病院家庭医を目指して ~野望達成への道~

地域密着型病院で活躍する家庭医を目指し、札幌市内で働いてるDr_kentaです。 病院外来でのプライマリケア、内科急性期病棟の老年・緩和ケア、リハビリテーション栄養を中心に、医学教育や院内システム改善などにも関心を持ちながらいろいろやっている日常を記録していきます。ちなみに「病院家庭医」という正式な呼称はありません(造語です)。 また医師による記載ですが、医学的な内容を自分や身の回りの方に適用していいかどうかは直接診察のうえでの判断が必要です。記載内容を試して発生したいかなる不利益も責任は負い兼ねますのでご了承ください。

地域医療・社会医学

第7回GPMECポートフォリオ発表会「白石区分析、札病の立ち位置、活動履歴とこれから」

3月24日に開催された「第7回GPMECポートフォリオ発表会」のポスターです

2017年度第7回PF発表会-地域ケア「白石区分析、札病の立ち位置、活動履歴とこれから」_佐藤.pdf by けんた on Scribd




地域の年表と現在の健康アウトカムの地域調査、病院・関連組織の歴史の自叙伝的調査、そして地域の問題を解決していくための行動指標の提示や病院の未来像などを詰め込んでみました。

忙しい最中に無理やり作ったので、今見直すと入れようと思っていた情報が抜けてたりで残念ですが、まあ良しとします。


個人的には、この数年で調べた地域や病院の出来事を並び替えて一覧できたことや(相対的年月の○年前と、昭和や平成の元号と、西暦とバラバラだったのを揃えてみただけでも見通しがよくなりました、それと地図や何やらを一つにまとめられて、頭の中がスッキリしたなぁという達成感はあります。

データ並べただけなので第3者はこれ見てもよくわからんとおもいますが、当日のプレゼンで補足したり、白石区アカデミーのパワポスライド見たりすればある程度わかるかなとおもうので、くどくどとした説明はポスターには省きまくってこうなりました。いいんです、これで。


「というわけで、当日の発表会では地域のニーズに応え、地域の健やかな発展に関与するCommunity hospitalのイメージが少しでも伝わるよう、当日プレゼン頑張るぞ」と、このブログ記事書いた時には書いてましたが、前日からの体調不良で発表会当日は寝込んでて欠席してしまったのでなんとも残念です。。。

ままあ、いいんです。

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【講演資料】白石区民医連アカデミーの基調講演「個々の事例と近隣地域を深く知って、民医連事業所の役割を考える」の資料です

近隣・区内の法人関連事業所が集まって、毎年度末に活動報告・学術発表の場として「白石区民医連アカデミー」というのが開催されています。

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第4回の今回2018年3月16日は、「地域」がテーマでした。



その基調講演でわたしが発表したときのスライドです。

180316 白石区民医連アカデミー「地域分析と民医連の役割」佐藤健太 by けんた on Scribd





スライド・話の構成は以下の通りで

1.簡単な病院の紹介

2.患者・利用者・住民個々人の周辺や過去といった「上流」をみることで地域が見えてくるというSDH・SVSの話

3.地域の歴史や地理的分布を知ることで地域自体が見えて患者・利用者・住民の見え方が変わってくるという地域分析の話

4.それを踏まえて法人の歴史や立場や綱領を再確認してこれから考えていく材料を提示する

という形でした。



当日は100人弱は集まってて、眠そうな人は1-2名、けっこう多くの人が激しく頷きながらメモを取りながら聞いてくれていました。

こういう院外の人も招くイベントでは、内科外来や急性期病棟からの参加が少なくて、「外部は盛り上がるのに、内部が変わらず残念」というパターンになりやすいんですが、今回は各病棟や外来からも参加者があり、また管理者クラスの参加も多くて影響がきちんと残りそうな感じでした。

実際、翌日のベッド調整会議でも「うん、昨日の話を踏まえると、こういう人こそうちがうけなきゃね」と現場がかわりつつあるのを感じています。


せっかく外部にたくさんお呼ばれして講演力(?)的なものを磨いてきたし、うちの病院の機能や役割を隅々まで知り尽くす努力を続けてきて、周辺地域もここに住んで生活しながらデータ取ったり人に聞いたりして少しずつ詳しくなる工夫もし続けてきたので、それをうちの病院や連携している近隣介護・歯科関係者と共有できたというのは、わりと感無量な感じがしています。

満足♪



で終わってはだめなので、このあと具体的にまた動いて、動かして、それを定期的に再評価して微調整して、そうこうしているうちに組織間の壁やしがらみがほどほど減ってきて、気がついたら経営も黒字で余力もついてきて、周辺地域にとけ込んだ新病院の建設に踏み込める!くらいを目指したいなぁとおもいます。

某病院のように、患者集め・経営に特化しすぎると大事なものが損なわれてしまうので、地域住民の信頼や、地域におけるオンリーワン的な役割の発揮とその自覚を育みながら「私は誰のためにどういう力を身につけ、どういう形でどこに還元することでやりがいを感じたいか」をはっきりさせ、その上での発展ができるように頑張りたいです

書いてみて気付きましたが、良い病院の運営は、望ましい総合医の育成とスタンスが一緒なんですね。通りで違和感なくできるわけだと今納得しました。




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【地域分析シリーズ】札幌市白石区、開墾の歴史。意外と自分のあれこれと重なると感じることが多くてテンションあがりましたヽ(`▽´)/

この1-2年くらいは、地域分析系の活動が増えています。



ここ地域、この病院に来て5年経過したので、いろいろ見えてきたというのもあるでしょう。

また、副院長となって病院全体の大きなビジョンとか今後の行く末を考えたり、共同組織の友の会や周辺地域住民の団体(連合町内会とか)と病院を代表して交流する機会から「地域から見た当院」を考えたりすることがふえて、自然と地域に目が向くようになったのもありそうです。

また、一部の人から「病院から地域医療をしている珍しい人=病院家庭医」という認識をしていただけるようになり、雑誌の取材を受けたり、原稿を書かせてもらったり、全国学会のシンポジウムで発表する機会をもらえたり、地方会で地域分析結果のまとめを報告したりという風に、徐々に外部に向けて発表する機会があり、「よその人達に言ってしまった以上、(若干、内容を盛ってしまった後ろ暗さもあるし)ちゃんと頑張ろう」という気持ちになる外圧もあったかもしれません。


というわけで、今年度のポートフォリオ発表会では、地域ケアをテーマにショーケースポートフォリオのポスターを作ることにしました

ポートフォリオは、単純な数値や症例報告では図りきれない「総合医としての幅広く奥深い能力」を示すために、実績をわかりやすくまとめたレポートみたいなものです。家庭医療専門医取るためにはたくさんつくります。

それとは別に、うちの総合医グループでは毎年度末にポートフォリオ発表会をやっていて、学会で専門医認定してもらうのとは別に「今年一年で一番頑張ったこと、すごい成果を残せたこと」を示して、個々人の一年のポジティブな振り返りにしつつ、グループ全体で活動を共有し、また参加オープンなので外部にも伝えよう的なイベントとなっています。

そこで示すのは、ショーケース型と言われていて、ポスターやその他もろもろのわかりやすい素材をつかって、良いところや頑張ったところをわかりやすく魅力的に伝えるものです(学会提出のは、A4で2ページに収める文字での報告なので、けっこう地味です。その地味で狭い範囲に能力を表示するにはより高い能力が必要なんですけどね)。



まだ準備している段階なんですが、単純にこの7年で行った活動や、繋がった人・組織などを列挙しても面白くないので、説明や提示する上でのバックグラウンド・フレームワーク・芯となる軸のようなものを探していました。

で、自分は「先行きが見えなくなったら、まずは歴史を振り返る」というスタイルが好きなので、歴史を調べてみました。
(もともと歴史は興味なかったですが、自分が尊敬している若手家庭医でそういうスタイル取っている人がいて、自分でも試しにやってみたら家庭医療や地域医療の楽しさが跳ね上がったので以後採用しています)

以前から、地域住民や長期勤務している職員からの聞き取りで、明治時代くらいからの歴史(けっこう悲惨です)は把握していましたが、今回はせっかくなので「この白石区ができた一番最初から」調べてみました。

思ったよりも面白くて、しかも自分と(勝手に)重ねられる部分も多いと感じて感動したので、ブログ記事にまとめることにしました。

ポスター1枚、発表5分では、調べた内容をほとんど伝えられず、せいぜい2-3行・30秒程度しか触れられないのももったいないので。。。



以下、今回さっと調べてみてわかったことを列挙します。
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もともとこの土地は開墾されていない大自然でした。

