病院家庭医を目指して ~野望達成への道~

地域密着型病院で活躍する家庭医を目指し、札幌市内で働いてるDr_kentaです。 病院外来でのプライマリケア、内科急性期病棟の老年・緩和ケア、リハビリテーション栄養を中心に、医学教育や院内システム改善などにも関心を持ちながらいろいろやっている日常を記録していきます。ちなみに「病院家庭医」という正式な呼称はありません(造語です)。 また医師による記載ですが、医学的な内容を自分や身の回りの方に適用していいかどうかは直接診察のうえでの判断が必要です。記載内容を試して発生したいかなる不利益も責任は負い兼ねますのでご了承ください。

読書・執筆

ビジネス本の整理しました。文房具・片付けやタスク管理関係

冬になると自宅の片付け、模様替え、断捨離をします。


外は寒いしすぐ暗くなるしで屋内で過ごす時間が増えるのと、冬季うつで自分の活動性も下がるのと、12月の師走は仕事が忙しくて余計に現実逃避したくなるので、毎年のようにやっている気がします。


今年は子供部屋の模様替え(二段ベッドを部屋の置くから真ん中にもってきて部屋を分断したり、機能・用途別に配置し直したりを子供のライフステージに合わせて見直し)、

ダイニングの模様替え(テレビを見る時間や見たい人と座席をうまく適合させたり、片付けや食事準備の動線を邪魔しない配置にしたり)、

クローゼットの中の整理(冬服を出しましたとかでなく、空きスペースに入れるものを機能別に入れ替えて死蔵品がでずに奥まで活用できるようにしたり)

棚の中の整理(領収証や説明書のフォルダ分けと配置と古いものの廃棄、書籍の永久保存版・デジタル化・売却の見直し、家族の成長に合わせて棚自体の買い増し、食器棚の自分占有スペースにあるお茶・コーヒー・ワイン・ビール関連製品の整理と少しでもステキ感のでる配置の工夫など)

などをしました。



本については、マンガ関係はなかなか廃棄・売却やデジタル化にはなりませんでした。

トイレや寝室でふと読みたくなることもあるし、最初にアナログで読んで気に入った本は、あのアナログ感込みの思い入れなのでデジタル化しにくいのです。


また、お勉強関係もなかなかデジタル化しにくいです。

医学書関係は「あの見た目のほんのあのへんのページにあるあの図」というざっくりな覚え方が多いので、デジタル化した途端に使えなくなってしまいます(キーワード検索苦手です)

他に、おとなになってから勉強し直したお勉強関係の、数学とか社会科とかの本は、将来子供が読みたくなるかもしれないし、自分もたまにパラパラ見たいし、本棚においてあっても見栄えがよいのでそのままです。


で、今回大量にデジタル化したのは、ビジネス書とかでした。

だいたい2008年から2011年くらいまでにひたすら読み込んでいて、当時は「これは神だ!(紙だじゃなくて)」と思うような名著に感じたものも多かったです。
しかし何年も立つと、一部は陳腐化してどうでも良くなるし、逆に超気にいったものはすでに血肉になりすぎていて本を読み返すこともなさそうです。

というわけで、今となっては陳腐化したものは廃棄か売却して(本棚整理で古いCDとかも出てきたのでまとめて売りに行ってきます。取りに来てもらうサービスでもいいですが、たまに古本屋で査定中にぶらぶらして知らないジャンルの本や古ーいゲーム見つけるのが好きです)、残りはスキャナでグイグイ取り込みました。



ちなみに、集めの本を裁断してスキャナ取り込みするなら、業務用の裁断機が無いとめちゃくちゃめんどいので、自炊する人はちゃんとした裁断機をゲットしておいたほうが良いでしょう。




    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】「医療現場で働く管理職1年目の教科書」、似た書籍のなかでは一番好みです

マネジャー向けのおすすめ本が出ました!
photo





「医療現場で働く管理職1年目の教科書」です


医療現場で働く管理職1年目の教科書 あなたの悩みに答える24ケース
小西竜太
メディカルサイエンスインターナショナル
2018-11-28





著者の小西先生は、学会の病院総合医委員会のお仕事でご一緒させていただくこともありますが、めちゃくちゃできる人で会議進行や資料準備、当日の運営が超テキパキしておりすごいなぁと思っていました。

また、臨床医にしては珍しく、ガチでマネジメントを勉強された先生で、単なる経験論や根性論でなく的確なフレームワーク・理論的背景をベースにして簡潔でわかりやすく説得力のある提案・発言が多く、一度は似たような勉強をして近づいてみたいと思っていたりもしました。



今回は、そんな思いを知ってか知らずか、私のような「現場で臨床していたら、気づいたら管理職の立場にもなってきちゃった。やり方は誰も教えてくれないから自分なりにやってみたけど、これでいいのか不安でしょうがない。だけどビジネス書は医療特有の事情にフィットしないし、医療者向けのセミナーとかに地方から参加するのは時間と費用が・・・」というニーズにジャストフィットするテーマの本ができました。

しかも著者推薦で編集部から献本いただけました。ありがたや。
(なのでおすすめ表現が若干過剰かもしれませんが、この本の売れ行きで私の懐が潤うことはありません)




この本の特徴、いいところは、「臨床現場でよくあるマネジメント関連イベント」24個を題材にしていて、いくつかは「あ、それいま経験中だわ」というテーマがあります。

また、それについて、対応する理論やツールをテキパキと簡潔に説明した上で、解決策を具体的に提示しているのもいい感じです。


家庭医療専門のレポートで求められる質改善のテーマだったら、この本をサラッと読めばいい感じのことが実践できて考察までかけちゃいそうです。

専攻医がおわってスタッフとして一定の管理業務にも関わる人には更にドンピシャのレベル設定です(実際にターゲットはミドルマネジャークラスと書いてあります)。
感覚派の人がふわふわやりながらたまに振り返るには言語化支援ツールとしてかなりイケていると思いますし、特に理論派の人が予習したかったり、やっていることの理論的妥当性が無いと一歩目が踏み出せない慎重派の人には最適だと思います。

さすがに自分も、この領域に関してはアドリブレクチャーを流暢にするほどの専門的知識はなかったので、ミドルマネジャーの指導をするトップマネジャーの立場の人にもあうでしょう。

あと、対象は「医師」ではなく「利用現場で働く管理職」とあり、看護師長や主任、事務課長や係長などにもちょうどよいレベル設定だと思います。
パッと見医師向けっぽく感じてしまいますが、うまく他職種のミドルマネジャーにも届くといいなと思います。




あ、ちなみに、現場の作業や人員のマネジメントだけでなく、病院や部門全体の経営にも関わるようであれば、以下の書籍もおすすめ・お気に入りです。




【読書記録】「病院経営の教科書」、数値をもとに基本を学べて、実例も豊富で教科書というより参考書(練習問題付きで教科書の理解深めるよう)という印象でした




以上です。

中堅総合医であつまって、管理や経営の話で盛り上がりたい欲がけっこうあります。そういうイベント期待です。








    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

南山堂治療の「終末期の肺炎」特集で「言語聴覚士がいなくてもできる嚥下機能調査 ―上手に多職種に協力してもらうコツ―」を書きました

「終末期の肺炎」という、病院総合医の一部の人にとっては熱いテーマの特集がようやくでました!

編集社のフェイスブックページ



南山堂のホームページ
無題




フェイスブックページの紹介文コピペ
================================
【最新号特集:終末期の肺炎】

終末期の肺炎に対して皆さんはどんなイメージをもっていますか?
治療やリハビリはいつまで続ければいいんだ...
胃ろうの是非を本人の意思確認ができないまま決断していいのか...

などなど,
終末期の肺炎は悩むことだらけです! (@Д@;)

今月号はそんな終末期の肺炎を総合診療の視点でどこまでも深めよう,という企画です.
治療や診断についてや,そもそも終末期っていつから? という疑問にもお答えし,
リハビリや意思決定,緩和ケアにエコーの使い方など
気になるトピックをたっぷり扱っております.


総合診療の醍醐味が詰まった特集となっていますので,必見ですよ(*^-゚)v

*****
ご編集幹事をお務めいただいた,
大浦 誠 先生(南砺市民病院 総合診療科)
ご執筆ご協力いただいた先生方,
本当にありがとうございました!
★南山堂HP → http://www.nanzando.com/journals/chiryo/900011.php
★amazon → http://amzn.asia/d/9Z3dNdW
*****

ちょっとがんばる医師のため
総合診療を楽しむ雑誌
「治療」
◆今後の予定◆
12月号:みんなで診る性感染症(編集幹事:忽那賢志 先生)
1月号:コンサルトの美学(編集幹事:尾藤誠司 先生)
2月号:検査で異常がない消化器症状・疾患(編集幹事:木村琢磨 先生)

================================




引用以上。

以下は、自分の感想というか紹介文的なものです。


高齢者肺炎は、内科・感染症診療の視点ではあんまり面白くないかもしれませんが、家庭医療・リハ・緩和/終末期・老年などの視点だと際限なく面白いジャンルだと思います。


私は、嚥下評価のお題をいただき、終末期にしぼりすぎずに広く高齢者肺炎の経口摂取判断や微妙なときの栄養選択について書かせていただきました。

タイトルは「言語聴覚士がいなくてもできる嚥下機能調査 ―上手に多職種に協力してもらうコツ―」です。


頂いたお題は、「総合医が自分でできる嚥下評価の紹介と、簡単な嚥下訓練と、他職種と協力して実践していくノウハウ」あたりでした。
「終末期肺炎」だと食べられない人にどうするかの話で話題が限定されるので、編集幹事の先生と相談して、「広く高齢者の嚥下障害が疑われる人の肺炎をテーマに、食べれる場合や微妙な場合の対応」をメインにして、「どうやっても経口摂取困難」な人の終末期栄養・人工栄養の話はざっくり切りました(栄養療法がお題でもないですし)。



内容としては、4月に東京でやった講演の内容もベースにしつつ、先日内部の総合診療専攻医向けにやったリハ栄養レクチャーの内容も加味して作りました。

学習会スライド共有:「第1回若手病院総合医カンファレンス」の誤嚥性肺炎レクチャースライド

リハ栄養レクチャー「慎重に口から食べる方針になった人への少しでもQOLの高まる栄養療法」



先日、奈良で行った講演と良い、振り返ってみると今年は嚥下ネタが多いですね。

南奈良総合医療センターにご招待されて、教育回診・高齢者肺炎レクチャー・専攻医SEAやってきます!




あまり関心や予備知識がない人に対して、キャッチーに提示して「お、これくらいなら俺もやってみるかな」と思ってもらうことを目標にしていますので、ちょっと言い切りすぎ・単純化しすぎなくらいにしました。

批判もたくさん出そうですが(嚥下に関心と知識がある人ならツッコミどころはちょいちょいあります)、それでも無関心→関心期→実行期へと変容する医師が増えたらいいなと思って書いてみました。


多くの日本人が、直接病名が何であれ肺炎や嚥下に苦しむ過程を経る可能性は高い」ので、より優しく愛情ある(そしてエビデンスに基づき、治せる部分や支えられる部分はきちんと対応する)高齢者肺炎ケアが広まるといいですね

 

    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

プライマリ・ケア連合学会の「実践誌」がけっこう面白い!

日本プライマリ・ケア連合学会(JPCA)が出している「プライマリ・ケア」、通称「実践誌」がなかなか面白いです
無題



JPCAは、旧関連3学会が合併してできた日本における総合診療関係で一番大きな学会だと思っていますが、規模が大きくなっただけでなく、研究・学会発表・論文投稿のレベルアップにもずっと力をいれており、最近はほんとにレベルが上がってきています。

aaa
http://primary-care.or.jp/journal/index.html
(ちなみに、ページしたの方に優秀賞とった私の論文が書いてあります。自慢ですいません・・・)


おかげで、しょぼいなんちゃって研究だとなかなか採用してもらえないくらいに・・・(T_T) いいことですけど




で、学会誌(日本語誌と英文誌と両方あります)の学術的なレベルが上ってくると、プライマリケア的にはとっても大切なことなんだけど学術的ではないので学会誌に載らないことが増えてきちゃうんですよね。

もちろん、プライマリケア現場を学術的にきちんと解析してデータ化して発表することで全国のプライマリケア医のレベルアップや、なんなら医療政策をまともな方向に変革させていく基礎資料にしたりは大事ではあります。

でも、そもそもが大学研究とは対局にあるような在野の実践的な医療なので、学術的なレベルの高さだけでは、プライマリケア医にとっての重要性や有用性を表しきれないともおもっています。



なんてことを考えていたら、さすがに学会の偉い人たちはちゃんと考えていて、実践誌というのを別に作ってくれました。

無題


プライマリケア業界で、特定のトピックスについて先進的な医師が(必ずしもエビデンスガッチリでなくても)説得力があり明日から真似できそうな診療について語ってくれたり、学会誌では扱いにくいようなテーマについて座談会などの形式で書いてくれたりしています。

また、EBMerによる原著論文レビューの連載がけっこうよくて、紹介された論文の中身よりも(ここに取り上げられるような論文は、普通に普段から論文チェックしていればすでに知っているものがほとんどです)、その論文をEBMerがどう解釈しているのかのところがとても勉強になります。


