先日、毎月やっている家庭医療学習会で、精神面・理解力などに違和感を感じる患者の捉え方と対応方法についてのレクチャーをやりました。



※総合診療の初学者向けに、話を極端に単純にして説明しています。家庭医療の大家や、精神医学・リハビリ医学の専門家からみたら「おいおい、何を適当なこといってやがんだ」とお怒りになられる方もいるかと思いますが、初学者向けに意図的に単純化して説明していますので笑って流してあげて下さい(そんな大家はこのブログを読まないとおもいますけども)


家庭医療学習会は、当院にローテ中の内科or総合診療後期研修医向けのアドバンストな内容のもので、毎月第一火曜の18時から1時間程度やっています。

うちは半年から1年で後期研修医が入れ替わるので、最初の頃は医学的な問題の処理の仕方や、日常的に接する複雑さの分類と扱い方、そして超Commonな慢性臓器障害などのレクチャーをして、日々の当たり前の臨床を深くかつ簡潔に捉える方法論を教えています。

そして、中盤からは、プライマリ・ケアや家庭医療の特徴を理解してもらうために、ACCCC/Aの要素のうち、特に他科ではイメージしにくいCoordinationやContinuityの話をそれぞれ1回ずつつかってじっくり伝え「なんでこんな仕事を医者がやるんだろう?」という非医学的だけど、どう考えても患者のケアで重要なアレやこれやを腑に落としてもらいます。
これは、実体験を幾つか経験してから出ないと腑に落ちないので、ローテ前半ではやっても無駄なんですよね。


そして最後の方で必ずやるのが、この「精神面・理解力などに違和感を感じる患者」の話です。

単純に精神疾患に当てはめることができず、だからといってTrouble patientというレッテルを張って遠ざけるのは主治医力がついてきた時期では気持ち的に難しく、でも周囲が付き合い方を変えたり支援を入れたりするのは高齢認知症以外では経験値が少なく患者自身も受け入れなくて・・・という、にっちもさっちもいかない難事例の対応方法について、全体像や理解の仕方を伝えて「あ、そういうことなんだ。簡単」と思ってもらうためのレクチャーです。

これは、そういう事例を専攻医全員が経験してないとダメだし、経験したてで専攻医自身の心理面が不安定な時期だとできないので、「一定経験し、時間が経って自分なりに心の整理ができ、でもまだスッキリはしておらず、でもあるていど力がついたので同様の経験が今もリアルタイムに振り続けている状態」で初めて入るレクチャーなので半年の最後に持ってきています。




流れとしては、以下のような感じにして、普段やっている総合診療の経験や知識から、徐々に話を広げて地続きな実感の伴う世界の延長に見えるようにしています。



1.内科診断学や、エビデンスに基づく標準治療ではうまくいかない事例がたくさんいるよね!

「うんうん」



2.家庭医療学のBPS model(生物心理社会モデル)について、理論的な話やテキストでの勉強はあんまりさせてないけど、1みたいな事例では、患者の心理面や周囲の人や環境にまで視野を広げて、他職種で全体をカバーしないと良くならないのは経験したよね

「うんうん、そうなんだよなー」

そして、それは特殊な複雑事例にかぎらず、どんな事例でも基本であり、ここをサボるとうまくいかない事例ばっかりだよね

「そうなんすよー。最近それがわかってきました」

で、経験してそういうのが体で体感できてから、BPSモデルというフレームを与えられるとなんかスッと腑に落ちるんだよね

「あー、そうかもしれません」



3.で、このBPSモデルを拡張させると、特定の問題がこじれて扱いにくくなった「超困難事例」でも、ふだんの延長で問題点の全体像を捉え、問題のバランスが分かり、優先順位をつけて「とりあえず簡単で害の少ない対応方法」が見えるんですよね。

「え、そーなんですか?」

そういう拡張方法、知ってますか?