まあ、北海道の奥地ですからね。

昔は函館がまず開拓されて(この頃の戦争とか歴史とか好きな人多いですね)、そこから船でいける小樽が開拓されて、札幌、そしてその奥なのでけっこうあとの方です。

話はそれますけど、ヤンジャンのゴールデンカムイ、いいですよね



そんな北海道札幌市白石区を開梱した人は、なんと私の心のふるさとである宮城県仙台市白石区にある白石城城主、片倉小十郎だったそうです。

仙台といえば伊達政宗、駅前の待ち合わせ場所といえば「ダテマエ(伊達政宗の像の前のスペース)」というくらい伊達の町ですが、片倉小十郎はその伊達政宗に使えていたそうです。
(正確には、伊達政宗の乳母の子供で、年齢的には政宗よりも10歳年上だったらしい)


この片倉小十郎のエピソードは、最近の歴史系ゲームや本などでいろいろあるので面白げです
(正宗の飛び出た目ン玉をえぐり取ったとか、脇腹の腫瘍を焼き切る治療を怖がる正宗のためにまず自分の太ももを焼いて重症を負ったとか)


んで、この片倉家は、その後の代々の当主が先代に習って同じく片倉小十郎を名乗っていたようで、札幌の白石区に来たのはだいぶあとの方の子孫の片倉氏だったようです。

で、その家臣の佐藤孝郷(おお、名字が同じだ!)が特にめっちゃ頑張ったようです。



戊辰戦争で敗北して、白石城から追い出されてしまい、片倉氏は佐藤孝郷などの家臣とともに新政府が進める北海道開拓の入植者になるはめに。

で、北海道に向かうためにのった船が、咸臨丸(勝海舟や福沢諭吉がアメリカに行った船!)だったそうです。

無事函館にはついたけど、函館から小樽に行く途中で座礁し、咸臨丸の最後に立ち会ったのがこの片倉氏や佐藤孝郷だったそうです

が、無事生き残り、札幌市と交渉し、月寒の丘から川が流れ林が広がる土地を選んで開梱したそうです。


「厳しい土地を敢えて選んで、一から立て直しを図って成果を出す」ってところがとても素敵です。


そして、この開墾っぷりが素晴らしかったらしく、北海道開拓使判官の岩村通俊から褒められて、白石城の名前を取って「白石村(後に白石区)」と名前がついたそうで、孝郷は札幌の初代区長になったそうな。


「家臣としてトップを支えながら頑張って、結果的に地域に対して貢献して褒められる」というのは、「世界最高クラスのナンバー2になって、トップを影で支えたい」という自分のイメージにもあうので、今後当面は孝郷推しでいこうとおもいます。



また、「このままこの厳しい土地で死ぬんじゃないか、この努力は報われないんじゃないか」と不安になり次々倒れていく家臣+その家族たちを束ねて懸命に支えたりもしたようです。

さらには、若者の教育にも力を注ぎ、また医学や農業技術を地域住民に伝え、オンリーワンのスーパーマンとして引っ張るだけではなくその辺にいる普通の住民をエンパワメントして、自分がいなくなったあとも地域が発展し続けられるように未来への投資をちゃんとしていたそうです。


「スーパーマン主導型でなく、一人ひとりの組織構成員が各々成長し刺激しあい尊敬しあい組織として成長していく」というイメージを重視している点も、とても自分に重なります。
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その後のすすきのの発展、戦後や昭和の開拓に伴うあれこれは、すでに調べ終えて地方会での発表などでもまとめているので今回は触れません。

ちなみに上記のまとめの参考資料は、全部web資料であり、リソースまでは当たっていないので、完全に正確では無いかもしれません。

白石区の歴史(白石区公式ホームページから、開墾の歴史や地名の由来など)
http://www.city.sapporo.jp/shiroishi/shokai/history/index.html
http://www.city.sapporo.jp/shiroishi/shokai/history/name.html

片倉氏の歴史系
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%87%E5%80%89%E6%B0%8F
http://www.hirama.net/shiroishi/12story/10hokkaidou/index.html
https://www.takigen.report/serialization/branch-history/post_464/

伊達正宗の時代の、初代片倉氏のおもしろエピソード系
https://bushoojapan.com/tomorrow/2014/10/14/32248
https://rekijin.com/?p=14236



以上です。

個人的にはすごく面白かったんですが、ポスターの背景情報でしかないので、ポートフォリオ発表会ではほとんど触れません。


まあいいんです。

当日伝えないけど、今話していることに繋がる関連情報の厚みがあればあるほど、話しやすくなるし面白くなると思うので、良い肥やしになるでしょう。











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菊水地区「福祉のまち推進センター」運営委員会に参加してきました。病院中心ではなく病院から関わらせてもらう地域住民主体型まちづくり・地域ケアっぽくなってきたかな

先日、病院周辺地域の「福祉のまち推進センター」の会合に参加してきました。



この間、高齢者サロンやこども食堂、近隣で火事が起きたときの避難住民受け入れ、夏祭りなどの地域活動に力をいれてきたことで一定注目を頂いたようで、事務長などが連絡を取り合い、病院・法人として申し入れをして、懇談の場設定が実現しました。

この地域の社会福祉協議会の方々や、各地域の連合町内会、民生委員・児童委員協議会、赤十字奉仕団、まちづくりセンターなどの役職者の方々が名前を連ねており、「地域の高齢者・障害者・貧困者等生活に困っている住民たちへの福祉を考え、行動する様々な組織の代表の集まり」と言った様相でした。


また、こちらの病院・法人からは、病院長・自分(副院長・総合診療科長・地域連携室長)や総看護師長、事務長・事務次長と、介護予防センター長、関連介護法人の理事長や常務理事、在宅総合センター長に加え、歯科法人や住民組織(友の会)などからも参加しました(自分が最も下っ端でビビるくらいの錚々たる顔ぶれでした)。


病院主導・医師主導で地域健康増進するのは難しいし、そもそものヘルスプロモーションの理念とも合致しないので、既存の地域の組織や活動を発掘し・つなげ、その中の一参加者として専門家の視点・立場でなにか貢献しながら住民や組織をエンパワメントしていくような形を模索していたので、かなり理想的な形がぽんと出てきた!という感覚です。

そうは言いながら既存の組織について、あまり知識がなかったので、少し予習してから挑みました。



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社会福祉協議会(社協)
http://www.shakyo.or.jp/bunya/shakyo/index.html

それぞれの都道府県、市区町村で、地域に暮らす皆様のほか、民生委員・児童委員、社会福祉法人・福祉施設等の社会福祉関係者、保健・医療・教育など関係機関の参加・協力のもと、地域の人びとが住み慣れたまちで安心して生活することのできる「福祉のまちづくり」の実現をめざしたさまざまな活動をおこなっています。

たとえば、各種の福祉サービスや相談活動、ボランティアや市民活動の支援、共同募金運動への協力など、全国的な取り組みから地域の特性に応じた活動まで、さまざまな場面で地域の福祉増進に取り組んでいます。

菊水地区連合町内会
http://www.kikusui-net.jp/index.php?%E8%8F%8A%E6%B0%B4%E5%9C%B0%E5%8C%BA%E9%80%A3%E5%90%88%E7%94%BA%E5%86%85%E4%BC%9A

菊水地区には、菊水東連合町内会、菊水西連合町内会、菊水南連合町内会、菊水北連合町内会、菊水上町連合町内会の、5つの連合町内会があり、この5つの連合町内会で菊水町内会連絡協議会を構成しています。

菊水町内会連絡協議会は菊水地区の各連合町内会や白石区町内連合会連絡協議会及び行政機関との連絡・調整、等を行っています。

連合町内会は、更に単位町内会、班単位まで細分化され、地域に居住する住民世帯を構成メンバーとして組織され、地域コミュニティーの中心的組織の役割を担っています。

連合町内会では、住民の防犯・防災を始め、環境、福祉、親睦、文化、健康・衛生、学習、広報、等々広範囲な活動を地域の特徴に合わせた形で取り組んで居ります。



豊平まちづくりセンター
http://www.city.sapporo.jp/toyohira/toyohira/

まちづくりセンターって何ですか?

札幌市では、これまでの「連絡所」を、より多くの市民が地域の課題を共有し相談し合える場所にしていこうと、平成16年4月から「まちづくりセンター」へ名称を変更しました情報交流スペースの整備等を行い、地域のまちづくり活動の拠点として、より多くの地域住民が集い、まちづくりについての協議を行なえる施設づくりを目指すこととしています。

まちづくりセンターのお仕事は?