個人的に好きなのは、岡田先生の「プライマリ・ケア事始め」で、プライマリ・ケアや家庭医療の特性とか評価について、一般的に専攻医や指導医が言っていたり若手向けの教科書に書いてあるようなレベルよりもめちゃくちゃ踏み込んで、王道レベルの研究者が書いた文献やその他諸々を引用しながら説明されていてとてもおもしろいです。

以前は、岡田先生のプロジェクトチームに所属して、ACCCAの論文レビューをして学会の教育講演で発表したこともあります。そのときに自分が担当したのは、これまたマニアックなAccountabilityですが、今になって副院長という立場で組織全体を考えるようになったり、カナダで医療のアカウンタビリティーを学んでみてとても理解が深まっています。

今回の記事では、スコアリングで各国のプライマリ・ケアシステムを評価する指標の紹介と、これを日本に当てはめると・・・という内容で非常に面白かったです。
医療政策に関わったり、学会の委員会などでそういう活動するような人はそのまま使える概念化もしれませんが、一病院に勤める小医としては「うちの医療機関をリデザインしていくときに、こういう指標を意識するとより効率よく地域に役立つ組織にしていけるかもしれない」というふうに参考にできるなと思いました。
PCシステムスコアのうち、個人で変えられること、組織で変えられること、地域で変えられることくらいまで(SDHのあれでいうMicroとMesoのレベル)について切り出して具体化しつつ、国や政治じゃないと変えられないところ(Macroのレベル)については研究テーマや政策提案活動のタイミングなどで活かせるように頭の片隅に常に置いとくのが良いように思いました。


それ以外に、今回読んで面白かったのは、「親の七光ですけど、なにか?」というキャッチーなタイトルで、医師会活動や医師会に所属し参加することのメリットを自然に伝えている記事がとても興味深かったです。そろそろ、関わりつくるかなぁ。。。

あと、今回一番おもしろかったのは(一般的な指標でよいわるいでなく、今の自分の関心のど真ん中という意味で)、「健康と社会を考える 医師の影響力を自覚的に用いるーアドボカシー活動とパートナーシップ構築ー」でした。
カナダで社会医療を学んできて、「よし、あれを自分のところでもちょっとずつやろう!」とは意気込んだものの、「具体的に、日本の現状を踏まえつつ、自分が個人でも始められることはなんだろうか?」と考えながら煮詰まっていました。
しかし、今回この記事をよんで、凄くイメージが持てました。これならちょっとずつできそうです。

ホントは病院全体で取り組むほうが効果は大きいんでしょうが、自分が上から「よし、お前ら、やれ!」といって動く組織でもないですし(あらゆる決定がボトムアップの民主的な検討を前提としています)、そもそも自分の実績がないと「言い出しっぺが一番使えない」になってカッコつかないですし(カッコつかないのにうまく成果が出てしまうのが理想ではありますが)。

これでちょっとずつ、学んだ成果を形にできそうです。



という感じで色々書きましたが、ほんとにこの実践誌は読み応えがあって面白いですね。

webで無料公開されてないのがほんとに残念。学会員だけの特典という位置付けなのかなぁ・・・

まあ、確かに完全公開したとして、総合診療やプライマリケアの理解がない(というかハナから適ししている)他科の特定の医師・団体がみたら「ほら、こんな低レベル(学術的とはいえない)なことをして・・・」という批判・誤解の材料になるのかもしれません。

けど、それ以上に、学生や研修医、そして一般市民がよむことで「ああ、この学会はこういうことをやっているんだ」ということがイメージできるのは大きいような気もするんですけどね。
学術誌の方(研究の論文が乗っている方)は、専門医としてはとても興味深いですが、初学者や専門外の人が読むにはやや大変ですしね。


あと、紙媒体で届くと保管場所に困るし、自分は全部スキャンしてPDFにして保管しているけど裁断→スキャン→フォルダに入れる作業が地味に面倒なので、最初からPDFで配布してほしいなぁと思ってしまいます。
(学会の中の人をやっていると、希望者だけPDFでメール配信して、それ以外には雑誌で配布というのはまあめんどくさいということも理解はしますけど)



とにかく、せっかくいい内容がおおいので、もっと知られたほうがいいなぁとおもってブログで紹介してみました。

学会員だけどよくわからんから届いたらすぐ捨ててますという人はもったいないですよー



    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

「型が身につくカルテの書き方」今年度はたくさん売れているようですヽ(=´▽`=)ノ

カルテの本が、けっこう売れているようです


Amazon


「型」が身につくカルテの書き方 [ 佐藤健太 ]「型」が身につくカルテの書き方 [ 佐藤健太 ] 楽天市場



 2015年の4月に出た本で、3年半ほど経ちました。

正確な売れた部数はわからないんですが、今年は妙に売れていたようです。



半年ごとに入る印税から逆算した大まかな予想では、

例年だと前半期の半年(1~6月?)で1500~1600部くらいのペースですが
(1学年8000人として5人に1人くらいがお買い上げ?)

今年は2200~2400部くらいに買っていただいたようです。
(1学年の4人に1人くらい?)


自分で買わずに同期のを盗み見したり、医局や病院で買い与えたものをみんなで読んでいるケースも結構あるようなので、普及度としては新卒医師の3人に1人は見ているくらいだったりするんでしょうかね。すごいですね・・・



見学に来る学生や、ローテしている初期研修医から聞いた話とかからだと、学生や研修医が買う割合は同じか微増くらいのようで、若手・中堅の指導医層で買う人が増えてきているのかなと想像しています。

他院にローテや見学いったときに、「この本いいよ?ちゃんと読んどきな!」とドヤ顔で指導医に言われて「その本の著者、うちの病院の指導医だよ・・・」と内心思うという場面があったそうです。


たぶん、ある程度あの本を読んでいる若手が増え、新しい書き方をみて疑問に感じて自分で勉強したり、研修医にカルテの書き方を質問されて追い詰められて手にとったりというパターンが増えているんじゃないかという気がしています。



この本で想定していたのは、あくまで学生や研修医レベルが「指導医に教えてもらえなくてもコソ勉できるように」というイメージで書いていたので、ちょっと想定を超えてきてしまっているかもしれません。

各病院・各科・各指導医の流派を読み取りつつも、短期ローテでいなくなってしまう学生・研修医の身分のうちに書き方を練習して自分なりの型を習得しちゃおうというメッセージを込めてみたつもりなので、指導医層まで読むなら書き方を変えてみないといけないかもしれんですね。



第二版、書くべきなのか・・・?

今年度は忙しすぎて無理だなぁ・・・


もし書き直すとしたら

・一定の経験を積んだ臨床医(卒後5~15年目くらい)を想定した、スマートで実践的な書き方

・セッティング別に加えて、各科別の各論の追加

・研修医視点での練習の仕方だけでなく、指導医目線での教え方

とかがニーズに入ってきますかねぇ。



んー。考えておきます。



他にも、プレゼン・コンサルトスキル本とか、検査の出し方・読み方の本とか、学習スタイル別のお勉強方の本とかも書いてみたかったりするんですけどね。

来年度、余裕が出たらかなぁ。余裕なんてでるのかなぁ・・・





    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

Gノート2018年8月号の連載企画「思い出のポートフォリオ」に、「家庭医としてのリハビリテーションへの関わり方」のテーマで専攻医と一緒に書きました!

総合医向けのエビデンスごりごりな読み応えたっぷり雑誌「Gノート」に、自分が関わった記事が掲載されましたよ!
9784758123310
https://www.yodosha.co.jp/gnote/book/9784758123310/index.html




2018年8月号で少し前なんですが(紹介記事書くひま作れないまま時間経ってしまいましたすいません)、わりと力作なので紹介しておきます。




家庭医療専門医(新専門医制度では総合診療専門医)の、専門医試験時に提出するポートフォリオでは、救急や老年や終末期ケアと並んで「リハビリ」というテーマも設定されています。

一方で、家庭医療研修中にリハビリについて深く学ぶ機会があるプログラムは稀で、ポートフォリオを書く段階になって初めて「リハビリって何書いたらいいんだ?」と悩む人が多いです。


私は、いちおうリハビリ認定医の資格をもっていてそれなりに勉強してきたので、リハ医に読んでもらえるレポートの書き方は習得したつもりです(認定医試験のときにレポート提出してますしね)。

また、家庭医療を実践しながら、その文脈で活かせるリハビリを学んできたので「家庭医だからこそできるリハビリ」についての知識や考え方を持っているという意味では国内でも稀な存在だと思っています。
リハ認定医試験のときのレポートを、リハ専門医・指導医に見てもらったときの感想でも「家庭医がリハビリのレポートを書くとこうなるんですね。新鮮で勉強になりました」というフィードバックをいただけるくらいには視点が違うようです。



というわけで、普段から「リハ認定医試験用ではなく、あくまで家庭医療専門試験に提出するためのリハビリポートフォリオ」の書き方は意識しており、うちの専攻医には毎年指導していました。
(ポートフォリオ作成支援担当が、私の場合はリハと研究です)



今回は、その内容を詰め込んで書かせていただきました。

とはいっても、原稿の8割方を書いたのは、優秀ポートフォリオ賞を受賞したうちの若手で、自分は指導・フィードバックポイントを書き足した程度なんですが・・・

学会ホームページの優秀ポートフォリオ賞 受賞者一覧
https://www.primary-care.or.jp/nintei_fp/portfolio.html


指導医の立場の人の参考になるように、いっぱいコメント書き足したので、参考にしていただければ幸いです。



専門医試験の評価基準的には、「家庭医としての優秀さを示すリハビリテーション」をマニアックに示す必要はなく、「家庭医として幅広い分野に渡って標準的な診療ができており、リハビリも最低ラインはクリアしていますよ」ということが示せればいいようです。

ただ、それでは物足りないと個人的には思うので、「リハ医ではなく家庭医を選んだあなたが、今後家庭医療専門医(総合診療専門医)として堂々とリハビリに関われる」ことを目指して、ポートフォリオを書くのをきっかけに学んでもらうべしと思っています。

本来なら後期研修中に実践を通して学んでもらい、リアルタイムフィードバックやレクチャーで教え込むのがよいんですが、新専門医制度では短期ローテになりがちでリハまで学ぶ余裕がない人もおおいので、せめて専門医試験前の詰め込み時に補習できるようにという感じでやっています。
(もちろん、あからさまにポートフォリオ作成への熱意か余力がない人もいるので、そういう人で、かつリハは別に・・・という人には指導の要求水準を下げますが、本人に学ぶ意欲があればがっつりいきます)



今回ので、私が指導担当している「研究」と「リハ」のエントリーについて、それぞれ優秀ポートフォリオ賞を取ってくれた人達による記事ができたので満足しています。

研究のポートフォリオが掲載されている、2017年4月号掲載ページ
https://www.yodosha.co.jp/gnote/book/9784758123211/index.html


連載企画を降っていただいた編集部の方には感謝ですm(_ _)m










    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

ドクターズマガジンの地域医療特別企画に掲載されました!

ドクターズマガジンの2018年10月号に載りましたよヽ(=´▽`=)ノ

201810
https://www.doctor-agent.com/service/doctors-magazine/back-number/2018/No10




ドクターズマガジンは、いつも外科系のかっこいい先生が表紙を飾っている、民間医局で有名なメディカルプリンシプル社が発行している医療系雑誌です。


表紙と「ドクターの肖像」を飾ったのは日本家庭医療業界の巨人、葛西龍樹先生でしたし、

特別企画も、札幌市の都市部の地域医療に取り組む私のほかに、壱岐島や岡山県上山地区の若手総合医のインタビュー記事がのっており、

全体として地域医療特集号になっています。


この雑誌でこういう方向の特集になるのは珍しいらしく(総合診療とか地域医療は地味なので、ゴッドハンドな外科医の特集したほうが売れそうですしね)、時代の流れというかいろんなものを感じています。


インタビューはかなり盛り上がって(というかインタビュアーがめちゃくちゃ上手で)、総合診療や地域医療のホントのところをかなり掘り下げてお話することができました。

紙面の都合もあって、喋った内容や空気感などは半分も伝わりきらない感じにはなっていますが、今まで受けたインタビュー記事のなかでは割といいほうじゃないかなと思っています(喋りが下手過ぎて、インタビューの記事化というパターンだと、脳内の再現率が下がるんですよね)



今回、発行時に50部ももらってしまって持て余しているので、とりあえず研修医には配ってみました。

たいていの病院の医局にはおいてあるとおもうので、もし見かけたらサラッと眺めてやってください(みんなが読んだからといって私の懐には何も入らないのでCOIありません)








    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

社会医学や健康格差のおすすめテキスト

この一週間の記事の反響がよいようで、ブログのアクセスが倍くらいになってます

せっかくなので、これを機におすすめテキストをのせときます

少しでも、日本の医療関係者や一般住民の間でこういうことが広がるといいなと思います


健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25Amazon

健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]
健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]楽天

社会的健康の決定要因がいかに寿命や健康状態に影響しているか、そしてそれが改善可能で、医療者なら関わるべきだという考え方がとてもよく理解できます

世界医師会会長のマーモットさんの本を、民医連の医師で翻訳したもので、けっこうこなれた訳で読みやすいですよ。
私も、ほとんど貢献してないですが、巻末の翻訳者チーム一覧の末席に名前のっています