「・・・・・・・しらないです」

そうだよね( ̄ー ̄)ニヤリ



4.まず、一番馴染みがある(当院で初期研修した人の場合)フレームは「臨床倫理四分割法」だね。

n3059_16

「モヤモヤよさらば! 臨床倫理4分割カンファレンス」
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03059_02

あれは、Bio→M:医学的適応、Psycho→P:患者の意向、Social→C:周囲の状況はBPSモデルとおんなじで、あれに、QOL、つまり患者の生活や人生の充実度や辛さなどを加えたもの、つまりBPSの拡張とも捉えられるんだよね。

生活が上手く行かなかったり、病気の治療は終わったのに(もしくは病気は治らず固定したんだけど)それにとらわれて新しい人生が踏み出せずうまくいかない事例とか、ゴールが見えずに医療者がモヤッとしてるときに力を合わせて問題の全体像と個々の重み付けや関連性を共有することでチームが同じ方向を向いて前にすすめるツールですよね。

「あ、それはわかります。たしかにQOL追加しただけだ」



5.あと、似た感じですけど、患者さんの実存的苦痛(S:スピリチュアルとか、人生の意義とか、生きがいとか)をBPSに加えたものに、SPSSモデルというのがあります。

あ
https://www.researchgate.net/figure/7734220_fig1_Figure-1-An-integrated-systems-based-model-of-medical-care-The-patient-with-his

これも、身体:Somato、心理:Psychological、社会:Social、そして実存:Semioticの4つのバランスを見て、そのバランスを取ることを他職種で頑張ろうぜというモデルなので、BPSの拡張とも、四分割の変形ともとれます。

生きがいとか今後の人生とかを考えていくような、終末期ケア・緩和ケアの場面や、これまでの生活に戻れなくなったStrokeなどの後のリハビリや、臓器障害が進んで仕事をやめざるを得ないレベルになり身体障害を撮った人のケアなどでとっても有用ですね。

「SPSSはよくわかんないけど、たしかにBPSや四分割の延長ぽいですね」



6.じゃあ次。生活する能力が落ちていて、自立した生活が出来ず、訪問サービス導入とか退院調整の対象となる人を相手にするときの、BPSと類似したフレームは知ってますか?

「生活・・・? 障害・・・?」

わからんかー。身体障害とかを分類する、ICDから派生した古い分類といえば?

「あー、えと、あれです。ICなんとか」


そう、ICIDHです。
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それは、障害を3つの階層に分けて、それぞれにアプローチしようぜって言う感じで、どっちかというと総合診療のBPSよりは、内科のBio-medicalモデルという感じ。悪い原因を見つけて、取っ払ったらみんなハッピーという感じです。そうはいかないっすよね、なかなか。

「たしかに」

それを拡張して、もっと全体像見ようぜ! できればいいところも見ようぜ! 各要因の間の相互作用もみながら、一番介入効果の大きいレバレッジポイント探そうぜ的に発展したのは?

「あい・・・、ICFだ」

正解!
251002g02-2
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n251/n251_01-01.html

これは、健康状態のところに病名とかはいってBioな感じで、個人因子がその人の個性や考え方なども含めるのでPsychoで、環境因子はもろにSocial。

で、他では扱っていない機能・構造と活動と参加が、「BPSに加えて、このモデルで特化して細分化して深めた部分」です。

何かが出来なかったり悪くなったせいで望むような人生が歩めなくなったときに、心身機能などに分解して把握することで、介入するポイントが分析されたり、単なる筋トレでなく楽しく山に登って写真取る(参加)のためにどんな機能が必要か逆算するとショートカットが見つかったりするという経験はしてますね。

「たしかに!」

で、リハビリの話で出てきたフレームですが、最終的には「参加」なので、けっきょくQOLとか生活とか人生が目指すべき大目標で、その下位分類の視点・切り口がちょい違うだけなんだよね。

だから、リハビリの指導医・専門医と喋っていると「こいつ、総合医か?」と錯覚するくらい話があうのは、土台となる問題の捉え方が一緒だからなんだよね。内科疾患が重たいとか、他の要素も絡むなら自分たちが前に出るし、心身機能とか活動のところがよりネックになっているならリハ医に積極的な参加を依頼するとよいんですよ。



7.したら、ようやく今日の本題だけども、精神面や理解力がちょっと違和感があって、内科の診断と治療でうまくいかないときの、BPSを拡張した感じのフレームはなんか知ってる?