これまでの「連絡所」は、区役所の出先事務所であり、住民の皆様に最も近いところでの行政サービスを提供する機関として、住民票の取次ぎなどの業務とともに、地域密着という利点を生かし、地域のまちづくり活動の拠点としての役割を果たしてきました。
「まちづくりセンター」では、これまでの「連絡所」の機能に加え、新たな業務として次の3点を加え、これまで以上に多くの方々が集い、地域の課題を共有し相談することのできる場、地域のまちづくり活動の拠点として、まちづくりについての協議を行なえる場としていきたいと考えています。

1.住民組織等のネットワーク化の支援

町内会、商店街、企業、PTA、ボランティア、NPOなど幅広い団体を対象としたネットワークづくりを支援します。

2.地区のまちづくりに関する施策等の企画及び推進に係る調整

本庁、区役所、関係機関、団体等の間の連携を、まちづくりセンターが中心となって進めるようにしていきます。

3.地域情報の交流及び市政情報の提供

地域のまちづくり、課題、市政に関する情報提供や相談業務を実施するとともに、地域情報を通じた住民や団体の交流を促進する取組みを行います。


民生委員児童委員協議会(民児協)とは
http://www2.shakyo.or.jp/zenminjiren/minzikyo_summary/index.html
すべての民生委員・児童委員は、市町村の一定区域ごとに設置される「民生委員児童委員協議会」(略称:民児協)に所属し活動をしています。
 この市町村の一定区域ごと(町村は、原則として町村全域で一つの区域)に民児協を設置すべきことは民生委員法に規定されていることから、この民児協を「法定単位民児協」と呼んでいます。

全国の法定単位民児協は、地域福祉の推進に向け、それぞれが地域特性を踏まえつつ定める活動の重点方針、また毎年度の事業計画に基づき、会員である民生委員・児童委員が一丸となって活動を進めています。

 とくに近年では、社会的孤立の問題が顕在化していることから、地域における見守り活動の強化に多くの民児協が取り組んでいます。また、自然災害が相次ぐなか、高齢者や障がい者、乳幼児を抱える世帯などの災害時要援護者の支援態勢づくりも地域の重要な課題とされていることから、こうした要援護者の把握による「要援護者台帳」や「要援護者マップ」づくり、避難支援者の確保などにも取り組んでいます。
 さらに、深刻化する児童虐待問題を受け、乳児がいる世帯の全戸訪問活動や保護者の孤立化を防止するための「子育てサロン」の実施に力を注いでいる民児協も多くみられます。



赤十字ボランティア(赤十字奉仕団)
http://www.hokkaido.jrc.or.jp/m3_03_1houshi_info.html

地域赤十字奉仕団

 赤十字活動の推進役として、道内全ての市町村に組織されており、各種ボランティア活動を行っています。


青年赤十字奉仕団

 将来の赤十字活動の中心となるべき青年や学生が、赤十字の理念に基づき、若い力を結集して活動を推進していきます。道内では6つの青年奉仕団が組織されています。

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なるほど・・・

たしかに、いままで取り組んできた活動や、やりたいけど病院スタッフだけでは手が届かない活動などを手がけている組織ばかりですね。


すでに実績を積まれてきた先輩方の土俵に上がらせていただく形になるので、医者からこうしろああしろあれがダメこれがダメと言い放つ場ではなく、むしろ地域から「病院という組織」に期待することなど要望やニーズなどを聞かせていただき、今後に反映させる機会というところですね。

今後、双方向性の有機的なつながりとなっていければ、Health promoting hospitalとしての当院の機能もより高まっていくように思うので、大事にしていきたいと思います。



当日は、他の業務で少し遅刻してしまいましたが、錚々たるメンバーが集まったお固い空気で始まり、徐々に空気を探りながら質問したり情報提供したり要望を伝えたり感謝の意を伝えたりしながら、徐々に空気も柔らかくなってきて、今後一緒にちゃんとやっていきましょうという感じになりました。


事務長からのいつもの無茶振りで、「じゃ、先生、締めの言葉をお願いします」と当日急遽言われて相当焦りましたが、頑張って喋ってみました。

総合診療に力を入れており病期かどうか分からなくてもつらそう・大変そう・暮らしにくそう・将来が心配な人がいれば連れてきてもらって良いこと、

そういうことに関心を持つ若手がたくさんいて順番待ちなくらいなこと(毎年医師が入れ替わるのは不人気で去っていくのでなく、次々来るので半年から1年研修した人は次のところでさらなる経験を詰みに行っているのだということ)、

「患者が医師を育てる」というが、地域の現状を知り地域の役に立つ医師を育てるためには、患者だけでなく「住民に育てていただく必要がある」のでご協力いただきたいこと、

などをお伝えしました。

たぶん、次年度中に各町内会との交流や学習、調査や活動などの場が設けられることになるような気がします(今日は各部門責任者のみの集まりでしたが、各町内会単位で会長や実務者と顔の見える連携関係を構築し、その町内会の実情に合わせた活動が出来るようにしていきたいという意見で一致していました)。



……この1-2年は、地域住民の代表や、住民組織から、病院への期待やお小言などをいただく機会もあり、一方では近隣ホテルから「宿泊客が体調崩したときに受診を案内する病院」として提示したいという申し出があったり、近隣の介護・福祉関係の組織や今までかかわりのなかった診療所からの紹介・相談が増えたりしていて、「地域密着型中小病院」らしさが強まってきているなと感じられる場面が多くなってきたと思います。

「病院が何のためにあるのか、医療を何のために行うのか、自分の研鑽は何のためにあるのか」などについて、アイデンティティ・クライシスに陥る隙がないくらい定期的に刻み込まれるのはよいことだなと思います。
毎回毎回、とても身が引き締まり、背筋が伸びます。

これが、全職員にも伝わらないというのは組織として残念なところなので、管理者や役職者が主体的に活動はしつつも新人・中堅にも組織のあり方や地域での立場・役割が「体感できる」(文書や訓示で刷り込むではなく)ような文化・仕組みが作っていけるといいなぁと思います。



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最近、「健康の社会的決定要因:SDH」な視点のカンファや活動が増えてきていていい感じです。そうでなければこういう組織で働いている面白さ半減ですよ

最近、患者さんの病気以外の部分、とりわけ生活・暮らしに関する話題が、医療現場のカンファ等で取り上げられる機会が増えてきた気がします。



自分が意図して話題を振っているわけではないんですが(完全に偶然ではないですけども)、院内の総合医同士での診断・治療方針相談するカンファでも、他職種でのカンファでも、普段総合医が出入りしていない部門でも、同時多発的に起きています

「いやー、あの人のあの問題なんだけどね、病気や治療の話じゃないのに忙しい中で申し訳ないんだけどさ、ちょっと相談していいっすか? あ、いいの?じゃあ言うけどさ・・・」みたいな感じで、誰かが自発的に話題に持ってくるんですよね。


もともとそういうのに関心が深い人が集まり、(医師の教育ではいままで全然強調されてきてないのが残念ですけど)現場での実践や教育の中でさらに知識と経験が蓄積されていくので、そういうのに関心を持って活動する人が多い組織ではあります。

無産者診療所とかから発展してきた組織ですからね。
民医連綱領(PDFリンク




ただ、最近の若手教育でほとんど触れてないような気がします。

病院が超急性期になってそれどころでなかったり、そういうのに関心がなくて「病気だけ診ていたいからその科を選ぶ」という医師が増えたとかあるのかもしれません。

実際はどこの科の指導医も、みんな昔から普通に取り組んできていて、関心もあるはずだなんだけど、そろそろ引退気味な世代になってきていて教育に影響力持ちにくくなったりとかもあるのかな。



他科がそういう状況でも「総合診療医の教育ならもっと踏み込んで学んでるんじゃない?」という期待を持ちたいところですが、これも本院の方でそれを学ぶのは非常に困難なようです。

在院日数短縮のプレッシャーが大きくてそれどころではないみたいですし、そもそも救急・院内急性期特化型大規模病院は「一期一会」が原則なので頑張って介入したからってその成果実感できるまで付き合えないですしね。

実際、総合診療の専攻医や指導医が月1回集まって振り返りや学習を行う場である「二木会」でも、健康の社会的決定要因(Social determinants of health:SDH)についての学習機会はほぼありません。
急性期の指導医がそういうのに関心がなかったり、民医連的な活動にアンチだったりとかもあるのかもしれません



個人的には「せっかくこういう組織で働いているし、まちづくりに関心があるぜ-みたいな人が総合診療グループに増えてきたタイミングなのに、ちょっとそういうの残念だよなぁ…」と思っていたんですよね。

たまに関心がある人いても、その人が個人で盛り上がってやっているだけで、他職種が追いつかなかったり、組織内でノウハウ共有して相互に高めあうみたいなところにいかなかったり。
(他の人がやっていなくて地域や住民のためになる活動は、おそらく先日書いた在宅診療と似たような「気持ちよさ」があるせいで、無意識に独り占めしてしまうのかもしれません)



そんな中、全日本民医連総合診療若手医師部会を作って、その人達でなんかやりたいねと話していたら必然的にSDHの話題になり、全国学会でそのワークショップやって。

それを道内でもやりたいと思って身内に声かけたら何人か参加してくれて。

そしてそのメンバーがちょうど今うちの病院に複数いるんですよね。


そんな流れがあって、総合診療の医師側には(当院内限定で法人全体に波及できていませんが)少しSDH熱的なムーブメント的ななにかが動きつつある背景はあるんですよね


そして、それと同時多発的に、今色んな人達が色んなことを好き勝手にやりはじめているのです。

看護師主任会でそういうのを調べる活動をしながら「この病院の看護師って何するべきなのか」を考えてる活動が起きたり

ソーシャルワーカーの医療福祉課で、ちょっとこれは!という事例に対して入れ込みつつ、かつ一人相撲で終わらずに地域の関係部門と連絡とり合ったり、それに医者を巻き込んで半強制的くらいの勢いでカンファの場が設定され、それが他の会議や委員会でも報告されつつあったり

全国や事務の方でも、そういうのの地域の現状や外来患者の現状を調べる研究に協力する体制をとってくれて、今熱い研究が進行してたり


と、ほんとにあちこちで関連したイベントが起きつつあります。

そして、そういった情報が入ってくる立場に幸いいられるので、それらの自然発生的な流れを邪魔せずに、煽ったりプレッシャーかけない範囲で支援したりこっそり見守ったりしながら、あわよくばそれらのベクトルを揃え、言いところを共有・共振しあいながら増幅して、大きなうねりにして地域に還元したり、更にあわよくば学術の場に殴り込みかけたり出来たらいいなぁと思ったりしています。




……ん?