健康格差社会への処方箋
近藤 克則
医学書院
2017-01-30Amazon


健康格差社会への処方箋 [ 近藤 克則 ]
健康格差社会への処方箋 [ 近藤 克則 ]楽天

これも定番
マーモット本よりは、理系のきびきびした文体で読みやすいです



えーと、他にもあるんですが、飛行機がそろそろ出発しそうなので終わりにします

どっちかでも読んでほしいっす







    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

たくさん本を読みましたよ。アナログの魅力、捨てがたし。でも本を置くスペースにも限界が

夏休み中に、ライフハック系・マネジメント系の本もいろいろと読みまして、人生や仕事に活きそうな示唆をたくさん得ましたよ。

本読むの、楽しいなぁ・・・

毎日時間のある限りひたすら読みまくってました。



ちなみに、漫画や雑誌は電子書籍で全く問題なく、訓練の結果英語論文もタブレットで苦痛なく読めるようになったんですが、教科書や新書・文庫本など考え方を取り込む系の本はアナログじゃないと未だに読めません。

というか、アナログで読むほうが楽しいんですよね。


分厚い本は、移動中に持ち歩きにくく、普段本棚にしまっちゃうと出すのも面倒になるのでやむなく最初にスキャンしてiPadに入れちゃいますが、薄っぺらい200ページくらいまでの本なら数冊持ち歩くほうが快適です。



さすがに自宅も医局も本棚のスペースに限界が来ているので、読み終えたら即スキャンして処分するようになりましたが、これはこれで快適です。

たいてい読み終えたアナログ本は、本棚にきれいにしまったまま10年位放置してしまうけど、データにしてOCR処理(本文の文字が検索できるような処理)をしておくと、グーグルデスクトップ検索やWindowsエクスプローラーの検索でヒョイっと出てきてくれるので、記憶が思い起こされて再読につながったりして便利です。


インプットはアナログ、ストックはデジタルがいい感じです。



スキャンする前提として、本を裁断しないといけないのが昔は手間でしたが、ちょっと前に業務用裁断機を購入してからその手間もなく、むしろ鮮やかな切れ味がストレス発散にもなっていい感じです♪



    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】Gノート増刊「動脈硬化御三家」、レジデントノートに掲載されました

1ヵ月前に提出した「Gノート 動脈硬化御三家」の書評が、レジデントノートに掲載されました。


書評が掲載されている、羊土社Gノートのホームページ
無題
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758123280/


書評が掲載されている、羊土社レジデントノートのページ
https://www.yodosha.co.jp/rnote/book/9784758116107/index.html


前回書評書き終えたときに書いたブログ記事


    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【書籍紹介】「病院で輝く総合診療医」が出版されました!病院家庭医志望者にお勧めです

病院で輝く総合診療医 (総合診療専門医シリーズ) 

がついに出版されました!



病院で輝く総合診療医 (総合診療専門医シリーズ) [ 川島 篤志 ]
病院で輝く総合診療医 (総合診療専門医シリーズ) [ 川島 篤志 ]



私も、当院の医長との共同執筆の形で「病院総合診療外来での引き継ぎの質を高めよう 」というのを書いています。

「病院の、しかも総合診療医の担う、外来での引き継ぎ」の特徴って何だ?というのを何度も打ち合わせしながら深めて、いくつかの概念でうまく説明できたと思います。


Multimorbidity・慢性臓器障害のフレームでBiomedicalな情報を、患者中心の医療の方法PCCMのフレームでナラティブやコンテキストをバランスよく記載できるように提案してみたところ、実際に自分たちが普段書いている申し送りそのものになりました(なのでとってつけたような、学んできたことを書き出したけど実践不可能なものではない、はず)。

また、その過程で、普段自分たちが何を意識して行っていたかを構造化できたため、自己詳察が深まって面白かったです。


また、病院外来ならでは感の一つに、所長が何年もいて医師固定の傾向が強い診療所と比べると「月や年単位で医師の異動が多く、また外来担当医師数が多くて毎回違う医師が見ることも多いため、申し送りを作成する医師がその患者を担当していた期間が短い」というのもあるよねというところに気が付きました。

そのため、「何でもかんでも知っている総合診療医として理想的な申し送りを書ける」という理想論からの出発はせずに、「短期間しか見れていなかった事例でも、それを踏まえて不十分な点の明示とその対応、今後の長期プランの提案」も書けるといいよね(ていうか、普段そうしてるよね)というところまでいけたことで「病院の外来における引き継ぎ」という難しいテーマも吸収できたかと思います。


あくまで、当院での診療経験がやや長い科長と医長が相談しながら考えたものなので、他の医療機関や地域ではまた別の視点があるかと思いますが、考え方やフレームの一例として一定の参考にはなるのではないかと思います。




まだ手元にはないので他の先生方の記事を読めたわけではないですが、執筆者一覧をみると「まあ、この人が書いてつまらないってことはないだろう」という先生方の名前が並んでいます。

編集責任者の人脈の幅広さと、テーマに応じた人選眼がすごいなぁ・・・と思いました(実際、ある書籍企画の責任編集をしてみると、項目選び以上に執筆依頼相手の選出がとても大変でした)


そしてなにより、テーマが「病院」で働く総合診療医なので、このブログや自分の「病院家庭医」のコンセプトに近いです。
意外とこういうのってなくて、診療所家庭医か病院総合内科・救急・集中治療とかに寄っていることがおおいのです。

目次構成も、「初診外来→入院」「入院中のCommon problemや他科コンサルト」、「特養からの救急搬送」「新患・初診外来」「予約外来での引き継ぎやACP・予防医療」、「集中治療」「救急」「薬剤」などのの病院総合医的あるあるを、事例ベースで解説しており、普通の書籍では扱っていない設定をより詳しく学べる可能性が高そうです。



最期に、アマゾンや出版社ページに書いてある情報を引用します

===========================

商品の説明


病院という特殊な環境下において働く総合医の大小さまざまな悩みの解決へ向けた指南書。診断・治療のコツはもちろん,他科・多職種との連携の仕方のノウハウまで指南する。
症例別に7つのCaseを設定し,それぞれの中で病院総合医が直面するであろう疾患や問題46項目を取り上げ解説している。対患者,対家族,対他科の医師,対地域の診療所,対多職種,…,本書を読めば病院総合診療のすべてがわかる。
各Case冒頭は『まんが めざせっ!総合診療専門医』の登場人物による対話形式で始まり,やさしく状況説明がなされており,どのCaseからでも読み進めることができる。


目次 

序文 川島篤志
総論
 1. 総論 川島篤志
 2. 歴史的背景 小泉俊三
 3. 病院で働く総合診療医 林 寛之

症例別による7つのCase
Case① 初診外来から入院:尿路感染症
 ①導入部(状況設定) 田所 学,川島篤志
 ①-1 入院患者のマネジメント総論:カルテ記載・指示簿 小坂鎮太郎,佐藤直行
 ①-2 「総合診療医」として入院患者へ生活を念頭に置いたケアを提供するために 木村琢磨
 ①-3 がん検診 八重樫牧人
 ①-4 総合診療医の病棟診療について 北村 大
 ①-5 関連する領域:感染症 大曲貴夫
 ①-6 患者のその後(転帰) 田所 学,川島篤志
Case② 入院中,整形外科から相談:圧迫骨折→尿路感染症
 ②導入部(状況設定) 片岡 祐
 ②-1 高齢者を診るうえでの最低限の診断 上田剛士
 ②-2 入院中に起こり得る疾患 佐田竜一
 ②-3 入院中の高齢者に起こり得る問題 関口健二
 ②-4a 感染症診療や不明熱診療の病棟コンサルト 廣澤孝信,志水太郎
 ②-4b 大病院でのコンサルト 山田康博
 ②-4c 小病院でのコンサルト 仲田和正
 ②-5 患者のその後(転帰) 片岡 祐
Case③ 特養からの救急搬送:誤嚥性肺炎
 ③導入部(状況設定) 川島篤志
 ③-1 主治医あて 川島篤志
 ③-2 特養,老健とのかかわり 本村和久
 ③-3 ベッドサイド回診 須藤 博
 ③-4 リハビリテーション 若林秀隆
 ③-5 横断的チーム(NST,感染ICT)を依頼されたら 鈴木 諭
 ③-6 臨床研究 青木拓也
 ③-7 患者のその後(転帰) 片岡 祐
Case④ 新患外来:リウマチ性多発筋痛症(PMR)→巨細胞性動脈炎(GCA)
 ④導入部(状況設定) 和田幹生
 ④-1a 初診外来について 金城紀与史
 ④-1b 大病院での初診外来 鋪野紀好,生坂政臣
 ④-1c 小病院での初診外来(特に新患外来)の特殊性 朴澤憲和,上山泰男
 ④-2 臨床推論 和足孝之
 ④-3a 自施設で対応できない疾患の対応 片岡 祐
 ④-3b 稀ではない疾患,未診断の時の対応 片岡 祐
 ④-4 症例発表,学会,執筆 高田俊彦
 ④-5 膠原病と総合診療医は相性が良い 石野秀岳
 ④-6 生涯教育(いろんな会への参加) 吉野俊平
Case⑤ 引き継いだ予約外来:COPD
 ⑤導入部(状況設定) 和田幹生
 ⑤-1 病院総合医の予約外来 岸田直樹
 ⑤-2a 病院総合診療外来での引き継ぎの質を高めよう 佐藤健太,大久保彩織
 ⑤-2b アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP) 許 智栄
 ⑤-2c 予防医療 向原 圭
 ⑤-3 特殊外来(禁煙外来)をまかされたら 松本真一
 ⑤-4 小児期からのトランジション,希少疾患の対応 高村昭輝
Case⑤' 入院中:COPD急性増悪で気管挿管,ICU入室
 ⑤'導入部 和田幹生
 ⑤-5 集中治療 植西憲達
 ⑤-6 多職種カンファレンス 川口篤也
 ⑤-7 患者のその後(転帰) 和田幹生
Case⑥ 13歳男子が下腹部痛で救急搬送→精巣捻転
 ⑥導入部(状況設定) 片岡 祐
 ⑥-1a 日中,時間外救急 浅川麻里
 ⑥-1b 大病院での救急 北野夕佳
 ⑥-1c 小病院での救急 青木信也
 ⑥-2a 頻度の低い非内科系緊急疾患 安藤裕貴
 ⑥-2b 頻度の高い内科系緊急疾患 齋藤 穣
Case⑦ 他施設follow:NSAIDsで感染契機の心不全
 ⑦導入部(状況設定) 田所 学,川島篤志
 ⑦-1 専門科との連携,専門医とやりとり 尾原晴雄
 ⑦-2 薬剤 矢吹 拓
 ⑦-3 多職種連携:患者背景,医療相談(MSW)とのかかわり 小田浩之
 ⑦-4 病院と診療所との顔の見える関係づくり(院内・地域内勉強会) 原田和歌子
 ⑦-5 緩和ケア(がん/非がん),非がんの看取り 柏木秀行
 ⑦-6a 在宅小病院 大浦 誠
 ⑦-6b 在宅大病院 西 智弘
 ⑦-7 病院内外の質改善 小西竜太
 ⑦-8 患者のその後(転帰) 田所 学,川島篤志

コラム
 A 院内勉強会の工夫 大矢 亮
 B ポートフォリオ 一瀬直日
 C キャリアデザインを考える 本郷舞依
 D 健診業務など「雑務」の話 金井伸行
===========================


以上です。

久しぶりに「自分も執筆したけど、出版後に全部読んでみよう」と思った本だったので、宣伝してみました。

(COI開示ですが、印税形式ではないので、たくさん売れたからと言って私の懐が潤うわけではありません)




    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

気分転換に漫画や小説やマネー本を読んで現実逃避…

最近、仕事面ではなかなか渋い局面が続いていまして(いろいろです)、仕事後や早起き時や休日にお仕事的なことをインプットする気になれません。


純粋に知的好奇心をそそられるような医学書読んだり論文読んだりは楽しいのですが、今すぐ、明日からのしごとに役立ちそうなものはなんだか手が付かないです。

ので、最近は他の人がまとめた医学論文まとめた日本語ブログはやや距離が遠のいていて、むしろ英語の原著論文で遠き彼の国の最先端に触れて夢見がちになる方が楽しかったりします。

Inoreaderでの英語論文RSS流し読み、とりあえず2年間続きました! 習慣化してしまえばなんとかなるもんですね

(もうかれこれ、この方法で3年半くらい続いてるんですね・・・。習慣化ってすごい)


また、医学書も、総合診療系はかなり距離をおいていて、臓器別内科系の本が今結構熱いです。






あとは、ひたすら没頭して数時間現実から意識を飛ばしたいからか、小説読む時間も増えました。
自分は、小説とか新書とか文字ばっかりの本を読み始めると、周りの音が何も聞こえなくなり、自動反射で生返事を繰り返すだけの粗大ごみになるようです。とても評判が悪い・・・