ICDをリハっぽくしたら、BPSニュアンスが加わってICFになったしょ?

ICDを精神科っぽくしたら、ICDと並ぶ精神科病名リストといったら・・・?

「あ! DMS・・・じゃなくて、あれの5です」

おしい!

DSMの、個人的にはⅣが、総合医の既存のフレームと相性がよいと思います。

四分割法やSPSSの4つとか、ICFの6つとかみたいに、DSMも幾つかに分けるんだけど知ってますか?

「3つ?」少ないわ。 「4つ?」おしい。 


というわけで、「5軸診断」です。

「あ~・・・、知らないかも。卒試ででたかなぁ」


5軸、正確には多軸診断システムはこんな軸です。

第Ⅰ軸……精神疾患 
第Ⅱ軸……精神遅滞(知的障害)とパーソナリティ障害(⼈格障害) 
第Ⅲ軸……⾝体疾患 
第Ⅳ軸……環境的問題(⼼理社会的問題) 
第Ⅴ軸……機能の全体的な適応評価

Bioは第Ⅲ軸、PsychoはⅠとⅡ軸、SocialはⅣ軸、QOLとか実存とか生活機能とかはⅤ軸ですね。はい、一緒。


で、リハでは心身機能・構造と活動と参加に特化して深めてましたけど、DSMはPsychoがなんか2つに別れています。


正直Ⅰ軸は、割と楽勝です。

診断基準がICD・DSMで示されていて素人でも「それっぽいかな」と思うし、学生・初期研修の精神科ローテでは典型例を経験し、テストでも勉強するし、エビデンスの示された薬物療法があるし、いざとなれば精神科医に紹介すれば断られることもないですね。

初期研修医なら、4SADsにある、特に4Dを押さえておけばとりあえず生きていけますね、認知症・うつ病・せん妄・統合失調症です。

もう少し広く捉えるなら、4SADsを丸暗記するのでなく(どうせ忘れて、現場で使い物にならんので)、古典的な精神疾患の分類である心因・内因・器質因でわけた、このグラデーション的なラダー的な図を頭に入れると良いです。
無題
自分が学生時代に偶然であった「精神医学ハンドブック」に乗っていた衝撃の表で、外的な要因に心が反応したのか、そういう要因がなく了解不能な経過ででた気分か知覚の歪みか、脳の病気で急な意識変動か慢性の知的レベル低下かで分けて行く感じで、病歴聴取などで比較的分類しやすく、隣の症状も出うるという幅のある理解をすると非典型例でも「自分で理解できそうな範囲」に落とし込みやすくなります





あとね、心因のところの人達は、本人の現状と周囲とのギャップからでた不和が、どんな方向に表現されているかを冷静に観察できると落ち着いて対応できるのよね。
20130730222856848

もなかのさいちゅう http://m03a076d.blog.fc2.com/blog-entry-1648.html

これでみると、心因でこじれた人が、身体化して「この症状を良くしてくれ、あの薬くれ!」となっているときに「どの薬を出せば正解ですか?」という質問がややずれているのがなんとなくわかりますよね。
対症療法薬は、焼け石に水をかけて少し冷ましながら、そもそも石が焼けた原因になっている「石がかまどのなかに入れっぱなしの状態から取り出す」ための時間を稼いでいるようなモノなので、薬の副作用が少なく、依存性が少なく、患者の世界観で納得できる説明とともに処方されていればなんでもよく、その点で漢方薬は割と使いやすいんですよね。

そして、表面的な病状に対して、背景の生い立ちや立場や心理的状況や周囲の人達やなんやらという背景を観察して、「じゃあ、○○サービスを入れよう」とか「少し気持ちが軽くなるように、最適な治療ではなく、第二選択治療を患者の世界観に沿った説明で処方しよう」とかやるのは、ふだん日常的にやっていることなので、意識すれば「あ、ギャップからストレスでてるので、本人の成長か、周囲との適合のどっちから攻めるほうがこの事例では楽かな。その時間稼ぎのために必要最低限の検査を出し、有害性の低い対症療法でまずは対応しよう」でよくない?