脱線しすぎたな。

今日の記事は、実際にカンファで上がったネタを幾つかあげて、「面白くないっすか?」と振るところまでのつもりで気軽に書き始めたんですけど、気がついたら前フリの部分が長くなりすぎて時間立ってしまいました。

まあ、それくらい、意外と自分の中でも盛り上がっていたようです。




というわけで、具体的な例を(個人情報が同定できない程度に脚色しながら)3つくらい挙げてみます。

こういうのを、マルキアファーバビヒャミ病が~とか第5因子インヒビターがーみたいなRare diseaseの話していたり、長期抗菌薬投与が必要な患者で静脈ルート潰れたり副作用で投与困難になった場合の二の手・三の手についてエビデンスとエキスパートオピニオンかき集めて検討していたりする場で、ふいに「ところで、あの冷蔵庫の件なんすけどね・・・」と同じテンションで扱われるのが面白いなぁと思うのです。

ごった煮って面白いですよね。



■事例1

冷蔵庫が家になくて、食材の貯蔵も料理の作りおきもできず、糖尿病が悪化して入院した人。


普通なら、医学的な問題ではないとして即退院になるか、少なくとも医師のカンファレンスのメイン話題にはならずMSWへとなりそうなネタです。

にも関わらず、SDHワークショップしたメンツだけでなく初期研修医も食いついて、あれこれ調べたり、具体的な対応策について意見がでてきたりしたのはわりと嬉しい瞬間でした。



買えばいいじゃん!
➡お金ないのか?収入源は?額は?使い道は?保護課はそんなとこまで制限すんのか?まさか!?


 冷蔵庫っていくらするんだ?
➡一人暮らし始めたての若手から即答、やすいじゃん!いやいま医師目線では安いかもしれんけど


体力ないから買いに行けないんじゃない?
➡Amazonで買えますよ。いやいやクレジットカード手にいれるにも社会的信用ってもんがあってね。ギフトカード?コンビニ弁当の宅配が安くてそこそこらしいよ


へんに保護費をギフトカードに変えてWebで買い物するスキルみにつけたらやばくないか?
→まえに、食事指導の内容が、普段の貧困な食事より華々しすぎてグルメに目覚めさせてしまい、一度覚えさせた楽しみを制限させられる地獄に苦しむ人もいたし

ていうか冷蔵庫があれば解決するのか?
➡おまえは冷蔵庫さえあればヘルシーに自炊できるのか?俺は無理だ


そもそも冷蔵庫は北海道ならいらないのか?
➡夏はいるよね。食生活次第か?


そもそものそもそもで、冷蔵庫なしで長年生活して糖尿病を完成させる人生はどんな流れなのか?生まれついての境遇なのか、後天的なのか、なにかイベントがあるのか?

→うーむ・・・

とか




■事例2

ぼろーい家に住んでいて、古い木造でホコリも多く、冬はすきま風も入ってくる(北海道の冬の外気ですよ!)環境で住んでいて、気温が下がり始めたら途端に気道症状が悪化して連日受診になった人が、「入院したらピタッと発作がとまった!なんじゃこりゃ!?」な事例


その道のプロが、適切な薬をどれだけ体内にぶち込んでもぜんっぜんよくならず、でも外的な環境をかえたらピタッと良くなってしまった状況について、「さあ、鑑別診断は?やるべきことは?」的な話題になりました。


医学的には、気管支喘息や過敏性肺臓炎等の病態で、環境抗原暴露の問題とか気温・湿度の影響とかで分析されて終わりなんですが、問題はその後どうするかですよね。

また、クリニカルパール的に言えば「Polypharmacyをみたら、薬剤相互作用や副作用だけでなく、アドヒアランス(ちゃんと指示通り服用しているかとか)を考慮せよ」とはよくいいますが、「最大限の治療をしても病態が改善しない”治療抵抗性なんちゃら”のときには、疾病の性質や、アドヒアランスなどの患者要因だけでなく、患者を取り巻く環境にも着目せよ」ともいえますが、着目はアホでも出来るので(だって入院しただけで改善するわけですから)、着目した先ですよね。


したら、引っ越ししたらよくね?
→いやいや、引っ越しだって金かかるんだよ
→この人収入は? 持ち家?生活保護? 活きるか死ぬかのレベル何だから引越し費用くらいなんとかならないのか?

ていうか、部屋掃除したらよくね?
→家に他人あげたくないんだって。いやいやもうそんな次元じゃないでしょ。でも判断力のある成人がダメって言ってるのに押し入っていいのか?ダメでしょ。でも帰ったら悪化するよ。
→ていうか、他人が単発で掃除して解決するレベルなのか?掃除しきれないくらい建物自体やばいかもしれないし、一度きれいにしても本人が変わらなかったら1ヵげつ持たずにもとに戻るよね。

隙間風はなんとかならんの?
→木造家屋の隙間にテープ貼ったくらいで風がしのげるのか?
→春になったらいいんじゃない? いやいや北海道の冬長いからあと4ヶ月位あるさ

てか、なんでこんなに症状完成するまでこんな環境で住んでたんだろね?
→まあこの辺の住所だと、生活環境悪い人は多いよね。まえにうちの専攻医が往診にいって「家はどこですか?え!?これですか?人がすめるんですか、ここ?入り口という概念は?」みたいな話もあったし。
→ていうか、こんな状態になったから始めて話題になったんじゃない?

もういろいろ気になるから家見に行こうか?(冗談半分で)
→いくか!私行くわ(専攻医からも、病棟看護師からも、別の会議で外来看護師からも次々と)
じゃあ若手の研修のために、看護師の新人さんとかもいくか(更に冗談ぎみに)
→いいねー、じゃあ君が行くか
→いついく?誰が行く?よし、あとで相談しよう。

みたいな。


薬剤選択とか患者指導よりも外側の話ばっかりですけど、結果的に患者の疾患コントロールは「最適な診断でベストな治療薬を選択し続けてきた」ときよりも全然良くなっているので、医師としても大事なところですよね。

もちろん、小児科とかアレルギー科とかでは、気道過敏性の関わる疾患のケアで環境因子をクリアするために徹底的な評価と指導を行うことは常識と思います(と信じたい)ですが、「じゃあ、そういう洗練されたクリニックの専門医にかかっていたら患者予後がよかったか」というとそうではないですよね。

だって、指導を守って実行するだけの理解力、実行力、意志の力、お金などがないと難しいので、「そういう資源を持ち合わせていないまま長年そういう生活をして固まってしまった人」をどうしていくのかとかは、むしろ自分たちの領分(パイを奪い合うとか、排他的にやるという意味ではなくて、得意とする領域的な意味です)だと思うのです。



■事例3

尿臭を漂わせながら、家が寒い・家がないという理由で、暖を取りに病院に来てしまう人達。

一昔前なら、そういう人達は時間外の駅の構内とか、スーパーの裏とか、色んな所で暖を取り、集まって情報交換をして、ときに炊き出しなどのボランティアや行政の支援もあったんですよね(そういうのに参加していろいろと目を見開いた経験も何度もありました)

ただ、最近は色々うるさいので、駅の構内からは締め出されるようになって久しいですし、流石に悪臭があるとスーパーなども締め出さざるをえないし、だからといって警察や消防が相手にしてくれるわけでもないし、となると医療機関がわりと候補に残るんだと思うんですよね。

我々もそういう困窮した人のために何かしたいけど、他の患者さんたちから悪臭のクレームがでたら放置するわけにも行かないし、でも今の効率化や老朽化の結果そういう人がいくらでもいていいような無駄なスペースや、相手ができる余剰人員が豊富にあるわけでもないし。

どうしたもんかと・・・


そんな事例でも色んな話がいろんな職種から出るんですよね。

前にいた職場では、そういう人たちに対してこんな活動をしてたんですよ!と興奮気味に語り始めたり

でもなかなかうまくいかないよねと落ち込んだり

でもね、正直ズボンが尿で濡れたまま今の冬場外歩いたら凍って凍傷になるからね。ホームレスの不清潔な陰部や下肢が凍傷になって感染起こしたら助けられないから割りと一大事何だよとか(自分のズボンが凍った経験があるかのように語っていて、この人の人生はどんな苦難に満ちていたんだろうと勘ぐってしまったり)

ボランティアとか呼べば解決なのか?ボランティアって何の?とか

行政に任せればいいのか?行政って誰だよ、どこのだよ? いやいや意外とすでに担当部門の人がけっこう動いていて、すごいいい人なんだよね。でもいい人なのに解決しないのはなんでかな?