斎藤さんの曲、久しぶりに聞きました

蜜蜂と遠雷
恩田 陸
幻冬舎
2016-09-23

最近、娘と並んで練習曲の練習をはじめましたよ。まだちょうちょとかトトロとかなら自分のほうがうまいです。ギリギリ・・・


漫画は、なぜだかよくわかりませんが、(広い意味で)食べ物系のが増えている気がします。なんでだろ


しょっぱいのが食べたくなります。






漫画じゃないですけど、地味な喫茶店行きたい・・・とおもったので、近くのモリヒコStay&Coffeeに行ってきました


これもグルメ本ではないですが、無性にいいもの食べたくなりますね。北海道で暮らしててよかったという気になれる。
ワインとビールと日本酒を勉強してからこれを1巻から読み直すと、なかなかに面白いです。


とりあえず、仕事帰りに飲みに行きたくなります。



仕事帰りにコンビに寄ってお酒買って帰りたくなります。


食べ物全く関係ないですけど、最近のジャンププラスでこれお気に入りです。こういうあついのが好きです。



御飯作るのは、作るのが好きな人が、好きな人のために作るのがいいんだなぁとおもって、家にちゃんと帰ろうと思ったりします

でもこれみると、寄り道して帰りたくなるんよね。今年度の目標は、一人飲み達成です。

めしぬま。 1
あみだむく
ノース・スターズ・ピクチャーズ
2016-12-20

これぐらい没頭して食べたい。もうカツ丼大盛りとか胸焼けがひどくて厳しいですけど、胸焼け覚悟で食べたくなる日もありますね。。。


でも、最近はこれの中身が頭に残っているので、食べるものを無意識に選んでしまいます。
推奨されている食品は、もともと好きなものなので特に無理はないですし、それを知った上であえて白い炭水化物に行く罪悪感もこれまたなかなかたまらんです。すいません。



あとは、先日も記事にしましたが、投資とかに関心が高まっていていろいろ読み漁りました。

繰り返しますが金の亡者になったわけではないですよ。
セルフコントロールの一つとして、食事制限、飲酒コントロール、運動や睡眠衛生管理などと同じレベルです。




総論的なところから










今一番集中して勉強している投資信託関係が、読んだ本の数もwebサイトの量も一番おおいかな


確定拠出年金の教科書
山崎 元
日本実業出版社
2016-06-09

iDeCoのことは十分すぎるほど勉強したつもりですが、あまりにも推奨する記事がおおいので、一旦冷静に「教科書」と名乗るものも読んで冷静になろうかなと。





株式を直接購入する気は今のところないですが、国内株式のインデックスファンド選ぶ際の参考に少し深読みしてみたいなと思いまして



これを読んで、なおさらFXはないなぁと思いましたが、たくさんある投資対象のなかから1~2個だけ選ぶ前提として、選ばなかったものについてもある程度知識がないと偏ると思って読んでみました。

あとは、レバレッジさげて外貨預金の代りにするのが現実的に有用かどうかについて、少し別の勉強もしつつ、デモトレードで手応えを試しているところ。



そろそろ飽きてきたので終わりにします。


一番時間をつぎ込んでるのは、週刊少年ジャンプですけどね。


一冊読み終えるのに2時間はかかります。
昔は1時間ちょいだったのに、年々遅くなってきている気がする・・・(-_-;)
もしこの世にジャンプがなかったら、もっとちゃんとしたお医者さんに慣れていた気がします。


でわ!











    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】「あめいろぐ ホスピタリスト」から「ホスピタリストの老年ケア」についての概念紹介

一部で話題の、あめいろぐホスピタリストを読みました!





私個人としてはアメリカに対する憧れとか全然なくて(英語しゃべれないし)、「あめいろぐ」のブログも、RSS登録してはあるけど、全文熟読ではなくたまに関心ある記事があると目を通すくらいでした。
http://ameilog.com

ただ今回のこの書籍は、アメリカで台頭してきているホスピタリストのことについて一般論の概説で終わらず、臨床視点で有用な情報がたくさん詰まっているということをSNS経由で聞いて、買ってみることにしました。


まだ全部を読み終えたわけではないですが、先日さらっと流し読みした印象では、「かなり面白い!」と思います。

個人的には、少し古くなりましたが、「病院総合医の臨床能力を鍛える本」以来の大ヒットど真ん中でした。



こういうのを読むたびに、自分の芯は、病院総合診療だなぁと思います。

このテーマで、「病院総合診療」の臨床を突き詰めつつ、教育やマネジメントもきちんと説明し教えきれるというのが重要だと思っているんだなと再認識できました。


そして、これらの本で共通なのは、病棟での「老年医学」をちゃんとやろうぜ!ということが必ず書いてあるんですよね。

日本の内科学では、老年医学という視点で学び教える環境がなく、「高齢者でもどこまで標準内科的介入ができるか!?」というある意味チキンレース的な要素があり、介入できない、もしくは介入してみたら失敗したとなると「あ、もううちの適応外なんで」と急に冷めてしまうみたいな感じがどうしてもあるように感じます。

その感覚で病院総合診療すると「他科がやりたくない仕事の寄せ集め、寝たきり認知症の感染症ばっかりでしょ。救急で適当に抗菌薬入ったあとで上がってくるから今更グラム染色とか抗菌薬適正使用とか言われてもね。治癒したところでどうせ退院できないしさ」みたいなネガティブ感満載になってしまってもったいないなぁと思ったり。


そんな感じで臓器別内科の延長でなんとなく高齢者も診るのではなく、「老年医学」という一分野をきちんと勉強しながら意識的に高齢者を診ると、ものすごく刺激的で学びの宝庫に一変するんですよね。

自分の感覚では、「家庭医療学」を学んで僻地にいったり地域にでたら、「驚きと学びの連続だった!」というあのときの感覚ととてもにているなと思っています。



そういう意味では、ホスピタリストが編集した老年医学の特集とかもアツいです!!

Hospitalist(ホスピタリスト) Vol.5 No.4 2017(特集:老年科)
メディカルサイエンスインターナショナル
2017-12-28






どんどん脱線しそうなので、ホスピタリストによる老年ケアの話は一旦おいといて、本の内容に戻ります。


「あめいろぐホスピタリスト」の第9章、老年ケアのページで紹介されていた、ちょっとかっこいい・面白い概念をいくつか紹介して終わります。


「入院そのものによる機能低下」に気をつけようとか、「社会的入院も立派な入院適応です!Adult failure to thriveという入院病名がある」とか、「必要最低限の日数に押さえながら時期尚早に退院させないという難しいバランスを維持しなければならない」とか「CGAちゃんとやろうぜ」とか、「ポリファーマシーに処方確認Medication reconciliationしてDe-prescribingしようぜ」とかはいいですね。

普段「自分は大事だとおもうけど、あの大病院はその辺りしないよなぁ。もう今の日本の急性期病院の常識はかわっちゃったのかな」と諦めていたことを、米国の在院日数超厳しい環境のホスピタリストが言っているのは勇気づけられますね。


なんとなく大事にしている考え方やスタンスに、横文字で名前が付くとなんか背筋がピンとして自信が付く気がします。

「自分の曖昧な考えに、きちんとした正式名称があったんだ!」と思えるのは大きいです。
また、日本語訳されていない英語名称があることから「日本の中で医療していると自分の考え方がアウトローすぎるのかと思うけど、世界に目を向ければ自分のほうが真っ当で日本のほうがずれてるのかも」と思えるのもなんだか自信がつきます。

英語全く読まない日本のホスピタリストが、どうやって自分のアイデンティティ保っているのか不思議でしょうがないです(というか、英語読まないホスピタリストでアイデンティティ保ちきれている人って少ないような気もします)



あと、後半戦が激アツでした。


病棟において老年ケアを組み入れる仕組みとその成果についてまとまっていて、「お、これはうちの病棟で取り組んでいることや、病院として展開しようと思っていることにドンピシャで当てはまるじゃん!」と沸き立ちました


一つは、高齢者専門ER「Geriatric ER」とか、老年救急「Geriatic emergency medicin;GEM」です。
うちは機能的に二次・三次救急をこなすことは難しくても、老年救急は地域内随一を目指したいなとおもって、仕組みづくりを少しずつ重ねてきています。
特に、本院の方がこのGEM的要素を排除したので、こちらの立ち位置が相対的に高まっていく地盤にもなっていくと思います。

次に、高齢者の評価と管理専門病棟「Geriatric evaluation and management unit;GEMU」です。
これは要するに、急性期が人堕落した痕に直接退院が難しそうな高齢者を集めてCGAをじっくり取り組む病棟を作ったというもので、退院6ヶ月後死亡率、認知機能、身体機能、再入院率を改善させるエビデンスもあるようです。
J Am Geriatr Soc. 2010 Jan;58(1):83-92. doi: 10.1111/j.1532-5415.2009.02621.x. Epub 2009 Dec 9.
The effectiveness of inpatient geriatric evaluation and management units: a systematic review and meta-analysis. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20002509
https://health-services.mercyhealth.com.au/service/geriatric-evaluation-management-albury/
https://archive.ahrq.gov/clinic/ptsafety/chap30.htm

これなんか、地域包括ケア病棟として当科が普段やっている事そのもので、この取組が再入院率や心身機能や死亡率を改善させている手応えは確実にありました(今まで老年医学気にしていなかったときよりも担当患者の年齢も心身機能も悪化しているのに再入院や急変が圧倒的に少なくなった)が、データで示されるとなかなか心強いです。

ほんとは、本院の中にこういう病棟を作って集中的にケアできると、経営的にも専門医的にも患者的にもいいんだろうなと思うんですが外野から提案してもはねのけられて終わってしまう悲しさです(Intensive GEMUとかやりたいんですけどね)


あとは、GEMUでもそこに着た時点で廃用が進んでしまって効果が不十分ということで、高齢者専門急性期病棟「Acute care for the elderly;ACE」も作られたとのことです。
Health Aff (Millwood). 2012 Jun; 31(6). Acute Care For Elders Units Produced Shorter Hospital Stays At Lower Cost While Maintaining Patients’ Functional Status https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3870859/

Geriatric ERの具体系の一つで、イメージ的にはERそのものや、その隣りにあるHCUに老年ケアを集中的に投入できるようにする感じですかね。


具体的なプログラムとしては、「Hospital Elder Life Program;HELP」があってこれは割と有名かもしれません。
J Am Geriatr Soc. 2000 Dec;48(12):1697-706.
The Hospital Elder Life Program: a model of care to prevent cognitive and functional decline in older hospitalized patients. Hospital Elder Life Program. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11129764https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11129764

効果はあったけど、人件費がかかることがネックらしいですね。
これも、もし自分が本院に異動したらやりたいことの一つです(本院に今いる総合医にやってほしいことでもあるんですが、会議で提案しても黙殺されるのでやはり人件費・人員確保が先ですな。あと英語論文読んでほしいなぁ・・・)


さらには、「Hospital at HOME;HaH」が今はアツいようです。
J Am Geriatr Soc. 2009 Feb;57(2):273-8. doi: 10.1111/j.1532-5415.2008.02103.x. Epub 2008 Dec 11.
Comparison of functional outcomes associated with hospital at home care and traditional acute hospital care. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19170781

要は、急性疾患(肺炎や心不全、COPDなど)に対して、在宅で酸素投与、点滴・抗菌薬、吸入器、リハ、投薬などを導入することで、急性期病棟入院とほぼ同一レベルのケアを提供するモデルで、治療効果は劣らずIADL低下を防げる効果が報告されています。

これなんかも、今うちで強化しようと思って2年越しで準備していることとかぶって、GEMで老年救急受けるだけでなく、在宅支援病院契約の高齢者に対する24時間臨時往診が実効性持って動ける仕組みづくりと、往診先での診断と治療の質を高めるべくポケットエコー購入や在宅皮下点滴の文化浸透や迅速HOT導入システム準備などをしているのはここを目指しています。

これが軌道にのってきたら、週後半で熱がでたり呼吸不全になった自宅・施設生活中の高齢者に対して、もともと訪問診療契約していなくてもその場で発動して、週明けまでの数日間は連日在宅治療して直しちゃうとか出来るように発展していくと思うんですよね。
そうなれば、GEMUやHELP視点のない高度急性期病院に運ばれて廃用が進むことも防げるし、看護労働負担が増え続ける当院地域包括ケア病棟への負荷を一気に増やすことなく病院としての地域貢献機能を高められると思っています。


まあ、なんせ地味な活動ばかりで、動ける仕組みを作るために文書書いたり会議通したり根回ししたりとか、文化づくりのために事例ベースで少しずつ出来ることを増やして自信つけていったりとかなので、成功したところで病棟の経営・治療成績が跳ね上がるわけでもないし、後方医療機関からみてわかるような変化もないし(変な紹介や搬送が減ったことを体感する人が数名出るかなくらい)です。

でも、名前が付き、その先には効果があるというエビデンス・文献もあるとおもうと、ちょっと元気がでるのです。


せっかく「まだ心は若手!」のうちから、自分の意志で今の小病院を選び、地域健康増進拠点病院に登録し、病院家庭医を名乗って活動してきているからには、「最先端の、超効果的なことをやって輝きたい」という下心はあるのです。

べつに「オレはもういいや、最前線からおりて、小病院で隠居生活楽しみます」というわけではないんですよね。

なので、たまにこうやって海外の最先端に触れて(といっても紹介されている論文はどれも2000年代なのですでに周回遅れ臭が半端ないですけど)、「オレだって(他の人達とは違う方向ですけど)最先端突っ走ってるつもりだぜー!!」と日本海に向かって叫んでみたい日もあるのです。



後半はほとんど書籍紹介ではなくオレがたりになってしまいましたが、病院総合診療、老年医学×家庭医療、楽しいです!!

