病院家庭医を目指して ~野望達成への道~

地域密着型病院で活躍する家庭医を目指し、札幌市内で働いてるDr_kentaです。 病院外来でのプライマリケア、内科急性期病棟の老年・緩和ケア、リハビリテーション栄養を中心に、医学教育や院内システム改善などにも関心を持ちながらいろいろやっている日常を記録していきます。ちなみに「病院家庭医」という正式な呼称はありません(造語です)。 また医師による記載ですが、医学的な内容を自分や身の回りの方に適用していいかどうかは直接診察のうえでの判断が必要です。記載内容を試して発生したいかなる不利益も責任は負い兼ねますのでご了承ください。

地域医療・社会医学

ドクターズマガジンの地域医療特別企画に掲載されました!

ドクターズマガジンの2018年10月号に載りましたよヽ(=´▽`=)ノ

201810
https://www.doctor-agent.com/service/doctors-magazine/back-number/2018/No10




ドクターズマガジンは、いつも外科系のかっこいい先生が表紙を飾っている、民間医局で有名なメディカルプリンシプル社が発行している医療系雑誌です。


表紙と「ドクターの肖像」を飾ったのは日本家庭医療業界の巨人、葛西龍樹先生でしたし、

特別企画も、札幌市の都市部の地域医療に取り組む私のほかに、壱岐島や岡山県上山地区の若手総合医のインタビュー記事がのっており、

全体として地域医療特集号になっています。


この雑誌でこういう方向の特集になるのは珍しいらしく(総合診療とか地域医療は地味なので、ゴッドハンドな外科医の特集したほうが売れそうですしね)、時代の流れというかいろんなものを感じています。


インタビューはかなり盛り上がって(というかインタビュアーがめちゃくちゃ上手で)、総合診療や地域医療のホントのところをかなり掘り下げてお話することができました。

紙面の都合もあって、喋った内容や空気感などは半分も伝わりきらない感じにはなっていますが、今まで受けたインタビュー記事のなかでは割といいほうじゃないかなと思っています(喋りが下手過ぎて、インタビューの記事化というパターンだと、脳内の再現率が下がるんですよね)



今回、発行時に50部ももらってしまって持て余しているので、とりあえず研修医には配ってみました。

たいていの病院の医局にはおいてあるとおもうので、もし見かけたらサラッと眺めてやってください(みんなが読んだからといって私の懐には何も入らないのでCOIありません)








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社会医学や健康格差のおすすめテキスト

この一週間の記事の反響がよいようで、ブログのアクセスが倍くらいになってます

せっかくなので、これを機におすすめテキストをのせときます

少しでも、日本の医療関係者や一般住民の間でこういうことが広がるといいなと思います


健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25Amazon

健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]
健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]楽天

社会的健康の決定要因がいかに寿命や健康状態に影響しているか、そしてそれが改善可能で、医療者なら関わるべきだという考え方がとてもよく理解できます

世界医師会会長のマーモットさんの本を、民医連の医師で翻訳したもので、けっこうこなれた訳で読みやすいですよ。
私も、ほとんど貢献してないですが、巻末の翻訳者チーム一覧の末席に名前のっています



健康格差社会への処方箋
近藤 克則
医学書院
2017-01-30Amazon


健康格差社会への処方箋 [ 近藤 克則 ]
健康格差社会への処方箋 [ 近藤 克則 ]楽天

これも定番
マーモット本よりは、理系のきびきびした文体で読みやすいです



えーと、他にもあるんですが、飛行機がそろそろ出発しそうなので終わりにします

どっちかでも読んでほしいっす







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カナダの家庭医療・社会医学視察旅行の報告ー4日目:アドボカシーやジャスティスのレクチャーと、カナダ家庭医療学会の重鎮たちとの交流

カナダの医療視察ツアーも半分が終わり、後半戦に突入しました。


今日の午前中は、医師集団として社会正義とか説明責任とかをどうすんの的な説教くさく概念的な説明で終わりがちなテーマを、その道の第一人者たちにガチでわかりやすく具体的に提示してもらうよう贅沢なレクチャーでした。

午後は、カナダ家庭医療学会の総本山に招待され、理事長とかなんとか部会の偉い人とかに囲まれて、学会の歴史やポリシーや活動や何やらをプレゼンしていただき、逆に全日本民医連からも日本での活動内容をいいとこ取りでかなりいい感じに強調して全力プレゼンで応酬するという、うちの偉い人たちすげーな感が伝わってくるよいファイトでした(喧嘩的ではなく、ほんといい感じに)。

そして、お互いにお互いのことを関心持ちすぎてしまったせいか、質疑応答が脱線しまくったり(質問されてもダイレクトに答えず別のことを応えて更に質問返ししたり)、タイムテーブルガン無視でスライドも使わずに質疑応答の中にレクチャー打ち込んできたりで混沌としたまま夕方を迎え、その勢いで日本・カナダ勢で一緒にイタリアンのお店にいきワインやビールやワインをガブガブ飲みながらいい気分で仲良くなって帰ってきました。


ツイッターは、今日もあんまし中身ありません。

bbbbb

カナダの家庭医療・社会医学視察旅行の報告ー4日目(アドボカシー・社会的責任の学習とカナダ家庭医療学会とのセッション)



レポートは今日もながながと、写真こみですが30ページ超えです。

誰かに読んでほしいという気持ちが微塵も感じられないボリュームですが、自己満足9割なのでいいんです。読みたい人はどうぞです。

2018年9月27日カナダSDH視察旅行レポート4日目 by けんた on Scribd






冷静に今振り返ってみるとすごい一日でしたねぇ


頑張って英語喋れるようになろうと思います。

あの気のいいカナダの偉いおっさんたちと英語で冗談言って笑い合う関係になれないのはもったいないと思いました。

しゃべる力は、英会話スクールとかに通わないと身につかないもんかなぁ。職場に英語ネイティブな人が誰かいるか、若い頃なら外国人女性と付き合ったりしたら一発解決なのかもしれんけど、どちらも縁がないしなぁ。
駅前に通う気にはなれんけど、webで外人さんと会話するほうが度胸いるような気がします。



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カナダの家庭医療・社会医学視察旅行の報告ー2日目:リサーチ+地域見学編

はい! カナダ視察ツアーの2日目の報告ですよ!!



今日のツイッターは、中身うっすいです。3つだけ。
bbbb
https://togetter.com/li/1270678



レポートは、相変わらず長々と書きました。

2018年9月25日カナダSDH視察旅行レポート2日目 by けんた on Scribd




市内見学中に取りまくった写真は、ブログに貼ろうかなとも思いましたが、レポートと関連付けて見ないと意味がない(学習資料でなく観光写真集で終わってしまう)のでレポートの方に貼っています。

スマホでなくカメラで取った方の写真は、出先でノートパソコンにいれて大きなデータサイズを調整してという手間がめんどいので今日は省略しました。

あと、昨日の分の写真貼り忘れたのも、今日のレポートに貼っています。





夕方ころには完全に力尽きてしまい、仮眠取ったら起き上がれんくなって夜のディナー参加を逃してしまいましたが、5時間ほど寝たら元気になりました(ブログ書き始めは夜中の1時です→13時間補正すると日本は昼の14時かな。レポート作成に2時間かかって現在3時半→日本だと16時半?)。

飛行機11時間やホテルのやたら高級なベッドで熟睡しきれてないためか「毎日、寝当直明け」みたいな感じで、寝てはいるけど疲労が溜まっているのでしょう。
あと、時差ボケの影響もあるそうです。東に移動すると辛いと、旅慣れている感じの人が言っていました。
それに加えて、昨日は初日の緊張で消耗してたのかもしれんし、今日の午後はひたすらてくてく徒歩の町中見学だったので肉体的にも消費したのかもしれません。


まあそれでも、満足度はとても高く、昨日と比べるとうなぎのぼりです。

初日のレクチャーラッシュで学習効果が低いとぼやいていましたが、今日はそこで頭に仕入れた予備知識も活かされたようです。

午前中のリサーチのプレゼン&交流会の話にはついていけて、理解が深まり意欲も高まりました。

また、午後に実際に現場をみて、熱意ある在野のすごい人達の話を聞くことで、ようやく「わざわざ遠路はるばるカナダまで来た意味があった。こりゃ来てみないと伝わらんわ」と思えました。

詳しくは、レポートの方をご覧ください。




そして、ようやく、今回のツアーのテーマが見えてきましたよ。

招待してくれた医師は家庭医だし、実際に家庭医療学の立場で活動しているので、家庭医療学の知見を広めるのが目的だと勘違いしていました。

しかし、今回の視察ツアー全体のテーマは「健康の社会的決定要因:Social detarminants of health(SDH)」であり、その中でも健康格差・貧困者を含めた社会的脆弱者のための社会医療でした。

なので、ブログ記事のカテゴリを「医学教育・生涯学習」と「家庭医療」から、後者を「地域医療・社会医学」に変更しました(昨日の記事も)。


そして、この数年の自分が関心を持っているのも、実は家庭医療学そのものというよりは、地域医療や社会医療よりだったのかなという気がしてきました。

たしかに、家庭医療のテキストや論文を読みたい熱はかなり冷めていて、SDHのテキストや地域別の疾患疫学の論文のほうが興味を持って読んでいました。

それに、最近学会や法人内で講演するネタも(人から依頼されたテーマなので主体的に決めたわけではないにしても)地域分析や地域ケアのネタがほとんどだったことも今気が付きました。

そうか、そうなんですね。

なんか一つ開眼した気がします( ̄ー ̄)ニヤリ



明日は中休み的に、丸一日かけてナイアガラの滝観光なので、高まった熱意をぶつける先がなくて肩透かし感ですが、これ以上集中的に頭と心を使ったら死んでしまうかもしれないのでちょうどよいです。

残念ながら明日は雨らしいので素敵な景色にはならんかもしれませんが、もともとナイアガラの滝周辺はびしょ濡れになるらしいのでどっちでもいいっすね。着替えも持ってったほうがいいのかな。

あと、ナイアガラ オン ザ レイクでワイナリー見学もセットになっているらしいので、現地でしか入手しにくいらしい、ロゼのアイスワインをゲットしたいと思います! ワイン好きになっといてよかった♪


でわ、またあした~ヽ(=´▽`=)ノ




 

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カナダの家庭医療・社会医学視察旅行の報告ー前日移動と初日ガッツリレクチャー編

さてさて、カナダにきました。勉強してますよ!

今は、初日月曜日の予定が16時に終わり、簡単な夕食と仮眠取ったあと19時から23時までひたすら復習しまくって、レポートまとめ直したあとです。
カナダ時間で月曜23時42分なので、日本では火曜12時42分のお昼なのかな?たぶん。


移動中に取った写真やどうでもよいつぶやきは、ツイッターにまとめました。

フェイスブックでいちいち更新でると、仕事中の関係者に迷惑かなとおもったり、コメントきても対応できないかもと思って、誰が読んでるか知らないオープンエアーな感じのツイッターにしてました。

つぶやきっぱなしではさすがにあれで、あとで振り返りたいので、トゥゲッターで昨日今日分はまとめておきましたよ。
aaa

https://togetter.com/li/1270331 

ほんとはもう少し丁寧にふりかえって、写真も加工してキラキラにしようと思いましたが、力尽きました。無理です。



あとは、今日一日のレクチャーを簡単にまとめたレポートです。

2018年9月24日カナダSDH視察旅行レポート1日目 by けんた on Scribd




レクチャー中もひたすらメモ取りまくって、バッテリーにはけっこう自信あったノートパソコンが力尽きるレベルまで酷使しました。

それでも、英語スライド+日本語訳ハンドアウト、英語プレゼン+日本語同時通訳、予備知識の説明なく怒涛のスピードで繰り広げられる内容などで、メモの精度は低くて説明不足やあとから読んで意味不明な内容がおおくてダメダメでした。

帰ってきてから、わからなかった用語調べたり、面白そうな概念の関連ページ探して登録やダウンロードしながらメモをレポートにまとめ直していたら3時間以上かかってしまいました。。。


ので、レポート内容をさらに要約したり感想かいたりも省略します。ぐったり。

日本の医療や、民医連のやり方では駄目よね。というもともと知っていたことが更に良くわかったというのが一番の収穫なので、帰国したら今までの延長ではなく大きくなにか変えてみないとですね。
ん~、ネゴシエーション







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カナダに勉強しに行ってきます!