ということで色んな人を集めてカンファすることになってるの。集めれば解決するのか?しないのか?とか

そもそも、尿失禁しなければよくない?でもね治療に乗らないのよ。なんで?病識?治療費?なんだろね。

尿失禁しても凍らなければいいんじゃない?え、また住み替えってこと?うーん。


とか。






今回ははからずも、金銭面、住居面、そして冬の北海道というローカルな問題点などが比較的共通した事例たちでした。

きっと季節や地域が異なればまた様々な問題があるのでしょう。



病気の原因の原因の原因を遡ると、たいていは共通の社会的健康決定要因にたどり着くと言われているので、多彩な事例を上げても共通点が絞られるというのはある意味当然かもしれません。


Wikipediaの健康の社会的決定要因のページを読むとイメージできるかもしれません
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%81%AE%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E8%A6%81%E5%9B%A0

ここにある、Solid facts「健康の社会的決定要因として、しっかりとした根拠のある事実」というのがあり、今回の事例たちはその中でこの辺が合致しているかなと思います。

社会格差(みなさん、社会的地位が高いとはいえません)

ストレス(まあ、ありますよね。聞けば聞くほどいろいろでてきます)

幼少期(まあ、聞けば年取ってから急にという人もいますが、たいていはむか~しの小さな頃からという事例も多く抗いきれない大きいなる流れとか運命を感じてしまうことも度々)

社会的排除(排除されてますね、地域コミュニティからも、スーパーや駅からも)

労働・失業(まあ、みんな仕事はないですね。昔働いていたが景気の影響でとかもあるし、働く意欲はあっても経歴やスキルや今の見た目・健康状態のせいで再就職が絶望的だったり)

社会的支援(その辺にたくさんある!という状況ではなく、とくにうちの区は札幌市内でも全然ない方です)

薬物依存(アルコールが絡んでいることは日常茶飯事ですが、当地域はアルコール支援の数やそこにつなげるためのネットワークもまだまだまだまだです)

食品(多くの場合ではマックスバリューの割引狙いとかならまだよく、お金がないと安いものしかかえず、そういうもので食いつなごう=お腹いっぱいになろうとするとたいていは不健康な高糖質・高脂質なものになり、お金がなくて食べるものに困るのに肥満で糖尿病とか普通です。贅沢病じゃないんですよ)

交通(当院の近くに住んでいればふらっと来て我々が気づけますが、地下鉄・バスがない地域に住んでいる人や、川向うのひとたち(豊平川を挟んで経済状況やアクセスにだいぶ差があります)がどうなっているかとかはまだ未知の領域です)


・・・・・・・ほぼ当てはまるんですよね。

Solid factsは一つだけではなく、多重に連鎖・重複しているんだなぁと思います。




長々と書いた割に結論やメッセージがある内容ではなく、ここで突然におわります。

当直明けで眠いのです。



が、そういうことに関心を持つ人達が、強制されずに自発的に同時多発的に動き始め、それが科長・副院長である自分の耳にちゃんと入るようになった(経営的なメリットのない活動だから管理者にバレたら怒られるという認識でなく、我々の組織の活動として重要なんだから協力してよ的な認識になってきている)とかがとても「アツいな!みんな!!」と思ったので、寝てしまう前に書きだしてしまいました。

あ、あと、民医連的な教育を特に受けてこなかった自分が(他の地域はわかりませんが、うちの法人は若手にそういうの押し付けないという意味では自由で良い環境ですが、それでいいのかとも思いますけど)、家庭医療学や地域医療の勉強をした結果こういうのが面白いと思うようになり、結果的に昔からそういう活動をしてきた他職種ベテラン層や、最初からそういうのに興味あったけど大病院では恐ろしくて言い出せなかったみたいな人達とシンクロしていく感じが面白いなぁと思ったりしています。



不適切な表現があれば修正していきますので、ご指摘下さい。


あ、あと忘れてましたけど、うちの院長初め、民医連のエネルギッシュなおじさんたちやとんがった若手たちで翻訳した健康格差の本のリンクも載せておきますね

増刷続いているそうです

健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25





でわ!!



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赤ふん坊やにインタビューを受けた記事が、医学書院の「病院」という渋い雑誌に載りました!

あの「赤ふん坊や」に取材を受けました!!

無題
http://www.taka-syou.jp/contents/mascot/mascot.html



高浜町のゆるキャラ?ですが、別に高浜町と仲良しというわけではありません。

総合診療の関係者、特に夏期セミナーとかでてた人はご存知かと思いますが、赤ふん坊やのきぐるみをかぶっている中の人から連絡をいただきました。

中の人とは、地域包括ケア関係の学会のお仕事などでおつきあいがあり、「病院から地域ケアをしている」医師として取材をさせてほしい的なご連絡をいただきました。



掲載された雑誌はこちらです。


医学書院さんで出している雑誌、その名も「病院」です。

Amazon

病院 2017年12月号[本/雑誌] (雑誌) / 医学書院病院 2017年12月号 楽天


医学書院の該当ページ。下の方に自分の名前が載ってます。
無題

http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=37457


飾り気の全くない地味な名前ですが、以前から存在は知っており、院長や事務長とかが読む本と認識していました。

副院長になってからは、偉い人の会議でこの雑誌の特集をたまに見聞きするくらいでした。


まさか、こんな渋い雑誌に載るとは・・・

しかも、赤ふん坊やがこんな固そうな雑誌のなかで連載をもっていて、その対象として自分が載ることになるとは夢にも思いませんでした。



内容はいろいろで、自分の経歴についての説明や、地域分析の結果とその解釈、住民活動や介護との連携、病院の役割など様々なことをざっくばらんに話しました。


紙面の制限があり、また楽しく読めるようにインタビュー形式でまとめられているため、細かいところまでは反映されていませんが、ざっくりとこんなことやってるんだよ-ということはまとめたいただけています。

個人的には、掲載された自分の顔写真みて、「老けたなぁ、太ったなぁ」という切ない思いを感じております。旗から見たらこんなモンなのか。


当日は、真面目にインタビューしたあと、おもむろに赤ふん坊やの着ぐるみが現れて、ファンが回って内部から膨張させてあのムチフワ感がすぐに再現されていったのに感動を受けました。

また、玄関で記念撮影をしたんですが、あまりに浮世離れして周囲の空気に馴染めない出で立ちがいい方向に作用して、認知症や身体障害をもち頑張って病院でリハビリをしている人達が次々とあつまってきて、手を振ったりり握手したりと交流をして、笑顔で楽しそうにリハ室に戻っていくのを見れたのも良かったです。

ああいうイベントチックな、非日常的なことも、病院や診療に取り入れていく必要もあるのかなぁとおもったり。



多少でも、全国の病院運営に関わる偉い先生方に関心を持っていただければ幸い、なのか?

これを機に変な(自分の常識やこれまでからでは想像もつかないような、という意味での)新たなつながりや展開が広がれば面白いなぁと思います。


あと、せっかく初めての「ナマ病院」を手に入れたので、これを機に通読してみてお気に入り記事が見つかるかみてみようと思います。

病院運営に関わるものとしての、お手軽な生涯学習のツールの一つになればいいんですが。






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認知症サポート医

講習会受講から3週ほどたち、「認知症サポート医」の修了証書が届きましたヽ(`▽´)/

image



参加してきたときの、簡単な報告記事はこちら↓

認知症サポート医養成講習会に参加してきました




とりあえずこれで、
5.急性期病院の認知症ケア加算の医師要件

は維持できそうで、経営者としては一安心です。


今後は、これを意識しながら

2.地域のネットワークのリーダー

4.認知症初期集中支援チームのチーム員会議のメンバー

のような、地域連携や多職種協働的な活動を強化していきたいなぁと思います。


幸い、在宅法人グループとの連携を強化したり、在宅診療部のあり方をいい感じに変えたり、外来でも高齢者ケア・認知症ケアや健康の社会的決定要因(SDH)についての学習会が企画されたりと、同時多発的に関連しそうなイベントも起きてきているので、流れや機を逃さないようにしたいと思います。


でわ!