よし、げんきになったぞ!


    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】Gノート増刊「動脈硬化御三家」 + 地方会でのEBMワークショップ宣伝

Gノートの、動脈硬化御三家を読みました!



Amazon

動脈硬化御三家 高血圧・糖尿病・脂質異常症をまるっと制覇! (Gノート増刊) [ 南郷 栄秀 ]
動脈硬化御三家 高血圧・糖尿病・脂質異常症をまるっと制覇!
楽天ブックス



編者の南郷先生の推薦で、編集社から献本・書評依頼をいただきました。

身に余る光栄です、ありがたやm(_ _)m



1000字くらいでという依頼でしたが、いつもどおり長文になり1700字を超えてしまいまして・・・
頑張って1300字までに圧縮したものが後日Gノートに掲載されます。

圧縮前の原文は「掲載原稿とは別物扱いで、版権とか関係なくこちらのブログにあげても良い」と許可をもらえましたので掲載しておきます。


「本気でいい本だ!オススメっす」と心から思えた良書なので、Gノート紙面だけでなくwebでも宣伝することで売上がのび、日本の総合診療現場がほんの少しレベルアップするのに貢献できたら幸いです。

まあ、すでに周りの総合診療・内科系専攻医は持ってて熟読している姿を見かけるので、今更かもしれませんが・・・



以下、文字数切り詰める前の原文です。長いです、すいません。
==================================

本書は、総合診療医がつくった「総合診療とはこういうことだ!」という考えを具現化した本だと思います。

総合診療医が得意とするCommon diseaseのなかでも、特に頻度の高い3大疾患を対象としています。
最新のエビデンスを論拠としているだけにとどまらず、実際の診療環境や患者の価値観・事情などもきちんと捉えつつ、実臨床でどうすべきかを丁寧に解説しています。
また、「動脈硬化性疾患の予防」という共通の目的でくくれる疾患群を横断的にまとめている点にも総合診療らしさが伝わってきます。


編者の、総合医としての分厚い実戦経験からくる洞察、EBMerとしての深く広く詳細な知識、そして共著者である専攻医たちへの丁寧な臨床教育への姿勢などをひしひしと感じられ、読むだけで一総合診療医として姿勢を正される気分になります。

 


目次を眺めると、全体の構成は総論→各論というよくある形式ではなく、また「第1章糖尿病」のように疾患別でもありません。
診療の流れに沿って「第1章 スクリーニング・リスク評価」→「第2章 生活習慣の改善」→「第3章 薬物療法」とならんでおり、「臨床医のための参考書」であることを強く意識されていることが伝わってきます。
とくに非薬物療法の記述がしっかりしている点が秀逸であり、エビデンスに基づいてどの介入がどの程度有用か把握しやすく、かつ実際の臨床場面でどのように提示・教育すれば成功率が高まるのかの実践的なコツまで理解できます。


4章では「診療場面別トピックス」を扱っています。
総合診療医は同じ施設や地域内の複数セッティングで研修や仕事をすることが一般的ですが、「救急や病棟、外来や在宅と場面が変わると、同じ疾患でもこんなに診かたが変わる」ということが詳述されているため、柔軟な頭の切り替えの訓練をする上でとても有用です。

とくに、「高齢者などの複雑症例に対する家庭医療からのアプローチ」は秀逸で、普段病院で総合内科や救急科で働いている総合診療医が、診療所外来・在宅や地方中小病院の一般病棟で複雑事例を扱うときにはかなり参考になるでしょう。
また、一般的には扱いが無いか薄いことの多い「小児・思春期」や「妊娠期」についても、総合診療医による分厚い記載があり、小児科や産婦人科へのアクセスの悪い地域・医療機関でその穴をカバーする総合診療医にとっても心強い内容になっています。


5章では、領域別の専門医や看護師・薬剤師などの他職種からの視点もあり、総合診療医だけの独りよがり・偏った視点になりすぎないようにバランスが取られています
実際に専門医や多職種を行う際にも、この視点の違いを意識したコミュニケーションをとることで連携の質を高める一助にもなりそうです。

 


本書を読んで得をしそうな対象として真っ先に思い浮かぶのは、総合診療や内科の後期研修医です。
初期研修中に外来研修を受けたことがあったとしても、慢性疾患について本書で解説しているレベルまで深く学び使いこなせる段階までたどり着いた人はまずいないでしょう。
指導医達も、病棟や救急に比べると外来慢性疾患の指導への関心・熱意は薄いことがあるため、独学や同僚との協同学習でこの本を活用するのはとても有用と思われ、実際当院での初期研修医や総合・内科専攻医の外来指導の参考書として使用させていただいています。


また、最新のガイドラインを勉強してから数年たってしまい、「最近のエビデンス更新や新薬登場についていけなくなってきた」と感じているベテラン世代がコソ勉をするためにはかなりおすすめです。
さらに、普段から最新論文を読み続けてはいるが、エビデンスのアップデートが頻繁過ぎて「現時点でのとりあえずの落とし所」が見えなくなってきたような方にとっても有用でしょう。

私自身も、普段から最新のエビデンスをよみ、ガイドラインが改定されるたびに目を通してきたつもりではありましたが、一度ページをめくり始めると「なるほど!」「そういうふうに解釈すればよいのか!!」と納得する記載がたくさんあり、出張の往復時間に拾い読みして済ませるつもりだったのが、気がつけば一気に通読してしまうほど「新しい気づきに満ちて」いる良書でした

==================================




最後にもう一個宣伝ですが、この「動脈硬化御三家」の編集社である南郷先生をお招きして、7月のプライマリ・ケア連合学会北海道地方会で、EBMワークショップを開催する予定です。

北海道ブロック支部ホームページ
http://jpca-hokkaido.jp/

リンク先からイベント情報一部抜粋
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【日 時】:平成3077日(土)1330分〜1810分(受付1230分〜)

【場 所】:かでる2・7(北海道立道民活動センター 札幌市中央区北2条西7丁目)


【プログラム】

4.  ワークショップ,など(15:10 16:40

EBM「論文を読まずにEBMを実践しよう!」
講師:南郷 栄秀先生(東京北医療センター総合診療科)
   佐藤 健太先生(勤医協札幌病院 内科・総合診療科)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

見たところまだ応募フォームとか出てないみたいですが、道外までの飛行機代・宿泊代かけずに最先端のEBMについて学ぶ良い機会だと思いますので、奮ってご参加ください




    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】3ヶ月分まとめて:不明熱・リウマチ・褥瘡・病理、経済学・健康食・検診やめろ、人外・昭和懐かし・高齢者と猫、人生設計・お金管理

【読書記録】のエントリーで記事書くの、かなり久しぶりです。


まとめて書いたのは昨年末が最後で、その後は、1月にエビデンス本読んだのと、2月に寄贈いただいた本の感想分載せたくらいでした。


【読書記録】生き方を見つめ直す系のを幾つか並行して読んでます


【読書記録】「非器質性・心因性疾患を身体診察で診断するためのエビデンス」を読みました


【読書記録】Hospitalist「老年科」特集号をいただきました!



 
3月から4月にかけても、出張での移動時間に読んでテンション上がった本や、忙しさの現実逃避で当直中や休日に読んだ本などがあって「いつかブログで1個ずつ丁寧に紹介しよう!」と思っていました。

そういう本は自宅の寝室や、医局の自分の机の上に平積みしておいてわざと邪魔なようにおいとくことで「早く紹介して本棚にしまうかスキャンして捨てる」にしたかったんですが、そういう時間も取れないまま数ヶ月たって「ただ単に邪魔」な状態になってきました。

というわけで、一冊ごとに内容まとめて、自分の気付きやおもしろポイント列挙して、今後にどう活かそうと思ったか熱く語るとかは諦めて、まとめて処理してしまいます。




医師向けの臨床関係本

個人的に「國松三部作」と読んでいる「Fever」(共著ですが)、「内科で診る不定愁訴」、「ニッチなディジーズ」に続く名著です。
自分の中の、言語化しきれていなかった不明熱的病態in外来のあの患者やあの患者やあの患者、あのシチュエーションやあの場面やあの状況が、全て、完璧に、きれいに、言語化しきれました。
壁を一つ越え、革を一枚脱ぎ、新たな視界がひらけました。たしか、鹿児島に講演しにいくときに読んでいて、桜島をみながら「はっ!」と向こう側が見えてバスの中でそわそわし始めたというのを覚えています。

そして、完全に守備範囲に入ったおかげで、総合診療や内科の後期研修医への指導にも導入しやすくなって、教育・指導のキャパもまた一つ広がったと思います。

安易に単純に「不明熱の診断推論の本」と片付けず、「そういう総合内科的な診断推論とかいいの、患者さんに寄り添って楽しく外来やりたいの」というタイプの人にこそおすすめだと思います。



この本も、世界がひらけたというか、これまで臨床経験と自分なりの独学と専門医とのコミュニケーションで学んできた「言語化しきれていない現場での直感」をきれいに言語化し直してくれる良書です。
超オススメ!

歩行障害・易転倒性・要介護などの老年医学・介護的な相談と対応がおおいため、関節炎などの非外傷性運動器疾患≒リウマチ性疾患についての経験値も一般的な内科医よりは多いくらいと思っていましたが、そこで得た「手垢がついてみすぼらしいが役に立つ経験知」と、雑誌や論文や教科書で学んだ「きれいな医学知識」がきれいに融合した感じです。

現場で生々しく対応するためのロジックを丁寧に解説してあり、また教科書的ではない部分もふんだんにあり、現場の臨床医にとってかなり役に立つ本だと思います。


褥瘡治療・ケアのこんなときどうする?
照林社
2015-08-20

3月くらいにまとめて読みました。たしか土日に家族もいなくて暇な時にまとめ読みした気がします。
うちの病院で、質向上や職員残業削減などを目的に褥瘡リハ栄養サポート委員会に全部まとめて、褥瘡部門の底上げを考えている時期で、採用外用剤・被覆材を整理して、若手がローテしてきて担当になってもエビデンスに基づいており、かつ現場のニーズにあっていて費用対効果も高い治療ができる仕組みを作ろうと思っていて、その前提として「最近のこの領域の偉人や活動的な人はどんな主張をしているのか」を把握したくて、同時期にフェイスブックで意見集めつつこの本や関連ガイドライン、この本が引用している論文などを読みました。
結論としては、多くのステークホルダーの複雑な意見がまみれた世界かなと感じつつ、当院の意識高い他職種や関連病院の褥瘡委員会メンバーの意見と経営的目標とその他諸々を見据えていい感じのができそうです。

個人的には、この本を貸した初期研修医が、その後立て続けに入院した持ち込み褥瘡のケアをきちんと自分の理屈で考えて組み立て、うちの採用物品や、連休・時間外の医師・看護師体制、指導医の好みなどを考慮して治療できるようになった一部始終がとても面白かったです。



あとこれですね。医学書ではないですがごめんなさい。

普通に読み物として面白いですよ。以前のTwitterの、そして最近のブログでの投稿を読んでいても、この本はまた違った魅せ方をしていて面白いです。

自分の医師としての生活を、完全に専門外の人に見せる・説明するにはどうしたらいいのかをたまに考えますが、そういう意味でもとても参考になりました。
他科の医者からみたら「意味わからん」とか「ヒマでいいよね」とかに対して、筋道立てて反証して論破するとかでなく、こうやって描写することで「ほえー、へー、それはそれで面白いね(まあ俺はまた違う価値観だけどね)」みたいに壁自体を曖昧にできそうなのは上手だなぁとおもいます。

もともと、他科の医師とのコミュニケーションが前提の病理医だからこそとおもったけど、それって総合医もそうでは?とおもってみたり。



一般向けの医療関連本

読み終えました。とってもわかりやすいです。
個人的には新しくて成長につながったという感じはないですが、こういったことが理解できてない人が多く、その人達を相手に話をするときにどうすればいいのかとか、若手にEBM教えるときにどこから噛み砕けばいいかとかが具体的にイメージできてよかったです



同じ著者の本で、一般向けにキャッチーなタイトルで売り出した本です。まだ読み終えてないので感想は後日。
著者は海外でガシガシ大きなエビデンスだしてたり、SNSでも情報発信していてすごいなぁとおもいますが、一応大学の同期だというのが一番のインパクトです。本や論文をみるたびに「自分も頑張ろうかな」という気になります。



あとはこれ。名郷本は出るたびに買っていますが、これも医学論文を根拠にしつつ、今の一般社会や臨床医の中でも常識と思われているようなことを丁寧にひっくり返してくれる良書です。
個人的には、新たな知識や視点はあまりないですが、自分の視点を前提が異なる人達にどう伝えるかの方法論として得ることがいくつもあって参考になりました。



漫画


魔法とかおまじないとか人外とか古き良き英国とか好きな要素があれこれ


とつくにの少女 1-4巻セット
ながべ
マッグガーデン

人外になにか惹かれているようです。というよりは人の世界から少しでも目を背けたいのか。




駄菓子のトリビア的な感じがツボです。懐かしき小学生時代を思い出します。


ハイスコアガール コミック 1-8巻セット
押切蓮介
スクウェア・エニックス
2018-03-24

懐かしいといえば、アーケードや格ゲー満載のこちらも小学生~高校時代を思い出して熱いです(ちょうど自分と同じ年生まれの設定)