カナダに行ってきますよ!!

今の病院や法人に嫌気が指して、新天地を目指して海外留学!!というわけではなく、1週間だけのツアーでいろいろ学んでくるという企画に乗っかることになりました。




うちの病院も所属している全日本民医連では、以前から健康の社会的決定要因(Social detarminant of health:SDH)を重視して日常臨床で取り組んだり、最近は海外の書籍を翻訳したり、オリジナルの臨床研究も始めたりしていて結構やる気ある感じになっています。

健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25
Amazon

健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ] 楽天

↑民医連のベテランドクターたちが訳した本です


https://www.min-iren.gr.jp/?p=26969
↑民医連のホームページにいろいろ乗っている、SDH関係の特集です。



プライマリ・ケア連合学会にもSDH関連部門があり、今後は民医連の若手・中堅が参加していける・声がかかっているらしいという噂も耳にします。いいですね!

https://www.primary-care.or.jp/sdh/
↑学会の、健康格差に対する声明

健康の社会的決定要因委員会@日本プライマリ・ケア連合学会
https://www.facebook.com/sdhxpc/





んで、今回いくやつは、日本HPHネットワーク(HPH:Health promoting hospitals & Health services)の活動のつながりです。

このネットワークはうちの院長(自分の直属の上司、総合診療とか部門立ち上げの基本を教わった師匠)も関わっていて、このJ-HPHネットワークの活動でつながったカナダの家庭医療の教授に声をかけて具体化された企画だそうで、参加しませんかと声をかけてもらいました。


まだ参加者募集中のようで、内容も確定とまでは言えないのかもしれず、詳細までは出せないと思いますが、なかなか面白そうです。

=====================
企画名:カナダ医療施設~カナダにおけるSDH研究と貧困治療の実践~

期日:今年9月の1週間
場所:カナダ・オンタリオ州トロント

参加対象;中堅世代医師、看護師、事務、ソーシャルワーカ
ーなどと、全日本民医連の偉い人も数名
予定定員:20名くらい

スケジュールの一部:
プライマリケアにおけるSDH介入モデルと関連する活動の紹介
SDH介入に関する研究、地域の新機軸の活動
健康格差対策プログラム、ホームレス支援
国、州、地域やカナダ家庭医協会のアドボカシー活動の紹介と討論
病院におけるSDH介入の取り組み
他、ナイアガラ滝などの観光、まちなかでお買い物タイム、ホスト宅でのホームパーティーなど
=====================

という感じで盛りだくさんです!

社会医学とかSDH関係は、関心もあり、なんとなくの実践もしてきて入るつもりだし、昨年度はワークショップを学会でやったりもしましたが、いまいち勉強が足りていないんですよね。

正書など読めてないですし(本棚に何冊もありますが)、世界の最先端や実践例なども知識が足りないし・・・

それをまとめて学べるのはとっても魅力的!!

しかも、ちゃんと観光の時間もとれるし!!!




なんですが、自分は二つ返事で「行きたい!」とはいえず、2週間位躊躇しまくっており、「行きます」と返事した後もひたすらビビり続けています・・・

一つは、上にかいたように、知識不足すぎる自分が行ってもいいのかという自信のなさ。

もう一つは、圧倒的で絶対的な「英会話コンプレックス」です。



高校時代に、片思いだった女の子が帰国子女に鮮やかにかっさらわれた経験や、現役で受験した大学医学部でリスニングがあったものの問題文すら聞き取れず、面接で「君は英語抜きで合格する自身があったようだけど、すごいね(鼻で笑いながら)」みたいな経験もあり、トラウマレベルでだめなんすよね。

以後、海外留学のチャンスや、外人さんと個人的に仲良くなる機会などは結構あったと思うんですが、全部全力で逃げまくっていました。

医者になってからも、外来や病棟診療で日本語話せない人が来ただけで全力で逃げて、英語喋れる研修医や上司に振ってしまっていました。すいません。


いちおう、受験のときに頑張ったので英語を読むとか、英文を苦労しながら書くとかはギリギリできたのと、医学英語は構文簡単だし単語はもともと頭に入っているので仕組み(RSSリーダーで読む方法)だけつくったら英語論文は読めるようになったんですけどね。

しゃべる勇気がないと改善に、聞き取る能力が絶望的に無いので、コミュニケーションに踏み切れないのです。


でも、そうも言ってられないなぁという思いも年々積み重なっていました。

外来や病棟に外人さんは増えてきていて、一方で院内の英語ペラペラ医師は徐々に減ってきていて、これ以上逃げ切れない感も強いです。なにかトラブル起きて責任者として前出るときに英語喋れずしどろもどろでも困るし。

札幌市内にも外国人は増えてきていて、そのへんで英会話が耳に入る機会も増えました。

そして、子どもたちが普通に流暢な発音で英単語喋ったり、英語で自己紹介したりし始めてるのをみて、お父さんの威厳的なものも怪しくなってきていたり・・・


というわけで、一念発起をしました。


1つ目は、「健康格差」の原著を英語のまま読んでみようと思います。
The Health Gap
Sir Michael Marmot
Bloomsbury Publishing PLC
2016-05-05


耳で聞き取れる前提として、その業界の専門用語や言い回しが頭にないと厳しいとおもうので、長い間本棚に寝かしていたこの本を読んでみようと思います。


もう一つは、避けて通れないリスニングの練習を始めようと思います。

ポッドキャストで、医学英語系(NEJM this week, JAMA Editor's Audio Summary, Annals of Internal Medicine Podcast, BMJ group podcastsとか)と、一般ニュース系(Voice of AmericaとかBBCとかNHKオンライン英語版とか)を聞くことにしました。

アンドロイドスマホのアプリにいれて、じゃまになったり聞こえなくて事故ったりしないように片耳方のBluetooth式イヤフォン買って、毎日徒歩通勤の往復とか、朝の身支度中とかにとりあえずひたすら聞きまくっています。


意外と医学英語は半分くらい聞き取れて、「あ、気管支喘息の抗体製剤のレビューで、RRがいくつくらいらしい」というのがわかったりはしました。成長!!

一方で一般ニュースとか、インタビューなどでの掛け合いを聞き取るのは絶望的で、ニュース番組では「トランプが!」くらいしか聞き取れずです。やばい・・・


それでも、徐々に耳に馴染んできて、単語が聞き取れる確率は上がってきたので地道に続けてみようと思います。


幸い、買ってみたBluetoothイヤフォンが快適過ぎて、耳にかけてみたくなるので習慣化できそうです。

Amazon

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また、アンドロイドアプリもいい感じです。
無題


ワイファイに接続するたびに新しいポッドキャストのデータをダウンロードしつつ「ダウンロードしたよ!聞きなよ!!」的なメッセージを通知欄に出してくれるので、これも自動化された習慣に持っていくのに良さげです。

通知を見なかったことにして右スワイプで消す罪悪感や、スマホを見るたびに視界に入る圧迫感は、なかなかよいプレッシャーでちょうどよいです。




そんなこんなで、英語論文を読むRSS習慣化のノウハウを活かして英語リスニングを身に着け、この何年も積読にしたままだった社会医学の教科書的な知識での理論武装も済ませ、最強状態にバージョンアップしてカナダに乗り込んできます!!

これで自分が明後日の方向に変化するのか、外を見てきたことで視野が広がり自分の立ち位置がしっかり見えて日常に戻るのか、どうなるか楽しみです。



でわ!!












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日本プライマリ・ケア連合学会の「健康格差に対する見解と行動指針」。我々にとっては当たり前のことが、しっかりしたエビデンスレビューと共に学会公式見解として出ており必見です!

日本プライマリ・ケア連合学会から「地域格差に対する見解と行動指針」が発表されました。
無題


学会ホームページの該当部分
https://www.primary-care.or.jp/sdh/

行動指針のPDFファイル
https://www.primary-care.or.jp/sdh/fulltext-pdf/pdf/fulltext.pdf




先日の、三重での学会で発表されたようです。

参加できなかったので、参加した人たちから当日発表されたときの雰囲気を聞いたり、SNSで流れた資料から情報拾ったりしました。


トップページにある行動指針は以下の6項目です
=================================

健康格差に対して、日本プライマリ・ケア連合学会は次のように行動します。

01.あらゆる人びとが健やかな生活を送れるように社会的な要因への働きかけを行い、健康格差の解消に取り組みます。

             

02.社会的要因により健康を脅かされている個人、集団、地域を認識し、それぞれのニーズに応える活動を支援します。

03.社会的要因に配慮できるプライマリ・ケア従事者を養成し、実践を通して互いに学び合う環境を整えます。

04.健康格差を生じる要因を明らかにし効果的なアプローチを見出す研究を推進します。

05.あらゆる人びとが、それぞれに必要なケアを得られる権利を擁護するためのアドボカシー活動を進めます。

06.上記1-5を達成するために、患者・家族および関係者や関係機関(専門職、医療や福祉の専門機関、地域住民、支援ネットワーク、NPO、行政、政策立案者など) とパートナーシップを構築します
=================================


この「学会としての行動」の他にも、「学会員それぞれに対する推奨」も、完結かつ具体的に書いてあります。


具体例として、すでに国内で行われている活動も複数引用されています。

私も総合診療つながりで知っているあの人の地域活動やクリニック展開、全日本民医連がやったT2DMU40研究(40歳以下の糖尿病患者のSDH面含めた全国調査)や日常的に対応している無料低額診療制度のこと、うちの院長が精力的に活動に関わっている日本HPHネットワークの研究のことなどもでていて、身近な感じがあり「さすがプライマリ・ケア連合学会」と思えました。



全体的に、引用文献がしっかりしていて、これ一つでSDHについての簡単なレビュー的な学び方が可能です。

ここの引用文献を順に読んだらそれなりに詳しい人になれそうなくらい。



学会員への推奨を順に見てみると

1) 予防活動でライフコースや上流の意識と、具体的な働きかけ、社会的脆弱者のアクセス改善などあり、今うちでやっていることの延長が大事だなと思えます

2)教育でも日々のカンファや学習機会にSDHを少しずつ盛り込んでいき、陰性感情の認識と対処を学んでもらう、社会的資源などを教えると言った普段やっていることが推奨されています。

3)研究についても、今の延長で良さそうです。とりあえずは全日本民医連でやっている、貧困を感度良く見つけるための質問項目検討研究への協力を続けつつ、自分のところでもSDHも評価項目にいれたAmbulatory care sensitive conditionsの検討をやっぱりやろうとおもいました

4)パートナーシップの面で、様々な院外とのつながりを作り、活動に参加するというのも、ようやくそういうのに関心持った専攻医・医長での具体的活動につながってきたところです

5)アドボカシーが弱いところなので、友の会・住民組織との協同をもっと深めたいと思いました。



うん、今の方向性のまま頑張って、学会やその他の組織とも連携しながら拡張していく感じでよさそうです。

みなさまも、ぜひご一読を!!



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在宅医学会の参加スケジュール考えてみました

在宅医学会、はじめての参加で雰囲気つかめないため、少し予習してみました。


Facebookでは、家庭医療勢が「私服でいいの?カジュアルでいいよね?」という情報共有をしていましたが、(それの批判という意味ではなく)私個人としては学会にスーツで行くのがなんでそこまで嫌なのかわからないので(あと発表もあるので)スーツで普通に行こうと思います。

ネクタイが嫌いなのかな。学生時代にブレザーだったことがなくてずっと学ランや私服だったとか?