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認知症サポート医養成講習会に参加してきました

この週末に、「認知症サポート医」というものになるための講習会に参加してきました。



その他認知症サポート医の役割全般は、厚労省サイトにあります


そのときの配布資料を共有したいところですが、参加料5万円の有料講習会なので無断web公開はまずいと思うのでやめておきます。

スキャナ取り込みはしたので、どうしてもというかたがもしいたら個別にご連絡下さい。



内容的には、

認知症の「診断・治療」については、最近のまともなテキストで勉強している人ならあまり追加知識は得られないくらい。

「制度」や「政策」関係は勉強になりました。背景とか流れとかは大事ですね。

「連携」のところはふわっとしていて、うちの病院で退院調整や外来認知症ケアしている人のほうが知識も経験値も高い感じでした。



参加費5万円の価値は、勉強内容でなく、サポート医を取ることでの各種加算等で儲かる見込みがあることくらいでしょうか。


1.かかりつけ医が認知症について学ぶための研修の講師
(総合診療医や家庭医でなく、かかりつけ医というところがお役所&医師会ぽいですね)

2.地域のネットワークのリーダー
(地域包括ケア病床みたいに、地域内で認知症患者のケアネットワークのハブを担う感じのようです)

というのが、制度の性格上、本来期待される役割です。


他に
3.老健の認知症短期集中リハビリの指示医師資格要件

4.認知症初期集中支援チームのチーム員会議のメンバー
最初の6ヵ月集中的に他職種ではいって整理するチームで、各地の自治体や医師会でこぞって立ち上げようとしているらしいです)

5.急性期病院の認知症ケア加算の医師要件
(入院患者で、一定の評価や毎週のカンファを行うと加算がけっこうもらえる仕組み)

などが、経営上のメリットになっており、とくに5の条件がついたことで急に病院医師の参加が増えたといっていました(自分も5目的でした)。


本来、病院医療にあたる5は制度の本来目指すところではないんですが、認知症ケア加算の要件にある「認知症ちゃんとみれる医者ってどういうこと?」という問い合わせに対して役所かどこかあ「現状では認知症サポート医の講習受けた人ですね」と返答しちゃったことで追加されてしまったんだ。という残念感・不本意さを複数の講師の方が漏らしておりました。



郡部などでは、市町村が厚労省の指示でこれにそった動きを始めており、もしかしたらみなさんにもサポート医講習を受けるような依頼があるかもしれません。

グループワークでは、市町村に言われてきた、医師会に言われてきたという受動的な人がたくさん来ていました。

「全然イメージ湧かねーわ」という人もいましたが、全体的には「自分の関連法人内では連携できてるんだけど、外部はどうなのよ?」とか、「担当ケアマネがダメな人だと詰んだよね」みたいな生々しい話があり、しかしその解決策が見えてくるほどは深まらずもやっとでした。



自分自身は、ちょうどこの二日間(土曜昼から夜までと、日曜朝から昼間で)に胃腸炎を発症して死にそうでしたが、無事に全行程を耐え抜き講習修了証がもらえることにはなりました。

気分も新たに、地域包括支援センターと顔の見える連携を深めてみようかなとか、法人外との病病や病診連携を拡げてみようかなと思ったり、病院ホームページ上で認知症診断やケアの相談に乗ります活動をアピールしてみようかなとかいろいろ考え始めました。


外圧や肩書がきっかけで、具体的な行動につながることはありますねー。




そのまま休みなく働いており、今日は夕方から東京にとび、明日明後日は缶詰状態での「プログラム責任者養成講習会」に参加して医学教育学的なことを学ぶことになるのだろうと思います。

土曜深夜に戻ってきて日曜はオンコール当番となり、12月までは土日の休みがない状態が続きます・・・(TдT)





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法人間での「地域連携」を考えるシンポジウムを開催しました。地域とは?連携とは?を考え、関わる個々人の顔や考えが見えてくる良い会でした

2週間ほど前に、医療機関からなる勤医協グループから当院(主に地域連携室メンバー)と、介護系組織(訪問看護やヘルパーやケアマネや施設管理者や病院食のセンターなどの集合体)からなる勤医協在宅グループで集まって、合同での「地域連携シンポジウム」を開催しました

北海道勤医協 http://kin-ikyo.jp/

勤医協在宅 http://www.sapporo-zaitaku.jp/



タイムテーブルはこんな感じでした
===============
18:00~ 開会の挨拶 

18:10~ 自分の講演
 「病院家庭医が考える地域連携とは」
 

19:10~ シンポジウム:テーマ「地域医療を支える医療福祉連携に必要な事とは何か」
シンポジスト① 看護小規模多機能 責任者
シンポジスト② 特養 責任者
シンポジスト③ 地域住民 代表者
シンポジスト④ 当院地域連携室 師長
シンポジスト⑤ 当院 外来医長・各部門連携担当

20:10~ まとめの言葉
20:20  終了
===============




他の方々は、口頭での報告だったり、具体的な事例に基づいた報告が多いので公開はしにくいので、自分の資料の一部を載せておきます。

170825-勤医協在宅と札病合同学習会_地域ケアシンポ.pdf by けんた on Scribd




自分の話は、以下のような流れにしました。

1.家庭医についての紹介
遅刻してきた人がいても本題のところを聞けるようにという前座的なところと、連携する前にうちの病院にいる家庭医という人達は何を目指しているのかを知ってもらうために長めに。
地域連携をおまけやボランティアや経営的圧力でやっているのではなく、本業でやりたいと思っているが、なかなか病院からでられないので協力していきたいというメッセージを根底に

2.白石区の地域分析結果
地域連携の「地域」って何なのかと、対象地域の特性を個人的に分析した結果を伝え「この地域で何をしたらいいのか」を考える材料を提供。
どうしても介護集団だと高齢者や障害者にしか目が向きにくくなるが、そこに至るまでの「まだギリギリ大丈夫」な人や、そこに行きそうな若い世代など「上流」にも目が向き視野が広がることを念頭に。

3.専門職連携の様々な形態と理想
いろいろな専門用語や分類を敢えて羅列して、「今後どのように誰と連携していけばいいのか」を考える際のフレームを提供。
自分たちは今どのへんにいて、次はどこを目指し、将来的にはどうなりたいかと未来志向になるように意識

4.最後に問題意識の提示
ハードルをあげるというよりは、今回の1時間もの話を要約しつつ、このあとのシンポジウムにすんなり入り込めるような繋ぎとして



シンポジウム部分も、けっこう盛り上がりました。
当院からの難易度の高い事例の退院を受けてくれた、看護小規模多機能施設の責任者から、エクセレントな連携事例の紹介とその裏側の努力の提示

住民代表(友の会の方)から、自分の親が勤医協グループにお世話になってきた患者家族側視点で、感謝や願いをとても心に響く言葉で

当院連携室師長から、今の連携室の機能や事情と思い入れのある事例を提示し、制度面や経営面からの限界や制限と、それを踏まえてでもやりたいイメージの提示

当院の中堅家庭医から、各部門を繋ぐ仕事をしてきていてわかってきた・できてきた現状提示と、それを医療・介護で上手くやるイメージの提示

という感じで、10分位ずつでしていただきました。


人選に尽力していただいた在宅法人側のイベント責任者と、呼ばれてきたシンポジスト個々人の全てがそれぞれに持ち味を最大限はっきしており、聞いている自分も引き込まれ、様々なことを考え、多くの気づきや発想がでたとても刺激的で学びのある会になりました。


最後に意見交換して、今後の連携強化に向けての空気・流れを少し強化して終わりました。

具体的な成果としては、在宅側で作っていた連携チームにうちの医師も入れてもらうことになったのは大きなことでした。
病院側の組織に介護側が入ってもらうのは、医療→介護の一方通行な権力勾配が強くなりそうでいやだったので、「相手フィールドにすでにあるものの末席に、こちらがお邪魔させてもらう、入れていただく」形はとても良かったです(そういうチームがあったことを初めて知ることができたのも、入りたいなーと自分や医長が思っていたら声をかけてもらえたこともどちらも嬉しかったです)

また、半年後に再度同じメンバーであつまって、今回学んだことや気づきを元に実践した事例を持ち寄っての振り返りをするぞというイベント告知と、それに向けて意識的に事例経験を積んで行こうねという宿題提示も出来ました。



当院のように、高度専門医療や重症診療、救急医療を十分にはできない「地域密着型中小病院」が、地域にどう向き合ってきたのか、そして今後どうなりたいのかを、一方通行や独りよがりでなく、ともに考えるきっかけとなるような会に出来てよかったなと思います。


合わせて、地域や住民とのインターフェースとなる、当院内部の各部門の機能改革なども少しずつですが目が出つつあるとは思うので、「外との連携」ばっかりで外面だけよいハイテンションな人で終わらず、「内部の充実」もきちんとバランスを取り、この大変な地域での地域医療を少しでも良いものにしていければと思います。

その辺については、今週後半に一つ目のおおきなヤマが、また再来週にはもう一つのでっかいヤマがあり、また並行して飛んで火に入る夏の虫というか鴨がネギ背負ってきた感じの外部からの別視点の連携の提案もあり、これからまた盛り上がっていきそうです。


盛り上がりに自分がついていけるように自分自身の体調管理・ワークライフバランスと、特定の部門や人に負担がかかりすぎないような人材確保。育成などのマネジメントとをよりいっそうしっかりやっていかねばですね。






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「The health gap」の日本語訳「健康格差」が出版されました!