長寿時代の人生設計考えていたときにふと手にしてみてかなりハマってしまいました。面白いです。読んでて「うぉぉ!」と盛り上がることが何度か


おじさまと猫(1) (ガンガンコミックスpixiv)
桜井海
スクウェア・エニックス
2018-02-22

まりこおばさまと猫の組み合わせにたいして、おじさまと猫の組み合わせをみて買ってしまいました。渋いおじさまになりたい。じゃなくて、猫と一緒に暮らしたい(猫アレルギーですけど)



人生設計・お金計画

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
リンダ グラットン
東洋経済新報社
2016-10-21

ようやく半分くらい、3人の人生のシナリオを読み終えました。

少し上の世代の例を読んで、人生後半で少し働き方を変えてポートフォリオワーカー的なところで行くのがいいかなと思いました。
そういう視点では、今のいろんな無秩序っぽい活動を続けて広げていくことや、やはり教育と管理への関心と経験や能力を活かす方向を強めたいことと、あとはWebやその他でのブランディングとかいろいろこの延長でよいかなぁとおもいました。

あと、現在まだ子供の世代の5ステージの例をみて、若い世代のエクスプローラー的な振る舞いとか、インディペンデント・プロデューサー的な夢語りとかをより親身に聞けそうだなとおもったり、そういう人たちとの将来のコラボをどう組んでいくかとか考えたりしました。

とっても面白い本だと思います。
人生100年をどう考えるかといわれると遠い世界の話に感じる人もおおいかもしれませんが、病棟や在宅で100歳超えの患者さんの頻度が増え、彼らの丈夫さや強さをみている立場としては超身近かつ切実です。




ライフ・シフト読み進めると、この本で学んだことが改めて意味を持ち始めた気がします。単にお金を稼いでおくというよりは、自分の寿命やキャリアを数パターン想定して、それぞれの場合のリタイア後に必要な資金の計算と、それぞれの場合で細く長く稼ぐ方法などを具体的に考えられるようになりました。

そういう意味では、やはり株式などの、本業以外で一定の時間と注意力が割かれハイリスク・ハイリターンなものは自分のなかでは選択肢に入らず、長期国債とかiDeCoとかでローリスク・ローリターンで静かに温めつつ、いかに稼ぎそのものを(関心がもててやりがいが得られる仕事で)増やすかと、無駄な浪費を防ぐために(でも自分にとって必要なものは思い切りよく手がでるように)家計管理をしっかりしていくかが重要かなと思いました。

マネーフォワード、そういう意味ではほんと神アプリです。
https://moneyforward.com/





あとは、この本読んでから始めたモーニングページで、少しずつ将来の構想をできるだけ幅広く考えるようにしています。

今の環境をすぐ辞める気は無くなってきているのと、辞める・辞めないの二択よりは、続けながら幅を広げていく感じも具体的に何パターンか検討できるようになってきたので、より柔軟にしたたかにやっていけそうです。

好きな言葉を、「暗躍」から「したたか」に変えてみようかなと今思いました。

がんばります!






これ読んでから、ヴァンナチュール飲むことがふえ、ワイン選ぶときや飲んだときの注目ポイントもかわり、ワイン選んでくれる店員さんのキャラや考えや経歴やらが気になるようになりました

ワインスクールとか、面白げな試飲イベントとかいきたいっす







    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

『型が身につくカルテの書き方』がまたまた増刷になりましたヽ(`▽´)/

またもや! 「型」が身につくカルテの書き方が、増刷になりました!!!



「型」が身につくカルテの書き方 [ 佐藤健太 ]「型」が身につくカルテの書き方 [ 佐藤健太 ] 楽天



2015年4月に初刷


2015年5月にすぐ第2刷


2015年12月に第3刷


少しあいて2016年7月の第4刷で1万部達成!!


2017年9月で第5刷




    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

電子書籍に完全移行できましたヽ(`▽´)/

だいぶ前から電子書籍は活用していましたが、一部の雑誌が紙版しなかく困っていました。


週刊誌だと地味に家に積まさってきて邪魔だし、古紙回収でだすのもタイミング逃しやすくて困るんですよね。

あと、部屋暗くすると読みにくいし(寝る前は間接照明にするし、地方の電車や飛行機で夜に暗くなったときも困るし)、出張中に読みたくても2-3冊になるとそれだけで重いしスペースとるしで邪魔なんですよね。


なんですが、ようやく完全電子化に移行できそうです。


医学書・教科書関係は、昔買って、読み終えて、本棚に収まってしまったものはとりあえずそのまま医局の本棚の中にあり、これはさすがに今から自炊する気にはなれません。
そこそこ愛着もあるし、一応本棚には収まったので邪魔にはなってないし。

でも、最近新たにでたものについては、読み終え次第裁断してスキャナ取り込みするようにしています。
精読を終えてなくても、サラッと眺めただけで一度頭を通るから、後日関連の問題・疑問にあたったときに「あ、どこかで読んだ気がするな。たぶん去年。だったらスキャナ取り込みしてあるわ」と思い出せるので、あとは検索すれば充分。

最初は学会誌を順番に処理していましたが、徐々に商業誌(編集委員しているものは毎号、それ以外も原稿書いたりしたものは届き次第)も取り込むようになり、最近はそれ以外の医学書も「眺める→捨てるorスキャン」でこの世から消すようにしました。


あと、もともと電子書籍があるものはそっちを買うようにもしています。

ここ数年で最も良かったのは、ハリソン英語版の電子書籍版購入でした。
電子版の英語内科学教科書「Harrison's Principles of Internal Medicine 19th edition」買ってみました。デバイスやアプリによって違いが大きいですが、うまく選べばかなーり快適ですよ!!

常に医局PCのデスクトップに、専用のリーダーアプリで開いている状態で、検索も便利なので、Dynamedよりも気軽に開ける状態です(実際に読むのは、疾患概念とか基本的なことを知りたいときなので月に1回くらいですけど)

他の教科書も、分厚いものや、辞書的に使いたいものは、紙版が販売されてもお気に入り登録しつつ「電子化希望」ボタンを押したりしてしばらく待つようにしています。



あとは、仕事以外の雑誌が電子化されたのは大きいですね。

お酒飲む時は、ご飯やお酒関係や旅行の雑誌や小説とかを読みながらダラダラしたいんですが、2年前にワインの勉強始めたらあっという間に腰の高さくらいまで積まさるくらいの本の量になって困っていました。

ただ、医学書とかと違って、「一回読んだあとにもう一度読み直すことは思ったより無い」し、「数カ月後に思い出して読む」こともないなというのが徐々にわかってきました。まあそうですよね。
気に入った・気になった記事があればその場で検索して、欲しいものだったらお気に入り登録や購入手続きしちゃうし、後で読みたいものは記事を写真撮って自分のGmailにメールで送っちゃうので(忘れっぽいので、必要な情報は全部Gmailに送るようにしているのです)、必要無いんですよね。


ということで、去年から読み放題系の電子書籍サービスをはじめました。

自分が使っているのは、楽天マガジンです。


色々なサービスを比較してみましたが、値段が安く楽天ポイントも貯まる、複数デバイスで使える、自分が読みたい雑誌が全部カバーされている当たりで決めました。

【2018年最新】雑誌読み放題のおすすめは?各社サービスを徹底比較!

電子書籍の漫画や雑誌読み放題サービス比較、定額で安いおすすめは?(2018年度版)


雑誌読み放題サービスを徹底比較!おすすめランキングを紹介

おすすめの最強雑誌読み放題サービス6選【2018年最新版】

けっこう値段の高いワイン王国も毎回読めるし、dancyuとかもあっていい感じです。



そして、最後の課題が漫画雑誌なんですよね。

自分はわりとジャンプが好きなんですが、集英社は電子化消極的ですよね・・・

週刊少年ジャンプは、ジャンプ+ができてからはずっとアナログでホント便利です。
少年ジャンプ+(プラス)とは?おすすめマンガ・特徴・料金・口コミ・評判などを徹底解説!


一番、自分の部屋のスペースを圧迫する物体だったし、読み終わると指が黒くなるし、なんとなく出張中に読むのはいい大人が恥ずかしい気もするしですが、電子のほうが雑誌特有の色のついた神でなく背景が真っ白なのできれいで良いんですよね。
定期購読の割に値引きが少ないのがかなり残念ですが。

あと、ジャンプSQとかヤングジャンプも割と読むんですが、先にSQが楽天Koboで買えるようになりました。


そして、最後にヤングジャンプが、ようやく最近になって楽天Koboで買えるようになりました!

これで「家に紙媒体の雑誌が新しく持ち込まれること」が完全にゼロになりましたよ~♪ヽ(`▽´)/


Koboは、しょっちゅう値引きキャンペーンあるし、ポイント還元率高いタイミング(スーパーセールや5の倍数の日など)で買うのもよいし、木曜はメンズデーで割引クーポンが多く5000円まとめ買いすると20%(1000円)も安くなるのでかなりのお買い得です。

漫画単行本は、買いたいものあったらカートにいれといて、合計額が5000円越えたら、5の倍数日に割引クーポンもかませて買うようにすると、その場で衝動買いして公開する確率も減るのでいい感じです。



あとは、これら電子書籍を読むタブレットですね。


仕事ではiPad mini3をつかっていて快適ですが、いかんせん画面は小さくて漫画や雑誌は厳しい。

自宅では、古いiPad2を使ってますが、さすがに動作は遅くて、画質も荒くて、エアロバイク中の論文流し読みや、ジャンプ読むくらいならいいですけど、情報料が多い雑誌読むにはいろいろ厳しいんですよね。


お金が許すならiPad Proが気になりますけど、一番用量小さいやつでもそれなりの値段ですよね・・・


電子書籍よむだけなら安いのでもいいんだよなぁ。

実際のを見にいって、触って考えてみます。


でわ!


    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】Hospitalist「老年科」特集号をいただきました!

昨年末に、Hospitalistの最新号を献本いただきましたよ!


Hospitalist(ホスピタリスト) Vol.5 No.4 2017(特集:老年科)
メディカルサイエンスインターナショナル
2017-12-28

Amazon


Hospitalist(Vol.5 No.4(2017) 特集:老年科Hospitalist(Vol.5 No.4(2017) 特集:老年科 楽天ブックス



いちおう自分もHospitalistの端くれのつもりではいるんです(ホントは敗血症とか不明熱とか診ながら汗をかきたい!という気持ちはまだ枯れていません)が、病院家庭医として病院管理・後輩教育・家庭医療学的診療・地域ケアの比重があまりに大きいため、普段こういう「総合内科バリバリだぜ!」系の雑誌は眩しすぎて手に取る機会が年々減っておりました。

「んー、こうやってヤブ化していくのかぁ」とおもったり、「自分の専門領域はちゃんとアップデートし続けてるんだからヤブ化って言わないんじゃない」と開き直ったり、たまに気合い入れてハリソン読み直したりして揺れ続けています。


そんな中、唐突にこの本が届いてあまりにびっくりし、そのまま年末年始に突入したこともあって1ヵ月以上寝かせっぱなしにしてしまいました。すいません・・・

一緒に入っていた手紙では「老年医学のコンセプトを解説し、多職種連携をメッセージとして強調してます。先生にはぜひ見てほしい」というニュアンスのことが書いてあり、老年医学とか多職種連携をテーマにしたときに誰かの脳裏に浮かぶような立場として認識してくれる人が世の中に何人かはいるようになったのかなぁと推測しました。

お手紙は編集者のお名前だけだし誰だろうなぁ・・・、と思いながら目次眺めて「この人は知り合いだな。あ、この人は学会で一度だけ挨拶したことが、この人はFacebookでやり取りしただけだなぁ・・・」と考えていたら、なんと普通に責任編集者の関口先生がお知り合いでした!