スーツで行くとあからさまに浮いてしまうイベント(家庭医療学夏期セミナーとか)でなければ、着替えもかさばらないでいいし、大抵の季節は対応できるので楽だとおもうんだけどなぁ。

スーツでなくても、かっこいいジャケパンでビシッとしているのは割と好みです。今度一式そろえようかな。



あと、花粉症の季節がまだ続いているとおもうので、予防策もしっかりしました。

自分は、本州の杉とかヒノキとか(?よくわかってないですが)の花粉症があり、春に東京出張行くとひどいことになるのです。

あと、実家には猫がいて、自分自身も迷う余地なく断然猫派ですが、猫アレルギーも後天的に発症してしまい「死ぬほど好きになってから拒絶された」感じになりとてもつらいです。関係ないですが。

で、今回は点鼻ステロイドを2週間前から連日噴霧していて、あとは東京に降り立つ前から抗ヒスタミン薬内服も血中濃度維持するように続け、外を歩くときはマスクをしてで完全防備する予定です。

先週の東京出張のときはこれで完全無症状貫けたので、今回も行けるはずです。



あとは、参加するイベントをどれにするか考えてみました。

大会スケジュール見てみると、けっこう興味深いネタが多いので忙しくなりそうです。
1

2
クリックして拡大するとギリギリ読めます。

赤で囲ったのが、興味あるやつ。複数かぶっている時間帯は、雰囲気みながらどれか選びます。



自分自身は病院の性格と自分の立場からそこまで熱心に時間をたくさん割いて在宅診療しているわけではないので、今回の学会参加は「おもいっきりアウェー」に飛び込む気持ちでしたが、シンポジウムや教育講演などのネタは普通に普段関わっているネタでかなり親和性が高そうです。

演者や座長の名前にも見知った人達が多いので、なんとなく親近感あります。

一方で、すごく関心のあるど真ん中ネタでも全く名前聞いたことのない人達の名前もあり、同じネタを関連領域の学会でバラバラに別視点でいろいろやっているんだなぁということも気づいて面白かったです。

だったら一緒にやればいいじゃんとも思うし(実際今回は在宅ど真ん中じゃない人を積極的に招き入れて、学際的なネタも多いです)、一方でいろんな立場や視点で取り組むことで厚みと広がりが出そうとも思うので、いいことかなとも思いました。


在宅関連の学会は、ちょっとだけ名前が違うのがたくさんあってよくわからんかったんですが、ようやく在宅関係も連合学会としてまとまるようなので、わかりやすくなるかもしれませんね。

また、まとまることで学会員数が増えたり、わかりやすくなったりすることで、新専門医制度の2階部分(いわゆるサブスペ領域)にエントリーされやすくなるんじゃないかな。

総合診療の2階が不透明という不安や批判はよく聞きますが、領域別内科を上乗せしてもしょうがないと個人的に思っているので(総合じゃないじゃんという気がする。迷ったまま総合に入って途中で内科サブスペに開眼したときに移行しやすくするという制度的な融通のきかせ方とは別で)、こういう領域を限定しないスペシャルインテレスト系がきちんと整備されていくのはいいですねぇ・・・


あとは、緩和系もなんだか混在していてとてもぐちゃぐちゃしているように見えるので、統合されるとこちらとしては助かるなぁ

全部の学会参加してたら時間とお金と脳味噌が足りなくなっちゃうし。

そして、願わくは非がん終末期とか、老衰とか、そういうのもアツく議論出来る場がつくられたり、総合診療のスペシャルインテレストとして正式に接続したりするといいなと思ったりします。


話が余計な方向に広がりすぎました。


とりあえずは今の在宅医学会の関心や方向性などを肌で感じてこようと思います。

でわ!!



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今週末は、日本在宅医学会初参加 & シンポジウムで発表もしてきます!

今週末から開催される日本在宅医学会の第20回記念大会に参加してきます。
無題
http://www.20zaitaku.com/




先週末の、東京での病院総合医の学習会が終わったあと、謎の疲労感に週の前半は持っていかれ、月曜・火曜はエンドレス外来地獄、水曜はカンファカンファ会議会議会議、木曜は外来外来カンファカンファカンファ当直、金曜は救急しながら外来外来外来と往診とカンファ会議カンファで、気がついたら明日出発になってました。

自分の発表のアウトラインはできたところで、肉付けの資料も一定は集めたけど、残りの時間でどこまで膨らませられるか。

というのと、持ち時間20分なので、制限時間に収まるのかも同じくらい心配。


ホントは明日一日病棟当番しながら合間で完成させて、夜は飲み会で発散して、日曜日にゆっくり出発して色んな企画みて、月曜に朝イチ会議(うちの法人の在宅専門医育成プロジェクトの会議、みんなあっち集まるのでじゃあそこで会議しちゃおう的な)して、そのあとシンポジウム発表して、午後のんびりいろいろ見てかえる予定でした。

が、飛行機手配をミスっていたようで、明日土曜夕方出発しての前泊だったようなので、当番の調整、飲み会のキャンセル、スライド詰める時間の圧縮などで今丁度焦っているところです。。。(-_-;)


人に依頼すると、細かいこと忘れちゃうのは困りもんですね。すいません。



今日はいろいろと消耗したのと、当直翌日で朦朧としているので帰りますが、なんとか明日早起きして頑張ろうと思います。






以下、以前に別記事をブログに載せたときの説明をコピペしておきます
=================================





自分の出番は、
2018年4月30日 10:20〜12:00 第6会場
シンポジウム20:地域リハビリテーション〜リハ職のみなさん!飛び出せ地域へ〜
です。

在宅診療に命をかける様々な専門家の集う学会で、リハはちょこっと、在宅もちょこっとな自分が登壇するのは相当な場違い感がありますが、敢えて空気は読みすぎずにいきます。

「包括ケア病床のある地域密着型中小病院で働くリハ認定医ももっている病院家庭医」という立場で、病院のこと、総合医のこと、総合×リハの拡張性、Health promoting hospitalの可能性や、普段やっている多職種共同学習・地域連携などにもふれながら、学会参加者のみなさんが普段聞きなれない・あまり考えつかないような視点を提示して、その後の全体ディスカッションの幅が広がるような役回りを担えればと思います。

他のシンポジストとしては、理学療法士や作業療法士などで、行政側で働いていた(いる?)人や専門誌に記事書いちゃうような先生方なので、いろんな視点の組み合わせでいい感じになりそうです。

この企画は、大会長の先生が、「地域リハビリテーション」の視点でなんかいい感じの企画をしたいと考えていて、そんな折に冒頭で紹介した「患者中心のリハビリテーション」の本を目にしていただいたようで、他のお知り合いの先生にわざわざ私の連絡先を聞いてご連絡いただいたという流れでした。

やっぱり何か書いて世に出してみるものですね。

あと、普段の自分を知らない状態で、出版物だけみて依頼いただいたということは、何倍かよそゆきの背伸びした自分に対する期待感からの依頼だとおもうので、その期待を裏切らないように、というかいい方向で期待を裏切るくらいな感じで貢献できればと思います。

 

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第7回GPMECポートフォリオ発表会「白石区分析、札病の立ち位置、活動履歴とこれから」

3月24日に開催された「第7回GPMECポートフォリオ発表会」のポスターです

2017年度第7回PF発表会-地域ケア「白石区分析、札病の立ち位置、活動履歴とこれから」_佐藤.pdf by けんた on Scribd




地域の年表と現在の健康アウトカムの地域調査、病院・関連組織の歴史の自叙伝的調査、そして地域の問題を解決していくための行動指標の提示や病院の未来像などを詰め込んでみました。

忙しい最中に無理やり作ったので、今見直すと入れようと思っていた情報が抜けてたりで残念ですが、まあ良しとします。


個人的には、この数年で調べた地域や病院の出来事を並び替えて一覧できたことや(相対的年月の○年前と、昭和や平成の元号と、西暦とバラバラだったのを揃えてみただけでも見通しがよくなりました、それと地図や何やらを一つにまとめられて、頭の中がスッキリしたなぁという達成感はあります。

データ並べただけなので第3者はこれ見てもよくわからんとおもいますが、当日のプレゼンで補足したり、白石区アカデミーのパワポスライド見たりすればある程度わかるかなとおもうので、くどくどとした説明はポスターには省きまくってこうなりました。いいんです、これで。


「というわけで、当日の発表会では地域のニーズに応え、地域の健やかな発展に関与するCommunity hospitalのイメージが少しでも伝わるよう、当日プレゼン頑張るぞ」と、このブログ記事書いた時には書いてましたが、前日からの体調不良で発表会当日は寝込んでて欠席してしまったのでなんとも残念です。。。

ままあ、いいんです。

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【講演資料】白石区民医連アカデミーの基調講演「個々の事例と近隣地域を深く知って、民医連事業所の役割を考える」の資料です

近隣・区内の法人関連事業所が集まって、毎年度末に活動報告・学術発表の場として「白石区民医連アカデミー」というのが開催されています。

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第4回の今回2018年3月16日は、「地域」がテーマでした。



その基調講演でわたしが発表したときのスライドです。

180316 白石区民医連アカデミー「地域分析と民医連の役割」佐藤健太 by けんた on Scribd





スライド・話の構成は以下の通りで

1.簡単な病院の紹介

2.患者・利用者・住民個々人の周辺や過去といった「上流」をみることで地域が見えてくるというSDH・SVSの話

3.地域の歴史や地理的分布を知ることで地域自体が見えて患者・利用者・住民の見え方が変わってくるという地域分析の話

4.それを踏まえて法人の歴史や立場や綱領を再確認してこれから考えていく材料を提示する

という形でした。



当日は100人弱は集まってて、眠そうな人は1-2名、けっこう多くの人が激しく頷きながらメモを取りながら聞いてくれていました。

こういう院外の人も招くイベントでは、内科外来や急性期病棟からの参加が少なくて、「外部は盛り上がるのに、内部が変わらず残念」というパターンになりやすいんですが、今回は各病棟や外来からも参加者があり、また管理者クラスの参加も多くて影響がきちんと残りそうな感じでした。

実際、翌日のベッド調整会議でも「うん、昨日の話を踏まえると、こういう人こそうちがうけなきゃね」と現場がかわりつつあるのを感じています。


せっかく外部にたくさんお呼ばれして講演力(?)的なものを磨いてきたし、うちの病院の機能や役割を隅々まで知り尽くす努力を続けてきて、周辺地域もここに住んで生活しながらデータ取ったり人に聞いたりして少しずつ詳しくなる工夫もし続けてきたので、それをうちの病院や連携している近隣介護・歯科関係者と共有できたというのは、わりと感無量な感じがしています。

満足♪



で終わってはだめなので、このあと具体的にまた動いて、動かして、それを定期的に再評価して微調整して、そうこうしているうちに組織間の壁やしがらみがほどほど減ってきて、気がついたら経営も黒字で余力もついてきて、周辺地域にとけ込んだ新病院の建設に踏み込める!くらいを目指したいなぁとおもいます。

某病院のように、患者集め・経営に特化しすぎると大事なものが損なわれてしまうので、地域住民の信頼や、地域におけるオンリーワン的な役割の発揮とその自覚を育みながら「私は誰のためにどういう力を身につけ、どういう形でどこに還元することでやりがいを感じたいか」をはっきりさせ、その上での発展ができるように頑張りたいです

書いてみて気付きましたが、良い病院の運営は、望ましい総合医の育成とスタンスが一緒なんですね。通りで違和感なくできるわけだと今納得しました。




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【地域分析シリーズ】札幌市白石区、開墾の歴史。意外と自分のあれこれと重なると感じることが多くてテンションあがりましたヽ(`▽´)/

この1-2年くらいは、地域分析系の活動が増えています。



ここ地域、この病院に来て5年経過したので、いろいろ見えてきたというのもあるでしょう。

また、副院長となって病院全体の大きなビジョンとか今後の行く末を考えたり、共同組織の友の会や周辺地域住民の団体(連合町内会とか)と病院を代表して交流する機会から「地域から見た当院」を考えたりすることがふえて、自然と地域に目が向くようになったのもありそうです。