→以後、しばらくこの表の使い方というか理解の仕方について、実際の経験や専攻医の質問に応じて深めて楽しむ時間が続く。



で本題にもどりますけど、我々が困る問題、そして日常的に頻繁に遭遇する問題、そして精神科医に丸投げもできず「総合医こそが自力でちゃんと分析し対応できるべき」な真の問題はⅡ軸なんです。

知的障害と人格障害とありますけど、自分は知的障害(MR)と発達障害、そして人格障害あたりを入れています。


遺伝的要因や周産期の脳の障害ででる、脳機能の四すくみは知的障害、脳性麻痺、てんかん、そして発達障害で、オーバーラップもしやすかったりするので1個みたら他も探すのも大事です。
でも、これらは「小児科の病気」って思ってるでしょ。確かに知的障害や脳性麻痺や(小児の)てんかんは、たいてい小児期に診断されていて、そのままおとなになっても小児科にかかっていたり、内科では「既往歴」にかかれているので困らない感じですね。

でも、「他があんまりなくて、発達障害だけの人」って、寿命は短くないことが普通なので、内科に普通にたくさんいるはずだよね。

「あ! そうですね」

一般的な頻度は(みんなでその場で調べると)ADHDで3%、ASDで1%、LDで7%とかと言われていて、細かい数字はどうでもいいけど超Common diseaseで、うつ病よりもしょっちゅう視界に入っているはずです。
でも、それなりに社会に適応すると目立たないし、適応できないと「変な人」扱いで救急や病棟から追い出しちゃうので、単に「いるけど、視界にいれてない」だけなんですよね。

そして、結構偏った能力をもっている(劣っているという意味でなく、特定のことについてはむしろ得意だったりする)ので、特定の地域やコミュニティーに集積しやすくて、特徴的なのは医学部にけっこういますよね、こういう人達。学年に数人いなかった?
「あ、顔と名前が何人か思い浮かぶ・・・。ていうか、自分もそうかも・・・」

で、この人達は「偏った特性がある」けど、全般的に能力が低いわけではないので、その特性に合わせた生活指導や薬物療法設計をすればむしろ「優秀な糖尿病患者」に化けたりするんですけど、それって内科では習わないんだよね。

こんど、自分の予約外来や、過去に入院で受け持った患者眺めて、当てはめてみて、納得行くケースがどれくらいいるか見てみましょう。
あくまで、「レッテルを貼って患者を蔑むことで自分が楽になるツール」ではなく、「患者の少し理解しがたい言動を共感して理解することで、より良いケアを行って患者のQOLを高める一つの視点」として使いこなすとよろしいかと。


人格障害は何個あるでしょうか? 10個越えると覚えられないので、さっきのハンドブックの目次をみると3つの群にまとめられてますね

1群は統合失調のあるていど落ち着いた時期っぽい人達。

2群は神経症ぽい不安や抑うつや脅迫的な傾向があるけど障害までは行かず、でも偏ってるなぁ、そこまで心配線でもという人達。

3群が、有名な境界性人格障害とか非社会性とか演技性とかの「厄介だわ、この人達。はい出禁ね、もしくは誓約書」というイメージの人達です。

(別の分類ではA群・B群・C群というのもあるけど、順番が違うだけで中身は似た感じ→ https://www.igaku-shoin.co.jp/misc/medicina/mental4408/ )

どの人達も病気とはいえず、何かが足りないとも言えず、言動のパターンが偏っているだけで、偏り具合にはグラデーションがあって、極端だと社会との折り合いがつきにくくて、医療現場含め色んな場面で本人も周りも困っちゃうことが多いですね。

なので、3群の超端っこの人のイメージしかないと「ああ、あれはダメです。関係持ちません。全部コードホワイト」で終わっちゃうけど、もう少し真ん中編のグレーゾーンはうまく対応してその人の偏りにこちらが合わせたり周りを合わせる支援をして生き辛さを和らげられるといいし、総合診療専門医の最後の砦的立場の自分の場合は超極端の人でも安定して対応して打率8割でなんとか出来るところを目指していたりします。