この数年、全日本民医連加盟病院で「地域密着型中小病院で病院家庭医・総合医を育て、病院や職員や地域をいい感じにしようぜ講演」をやっていますが、2015年の夏に長野にいったときに参加されいていて「近くの大学で総合診療始めたんですけどよろしくお願いします」と講演後に声をかけていただき、いろいろお話し、その後Facebookで繋がった経緯がありました。


「おお!あの人が、Hospitalistの責任編集したのか!!すごーい!!!」となぜだか自分が嬉しく感じてしまいつつ、時間見つけて30分程度で「はじめに」と、あとは知り合いの先生が書いているところや、関心ありそうなキーワードがあるところを読ませていただきました。

書きながらふと思いましたけど、そういえば自分もGノート増刊号の責任編集してたり、Hospitalistに原稿乗っちゃう人が複数名知り合いというのもけっこうすごいなぁと思ったりしました。
責任編集は大変ですよね・・・



はい、いつものごとく前フリが長いですが、中身の紹介もしますよ。


まずは、出版社ホームページなどから、目次などを引用します。


Hospitalist(ホスピタリスト)2017年4号



特集:老年科 すべてのスタッフで高齢者を大切に!ここから始める高齢者診療

未曾有の超高齢社会を迎え,今後ますます高齢化率が高まることが確実視されている日本にあって,我々医療者も高齢者を診療する機会が急増しています。病院総合医の仕事のほとんどの部分を占めているといっても過言ではありません。


そして,医療者であれば誰しも「高齢者を大切にしたい」との思いをもって診療にあたっているものと想像しますが,ではどうすれば「高齢者を大切にする」ことになるのでしょうか? 本特集ではその問いに対する解を示すべく,以下のトピックを取り上げています。



総論:「老年医学の考え方」「医療保険制度・介護保険制度」「介護施設・サービス」
 
高齢者診療の「要」:「高齢患者へのアプローチ」「治療指針決定」「アドバンス・ケア・プランニング」

急性期各論:「Geriatric Failure to Thrive」「褥瘡」「ポリファーマシー」「急性尿閉」「不穏・意欲低下・不眠」「認知症」「食べられない」「便秘」「転倒」「疼痛ケア」

退院後のケアと予防:「Transition of care」「予防医療」


このほか,多職種連携を考えるために必読の座談会,「すべてのスタッフで高齢患者を大切に!」の日々の実践を助ける,付録「回診の極意」も掲載しています。


この1冊が,高齢者診療への困難に立ち向かうための,実践に直結した知識と診療技術を提供し,すべての医療者のバイブルとなることを目指しています。




目次

はじめに|すべてのスタッフで高齢者を大切にしたい!
   許 智栄 アドベンチストメディカルセンター 家庭医療科
   関口 健二 信州大学医学部附属病院 総合診療科/市立大町総合病院 総合診療科

 総論
1. 高齢者診療で考慮すべきこと:単なる成人の延長としてとらえない老年医学の考え方
   玉井 杏奈 台東区立台東病院 総合診療科
2. 超高齢社会における「病院」と「医師」:地域の暮らしを支える包括的な活動の一部として
  高山 義浩 沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科
3. 医療保険制度・介護保険制度:日本の高齢者医療をとりまく制度を知り,実臨床で有効活用するために
  神山 佳之 沖縄県立中部病院 地域診療科
   本村 和久 沖縄県立中部病院 総合診療科
4. 介護施設・サービスの現状:治療のゴール設定に今後ますます不可欠となる知識
   山村 修 福井大学医学部 地域医療推進講座
[コラム1] Patient-Centered Medical Home:米国における患者中心のメディカルホームの取り組みから学べること
  向原 圭 久留米大学医療センター 総合診療科


高齢者診療の「要」
5. 高齢患者へのアプローチ:老年症候群と高齢者総合的機能評価(CGA)について
  許 智栄
   狩野 惠彦 厚生連高岡病院 総合診療科

6. 高齢者の急性期病態における治療指針決定のプロセス:実践例から学ぶ共有意思決定
   樋口 雅也 Department of Medicine, Columbia University Medical Center/Division of Geriatrics and Palliative Medicine, Weill Cornell Medical Center

 7. アドバンス・ケア・プランニング(ACP):急性期病院の医師だからこそ,ACP力が必要!
   吉野 かえで・平岡 栄治 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科



 急性期各論

8. 高齢患者に起こる広範な機能低下:GFTTへのアプローチ:「年のせい」で終わらせない小さな働きかけが大きな変化を生み出す
  林 恒存 今村総合病院 救急・総合内科

[コラム2] 褥瘡:予防と治療の長期的視点をもち,その最初の段階にかかわることを意識する
  坂井 智達 飯塚病院 総合診療科
   吉田 伸 頴田病院

9. ポリファーマシーへのアプローチ:入院中の薬物療法の適正化を目指して
  矢吹 拓 国立病院機構 栃木医療センター 内科

[コラム3] 急性尿閉:原因,治療の副作用にも考慮し,カテーテルフリーを目指す
  楠川 加津子 福井大学医学部附属病院 総合診療部

10. 不穏・意欲低下・不眠へのアプローチ:3つのDを軸にして考える
  川嶋 修司 国立長寿医療研究センター 高齢者総合診療科・内分泌代謝内科
   関口 健二

[コラム4] 認知症の拾い上げと病型診断:生活上の困難に気づき,その後のフォローまで責任をもって考える
  井口 真紀子 医療法人社団鉄祐会 祐ホームクリニック

11. 「食べられない」へのアプローチ:食欲不振の原因をどのように評価し,介入するか
  官澤 洋平 愛仁会明石医療センター 総合内科

12. 便秘へのアプローチ:8つのステップで快適な排泄を導く!
   上島 邦彦 松本協立病院 総合診療科

13. 転倒へのアプローチ:評価と予防の基本を押さえ,入院中だからこそできる介入を行う
  世戸 博之 愛仁会明石医療センター 総合内科

[コラム5] 疼痛ケア:「痛み」をバイタルサインの1つととらえ,効果的に介入する
  伊藤 真次 Kokua Kalihi Valley Comprehensive Family Services



多職種連携 座談会

14. 超高齢社会における急性期病院の役割:多職種連携の活性化が病院の在り方を変えていく



退院後のケアと予防

15. Transition of care:医療のバトンをしっかりと次の医療従事者に渡すために
  齊木 好美 練馬光が丘病院 総合診療科
   小松 裕和 佐久総合病院 地域ケア科

16. 高齢者における予防医療:3つの原則をふまえ,予防接種,がんスクリーニングを行う
  森 英毅 国立病院機構 長崎医療センター 総合診療科・総合内科

 付録|高齢入院患者の回診における極意「実践回診!高齢者」


あんまり関係ないかなぁと、表紙の「老年科」を見たときは思いました。

まあ、高齢者は日常的に診療しているけど、自分なりに勉強していてそれなりに困っていないし、集中的に勉強せんでもなぁ・・・くらいに。


しかし、目次を眺めてみるとだいぶ印象がかわりました。

うちの専攻医たちが普段悩んで相談してくる、あまりにCommonすぎる問題のクセしてよさげなお勧めテキストがない問題たちがリストアップされています。

なので、「これ読んどいて」ができず、「よし、じゃあまとめてレクチャーしちゃうか!」となって、夕方から1時間~1時間半くらいやってる特別レクチャーのテーマと丸かぶりでした。

これ、中身がよくて自分のスタンスとズレがすくなく、当院の現状でも実施可能な内容だったら、ずっと待ち焦がれていた「ああ、それならこの本の○ページ読んでごらん」が使えるようになります!!



まず、全体を目を通したあとの感想ですが、「たしかにこれ一冊で、病院総合医に必要な老年医学はざっと勉強できる」と思いました。

どこかのページにもかいてありましたが 「莫大な高齢者診療にニーズに応えるには、老年専門医を少しずつ要請するより、老年医学に造形の深い医師やコメディカルの養成が重要」とあって、ホントそうだよねと思いました。


また、中小病院での総合診療を若手が勉強し始めるときの切り口として、「老年医学」というのはありだなと思えました。

うちの病院のように、Sub-acute(軽症から中等症くらいまでが対象)でPost-acute(急変直後や集中治療真っ最中ではなく、その後の併存症管理やリハ栄養や退院調整を担う)での後期研修をする場合、最初から「総合診療だ!家庭医療学だ!!」とやると理論や方法論の勉強をしながら、膨大な問題リストを抱えていつまでたっても「治癒」にたどり着かない患者をたくさん抱えて不完全燃焼になりがちです。

だからといって、一時期意識していた「まずは一般内科をきちんと学ぼう。心理社会的問題や家庭医療学とかはその後だ」だと、現実にいる患者の問題をきちんと捉えきれず、分析しきれないままにふわっと転院したり退院知たりするので、これまた自己効力感が下がりそうです。

そもそもMultimorbidityで、個々の臓器系や諸機能が落ちている高齢者に「正しい内科学的治療」をガイドライン通りやると、害ばっかりでるので、「学んだことが通用しない。じゃあ医学生時代や初期研修で学んだことは無駄だったのか?」と思ってしまうこともあります。

しかし、この「老年医学」という視点であれば、比較的とっつきやすく、そこそこエビデンスもあり、家庭医療学ほどは内科学や初期研修で学んだこととの解離も大きくはないので入門編としてとても良さそうな気がしました。



また、具体的にすぐ役立つ知識や情報も散りばめられていて、読んでいて普通に面白かったです。

語呂合わせの「OLD MEDICINE」は、マニュアルチェックしながら研修したいようなタイプにはとても良いツールに思います。

高齢者を診る上で意識しておくと便利な「ホメオステノーシス」や「GFTT(Geriatric Failure to Thrive)」の紹介もあり、サルコペニアやフレイルという(最近やや手垢のついてきた)言葉がとっつきにくい人にも、内科学や国試の知識の延長から入りやすくなるかもしれません。

一つの概念を別の角度からみる専門用語をいくつも重層的に知っておくと、文献検索のときに便利だし、自分の関心や問題意識を正確に表現したいときにニュアンスを細かく調整できてよいですよね。



個別に見ていくと・・・


総論のところは、やや大きめな話(病院や介護保険制度、施設など)が多いので、後期研修1年目とかよりは、後期研修終了後のスタッフ・医長などが読むとちょうどよいレベルかなという感じでした。

この辺をわかりやすく、臨床医の視点でまとめた本はあんまりないので、そういう意味で「とりあえずこれ一冊読んどけ」な本ですね。


高齢者診療の「要」のところは、老年症候群・CGAが紹介されて「高齢者の捉え方」の基本に触れつつ、意思決定やACPも扱うことで「高齢者の急変や最期の付き合い方」が少し見えてきます。

この辺は、外来・在宅・病棟を中小病院で研修しながら3~6ヵ月くらい経てば、十分実感を持って読むことができそうです。

内科学の本ではあまり扱われず、一方で指導医クラスの総合医だと当たり前すぎて敢えてレクチャーしようと思わなかったりするので、差し迫って関心が高まったときに自習できる本があることはかなり意義深いですね。


急性期各論では、GFTT(≒フレイル)、褥瘡、ポリファーマシー、尿閉、不隠・意欲低下・不眠、認知症、食べられない、便秘、転倒、疼痛ケアなどが網羅されており、10分間スクリーニングやCGAをやってみたら拾い上げてしまいがちだが若手医師の多くは対応方法が全くわからない高齢者特有の問題が網羅されています。

内容は概ね自分のスタンスと同じなので、これを読んでもらって指導や現場に混乱が出ることはなさそうです。

褥瘡はちょうど関心あって勉強していたところですが、エビデンスをきちんとベースにしながらもCQでの箇条書きほど味気なくはなく、実際の臨床に即して急性期から早期転院することを踏まえた具体的説明があり、とても勉強になりました。
うちも、早期転院してきて、数カ月はかけられずにまた転院していくことがおおく、「セッティングが短期間で移行し、ケアが分断されやすい前提」での記載はとても良かったです。

また、「食べられない」問題について、リハビリの予備知識がなくてもさっと読めて、かつとてもCommonな「認知症の影響で、クビから下は問題ないのに食事が進まない」状態についても、原因が列挙されそれぞれに対しての具体的対応が記載されている表は、明日からでも専攻医が担当症例に使えそうな具体的内容でとても良かったです。


座談会は、よくありがちなお医者さんばっかりのではなく、ほんとに他職種がズラッと揃っていろんな視点で対談されていて面白かったです。


退院後のケアと予防のところは、高齢者ケアでは特に大事なところです。

先に高度急性期病院のローテしてから亜急性期に来る専攻医が多い時期は、退院後早期の再入院や、急性期治療終了後転院待機中や回リハ等転科後の急変が増えるという感触があり、実際その内容をみていくと「予防可能な急変」を事前に潰すケアが足りないことが割とあります(データ取ってないので主観の影響も大きいかもしれません)。
この問題は、個々の専攻医が不真面目というわけではなく(むしろ超真面目で勤勉な人ほど、それまでに学んだことをきちんと実行してしまって期待した結果に繋がらなかったりします)、教育や経験の影響なのでシステムで改善が可能だとも思います)。

この章では、Transition of Careという横文字をだすことで英語のかっこいい専門用語好きな人でもこの地味だけど切実な問題に目を引きつつ、ケアの場が移行するとはどういうことなのかや、退院時の申し送りに必要な要素を簡潔に述べてくれています。
実際、高度急性期の経験しかないと、回リハ・療養病棟や老健・往診先に申し送る手紙に「自分の診断推論的苦労談」が主体となってしまって、退院時病状や退院後ケアのポイントが記載されておらず、「こんな患者引き受けるのツライわ」という先入観を与えて転院・退院受け入れ拒否となったり、的確な入院中治療の継続がなされずに急変しやすくなったりするので、この点はとっても大事です。

なんですけど、自戒を込めてですが、「それくらい考えりゃできるだろう」くらいになってしまっていたので、改めてこういうののオリエンテーションとか必要だなぁと思いました。
問題に気づいていたのに教えていなかったのは、教えるための簡素なテキストがなかったこともあるし、頭ごなしにレクチャーされてもつまんないだろうというのもあったので、何かやり方を考えないとですね。
早期に、老健回診経験してもらったり、地方の関連診療所の外来+往診の助勤を経験してもらって「あのセッティングで、この病状と治療内容の患者を受けるとしたら、どんな情報が必要か」をイメージしやすくなるといいのかもしれませんね。ホントは関連診療所で週1枠もらいたいんですけど、何の壁があるのか知りませんがハードル高くて難しいんですよねー。。。

また、予防医療のところでも、行って当然な予防接種のことや、安易にやって見つけちゃうと泥沼化する「癌スクリーニングになりうる検査」も提示されているので、急性期の「何でも見つけて治療しちゃえ!でも将来の病気はしらん」みたいな頭を切り替えるにはいいかなと思いました。



興がのりすぎてしまい、紹介だけにとどまらず、自分の反省や気付きや何やらまで書いてしまいすいませんでした。

それくらい、アツいテーマを的確に描いた本でした。



まだ高度急性期しか経験していない総合診療/家庭医療/内科後期研修医や、初期研修医には、読んでもまだピンとこないかもしれません。

逆に、一定(数ヶ月でも)の亜急性期以降の臨床経験がある後期研修2年目以降や、当たり前にできすぎちゃっていて指導の仕方がわからなかったり参考資料の提示が難しいと思っている指導医クラスには超おすすめだと思います。



Hospitalist(ホスピタリスト) Vol.5 No.4 2017(特集:老年科)
メディカルサイエンスインターナショナル
2017-12-28



Hospitalist(Vol.5 No.4(2017) 特集:老年科
Hospitalist(Vol.5 No.4(2017) 特集:老年科







    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

南山堂の雑誌「治療2018年1月号」に、後期研修医に書いてもらった「リハビリテーションが必要な患者への地域資源処方」が掲載されましたヽ(=´▽`=)ノ

うちの後期研修医に、地域リハの原稿書いてもらったのが晴れて掲載されました!