また、一部の人から「病院から地域医療をしている珍しい人=病院家庭医」という認識をしていただけるようになり、雑誌の取材を受けたり、原稿を書かせてもらったり、全国学会のシンポジウムで発表する機会をもらえたり、地方会で地域分析結果のまとめを報告したりという風に、徐々に外部に向けて発表する機会があり、「よその人達に言ってしまった以上、(若干、内容を盛ってしまった後ろ暗さもあるし)ちゃんと頑張ろう」という気持ちになる外圧もあったかもしれません。


というわけで、今年度のポートフォリオ発表会では、地域ケアをテーマにショーケースポートフォリオのポスターを作ることにしました

ポートフォリオは、単純な数値や症例報告では図りきれない「総合医としての幅広く奥深い能力」を示すために、実績をわかりやすくまとめたレポートみたいなものです。家庭医療専門医取るためにはたくさんつくります。

それとは別に、うちの総合医グループでは毎年度末にポートフォリオ発表会をやっていて、学会で専門医認定してもらうのとは別に「今年一年で一番頑張ったこと、すごい成果を残せたこと」を示して、個々人の一年のポジティブな振り返りにしつつ、グループ全体で活動を共有し、また参加オープンなので外部にも伝えよう的なイベントとなっています。

そこで示すのは、ショーケース型と言われていて、ポスターやその他もろもろのわかりやすい素材をつかって、良いところや頑張ったところをわかりやすく魅力的に伝えるものです(学会提出のは、A4で2ページに収める文字での報告なので、けっこう地味です。その地味で狭い範囲に能力を表示するにはより高い能力が必要なんですけどね)。



まだ準備している段階なんですが、単純にこの7年で行った活動や、繋がった人・組織などを列挙しても面白くないので、説明や提示する上でのバックグラウンド・フレームワーク・芯となる軸のようなものを探していました。

で、自分は「先行きが見えなくなったら、まずは歴史を振り返る」というスタイルが好きなので、歴史を調べてみました。
(もともと歴史は興味なかったですが、自分が尊敬している若手家庭医でそういうスタイル取っている人がいて、自分でも試しにやってみたら家庭医療や地域医療の楽しさが跳ね上がったので以後採用しています)

以前から、地域住民や長期勤務している職員からの聞き取りで、明治時代くらいからの歴史(けっこう悲惨です)は把握していましたが、今回はせっかくなので「この白石区ができた一番最初から」調べてみました。

思ったよりも面白くて、しかも自分と(勝手に)重ねられる部分も多いと感じて感動したので、ブログ記事にまとめることにしました。

ポスター1枚、発表5分では、調べた内容をほとんど伝えられず、せいぜい2-3行・30秒程度しか触れられないのももったいないので。。。



以下、今回さっと調べてみてわかったことを列挙します。
===================================
もともとこの土地は開墾されていない大自然でした。

まあ、北海道の奥地ですからね。

昔は函館がまず開拓されて(この頃の戦争とか歴史とか好きな人多いですね)、そこから船でいける小樽が開拓されて、札幌、そしてその奥なのでけっこうあとの方です。

話はそれますけど、ヤンジャンのゴールデンカムイ、いいですよね



そんな北海道札幌市白石区を開梱した人は、なんと私の心のふるさとである宮城県仙台市白石区にある白石城城主、片倉小十郎だったそうです。

仙台といえば伊達政宗、駅前の待ち合わせ場所といえば「ダテマエ(伊達政宗の像の前のスペース)」というくらい伊達の町ですが、片倉小十郎はその伊達政宗に使えていたそうです。
(正確には、伊達政宗の乳母の子供で、年齢的には政宗よりも10歳年上だったらしい)


この片倉小十郎のエピソードは、最近の歴史系ゲームや本などでいろいろあるので面白げです
(正宗の飛び出た目ン玉をえぐり取ったとか、脇腹の腫瘍を焼き切る治療を怖がる正宗のためにまず自分の太ももを焼いて重症を負ったとか)


んで、この片倉家は、その後の代々の当主が先代に習って同じく片倉小十郎を名乗っていたようで、札幌の白石区に来たのはだいぶあとの方の子孫の片倉氏だったようです。

で、その家臣の佐藤孝郷(おお、名字が同じだ!)が特にめっちゃ頑張ったようです。



戊辰戦争で敗北して、白石城から追い出されてしまい、片倉氏は佐藤孝郷などの家臣とともに新政府が進める北海道開拓の入植者になるはめに。

で、北海道に向かうためにのった船が、咸臨丸(勝海舟や福沢諭吉がアメリカに行った船!)だったそうです。

無事函館にはついたけど、函館から小樽に行く途中で座礁し、咸臨丸の最後に立ち会ったのがこの片倉氏や佐藤孝郷だったそうです

が、無事生き残り、札幌市と交渉し、月寒の丘から川が流れ林が広がる土地を選んで開梱したそうです。


「厳しい土地を敢えて選んで、一から立て直しを図って成果を出す」ってところがとても素敵です。


そして、この開墾っぷりが素晴らしかったらしく、北海道開拓使判官の岩村通俊から褒められて、白石城の名前を取って「白石村(後に白石区)」と名前がついたそうで、孝郷は札幌の初代区長になったそうな。


「家臣としてトップを支えながら頑張って、結果的に地域に対して貢献して褒められる」というのは、「世界最高クラスのナンバー2になって、トップを影で支えたい」という自分のイメージにもあうので、今後当面は孝郷推しでいこうとおもいます。



また、「このままこの厳しい土地で死ぬんじゃないか、この努力は報われないんじゃないか」と不安になり次々倒れていく家臣+その家族たちを束ねて懸命に支えたりもしたようです。

さらには、若者の教育にも力を注ぎ、また医学や農業技術を地域住民に伝え、オンリーワンのスーパーマンとして引っ張るだけではなくその辺にいる普通の住民をエンパワメントして、自分がいなくなったあとも地域が発展し続けられるように未来への投資をちゃんとしていたそうです。


「スーパーマン主導型でなく、一人ひとりの組織構成員が各々成長し刺激しあい尊敬しあい組織として成長していく」というイメージを重視している点も、とても自分に重なります。
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その後のすすきのの発展、戦後や昭和の開拓に伴うあれこれは、すでに調べ終えて地方会での発表などでもまとめているので今回は触れません。

ちなみに上記のまとめの参考資料は、全部web資料であり、リソースまでは当たっていないので、完全に正確では無いかもしれません。

白石区の歴史(白石区公式ホームページから、開墾の歴史や地名の由来など)
http://www.city.sapporo.jp/shiroishi/shokai/history/index.html
http://www.city.sapporo.jp/shiroishi/shokai/history/name.html

片倉氏の歴史系
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%87%E5%80%89%E6%B0%8F
http://www.hirama.net/shiroishi/12story/10hokkaidou/index.html
https://www.takigen.report/serialization/branch-history/post_464/

伊達正宗の時代の、初代片倉氏のおもしろエピソード系
https://bushoojapan.com/tomorrow/2014/10/14/32248
https://rekijin.com/?p=14236



以上です。

個人的にはすごく面白かったんですが、ポスターの背景情報でしかないので、ポートフォリオ発表会ではほとんど触れません。


まあいいんです。

当日伝えないけど、今話していることに繋がる関連情報の厚みがあればあるほど、話しやすくなるし面白くなると思うので、良い肥やしになるでしょう。











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菊水地区「福祉のまち推進センター」運営委員会に参加してきました。病院中心ではなく病院から関わらせてもらう地域住民主体型まちづくり・地域ケアっぽくなってきたかな

先日、病院周辺地域の「福祉のまち推進センター」の会合に参加してきました。



この間、高齢者サロンやこども食堂、近隣で火事が起きたときの避難住民受け入れ、夏祭りなどの地域活動に力をいれてきたことで一定注目を頂いたようで、事務長などが連絡を取り合い、病院・法人として申し入れをして、懇談の場設定が実現しました。

この地域の社会福祉協議会の方々や、各地域の連合町内会、民生委員・児童委員協議会、赤十字奉仕団、まちづくりセンターなどの役職者の方々が名前を連ねており、「地域の高齢者・障害者・貧困者等生活に困っている住民たちへの福祉を考え、行動する様々な組織の代表の集まり」と言った様相でした。


また、こちらの病院・法人からは、病院長・自分(副院長・総合診療科長・地域連携室長)や総看護師長、事務長・事務次長と、介護予防センター長、関連介護法人の理事長や常務理事、在宅総合センター長に加え、歯科法人や住民組織(友の会)などからも参加しました(自分が最も下っ端でビビるくらいの錚々たる顔ぶれでした)。


病院主導・医師主導で地域健康増進するのは難しいし、そもそものヘルスプロモーションの理念とも合致しないので、既存の地域の組織や活動を発掘し・つなげ、その中の一参加者として専門家の視点・立場でなにか貢献しながら住民や組織をエンパワメントしていくような形を模索していたので、かなり理想的な形がぽんと出てきた!という感覚です。

そうは言いながら既存の組織について、あまり知識がなかったので、少し予習してから挑みました。



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社会福祉協議会(社協)
http://www.shakyo.or.jp/bunya/shakyo/index.html

それぞれの都道府県、市区町村で、地域に暮らす皆様のほか、民生委員・児童委員、社会福祉法人・福祉施設等の社会福祉関係者、保健・医療・教育など関係機関の参加・協力のもと、地域の人びとが住み慣れたまちで安心して生活することのできる「福祉のまちづくり」の実現をめざしたさまざまな活動をおこなっています。

たとえば、各種の福祉サービスや相談活動、ボランティアや市民活動の支援、共同募金運動への協力など、全国的な取り組みから地域の特性に応じた活動まで、さまざまな場面で地域の福祉増進に取り組んでいます。

菊水地区連合町内会
http://www.kikusui-net.jp/index.php?%E8%8F%8A%E6%B0%B4%E5%9C%B0%E5%8C%BA%E9%80%A3%E5%90%88%E7%94%BA%E5%86%85%E4%BC%9A

菊水地区には、菊水東連合町内会、菊水西連合町内会、菊水南連合町内会、菊水北連合町内会、菊水上町連合町内会の、5つの連合町内会があり、この5つの連合町内会で菊水町内会連絡協議会を構成しています。

菊水町内会連絡協議会は菊水地区の各連合町内会や白石区町内連合会連絡協議会及び行政機関との連絡・調整、等を行っています。

連合町内会は、更に単位町内会、班単位まで細分化され、地域に居住する住民世帯を構成メンバーとして組織され、地域コミュニティーの中心的組織の役割を担っています。

連合町内会では、住民の防犯・防災を始め、環境、福祉、親睦、文化、健康・衛生、学習、広報、等々広範囲な活動を地域の特徴に合わせた形で取り組んで居ります。



豊平まちづくりセンター
http://www.city.sapporo.jp/toyohira/toyohira/

まちづくりセンターって何ですか?

札幌市では、これまでの「連絡所」を、より多くの市民が地域の課題を共有し相談し合える場所にしていこうと、平成16年4月から「まちづくりセンター」へ名称を変更しました情報交流スペースの整備等を行い、地域のまちづくり活動の拠点として、より多くの地域住民が集い、まちづくりについての協議を行なえる施設づくりを目指すこととしています。

まちづくりセンターのお仕事は?