「ほぇ~。そうですか~。じゃあ、今日のあの人は・・・。先月のあの人は・・・」と具体的な事例を出しながらここまで出したフレームを縦横無尽に試験適応しながら考えが深まっていきました。



8.で、いろいろやってきましたけど、こんな感じで患者の全体像を、患者の内臓だけでなく周囲まで視野に入れて捉えつつ、患者の人生や生き辛さや生活何かを支援する専門家は、みんな根底は同じフレーム使っているんですよね。

好みで1個を極めてもいいし、せっかく総合医なので全部知っておいて状況に応じて使い分けるとかっこいいと思います(実際、そのほうが対応できる範囲の桁が上がって、最強に一歩近づけます)


「なんか、そういうのが本にまとまってるのないんですか?」

ないですよ。

自分が総合診療やって10年目くらいでようやく片鱗が見えて、去年ようやく1時間でまとまって説明できるレベルまでつなげて話できるようになったばっかり何だから。


「あれ、でも何かで見た気がしますよ」

そう、それはあの、「総合診療流の患者中心のリハビリテーション」の総論です。




あれの「第1章 総合診療 × リハビリテーション」に自分が書いた「総合診療とリハの共通点・親和性」に載せた表がそれです。

無題11

羊土社のページで見本ページも見れます。
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758123204/


ここまでの半年間の経験があり、今日のレクチャーを聞いて、事例に基づいたディスカッションも聞き終えた状態でこの表をみると「あ、分かった!そういうことか!!」と初めて思えるでしょ。

本だけでは総合診療は学べないってことですよ。


逆に言えば、ちゃんと計算された現場で半年間きちんと学び、振り返りを指導医としながら、適宜レクチャーで「知識ではなく考え方」を教わると、こんな短期間でこの領域まで来れるんすよね。

自分が12年でようやくまとめた世界観に、大変だったとは言えたった半年で到達できたんならいいんじゃない?


総合も、精神も、リハも、全体像や複雑性を扱う領域は、予習やお勉強だけでは習得が難しく、経験しながら振り返り学ぶという成人学習スタイルがもっとも良いんですよね。

だから、最初にレクチャーせず、半年ローテの人の最後の最後出やりました。

「たしかに、4月にこの話きいても、ほー、へーで終わってました」


まあ、これを全部使いこなして、どんな困難事例(全病院で出禁になり、全科で対応不能と言われ、総合の専攻医でもスタッフでも対応できないレベル)でも、「はいはい、じゃあ私が対応しときますね」といって、実際高い確率で対応できるというのは、君らはまだ出来なくていいから、意気込みすぎなくていいですよ。

外科でいえば、ヘルニアとアッペの手術を覚えて、これから胃癌切除術の執刀を始めるかどうかという人が、いきなり「よし、手術所読み終わったから、あしたPDするわ!」ていったらみんな全力で止めるし、そもそもそんな発想する若手はやばいていうのはわかるでしょ。
今日来てた人はPDレベルだし、今の自分は、外科でPDを自由自在にこなすあの先生レベルと思えば、「今できないから凹む」のはお門違いってわかるよね。

「あー、スゲー納得しました。このレベルはPDなんすね」

そう。でも基本的なフレームで考え方や捉え方を学んだので、少なくとも学生や初期研修医が見学にはいって術野みてわかるレベルよりは高くて、胃癌切除術の前立ちしてカンペキに先読みしながら戦えるレベルにはなったってくらいだから自身持っていいし、明日からの臨床を楽しみにしていいと思います。



一同「おー」



という感じでした。


文字だけでは伝わってない感でいっぱいですが、ワークショップとか企画しても「うちの病院で濃厚な研修をして、日々の振り返りで触りだけしっていて、いろいろと切実な疑問ではちきれんばかり」の人でないと120%は満喫できないネタなのでこれでいいのです。

書籍化は狙わず、総合医向けの超マニアック学習会とかで、ちょいちょい披露しようかなとは思っています。




以上、「病院からの地域健康増進・SDH」や「慢性臓器障害やサバイバーケア」、「四次医療」と並ぶ、持ちネタでした。






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