社会医学系の日本語テキストがでました!

健康格差 不平等な世界への挑戦
マイケル・マーモット著
野田浩夫訳

健康格差
マイケル・マーモット
日本評論社
2017-08-25

Amazon

健康格差 不平等な世界への挑戦 [ マイケル・マーモット ]健康格差 不平等な世界への挑戦  楽天


内容を想像する参考となるように、目次や出版社による解説などを引用します

<内容紹介>

健康は、所得だけではなく教育や環境などの社会的要因(SDH)で決まる。
その科学的根拠と処方箋を第一人者がユーモアたっぷりに紹介。

<目次>
序章
第1章 悲惨のしくみ
第2章 誰の責任なのか
第3章 公平な社会、健康な生活
第4章 誕生時からの公平
第5章 教育とエンパワーメント
第6章 生きるために働く
第7章 おとなしく流されてはいけない
第8章 回復力のあるコミュニティを築く
第9章 公平な社会
第10章 この世界で公平に生きる
第11章 希望のしくみ

<著者紹介>
マーモット,マイケル (マーモット,マイケル)   Marmot,Michael
1945年イングランド生まれ、オーストラリアで教育を受ける。
現在、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学)疫学・公衆衛生学教授。
2015年から2016年にかけて世界医師会長。
世界保健機関「健康の社会的決定要因委員会」(2005~2008年)の委員長を務め、『社会的決定要因と健康格差に関する欧州報告』(2014年)をまとめた。
2000年に女王からナイト(Knight)の称号を授与



全日本民医連のベテラン医師集団が全国で集まって、この1年ほど何度も会議に集まり、web上で分担して翻訳作業と相互チェックをしつこいほど繰り返し、その他の細かい議論・調整もフェイスブックグループ上で超濃厚にやっていました。

うちの院長もメインの1人として関わっていて、自分もグループには入れてもらいましたがあまりの作業量とスピードと濃度についていけず傍観者になってしまいました。

せめて宣伝で貢献します。




著者へのプレゼンで権利を獲得し、監訳者もつけて、表現もこの領域に詳しくない医療者や、非医療者にもわかりやすいように相当な工夫をされていました。

また、一般の人に広く読まれたいという思いで、印税拒否や、初版を一定部数法人内の色んな所で買い取ることでけっこうお安くなっています。

こういうやり方で「すでに誰かが発見し、統合してまとめ直した重要な知見を、読んでほしいターゲットに広く届ける」という形での学術活動のやり方があるんだなと勉強になりました。



自分も一部もらえたので、次の出張の移動時間のときにでも読んでみようと思います。

自分の身の回りで読みたい人いたら、直接院長にいうか、自分に言ってくれれば著者割引などでお安く提供出来るかもしれませんのでご連絡くださいな。




ちなみに、写真の後ろに偶然写り込んでしまったのは、自分も編集委員をさせていただいている南山堂「治療」の2017年1月号「健康格差対策」特集の本です。

治療 2017年 01 月号 特集 健康格差対策 [雑誌]
南山堂
2016-12-29


偶然同じようなテーマの本が移っていました。

というくらい、最近はこのネタが、出版業界でも、学会でも、色んな所でアツいですね。

それくらいに日本の今の社会医学面での危機感が強く、また若手医師や一般住民の関心も高まりつつあるということなのかもしれません。


自分は関心だけはありますが(もともと医者1人を優秀にするより地域の仕組みを変える方がよりよい健康アウトカムが広く長く得られると思っていたので)、残念ながら今までは手軽に読める日本語の書籍が少ないことを理由に知識面の補強が全然追いついていませんでした。

近藤先生達の書籍や、この「健康格差」などで少しずつでも勉強して、家庭医療専門医として、地域密着型中小病院ではたらく病院家庭医として、民医連所属機関ではたらく医師としても、肩書や立場に恥じないような力をつけていきたいなと思います。


でわ!




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他法人病院との連携懇談しました。地域連携室の室長らしい初めてのしごとかも。

地域連携室長になってから初めて、外部の医療機関の方と連携の懇談をしました。



いままでは「法人の本院に救急を送り、落ち着いたら包括病床でうける」ところに最適化してのが、当院の特徴でした。

たしかに、法人内で完結できるくらい「超急性期~亜急性期~慢性期~生活期」の医療機関・介護関係機関が揃っているのは強みではあります。

また、経営的にも一定のメリットがあるという側面もあるでしょう。経営的に旨味のある症例を本院に送らねばならないという当院の役割もあります(送られる側は経営者でなく現場労働者なのでいろいろと反感を買うことも多いですが…)
 
でも、逆に言えば柔軟性や発展性はないし、そもそもこの「地域包括ケアシステム」の時代において、一次医療圏の枠内での連携が不十分なまま医療圏外とのやり取りだけせっせと継続するのはなんだかなぁって感じですね。

また、本院の方の入院がへったり退院調整システムが滞ると、それと連鎖して当院病床に空きがでたりして、当院の経営的安定性にも影響があります(収益の根幹を1ヶ所に依存するのは、リスクを分散したほうが良いという考えにはそぐわず危なっかしいですね)



というわけで、法人内での役割は維持しできれば発展させつつも、法人外との連携を開拓し、「理想的な地域包括ケアシステムのハブを担える病院に成長し、当地域に住んでいたけど重症過ぎて当院では対応できず遠方に運ばれた方が、日常生活に戻るために地元の当院で引き受けて支援していく」という役割をもう少しひろめていければいいなとうのが、地域連携室の室長を拝命した時から考えていたミッションでした。

まあ、とはいえなかなかどうやっていいやらは難しいところで、なんせ院内の上司には「外部と積極的に連携して開拓していく」経験値が豊富な人がおらんので、優秀な実務担当者はいるんですが、「自分が責任者としてどのように振る舞えばいいのか」がわからず手探りなんですよね。

思いつきでとりあえずやってみて大きくミスると、返ってダメージが大きくなるかもしれないですし。



そんな矢先、お隣の区にある救急で有名な病院から、「今度、連携を深めるために訪問させてもらえますか?」とご連絡をいただけました。

来てもらえるなら、迎え撃つことで訪問の仕方とか、面談の場をどのように組み立てて運営すればいいのかの手応えがわかります。

また、こう言っては何ですが、先方からの申し出なので、あまりうまくできなくても「こちらのミスで破談になって大ダメージ」というリスクは小さいので、「リスクを取って一発逆転よりは、ローリスク・ローリターンな無難なことからコツコツと積み上げて、時間をかけて大きく育てる」派の自分としてはとてもうれしい最初の一歩でした。

また、そこの救急科は、以前総合診療医関係のイベントでなんどか一緒に活動した先生と、学生時代から何度かやり取りがありうちの医長ともつながりのある先生がいて、そのお二人が来てくださるということで「正直、気持ち的にすごく安心感がある」というのはほんと助かりました。



実際、来ていただいて、かなり緊張はしましたけど導入のお固いお挨拶後はぶっちゃけたお話ができ、双方にとってとても有益な(結果的に患者さんや地域住民にとって有益な)連携の仕組みを作れたと思います。


先方が救急で忙しい中長時間かけて電話かけたり手紙書いたりはアホらしいので、当院で運用していて他院でも使ってもらっている転院依頼用紙に他職種が記入してFAXしてくれれば、受け入れ可否や時期について迅速にお返事できる仕組みを提示したり

誤嚥性肺炎や骨折など、急性期に長くいると返って廃用が進んだり、併存症管理が抜けて病態が複雑化したりするものですが(急性期で頑張っている先生方には偉そうで恐縮ですが、実際問題として)、入院から転院判断を早くして1日でも早く引き受けることで、急性期治療の質を維持して引き継ぎながらも老年医学的評価・併存症管理・リハビリテーション栄養・退院調整をガガガガッと進められるのは、先方にもこちらとしても患者にとってもメリットだらけです。


また、こちらの病院が得意とする機能や患者層、正直苦手な分野、それを踏まえてお願いしたいことをぶっちゃけて伝えたり、逆に先方が「こんなのは困りますよね」というのもだしてくれて「あ、それは逆にウェルカムです」みたいなやり取りで先入観によるギャップを取り払うこともできて、ほんとに有益でした。