これまでの「連絡所」は、区役所の出先事務所であり、住民の皆様に最も近いところでの行政サービスを提供する機関として、住民票の取次ぎなどの業務とともに、地域密着という利点を生かし、地域のまちづくり活動の拠点としての役割を果たしてきました。
「まちづくりセンター」では、これまでの「連絡所」の機能に加え、新たな業務として次の3点を加え、これまで以上に多くの方々が集い、地域の課題を共有し相談することのできる場、地域のまちづくり活動の拠点として、まちづくりについての協議を行なえる場としていきたいと考えています。

1.住民組織等のネットワーク化の支援

町内会、商店街、企業、PTA、ボランティア、NPOなど幅広い団体を対象としたネットワークづくりを支援します。

2.地区のまちづくりに関する施策等の企画及び推進に係る調整

本庁、区役所、関係機関、団体等の間の連携を、まちづくりセンターが中心となって進めるようにしていきます。

3.地域情報の交流及び市政情報の提供

地域のまちづくり、課題、市政に関する情報提供や相談業務を実施するとともに、地域情報を通じた住民や団体の交流を促進する取組みを行います。


民生委員児童委員協議会(民児協)とは
http://www2.shakyo.or.jp/zenminjiren/minzikyo_summary/index.html
すべての民生委員・児童委員は、市町村の一定区域ごとに設置される「民生委員児童委員協議会」(略称:民児協)に所属し活動をしています。
 この市町村の一定区域ごと(町村は、原則として町村全域で一つの区域)に民児協を設置すべきことは民生委員法に規定されていることから、この民児協を「法定単位民児協」と呼んでいます。

全国の法定単位民児協は、地域福祉の推進に向け、それぞれが地域特性を踏まえつつ定める活動の重点方針、また毎年度の事業計画に基づき、会員である民生委員・児童委員が一丸となって活動を進めています。

 とくに近年では、社会的孤立の問題が顕在化していることから、地域における見守り活動の強化に多くの民児協が取り組んでいます。また、自然災害が相次ぐなか、高齢者や障がい者、乳幼児を抱える世帯などの災害時要援護者の支援態勢づくりも地域の重要な課題とされていることから、こうした要援護者の把握による「要援護者台帳」や「要援護者マップ」づくり、避難支援者の確保などにも取り組んでいます。
 さらに、深刻化する児童虐待問題を受け、乳児がいる世帯の全戸訪問活動や保護者の孤立化を防止するための「子育てサロン」の実施に力を注いでいる民児協も多くみられます。



赤十字ボランティア(赤十字奉仕団)
http://www.hokkaido.jrc.or.jp/m3_03_1houshi_info.html

地域赤十字奉仕団

 赤十字活動の推進役として、道内全ての市町村に組織されており、各種ボランティア活動を行っています。


青年赤十字奉仕団

 将来の赤十字活動の中心となるべき青年や学生が、赤十字の理念に基づき、若い力を結集して活動を推進していきます。道内では6つの青年奉仕団が組織されています。

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なるほど・・・

たしかに、いままで取り組んできた活動や、やりたいけど病院スタッフだけでは手が届かない活動などを手がけている組織ばかりですね。


すでに実績を積まれてきた先輩方の土俵に上がらせていただく形になるので、医者からこうしろああしろあれがダメこれがダメと言い放つ場ではなく、むしろ地域から「病院という組織」に期待することなど要望やニーズなどを聞かせていただき、今後に反映させる機会というところですね。

今後、双方向性の有機的なつながりとなっていければ、Health promoting hospitalとしての当院の機能もより高まっていくように思うので、大事にしていきたいと思います。



当日は、他の業務で少し遅刻してしまいましたが、錚々たるメンバーが集まったお固い空気で始まり、徐々に空気を探りながら質問したり情報提供したり要望を伝えたり感謝の意を伝えたりしながら、徐々に空気も柔らかくなってきて、今後一緒にちゃんとやっていきましょうという感じになりました。


事務長からのいつもの無茶振りで、「じゃ、先生、締めの言葉をお願いします」と当日急遽言われて相当焦りましたが、頑張って喋ってみました。

総合診療に力を入れており病期かどうか分からなくてもつらそう・大変そう・暮らしにくそう・将来が心配な人がいれば連れてきてもらって良いこと、

そういうことに関心を持つ若手がたくさんいて順番待ちなくらいなこと(毎年医師が入れ替わるのは不人気で去っていくのでなく、次々来るので半年から1年研修した人は次のところでさらなる経験を詰みに行っているのだということ)、

「患者が医師を育てる」というが、地域の現状を知り地域の役に立つ医師を育てるためには、患者だけでなく「住民に育てていただく必要がある」のでご協力いただきたいこと、

などをお伝えしました。

たぶん、次年度中に各町内会との交流や学習、調査や活動などの場が設けられることになるような気がします(今日は各部門責任者のみの集まりでしたが、各町内会単位で会長や実務者と顔の見える連携関係を構築し、その町内会の実情に合わせた活動が出来るようにしていきたいという意見で一致していました)。



……この1-2年は、地域住民の代表や、住民組織から、病院への期待やお小言などをいただく機会もあり、一方では近隣ホテルから「宿泊客が体調崩したときに受診を案内する病院」として提示したいという申し出があったり、近隣の介護・福祉関係の組織や今までかかわりのなかった診療所からの紹介・相談が増えたりしていて、「地域密着型中小病院」らしさが強まってきているなと感じられる場面が多くなってきたと思います。

「病院が何のためにあるのか、医療を何のために行うのか、自分の研鑽は何のためにあるのか」などについて、アイデンティティ・クライシスに陥る隙がないくらい定期的に刻み込まれるのはよいことだなと思います。
毎回毎回、とても身が引き締まり、背筋が伸びます。

これが、全職員にも伝わらないというのは組織として残念なところなので、管理者や役職者が主体的に活動はしつつも新人・中堅にも組織のあり方や地域での立場・役割が「体感できる」(文書や訓示で刷り込むではなく)ような文化・仕組みが作っていけるといいなぁと思います。



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最近、「健康の社会的決定要因:SDH」な視点のカンファや活動が増えてきていていい感じです。そうでなければこういう組織で働いている面白さ半減ですよ

最近、患者さんの病気以外の部分、とりわけ生活・暮らしに関する話題が、医療現場のカンファ等で取り上げられる機会が増えてきた気がします。



自分が意図して話題を振っているわけではないんですが(完全に偶然ではないですけども)、院内の総合医同士での診断・治療方針相談するカンファでも、他職種でのカンファでも、普段総合医が出入りしていない部門でも、同時多発的に起きています

「いやー、あの人のあの問題なんだけどね、病気や治療の話じゃないのに忙しい中で申し訳ないんだけどさ、ちょっと相談していいっすか? あ、いいの?じゃあ言うけどさ・・・」みたいな感じで、誰かが自発的に話題に持ってくるんですよね。


もともとそういうのに関心が深い人が集まり、(医師の教育ではいままで全然強調されてきてないのが残念ですけど)現場での実践や教育の中でさらに知識と経験が蓄積されていくので、そういうのに関心を持って活動する人が多い組織ではあります。

無産者診療所とかから発展してきた組織ですからね。
民医連綱領(PDFリンク




ただ、最近の若手教育でほとんど触れてないような気がします。

病院が超急性期になってそれどころでなかったり、そういうのに関心がなくて「病気だけ診ていたいからその科を選ぶ」という医師が増えたとかあるのかもしれません。

実際はどこの科の指導医も、みんな昔から普通に取り組んできていて、関心もあるはずだなんだけど、そろそろ引退気味な世代になってきていて教育に影響力持ちにくくなったりとかもあるのかな。



他科がそういう状況でも「総合診療医の教育ならもっと踏み込んで学んでるんじゃない?」という期待を持ちたいところですが、これも本院の方でそれを学ぶのは非常に困難なようです。

在院日数短縮のプレッシャーが大きくてそれどころではないみたいですし、そもそも救急・院内急性期特化型大規模病院は「一期一会」が原則なので頑張って介入したからってその成果実感できるまで付き合えないですしね。

実際、総合診療の専攻医や指導医が月1回集まって振り返りや学習を行う場である「二木会」でも、健康の社会的決定要因(Social determinants of health:SDH)についての学習機会はほぼありません。
急性期の指導医がそういうのに関心がなかったり、民医連的な活動にアンチだったりとかもあるのかもしれません



個人的には「せっかくこういう組織で働いているし、まちづくりに関心があるぜ-みたいな人が総合診療グループに増えてきたタイミングなのに、ちょっとそういうの残念だよなぁ…」と思っていたんですよね。

たまに関心がある人いても、その人が個人で盛り上がってやっているだけで、他職種が追いつかなかったり、組織内でノウハウ共有して相互に高めあうみたいなところにいかなかったり。
(他の人がやっていなくて地域や住民のためになる活動は、おそらく先日書いた在宅診療と似たような「気持ちよさ」があるせいで、無意識に独り占めしてしまうのかもしれません)



そんな中、全日本民医連総合診療若手医師部会を作って、その人達でなんかやりたいねと話していたら必然的にSDHの話題になり、全国学会でそのワークショップやって。

それを道内でもやりたいと思って身内に声かけたら何人か参加してくれて。

そしてそのメンバーがちょうど今うちの病院に複数いるんですよね。


そんな流れがあって、総合診療の医師側には(当院内限定で法人全体に波及できていませんが)少しSDH熱的なムーブメント的ななにかが動きつつある背景はあるんですよね


そして、それと同時多発的に、今色んな人達が色んなことを好き勝手にやりはじめているのです。

看護師主任会でそういうのを調べる活動をしながら「この病院の看護師って何するべきなのか」を考えてる活動が起きたり

ソーシャルワーカーの医療福祉課で、ちょっとこれは!という事例に対して入れ込みつつ、かつ一人相撲で終わらずに地域の関係部門と連絡とり合ったり、それに医者を巻き込んで半強制的くらいの勢いでカンファの場が設定され、それが他の会議や委員会でも報告されつつあったり

全国や事務の方でも、そういうのの地域の現状や外来患者の現状を調べる研究に協力する体制をとってくれて、今熱い研究が進行してたり


と、ほんとにあちこちで関連したイベントが起きつつあります。

そして、そういった情報が入ってくる立場に幸いいられるので、それらの自然発生的な流れを邪魔せずに、煽ったりプレッシャーかけない範囲で支援したりこっそり見守ったりしながら、あわよくばそれらのベクトルを揃え、言いところを共有・共振しあいながら増幅して、大きなうねりにして地域に還元したり、更にあわよくば学術の場に殴り込みかけたり出来たらいいなぁと思ったりしています。




……ん?

脱線しすぎたな。

今日の記事は、実際にカンファで上がったネタを幾つかあげて、「面白くないっすか?」と振るところまでのつもりで気軽に書き始めたんですけど、気がついたら前フリの部分が長くなりすぎて時間立ってしまいました。

まあ、それくらい、意外と自分の中でも盛り上がっていたようです。




というわけで、具体的な例を(個人情報が同定できない程度に脚色しながら)3つくらい挙げてみます。

こういうのを、マルキアファーバビヒャミ病が~とか第5因子インヒビターがーみたいなRare diseaseの話していたり、長期抗菌薬投与が必要な患者で静脈ルート潰れたり副作用で投与困難になった場合の二の手・三の手についてエビデンスとエキスパートオピニオンかき集めて検討していたりする場で、ふいに「ところで、あの冷蔵庫の件なんすけどね・・・」と同じテンションで扱われるのが面白いなぁと思うのです。

ごった煮って面白いですよね。



■事例1

冷蔵庫が家になくて、食材の貯蔵も料理の作りおきもできず、糖尿病が悪化して入院した人。


普通なら、医学的な問題ではないとして即退院になるか、少なくとも医師のカンファレンスのメイン話題にはならずMSWへとなりそうなネタです。

にも関わらず、SDHワークショップしたメンツだけでなく初期研修医も食いついて、あれこれ調べたり、具体的な対応策について意見がでてきたりしたのはわりと嬉しい瞬間でした。



買えばいいじゃん!
➡お金ないのか?収入源は?額は?使い道は?保護課はそんなとこまで制限すんのか?まさか!?


