2週間ほど前に、医療機関からなる勤医協グループから当院(主に地域連携室メンバー)と、介護系組織(訪問看護やヘルパーやケアマネや施設管理者や病院食のセンターなどの集合体)からなる勤医協在宅グループで集まって、合同での「地域連携シンポジウム」を開催しました

北海道勤医協 http://kin-ikyo.jp/

勤医協在宅 http://www.sapporo-zaitaku.jp/



タイムテーブルはこんな感じでした
===============
18:00~ 開会の挨拶 

18:10~ 自分の講演
 「病院家庭医が考える地域連携とは」
 

19:10~ シンポジウム:テーマ「地域医療を支える医療福祉連携に必要な事とは何か」
シンポジスト① 看護小規模多機能 責任者
シンポジスト② 特養 責任者
シンポジスト③ 地域住民 代表者
シンポジスト④ 当院地域連携室 師長
シンポジスト⑤ 当院 外来医長・各部門連携担当

20:10~ まとめの言葉
20:20  終了
===============




他の方々は、口頭での報告だったり、具体的な事例に基づいた報告が多いので公開はしにくいので、自分の資料の一部を載せておきます。

170825-勤医協在宅と札病合同学習会_地域ケアシンポ.pdf by けんた on Scribd




自分の話は、以下のような流れにしました。

1.家庭医についての紹介
遅刻してきた人がいても本題のところを聞けるようにという前座的なところと、連携する前にうちの病院にいる家庭医という人達は何を目指しているのかを知ってもらうために長めに。
地域連携をおまけやボランティアや経営的圧力でやっているのではなく、本業でやりたいと思っているが、なかなか病院からでられないので協力していきたいというメッセージを根底に

2.白石区の地域分析結果
地域連携の「地域」って何なのかと、対象地域の特性を個人的に分析した結果を伝え「この地域で何をしたらいいのか」を考える材料を提供。
どうしても介護集団だと高齢者や障害者にしか目が向きにくくなるが、そこに至るまでの「まだギリギリ大丈夫」な人や、そこに行きそうな若い世代など「上流」にも目が向き視野が広がることを念頭に。

3.専門職連携の様々な形態と理想
いろいろな専門用語や分類を敢えて羅列して、「今後どのように誰と連携していけばいいのか」を考える際のフレームを提供。
自分たちは今どのへんにいて、次はどこを目指し、将来的にはどうなりたいかと未来志向になるように意識

4.最後に問題意識の提示
ハードルをあげるというよりは、今回の1時間もの話を要約しつつ、このあとのシンポジウムにすんなり入り込めるような繋ぎとして



シンポジウム部分も、けっこう盛り上がりました。
当院からの難易度の高い事例の退院を受けてくれた、看護小規模多機能施設の責任者から、エクセレントな連携事例の紹介とその裏側の努力の提示

住民代表(友の会の方)から、自分の親が勤医協グループにお世話になってきた患者家族側視点で、感謝や願いをとても心に響く言葉で

当院連携室師長から、今の連携室の機能や事情と思い入れのある事例を提示し、制度面や経営面からの限界や制限と、それを踏まえてでもやりたいイメージの提示

当院の中堅家庭医から、各部門を繋ぐ仕事をしてきていてわかってきた・できてきた現状提示と、それを医療・介護で上手くやるイメージの提示

という感じで、10分位ずつでしていただきました。


人選に尽力していただいた在宅法人側のイベント責任者と、呼ばれてきたシンポジスト個々人の全てがそれぞれに持ち味を最大限はっきしており、聞いている自分も引き込まれ、様々なことを考え、多くの気づきや発想がでたとても刺激的で学びのある会になりました。


最後に意見交換して、今後の連携強化に向けての空気・流れを少し強化して終わりました。

具体的な成果としては、在宅側で作っていた連携チームにうちの医師も入れてもらうことになったのは大きなことでした。
病院側の組織に介護側が入ってもらうのは、医療→介護の一方通行な権力勾配が強くなりそうでいやだったので、「相手フィールドにすでにあるものの末席に、こちらがお邪魔させてもらう、入れていただく」形はとても良かったです(そういうチームがあったことを初めて知ることができたのも、入りたいなーと自分や医長が思っていたら声をかけてもらえたこともどちらも嬉しかったです)

また、半年後に再度同じメンバーであつまって、今回学んだことや気づきを元に実践した事例を持ち寄っての振り返りをするぞというイベント告知と、それに向けて意識的に事例経験を積んで行こうねという宿題提示も出来ました。



当院のように、高度専門医療や重症診療、救急医療を十分にはできない「地域密着型中小病院」が、地域にどう向き合ってきたのか、そして今後どうなりたいのかを、一方通行や独りよがりでなく、ともに考えるきっかけとなるような会に出来てよかったなと思います。


合わせて、地域や住民とのインターフェースとなる、当院内部の各部門の機能改革なども少しずつですが目が出つつあるとは思うので、「外との連携」ばっかりで外面だけよいハイテンションな人で終わらず、「内部の充実」もきちんとバランスを取り、この大変な地域での地域医療を少しでも良いものにしていければと思います。

その辺については、今週後半に一つ目のおおきなヤマが、また再来週にはもう一つのでっかいヤマがあり、また並行して飛んで火に入る夏の虫というか鴨がネギ背負ってきた感じの外部からの別視点の連携の提案もあり、これからまた盛り上がっていきそうです。


盛り上がりに自分がついていけるように自分自身の体調管理・ワークライフバランスと、特定の部門や人に負担がかかりすぎないような人材確保。育成などのマネジメントとをよりいっそうしっかりやっていかねばですね。






    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録