedoor.jp/gp_ken/archives/9515110.html


医学的な話や、他職種連携と被らない、社会医学・地域医療系のネタで話できそうな道内の人ということで、ちょうど全国学会でそういうネタをやることを知っていた運営委員の方から推薦していただけました。

地域で働く診療所家庭医の先生方の方が適役がいそうですが、ワークショップ形式ですぐ準備できる人という手頃感で選ばれたんだろうと思います。来年は他の人の聞きたいっす。


今週末の全国学会にむけて、全国の同士と急ピッチで準備中です。

そこでは、「発表して満足して終わり!」ではなく、全国学会で得た経験や参加者からのフィードバックを吸収して、更にブラッシュアップして、各自が地元でWSして更に深めたり普及させたり、ある程度データが取れてきたらきちんとしたツール化して論文として発表したりしたいね!という話までしています(けっこうみんなバイタリティ溢れているし、能力も高いし、臨床現場の人も大学研究室の人もいるので、案外実現しそうなきがしています)。

みんなびっくりするくらい優秀で、当初イメージしていたものよりは数段面白くなってきているので、期待しといてください!


で、今回の地方会WSもこの流れの一貫で、一度全国でやったのを個人が地元に持ち帰っても再現できるかとか、繰り返しやることでブラッシュアップができるのかとか、地域性が異なると参加者リアクションがどうかわるのかとかをみてみたいなと思っています。

ファシリテーターとして、うちの専攻医数名も立候補してくれているので、若手にWS運営スキルを学んでもらう教育ツールとしてもいいかなと思っていたりします。



まあ、とりあえずは週末の全国学会に向けて、完全燃焼してきます。

ゴールデンウィークで3日休めたので、けっこうエネルギーは充電できていて、今日の外来も普段より早くかつ丁寧に出来た気がしています。



でわ!



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