 冷蔵庫っていくらするんだ?
➡一人暮らし始めたての若手から即答、やすいじゃん!いやいま医師目線では安いかもしれんけど


体力ないから買いに行けないんじゃない?
➡Amazonで買えますよ。いやいやクレジットカード手にいれるにも社会的信用ってもんがあってね。ギフトカード?コンビニ弁当の宅配が安くてそこそこらしいよ


へんに保護費をギフトカードに変えてWebで買い物するスキルみにつけたらやばくないか?
→まえに、食事指導の内容が、普段の貧困な食事より華々しすぎてグルメに目覚めさせてしまい、一度覚えさせた楽しみを制限させられる地獄に苦しむ人もいたし

ていうか冷蔵庫があれば解決するのか?
➡おまえは冷蔵庫さえあればヘルシーに自炊できるのか?俺は無理だ


そもそも冷蔵庫は北海道ならいらないのか?
➡夏はいるよね。食生活次第か?


そもそものそもそもで、冷蔵庫なしで長年生活して糖尿病を完成させる人生はどんな流れなのか?生まれついての境遇なのか、後天的なのか、なにかイベントがあるのか?

→うーむ・・・

とか




■事例2

ぼろーい家に住んでいて、古い木造でホコリも多く、冬はすきま風も入ってくる(北海道の冬の外気ですよ!)環境で住んでいて、気温が下がり始めたら途端に気道症状が悪化して連日受診になった人が、「入院したらピタッと発作がとまった!なんじゃこりゃ!?」な事例


その道のプロが、適切な薬をどれだけ体内にぶち込んでもぜんっぜんよくならず、でも外的な環境をかえたらピタッと良くなってしまった状況について、「さあ、鑑別診断は?やるべきことは?」的な話題になりました。


医学的には、気管支喘息や過敏性肺臓炎等の病態で、環境抗原暴露の問題とか気温・湿度の影響とかで分析されて終わりなんですが、問題はその後どうするかですよね。

また、クリニカルパール的に言えば「Polypharmacyをみたら、薬剤相互作用や副作用だけでなく、アドヒアランス(ちゃんと指示通り服用しているかとか)を考慮せよ」とはよくいいますが、「最大限の治療をしても病態が改善しない”治療抵抗性なんちゃら”のときには、疾病の性質や、アドヒアランスなどの患者要因だけでなく、患者を取り巻く環境にも着目せよ」ともいえますが、着目はアホでも出来るので(だって入院しただけで改善するわけですから)、着目した先ですよね。


したら、引っ越ししたらよくね?
→いやいや、引っ越しだって金かかるんだよ
→この人収入は? 持ち家?生活保護? 活きるか死ぬかのレベル何だから引越し費用くらいなんとかならないのか?

ていうか、部屋掃除したらよくね?
→家に他人あげたくないんだって。いやいやもうそんな次元じゃないでしょ。でも判断力のある成人がダメって言ってるのに押し入っていいのか?ダメでしょ。でも帰ったら悪化するよ。
→ていうか、他人が単発で掃除して解決するレベルなのか?掃除しきれないくらい建物自体やばいかもしれないし、一度きれいにしても本人が変わらなかったら1ヵげつ持たずにもとに戻るよね。

隙間風はなんとかならんの?
→木造家屋の隙間にテープ貼ったくらいで風がしのげるのか?
→春になったらいいんじゃない? いやいや北海道の冬長いからあと4ヶ月位あるさ

てか、なんでこんなに症状完成するまでこんな環境で住んでたんだろね?
→まあこの辺の住所だと、生活環境悪い人は多いよね。まえにうちの専攻医が往診にいって「家はどこですか?え!?これですか?人がすめるんですか、ここ?入り口という概念は?」みたいな話もあったし。
→ていうか、こんな状態になったから始めて話題になったんじゃない?

もういろいろ気になるから家見に行こうか?(冗談半分で)
→いくか!私行くわ(専攻医からも、病棟看護師からも、別の会議で外来看護師からも次々と)
じゃあ若手の研修のために、看護師の新人さんとかもいくか(更に冗談ぎみに)
→いいねー、じゃあ君が行くか
→いついく?誰が行く?よし、あとで相談しよう。

みたいな。


薬剤選択とか患者指導よりも外側の話ばっかりですけど、結果的に患者の疾患コントロールは「最適な診断でベストな治療薬を選択し続けてきた」ときよりも全然良くなっているので、医師としても大事なところですよね。

もちろん、小児科とかアレルギー科とかでは、気道過敏性の関わる疾患のケアで環境因子をクリアするために徹底的な評価と指導を行うことは常識と思います(と信じたい)ですが、「じゃあ、そういう洗練されたクリニックの専門医にかかっていたら患者予後がよかったか」というとそうではないですよね。

だって、指導を守って実行するだけの理解力、実行力、意志の力、お金などがないと難しいので、「そういう資源を持ち合わせていないまま長年そういう生活をして固まってしまった人」をどうしていくのかとかは、むしろ自分たちの領分(パイを奪い合うとか、排他的にやるという意味ではなくて、得意とする領域的な意味です)だと思うのです。



■事例3

尿臭を漂わせながら、家が寒い・家がないという理由で、暖を取りに病院に来てしまう人達。

一昔前なら、そういう人達は時間外の駅の構内とか、スーパーの裏とか、色んな所で暖を取り、集まって情報交換をして、ときに炊き出しなどのボランティアや行政の支援もあったんですよね(そういうのに参加していろいろと目を見開いた経験も何度もありました)

ただ、最近は色々うるさいので、駅の構内からは締め出されるようになって久しいですし、流石に悪臭があるとスーパーなども締め出さざるをえないし、だからといって警察や消防が相手にしてくれるわけでもないし、となると医療機関がわりと候補に残るんだと思うんですよね。

我々もそういう困窮した人のために何かしたいけど、他の患者さんたちから悪臭のクレームがでたら放置するわけにも行かないし、でも今の効率化や老朽化の結果そういう人がいくらでもいていいような無駄なスペースや、相手ができる余剰人員が豊富にあるわけでもないし。

どうしたもんかと・・・


そんな事例でも色んな話がいろんな職種から出るんですよね。

前にいた職場では、そういう人たちに対してこんな活動をしてたんですよ!と興奮気味に語り始めたり

でもなかなかうまくいかないよねと落ち込んだり

でもね、正直ズボンが尿で濡れたまま今の冬場外歩いたら凍って凍傷になるからね。ホームレスの不清潔な陰部や下肢が凍傷になって感染起こしたら助けられないから割りと一大事何だよとか(自分のズボンが凍った経験があるかのように語っていて、この人の人生はどんな苦難に満ちていたんだろうと勘ぐってしまったり)

ボランティアとか呼べば解決なのか?ボランティアって何の?とか

行政に任せればいいのか?行政って誰だよ、どこのだよ? いやいや意外とすでに担当部門の人がけっこう動いていて、すごいいい人なんだよね。でもいい人なのに解決しないのはなんでかな?

ということで色んな人を集めてカンファすることになってるの。集めれば解決するのか?しないのか?とか

そもそも、尿失禁しなければよくない?でもね治療に乗らないのよ。なんで?病識?治療費?なんだろね。

尿失禁しても凍らなければいいんじゃない?え、また住み替えってこと?うーん。


とか。






今回ははからずも、金銭面、住居面、そして冬の北海道というローカルな問題点などが比較的共通した事例たちでした。

きっと季節や地域が異なればまた様々な問題があるのでしょう。



病気の原因の原因の原因を遡ると、たいていは共通の社会的健康決定要因にたどり着くと言われているので、多彩な事例を上げても共通点が絞られるというのはある意味当然かもしれません。


Wikipediaの健康の社会的決定要因のページを読むとイメージできるかもしれません
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%81%AE%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E8%A6%81%E5%9B%A0

ここにある、Solid facts「健康の社会的決定要因として、しっかりとした根拠のある事実」というのがあり、今回の事例たちはその中でこの辺が合致しているかなと思います。

社会格差(みなさん、社会的地位が高いとはいえません)

ストレス(まあ、ありますよね。聞けば聞くほどいろいろでてきます)

幼少期(まあ、聞けば年取ってから急にという人もいますが、たいていはむか~しの小さな頃からという事例も多く抗いきれない大きいなる流れとか運命を感じてしまうことも度々)

社会的排除(排除されてますね、地域コミュニティからも、スーパーや駅からも)

労働・失業(まあ、みんな仕事はないですね。昔働いていたが景気の影響でとかもあるし、働く意欲はあっても経歴やスキルや今の見た目・健康状態のせいで再就職が絶望的だったり)

社会的支援(その辺にたくさんある!という状況ではなく、とくにうちの区は札幌市内でも全然ない方です)

薬物依存(アルコールが絡んでいることは日常茶飯事ですが、当地域はアルコール支援の数やそこにつなげるためのネットワークもまだまだまだまだです)

食品(多くの場合ではマックスバリューの割引狙いとかならまだよく、お金がないと安いものしかかえず、そういうもので食いつなごう=お腹いっぱいになろうとするとたいていは不健康な高糖質・高脂質なものになり、お金がなくて食べるものに困るのに肥満で糖尿病とか普通です。贅沢病じゃないんですよ)

交通(当院の近くに住んでいればふらっと来て我々が気づけますが、地下鉄・バスがない地域に住んでいる人や、川向うのひとたち(豊平川を挟んで経済状況やアクセスにだいぶ差があります)がどうなっているかとかはまだ未知の領域です)


・・・・・・・ほぼ当てはまるんですよね。

Solid factsは一つだけではなく、多重に連鎖・重複しているんだなぁと思います。




長々と書いた割に結論やメッセージがある内容ではなく、ここで突然におわります。

当直明けで眠いのです。



が、そういうことに関心を持つ人達が、強制されずに自発的に同時多発的に動き始め、それが科長・副院長である自分の耳にちゃんと入るようになった(経営的なメリットのない活動だから管理者にバレたら怒られるという認識でなく、我々の組織の活動として重要なんだから協力してよ的な認識になってきている)とかがとても「アツいな!みんな!!」と思ったので、寝てしまう前に書きだしてしまいました。

あ、あと、民医連的な教育を特に受けてこなかった自分が(他の地域はわかりませんが、うちの法人は若手にそういうの押し付けないという意味では自由で良い環境ですが、それでいいのかとも思いますけど)、家庭医療学や地域医療の勉強をした結果こういうのが面白いと思うようになり、結果的に昔からそういう活動をしてきた他職種ベテラン層や、最初からそういうのに興味あったけど大病院では恐ろしくて言い出せなかったみたいな人達とシンクロしていく感じが面白いなぁと思ったりしています。



不適切な表現があれば修正していきますので、ご指摘下さい。


あ、あと忘れてましたけど、うちの院長初め、民医連のエネルギッシュなおじさんたちやとんがった若手たちで翻訳した健康格差の本のリンクも載せておきますね

増刷続いているそうです

健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25





でわ!!



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赤ふん坊やにインタビューを受けた記事が、医学書院の「病院」という渋い雑誌に載りました!

あの「赤ふん坊や」に取材を受けました!!