Amazonにある特集解説文と目次を載せますね


≪今月の視点≫

地域を治す 地域を処方する

今日は外来業務の日.

高血圧で通院中のAさんに対して,あなたは1年間毎月あの手この手を使って対応してきた──ガイドラインに基づく説明,エビデンスの提示,行動変容アプローチ,家族へのアプローチ…….しかし,結局どれもこれも奏効せず,この日も何1つ状況を変えることができなかった.

日々の臨床業務は,ガイドラインやエビデンスを駆使しても,はたまた患者中心の医療や家族志向型ケアを意識しても,なかなか治療・ケアがうまくいかないという事例にあふれている.

そんなときこそ,「地域」に目を向けてみてほしい.総合診療医のもつべき視点の1つとされる「地域」には,2つの意味があると考えている.1つは,“医療",“健康"とは違った,患者さんにとってより近しい存在の,生活のパートナー.もう1つは,患者さんや家族に起こる事象の上流にあって,全体に影響を及ぼす,物事の根源である.

前者の場合,ともするとわれわれ医療者ではなく「地域」が患者を治すこともあり得よう.後者の場合,われわれ医療者が患者のみならず「地域」を治すことで,幅広く患者が救われよう.よってわれわれは,地域資源でうまく使えるものはないか,地域そのものに問題がないかと,必要に応じて患者本人から地域へと焦点を変えて対応することが望まれる.しかし,そのときにどのような理論や手段が使え,具体的な健康問題ごとにどのように対応でき得るのかを,まとめて提示した書物はあまりないのが現状である.

そこで今回,総合診療医が医学的アプローチだけでは太刀打ちできなくなった患者に使える地域資源や,総合診療医が問題を抱える地域そのものに使えるアプローチについて,その理論と実践をまとめて提示することで,日常診療のアウトカムと地域の質を向上させ,「地域」のパワーを感じていただける,そんな特集を企画した.総論部分では,地域資源処方における基本知識と基本技能について理論を学ぶことができ,各論部分では,具体的な診療の場面での実践について学ぶことができるよう構成した.総合診療医の皆さんが,日々の事例で悩んだとき,この特集が何かしらのヒントを与えてくれ,「地域」により関心をもっていただけることを願っている.

[編集幹事]福井大学医学部地域プライマリケア講座/高浜町国民健康保険和田診療所 井階友貴

■総 論
処方(活用)できる地域資源の種類(井階友貴)
知っ得! 理論1 地域包括ケアシステム(北澤彰浩)
知っ得! 理論2 健康の社会的決定要因(長嶺由衣子)
知っ得! 手段1 多職種協働(吉村 学)
知っ得! 手段2 地域志向のプライマリ・ケア(寺田 豊)
知っ得! 手段3 地域診断(孫 大輔)
知っ得! 手段4 地域社会参加型研究(孫 大輔)
知っ得! 手段5 社会的処方(堀田聰子)

■各疾患群ごとの地域資源処方
生活習慣病 1高血圧(富田さつき)
生活習慣病 2脂質異常症(雨森正記)
生活習慣病 3糖尿病(三澤美和)
認知症(洪 英在)
喫煙(ニコチン依存症)(井階友貴)
飲酒(アルコール依存症)(吉本 尚)
悪性新生物(西 智弘)
子どもの健康問題(山田康介)
女性の健康問題(鳴本敬一郎)
老年期の虚弱・低栄養・嚥下障害(荒金英樹)
メンタルヘルス(今村弥生)
リハビリテーション(加藤聡一郎,他)

この最後にある「リハビリテーション」のところを担当させていただきました。

特集全体のテーマが、外来で薬を出したりするだけでなく地域資源を処方する「Social prescription」であり、それをリハビリでというアツいテーマでした。


疾患や障害自体を複雑にすると、その診断や治療、リハ方針で議論の余地が生まれて内容に集中できなるかもしれないと考えて、超シンプルに膝関節症の前期高齢女性に設定しました。

適切な診断、薬物療法、パンフレットを用いたOA体操の指導などは行った上で、それでもADL改善やQOL充実が不十分な症例(よくありますね)でどうするか!?というセッティングです。


事例に対する地域資源処方として、水中歩行サークルの紹介、介護保険の利用で家屋回収やデイサービス利用を、
地域全体に対する地域資源処方として、運動器不安定症・ロコモティブシンドロームの啓蒙活動、訪問看護師とセラピストの連携強化などを挙げました。

まあどれもこれも当たり前で地味なものですが、一つ一つの提案にきちんと文献的根拠も持ってきて補強はしています。


また、4つの提案を地域包括ケアシステムの「自助・互助・共助・公助」に当てはめながら全体のフレームを支えたり、今回の取り組み全体をICFのフレームに当てはめて「リハ医学的視点で何が出来てどこが変わったのか」を図示しながら書いてもらったので、頭を整理しながら実臨床で症例対応を組み立てる時の「考え方」を提示できたのが新しいところかなと思っています。
ああ

あ





この原稿依頼を引き受けようと思ったのは、編集幹事の井階先生にお世話になっていて断りにくいというのもありますが、それ以上に自分の指導医経験上こういう記事が必要だろうとも思ったのが直接要因でした。

うちの後期研修医で、当院にいる間にリハの基本的考え方やセラピストとの協働も身につけていたのに、「医療過疎地域の中小病院や診療所にいくと、院内にも地域にもセラピストが全然いなくてどうしたらよいのか迷う」ということがよくありました。

そんな人達が、自分の頭で考えて、身の回りの資源と目の前の患者を診ながら、いろいろ考えて自分なりの地域リハ処方を考える材料になればいいなと思います。


ただ、この記事は「地域包括ケアシステム」と「ICF」をある程度理解していて、症例に対してリハ視点で「生き死にだけでなく患者のQOLを高めたい」と思いながら臨床経験を積んでいる人を想定読者にしています。
つまり、うちでの研修を1年程度終えた人や、家庭医療後期研修3年を終えて「リハビリ」のポートフォリオも書くことには書いたけど「まだなんとなく、地域リハって言われてもイメージがボヤーッとしてるなぁ」くらいに感じている人くらいを想定しています。

ので、読んでもイマイチぴんと来ない方も相当数いるだろうとは思っており、その場合は前提の地域包括ケアシステムの理解を深めたり、ICFやリハ医学の勉強を少ししてみると徐々に面白さが滲んでくるかもしれません(偉そうな感じですいません)

まあ、読むだけでパッと世界が拓けるような、この領域のよいテキスト・web資料があんまりないので「これ読んで勉強しといて!」というのがないので申し訳ないんですが、だからこそこの原稿に価値があるようにも思います。


もし間違いや質問とうあれば、ご連絡いただければ幸いです。


でわ!




    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録

【読書記録】「非器質性・心因性疾患を身体診察で診断するためのエビデンス」を読みました

献本御礼!


「非器質性・心因性疾患を身体診察で診断するためのエビデンス」をいただきました。





2015年の出版直後に頂いたんですが、その頃ちょうど忙しかったのか、ブログ記事書きかけで下書きのままにされてました・・・。すいません。


もらった直後はざっと目次眺めて気に入ったところだけ拾い読みして、いまは新患外来の診察机の上にある身体診察・診断学系テキスト置き場に置きっぱなしになっています。

慢性疾患でずっとかかっている患者が多い予約外来や再来外来よりも、新患外来のほうが珍しい疾患を疑って珍しい身体診察することが多いですからね。


同じ著者のあの本も置いてありますよ。この本はけっこうお気に入りで、学習会ネタによく引用しています。






「非器質性・心因性疾患を身体診察で診断するためのエビデンス」の方の内容も紹介しますね。

とりあえずAmazonから引用しました


内容紹介

●意識障害、筋力低下、めまい、腹痛などの症状に対応した時に、身体診察で非器質性・心因性疾患を診断できるようになるためのエビデンスを解説しています。

●総合内科医、一般内科医はもちろん、眼科・整形外科医、精神科・心療内科医まで、多くの医師の臨床に直結する内容です。


●オールカラーページ。グラフや表が活用され、特に表はエビデンスの質に応じた色付けがされており、エビデンスが「見える」ようになっています。


【目次】

1 総論:全身概観

2 神経学的所見総論

3 意識障害

4 転換性障害

5 筋力低下

6 歩行障害

7 振戦

8 感覚障害

9 視力障害

10 痙攣発作

11 失神

12 めまい

13 呼吸困難

14 腹痛

15 体重減少

16 皮疹

17 腰痛

18 頸部痛


著者について

上田/剛士 洛和会丸太町病院救急総合診療科。

2002年名古屋大学医学部卒業。名古屋掖済会病院研修医。

2004年名古屋掖済会病院救急専属医。

2005年京都医療センター総合内科レジデント。

2006年洛和会音羽病院総合診療科。

2010年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 



上田先生が、卒年3つしか違わないというのがまず衝撃を受けてます。すごいなぁ・・・


タイトル・テーマが「非器質性・心因性」となっているのが良いですね。

精神疾患やうそっこ○○、Medically unexplained symptomsとか限定でなく、「非器質性」はとても幅広い疾患群があり、しかし「器質性」ではないので「検査やって結果確認してハイ終わり」ではないぶん医師の能力によって診断効率や医療費、患者負担や満足度に大きな差が出てくると思っています。

病歴聴取がとても重要ですが、ややレア疾患まで特徴を網羅してその場でClosed questionを出来るように能力を維持するのは、それなりにレア疾患を紹介されるような立場でないと難しいとは思うのです。

でも、身体診察は、病態生理や解剖学を理解して原則を覚えてしまえば、今まで持っているスキルを発展させる形で習得できるし、それを実践して一度でも陽性例を経験すれば一生忘れない「体が覚えてくれるワザ」なので、たまにしかレア疾患にあたらないがたまには当たるくらいの立ち位置の自分にとってはとてもよい診断ツールなんですよね。


というわけで、どっかで時間を見つけて一度通読したいなと思っています。まだ拾い読み程度なので。

とりあえずは新患外来から一度回収して、出張や帰宅時に「お、コレ読むか!」と手に取れる場所に置いとこうと思います。





    シェア     このエントリをはてなブックマークに登録
プロフィール

けんた

家庭医療をベースに病院で働く「病院家庭医」なるものを目指して爆進中です。
病名や年齢にかかわらずどんな人の悩みにも対応できる診療能力を身につけることを目指して、北海道各地の病院で初期・後期研修を受けました。

総合内科を中心に研修を開始し、途中から家庭医療学や医学教育学、臨床研究などに興味を持ちながら学習し、2011年に家庭医療専門医を取得しました。
現在は札幌市内の小規模病院で、家庭医療学をベースにした病院総合診療を行ったり研修医・学生・多職種の教育に関わったりしながら、プライマリケア医のためのリハビリテーションフェローシップに参加し学び続けています。

将来は病院をベースにしながらも病院内だけにとどまらず、各医療機関の連携、さらには教育、政治・行政、娯楽などを含めた広い意味での地域共同体を作っていく橋渡しをして、健康に楽しく暮らせる街づくりに貢献できたら面白いなと思っています。

日々の研修での気付きをつづりながら、何か大きな発見が得られないか、blogを通して模索中。

少しでも面白いなと思えた記事があったら、拍手アイコンを押してもらえると、モチベーションがアップしたりします。

記事検索
最新記事
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

アクセスカウンター

    楽天市場
    Amazonライブリンク
    病院家庭医本、出ました!
    総合×リハ本、作りました!
    Facebookページです
    Web公開資料
    最近購入した本です
    書籍管理サイト「Media maker」
    カルテの型,連載してました!
    カルテの型書籍版出ました
    急変前評価本、書きました
    病棟CommonDiseaseとは?
    病院家庭医として紹介されました
    RSS活用で論文読む方法まとめました
    内科×リハ本、でました!

    健康と医療ランキング
    • ライブドアブログ