無題
http://www.taka-syou.jp/contents/mascot/mascot.html



高浜町のゆるキャラ?ですが、別に高浜町と仲良しというわけではありません。

総合診療の関係者、特に夏期セミナーとかでてた人はご存知かと思いますが、赤ふん坊やのきぐるみをかぶっている中の人から連絡をいただきました。

中の人とは、地域包括ケア関係の学会のお仕事などでおつきあいがあり、「病院から地域ケアをしている」医師として取材をさせてほしい的なご連絡をいただきました。



掲載された雑誌はこちらです。


医学書院さんで出している雑誌、その名も「病院」です。

Amazon

病院 2017年12月号[本/雑誌] (雑誌) / 医学書院病院 2017年12月号 楽天


医学書院の該当ページ。下の方に自分の名前が載ってます。
無題

http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=37457


飾り気の全くない地味な名前ですが、以前から存在は知っており、院長や事務長とかが読む本と認識していました。

副院長になってからは、偉い人の会議でこの雑誌の特集をたまに見聞きするくらいでした。


まさか、こんな渋い雑誌に載るとは・・・

しかも、赤ふん坊やがこんな固そうな雑誌のなかで連載をもっていて、その対象として自分が載ることになるとは夢にも思いませんでした。



内容はいろいろで、自分の経歴についての説明や、地域分析の結果とその解釈、住民活動や介護との連携、病院の役割など様々なことをざっくばらんに話しました。


紙面の制限があり、また楽しく読めるようにインタビュー形式でまとめられているため、細かいところまでは反映されていませんが、ざっくりとこんなことやってるんだよ-ということはまとめたいただけています。

個人的には、掲載された自分の顔写真みて、「老けたなぁ、太ったなぁ」という切ない思いを感じております。旗から見たらこんなモンなのか。


当日は、真面目にインタビューしたあと、おもむろに赤ふん坊やの着ぐるみが現れて、ファンが回って内部から膨張させてあのムチフワ感がすぐに再現されていったのに感動を受けました。

また、玄関で記念撮影をしたんですが、あまりに浮世離れして周囲の空気に馴染めない出で立ちがいい方向に作用して、認知症や身体障害をもち頑張って病院でリハビリをしている人達が次々とあつまってきて、手を振ったりり握手したりと交流をして、笑顔で楽しそうにリハ室に戻っていくのを見れたのも良かったです。

ああいうイベントチックな、非日常的なことも、病院や診療に取り入れていく必要もあるのかなぁとおもったり。



多少でも、全国の病院運営に関わる偉い先生方に関心を持っていただければ幸い、なのか?

これを機に変な(自分の常識やこれまでからでは想像もつかないような、という意味での)新たなつながりや展開が広がれば面白いなぁと思います。


あと、せっかく初めての「ナマ病院」を手に入れたので、これを機に通読してみてお気に入り記事が見つかるかみてみようと思います。

病院運営に関わるものとしての、お手軽な生涯学習のツールの一つになればいいんですが。






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認知症サポート医

講習会受講から3週ほどたち、「認知症サポート医」の修了証書が届きましたヽ(`▽´)/

image



参加してきたときの、簡単な報告記事はこちら↓

認知症サポート医養成講習会に参加してきました




とりあえずこれで、
5.急性期病院の認知症ケア加算の医師要件

は維持できそうで、経営者としては一安心です。


今後は、これを意識しながら

2.地域のネットワークのリーダー

4.認知症初期集中支援チームのチーム員会議のメンバー

のような、地域連携や多職種協働的な活動を強化していきたいなぁと思います。


幸い、在宅法人グループとの連携を強化したり、在宅診療部のあり方をいい感じに変えたり、外来でも高齢者ケア・認知症ケアや健康の社会的決定要因(SDH)についての学習会が企画されたりと、同時多発的に関連しそうなイベントも起きてきているので、流れや機を逃さないようにしたいと思います。


でわ!




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認知症サポート医養成講習会に参加してきました

この週末に、「認知症サポート医」というものになるための講習会に参加してきました。



その他認知症サポート医の役割全般は、厚労省サイトにあります


そのときの配布資料を共有したいところですが、参加料5万円の有料講習会なので無断web公開はまずいと思うのでやめておきます。

スキャナ取り込みはしたので、どうしてもというかたがもしいたら個別にご連絡下さい。



内容的には、

認知症の「診断・治療」については、最近のまともなテキストで勉強している人ならあまり追加知識は得られないくらい。

「制度」や「政策」関係は勉強になりました。背景とか流れとかは大事ですね。

「連携」のところはふわっとしていて、うちの病院で退院調整や外来認知症ケアしている人のほうが知識も経験値も高い感じでした。



参加費5万円の価値は、勉強内容でなく、サポート医を取ることでの各種加算等で儲かる見込みがあることくらいでしょうか。


1.かかりつけ医が認知症について学ぶための研修の講師
(総合診療医や家庭医でなく、かかりつけ医というところがお役所&医師会ぽいですね)

2.地域のネットワークのリーダー
(地域包括ケア病床みたいに、地域内で認知症患者のケアネットワークのハブを担う感じのようです)

というのが、制度の性格上、本来期待される役割です。


他に
3.老健の認知症短期集中リハビリの指示医師資格要件

4.認知症初期集中支援チームのチーム員会議のメンバー
最初の6ヵ月集中的に他職種ではいって整理するチームで、各地の自治体や医師会でこぞって立ち上げようとしているらしいです)

5.急性期病院の認知症ケア加算の医師要件
(入院患者で、一定の評価や毎週のカンファを行うと加算がけっこうもらえる仕組み)

などが、経営上のメリットになっており、とくに5の条件がついたことで急に病院医師の参加が増えたといっていました(自分も5目的でした)。


本来、病院医療にあたる5は制度の本来目指すところではないんですが、認知症ケア加算の要件にある「認知症ちゃんとみれる医者ってどういうこと?」という問い合わせに対して役所かどこかあ「現状では認知症サポート医の講習受けた人ですね」と返答しちゃったことで追加されてしまったんだ。という残念感・不本意さを複数の講師の方が漏らしておりました。



郡部などでは、市町村が厚労省の指示でこれにそった動きを始めており、もしかしたらみなさんにもサポート医講習を受けるような依頼があるかもしれません。

グループワークでは、市町村に言われてきた、医師会に言われてきたという受動的な人がたくさん来ていました。

「全然イメージ湧かねーわ」という人もいましたが、全体的には「自分の関連法人内では連携できてるんだけど、外部はどうなのよ?」とか、「担当ケアマネがダメな人だと詰んだよね」みたいな生々しい話があり、しかしその解決策が見えてくるほどは深まらずもやっとでした。



自分自身は、ちょうどこの二日間(土曜昼から夜までと、日曜朝から昼間で)に胃腸炎を発症して死にそうでしたが、無事に全行程を耐え抜き講習修了証がもらえることにはなりました。

気分も新たに、地域包括支援センターと顔の見える連携を深めてみようかなとか、法人外との病病や病診連携を拡げてみようかなと思ったり、病院ホームページ上で認知症診断やケアの相談に乗ります活動をアピールしてみようかなとかいろいろ考え始めました。


外圧や肩書がきっかけで、具体的な行動につながることはありますねー。




そのまま休みなく働いており、今日は夕方から東京にとび、明日明後日は缶詰状態での「プログラム責任者養成講習会」に参加して医学教育学的なことを学ぶことになるのだろうと思います。

土曜深夜に戻ってきて日曜はオンコール当番となり、12月までは土日の休みがない状態が続きます・・・(TдT)





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法人間での「地域連携」を考えるシンポジウムを開催しました。地域とは?連携とは?を考え、関わる個々人の顔や考えが見えてくる良い会でした

2週間ほど前に、医療機関からなる勤医協グループから当院(主に地域連携室メンバー)と、介護系組織(訪問看護やヘルパーやケアマネや施設管理者や病院食のセンターなどの集合体)からなる勤医協在宅グループで集まって、合同での「地域連携シンポジウム」を開催しました

北海道勤医協 http://kin-ikyo.jp/

勤医協在宅 http://www.sapporo-zaitaku.jp/



タイムテーブルはこんな感じでした
===============
18:00~ 開会の挨拶 

18:10~ 自分の講演
 「病院家庭医が考える地域連携とは」
 

19:10~ シンポジウム:テーマ「地域医療を支える医療福祉連携に必要な事とは何か」
シンポジスト① 看護小規模多機能 責任者
シンポジスト② 特養 責任者
シンポジスト③ 地域住民 代表者
シンポジスト④ 当院地域連携室 師長
シンポジスト⑤ 当院 外来医長・各部門連携担当

20:10~ まとめの言葉
20:20  終了
===============




他の方々は、口頭での報告だったり、具体的な事例に基づいた報告が多いので公開はしにくいので、自分の資料の一部を載せておきます。

170825-勤医協在宅と札病合同学習会_地域ケアシンポ.pdf by けんた on Scribd




自分の話は、以下のような流れにしました。

1.家庭医についての紹介
遅刻してきた人がいても本題のところを聞けるようにという前座的なところと、連携する前にうちの病院にいる家庭医という人達は何を目指しているのかを知ってもらうために長めに。
地域連携をおまけやボランティアや経営的圧力でやっているのではなく、本業でやりたいと思っているが、なかなか病院からでられないので協力していきたいというメッセージを根底に

2.白石区の地域分析結果
地域連携の「地域」って何なのかと、対象地域の特性を個人的に分析した結果を伝え「この地域で何をしたらいいのか」を考える材料を提供。
どうしても介護集団だと高齢者や障害者にしか目が向きにくくなるが、そこに至るまでの「まだギリギリ大丈夫」な人や、そこに行きそうな若い世代など「上流」にも目が向き視野が広がることを念頭に。

3.専門職連携の様々な形態と理想
いろいろな専門用語や分類を敢えて羅列して、「今後どのように誰と連携していけばいいのか」を考える際のフレームを提供。
自分たちは今どのへんにいて、次はどこを目指し、将来的にはどうなりたいかと未来志向になるように意識

4.最後に問題意識の提示
ハードルをあげるというよりは、今回の1時間もの話を要約しつつ、このあとのシンポジウムにすんなり入り込めるような繋ぎとして



シンポジウム部分も、けっこう盛り上がりました。
当院からの難易度の高い事例の退院を受けてくれた、看護小規模多機能施設の責任者から、エクセレントな連携事例の紹介とその裏側の努力の提示

住民代表(友の会の方)から、自分の親が勤医協グループにお世話になってきた患者家族側視点で、感謝や願いをとても心に響く言葉で

当院連携室師長から、今の連携室の機能や事情と思い入れのある事例を提示し、制度面や経営面からの限界や制限と、それを踏まえてでもやりたいイメージの提示

当院の中堅家庭医から、各部門を繋ぐ仕事をしてきていてわかってきた・できてきた現状提示と、それを医療・介護で上手くやるイメージの提示

という感じで、10分位ずつでしていただきました。


人選に尽力していただいた在宅法人側のイベント責任者と、呼ばれてきたシンポジスト個々人の全てがそれぞれに持ち味を最大限はっきしており、聞いている自分も引き込まれ、様々なことを考え、多くの気づきや発想がでたとても刺激的で学びのある会になりました。


最後に意見交換して、今後の連携強化に向けての空気・流れを少し強化して終わりました。

具体的な成果としては、在宅側で作っていた連携チームにうちの医師も入れてもらうことになったのは大きなことでした。
病院側の組織に介護側が入ってもらうのは、医療→介護の一方通行な権力勾配が強くなりそうでいやだったので、「相手フィールドにすでにあるものの末席に、こちらがお邪魔させてもらう、入れていただく」形はとても良かったです(そういうチームがあったことを初めて知ることができたのも、入りたいなーと自分や医長が思っていたら声をかけてもらえたこともどちらも嬉しかったです)

また、半年後に再度同じメンバーであつまって、今回学んだことや気づきを元に実践した事例を持ち寄っての振り返りをするぞというイベント告知と、それに向けて意識的に事例経験を積んで行こうねという宿題提示も出来ました。



当院のように、高度専門医療や重症診療、救急医療を十分にはできない「地域密着型中小病院」が、地域にどう向き合ってきたのか、そして今後どうなりたいのかを、一方通行や独りよがりでなく、ともに考えるきっかけとなるような会に出来てよかったなと思います。


合わせて、地域や住民とのインターフェースとなる、当院内部の各部門の機能改革なども少しずつですが目が出つつあるとは思うので、「外との連携」ばっかりで外面だけよいハイテンションな人で終わらず、「内部の充実」もきちんとバランスを取り、この大変な地域での地域医療を少しでも良いものにしていければと思います。

その辺については、今週後半に一つ目のおおきなヤマが、また再来週にはもう一つのでっかいヤマがあり、また並行して飛んで火に入る夏の虫というか鴨がネギ背負ってきた感じの外部からの別視点の連携の提案もあり、これからまた盛り上がっていきそうです。


盛り上がりに自分がついていけるように自分自身の体調管理・ワークライフバランスと、特定の部門や人に負担がかかりすぎないような人材確保。育成などのマネジメントとをよりいっそうしっかりやっていかねばですね。






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「The health gap」の日本語訳「健康格差」が出版されました!

社会医学系の日本語テキストがでました!

健康格差 不平等な世界への挑戦
マイケル・マーモット著
野田浩夫訳

健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25

Amazon

健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]健康格差 不平等な世界への挑戦  楽天


内容を想像する参考となるように、目次や出版社による解説などを引用します

<内容紹介>

健康は、所得だけではなく教育や環境などの社会的要因(SDH)で決まる。
その科学的根拠と処方箋を第一人者がユーモアたっぷりに紹介。

<目次>
序章
第1章 悲惨のしくみ
第2章 誰の責任なのか
第3章 公平な社会、健康な生活
第4章 誕生時からの公平
第5章 教育とエンパワーメント
第6章 生きるために働く
第7章 おとなしく流されてはいけない
第8章 回復力のあるコミュニティを築く
第9章 公平な社会
第10章 この世界で公平に生きる
第11章 希望のしくみ

<著者紹介>
マーモット,マイケル (マーモット,マイケル)   Marmot,Michael
1945年イングランド生まれ、オーストラリアで教育を受ける。
現在、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学)疫学・公衆衛生学教授。
2015年から2016年にかけて世界医師会長。
世界保健機関「健康の社会的決定要因委員会」(2005~2008年)の委員長を務め、『社会的決定要因と健康格差に関する欧州報告』(2014年)をまとめた。
2000年に女王からナイト(Knight)の称号を授与



全日本民医連のベテラン医師集団が全国で集まって、この1年ほど何度も会議に集まり、web上で分担して翻訳作業と相互チェックをしつこいほど繰り返し、その他の細かい議論・調整もフェイスブックグループ上で超濃厚にやっていました。

うちの院長もメインの1人として関わっていて、自分もグループには入れてもらいましたがあまりの作業量とスピードと濃度についていけず傍観者になってしまいました。

せめて宣伝で貢献します。




著者へのプレゼンで権利を獲得し、監訳者もつけて、表現もこの領域に詳しくない医療者や、非医療者にもわかりやすいように相当な工夫をされていました。

また、一般の人に広く読まれたいという思いで、印税拒否や、初版を一定部数法人内の色んな所で買い取ることでけっこうお安くなっています。

こういうやり方で「すでに誰かが発見し、統合してまとめ直した重要な知見を、読んでほしいターゲットに広く届ける」という形での学術活動のやり方があるんだなと勉強になりました。



自分も一部もらえたので、次の出張の移動時間のときにでも読んでみようと思います。

自分の身の回りで読みたい人いたら、直接院長にいうか、自分に言ってくれれば著者割引などでお安く提供出来るかもしれませんのでご連絡くださいな。




ちなみに、写真の後ろに偶然写り込んでしまったのは、自分も編集委員をさせていただいている南山堂「治療」の2017年1月号「健康格差対策」特集の本です。

治療 2017年 01 月号 特集 健康格差対策 [雑誌]
南山堂
2016-12-29


偶然同じようなテーマの本が移っていました。

というくらい、最近はこのネタが、出版業界でも、学会でも、色んな所でアツいですね。

それくらいに日本の今の社会医学面での危機感が強く、また若手医師や一般住民の関心も高まりつつあるということなのかもしれません。


自分は関心だけはありますが(もともと医者1人を優秀にするより地域の仕組みを変える方がよりよい健康アウトカムが広く長く得られると思っていたので)、残念ながら今までは手軽に読める日本語の書籍が少ないことを理由に知識面の補強が全然追いついていませんでした。

近藤先生達の書籍や、この「健康格差」などで少しずつでも勉強して、家庭医療専門医として、地域密着型中小病院ではたらく病院家庭医として、民医連所属機関ではたらく医師としても、肩書や立場に恥じないような力をつけていきたいなと思います。


でわ!




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他法人病院との連携懇談しました。地域連携室の室長らしい初めてのしごとかも。

地域連携室長になってから初めて、外部の医療機関の方と連携の懇談をしました。



いままでは「法人の本院に救急を送り、落ち着いたら包括病床でうける」ところに最適化してのが、当院の特徴でした。

たしかに、法人内で完結できるくらい「超急性期~亜急性期~慢性期~生活期」の医療機関・介護関係機関が揃っているのは強みではあります。

また、経営的にも一定のメリットがあるという側面もあるでしょう。経営的に旨味のある症例を本院に送らねばならないという当院の役割もあります(送られる側は経営者でなく現場労働者なのでいろいろと反感を買うことも多いですが…)
 
でも、逆に言えば柔軟性や発展性はないし、そもそもこの「地域包括ケアシステム」の時代において、一次医療圏の枠内での連携が不十分なまま医療圏外とのやり取りだけせっせと継続するのはなんだかなぁって感じですね。

また、本院の方の入院がへったり退院調整システムが滞ると、それと連鎖して当院病床に空きがでたりして、当院の経営的安定性にも影響があります(収益の根幹を1ヶ所に依存するのは、リスクを分散したほうが良いという考えにはそぐわず危なっかしいですね)



というわけで、法人内での役割は維持しできれば発展させつつも、法人外との連携を開拓し、「理想的な地域包括ケアシステムのハブを担える病院に成長し、当地域に住んでいたけど重症過ぎて当院では対応できず遠方に運ばれた方が、日常生活に戻るために地元の当院で引き受けて支援していく」という役割をもう少しひろめていければいいなとうのが、地域連携室の室長を拝命した時から考えていたミッションでした。

まあ、とはいえなかなかどうやっていいやらは難しいところで、なんせ院内の上司には「外部と積極的に連携して開拓していく」経験値が豊富な人がおらんので、優秀な実務担当者はいるんですが、「自分が責任者としてどのように振る舞えばいいのか」がわからず手探りなんですよね。

思いつきでとりあえずやってみて大きくミスると、返ってダメージが大きくなるかもしれないですし。



そんな矢先、お隣の区にある救急で有名な病院から、「今度、連携を深めるために訪問させてもらえますか?」とご連絡をいただけました。

来てもらえるなら、迎え撃つことで訪問の仕方とか、面談の場をどのように組み立てて運営すればいいのかの手応えがわかります。

また、こう言っては何ですが、先方からの申し出なので、あまりうまくできなくても「こちらのミスで破談になって大ダメージ」というリスクは小さいので、「リスクを取って一発逆転よりは、ローリスク・ローリターンな無難なことからコツコツと積み上げて、時間をかけて大きく育てる」派の自分としてはとてもうれしい最初の一歩でした。

また、そこの救急科は、以前総合診療医関係のイベントでなんどか一緒に活動した先生と、学生時代から何度かやり取りがありうちの医長ともつながりのある先生がいて、そのお二人が来てくださるということで「正直、気持ち的にすごく安心感がある」というのはほんと助かりました。



実際、来ていただいて、かなり緊張はしましたけど導入のお固いお挨拶後はぶっちゃけたお話ができ、双方にとってとても有益な(結果的に患者さんや地域住民にとって有益な)連携の仕組みを作れたと思います。


先方が救急で忙しい中長時間かけて電話かけたり手紙書いたりはアホらしいので、当院で運用していて他院でも使ってもらっている転院依頼用紙に他職種が記入してFAXしてくれれば、受け入れ可否や時期について迅速にお返事できる仕組みを提示したり

誤嚥性肺炎や骨折など、急性期に長くいると返って廃用が進んだり、併存症管理が抜けて病態が複雑化したりするものですが(急性期で頑張っている先生方には偉そうで恐縮ですが、実際問題として)、入院から転院判断を早くして1日でも早く引き受けることで、急性期治療の質を維持して引き継ぎながらも老年医学的評価・併存症管理・リハビリテーション栄養・退院調整をガガガガッと進められるのは、先方にもこちらとしても患者にとってもメリットだらけです。


また、こちらの病院が得意とする機能や患者層、正直苦手な分野、それを踏まえてお願いしたいことをぶっちゃけて伝えたり、逆に先方が「こんなのは困りますよね」というのもだしてくれて「あ、それは逆にウェルカムです」みたいなやり取りで先入観によるギャップを取り払うこともできて、ほんとに有益でした。


それと、転院調整をかけたけど病状が好転して直接退院となってキャンセルになる→用意していた病床が空床となり赤字になるというのはよくあることですが、それは双方よくわかっている事なので、やや過剰気味に「とりあえず打診かけてもらい、こちらで他院キャンセルで出来た空床があれば迅速に情報流してすぐ転院できる患者をすぐに選定できる」ようなやり取りもしていけそうです。

リスクの分散はかなりできそうです。



そんな感じのことをとりあえずは試験運用的に始めてみて、幸い両者の責任者が顔馴染みなのでマメにぶっちゃけたフィードバックで改善をかけていき、ある程度質の高い仕組みに出来たらまた次の病院にも拡げていけるんじゃないかと考えています。



今回の経験をもとに、「こちらから他院に連絡し、訪問し、情報交換をして連携を構築していく」という攻めの姿勢も試していければと思えるようになったのも良かったです。

また、せっかく行くなら、全く知らないところよりも、個人のツテでもいいし、これまでの患者紹介の実績でもいいので、何かしらの縁やゆかりのあるところからの方が「お互いやりやすい」ということもわかったので、そこも意識して訪問先を考えてみようかなと思えました。


もちろん、うちは病病連携だけでなく、病院-診療所の連携や、病院-施設の連携など、多彩な連携先を用意する必要があるので、病院以外への訪問も色々試行錯誤しながら開拓していければと思います。



この領域はなかなかよいテキストがなく、院長や事務向けのビジネス書的なのはあるんですが、若手・中堅がまなびながら、かつ相手より相当下の立場からどのようにやっていくかという視点でまとまったものはないので、学びにくいですね。

だからこそ面白いというところもあるし、ある程度ノウハウを蓄積しつつ、同様の境遇の人達と連携しながら、一定の方法論(やり方だけでなく、そのスキルを身につけるための学び方も含めて)をまとめて、セミナーやテキストにまとめていけるといいなぁと思っています。


とりあえずは、学会の専門医部会の病院所属者向けコミュニティ(フェイスブックグループ)で、ノウハウあったら教えてください!的な質問を投げかけてみたので、いい情報が得られればいいなぁと思います。
他にも全日本民医連のコミュニティでも聞いてみようかな。

わからないことは、自分で調べるだけでなく「人に聞いてみる」とか、わからないなりに「とりあえずやれることからやってみる」といった学習スタイル・行動様式を使えるようになったなぁというのも、今日のしみじみ感じた成長点でした。


管理者になっても、日々学びと成長とチャレンジですね。

楽しい・・・


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プロフィール

けんた

家庭医療をベースに病院で働く「病院家庭医」なるものを目指して爆進中です。
病名や年齢にかかわらずどんな人の悩みにも対応できる診療能力を身につけることを目指して、北海道各地の病院で初期・後期研修を受けました。

総合内科を中心に研修を開始し、途中から家庭医療学や医学教育学、臨床研究などに興味を持ちながら学習し、2011年に家庭医療専門医を取得しました。
現在は札幌市内の小規模病院で、家庭医療学をベースにした病院総合診療を行ったり研修医・学生・多職種の教育に関わったりしながら、プライマリケア医のためのリハビリテーションフェローシップに参加し学び続けています。

将来は病院をベースにしながらも病院内だけにとどまらず、各医療機関の連携、さらには教育、政治・行政、娯楽などを含めた広い意味での地域共同体を作っていく橋渡しをして、健康に楽しく暮らせる街づくりに貢献できたら面白いなと思っています。

日々の研修での気付きをつづりながら、何か大きな発見が得られないか、blogを通して模索中。

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