それと、転院調整をかけたけど病状が好転して直接退院となってキャンセルになる→用意していた病床が空床となり赤字になるというのはよくあることですが、それは双方よくわかっている事なので、やや過剰気味に「とりあえず打診かけてもらい、こちらで他院キャンセルで出来た空床があれば迅速に情報流してすぐ転院できる患者をすぐに選定できる」ようなやり取りもしていけそうです。

リスクの分散はかなりできそうです。



そんな感じのことをとりあえずは試験運用的に始めてみて、幸い両者の責任者が顔馴染みなのでマメにぶっちゃけたフィードバックで改善をかけていき、ある程度質の高い仕組みに出来たらまた次の病院にも拡げていけるんじゃないかと考えています。



今回の経験をもとに、「こちらから他院に連絡し、訪問し、情報交換をして連携を構築していく」という攻めの姿勢も試していければと思えるようになったのも良かったです。

また、せっかく行くなら、全く知らないところよりも、個人のツテでもいいし、これまでの患者紹介の実績でもいいので、何かしらの縁やゆかりのあるところからの方が「お互いやりやすい」ということもわかったので、そこも意識して訪問先を考えてみようかなと思えました。


もちろん、うちは病病連携だけでなく、病院-診療所の連携や、病院-施設の連携など、多彩な連携先を用意する必要があるので、病院以外への訪問も色々試行錯誤しながら開拓していければと思います。



この領域はなかなかよいテキストがなく、院長や事務向けのビジネス書的なのはあるんですが、若手・中堅がまなびながら、かつ相手より相当下の立場からどのようにやっていくかという視点でまとまったものはないので、学びにくいですね。

だからこそ面白いというところもあるし、ある程度ノウハウを蓄積しつつ、同様の境遇の人達と連携しながら、一定の方法論(やり方だけでなく、そのスキルを身につけるための学び方も含めて)をまとめて、セミナーやテキストにまとめていけるといいなぁと思っています。


とりあえずは、学会の専門医部会の病院所属者向けコミュニティ(フェイスブックグループ)で、ノウハウあったら教えてください!的な質問を投げかけてみたので、いい情報が得られればいいなぁと思います。
他にも全日本民医連のコミュニティでも聞いてみようかな。

わからないことは、自分で調べるだけでなく「人に聞いてみる」とか、わからないなりに「とりあえずやれることからやってみる」といった学習スタイル・行動様式を使えるようになったなぁというのも、今日のしみじみ感じた成長点でした。


管理者になっても、日々学びと成長とチャレンジですね。

楽しい・・・


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健康の社会的決定要因(SDH)のワークショップ資料共有と、全日本民医連総合診療医若手医師部会の紹介と

2017年6月24日の、日本プライマリ・ケア連合学会北海道ブロック支部地方会で行った、健康の社会的決定要因(Social detarminants of health)をテーマに、複雑困難事例の退院カンファの新しいフォーマットを提案したワークショップの資料です。

Sdh Wsinhpca公開用 by けんた on Scribd




若干個人情報を削除し、当日配布できなかった締めレクチャーや参考文献の資料もつけています。

うちの病院の若手医長2名、うちの法人の総合診療後期研修プログラム3年目1名と2年目2名とでチームを作り、1ヶ月弱で準備をしました。

それぞれの強みや関心を活かし、それを上手くくみあわせ、けっこう盛り上がったよいイベントになったと思います。

終わった後の参加者アンケートでも、自分たちの振り返りのなかでも、まだWSとしての完成度としては改善できる部分が沢山みつかったので、次にまたWSできる機会を作りそのときに再度ブラッシュアップしようと思っています。



また、こっちは今回のWSの元になった、全国学会で同テーマのワークショップやったときの参考文献リストです。
愛媛生協病院の若手医師が作ってくれました。すごい!



この、元WSは、「全日本民医連 総合診療医若手医師部会」という若手有志で集まってやったものでした。

全日本民医連 総合診療医若手医師部会




今までは、総合診療というと超有名研修プログラムの専攻医+卒業生たちのチーム(北海道なんちゃらとか亀田なんとかとか東京のあそことか)がイベントでタッグを組んでかっこいいなぁと思うことはありましたが、全日本民医連ではあまりチームで集まって一つのイベントを外部向けにやるということが無いなぁと思っていました。

昨年末くらいに個人振り返りをして、「やっぱ民医連所属してるならそれっぽいことをやりたい。でも上の世代のやり方ではイマイチと思うこともたくさんあるので、自分と近い卒後3~15年目くらいの若手~中堅で集まって理想を追求しながら臨床のレベルアップ、集団での共同学習、そしてイベント開催や臨床研究による情報発信などをしたいな」と思うようになり、試しに民医連のフェイスブックページで提案したら賛同者が以外にあつまり、発足し、その中でフリーの情報交換する中でこのワークショップ企画が立ち上がりました。

今後は正式な組織として形作って、きちんとしたプロダクトを作っていければと思います。


その手始めとしてこのWSがあり、一回やっておわりではなく、メンバーが各地の所属院所で何度かやったり、自分みたいに地方会で再演したりしながらブラッシュアップしていこうとか、その活動をまとめて妥当性の検証されたツールにしたり、その過程を研究にまとめられたらいいねということを、けっこう本気で計画できているのがいい感じだなぁと思っています。

他にも、研究や論文作成支援グループも作れそうなので、すこしずつ若手・中堅の底力を、わかりやすい形にして発信し拡げていく活動ができていくといいなぁと思います。


医師でなくても、民医連で研修後外に出た人でも、実年齢は若手じゃないけど・・・という人も、ご相談いただければ参加可能とおもいますので、興味持たれた方はご連絡ください。





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地方会口演「病院家庭医が 地域ケア に踏み出すために」の発表資料公開

先日(2017年6月24日)に開催された、プライマリ・ケア連合学会 北海道ブロック支部 地方会で発表した、地域分析がテーマの口演発表の資料をシェアします。


6分の発表時間に膨大なデータをいれてしまったため早口となり、また時間オーバーしてしまったため質疑応答の時間が短くなり、しかもその後ワークショップの準備ですぐに会場からいなくなってしまったため「質問したかった」とか「資料もう一度じっくり見せて」というご意見を複数頂いたため、公開することにしました。

170624 Hpca口演「地域分析」佐藤健太 共有用 by けんた on Scribd




今後論文化していくことを目指す学術発表であれば、原則はweb上への学会発表スライド公開すら自己剽窃と取らられることがあるようですが、今回のは分析結果とは言え活動報告に近くてPeer review付きの学術誌に投稿するような内容ではないのでいいかなと思いました。

もしまとめるならアクションリサーチの体裁でだとおもいますが、どうやってまとめたら体裁が整って学術誌に掲載誌てもらえるレベルになるのかの知識が皆無なので、それはおいおい勉強していこうと思います。

活動報告のかたちのままでも、プライマリ・ケア連合学会の実践誌の方(学術誌よりもフランクな、総説や活動報告や連載などがあるやつ)になら投稿できるかもしれませんね。
(いちおう先日届いた夏号巻末の投稿規定みるとイケるように読めますが、実際どうなんですかね)



内容としては、「病院家庭医」なのに地域に出ていけないという個人的背景と、そうは言っても社会的困難事例が次々搬送される現実を「背景」として簡単にまとめて、

「結果」としては、病院のある白石区内でのハイリスク地域とハイリスク年齢層を推測できそうなデータを、マクロな公開データとナラティブな関係者からの聴取データ、ミクロな当院内部で解析したオリジナルデータを絡めあわせながらまとめました。

「考察」としては、歴史的にも「貧困の再生産」の視点からも、成人や高齢者医療をするためにも「小児や母親へのアプローチ」が必要なことが見えてきました。



それぞれのデータは、バラバラの目的でバラバラの時期にできたものです。

しかし、同じ地域・同じ病院で一つの目標を持ってずっとやってきて見えてきた視点を縦糸にして繋ぎ直していった結果、結論としてたどり着いたのが

「いま病院として力を入れつつある子ども食堂や高齢者サロンの重要性」や、

「自助・互助・共助ともつらい地域において、地域包括ケアシステムに主体的院関わろうとしている当院のスタンス」など、

今の病院の方向性や戦略に合致するところにまとまったのはけっこう新鮮な驚きでした。


まあ、そういうのを意識しながら臨床したり学会発表しているので、その結論に落ち着いたのはかなり自分の主観が入って誘導したともおもいます。
ので、量的研究の立場で「科学性・客観性がどうこう」と言われるとそうとう肩身が狭いですが、質的研究・アクションリサーチの視点ならむしろありかなとも思ったりします。



また、最後に参考としてだしている「地域格差対策の7原則」もわかりやすく、病院として地域健康増進に関わる戦略を考える上での参考になるかなと思っています。

http://www.iken.org/project/sdh/pdf/15SDHpj_part1_main.pdf




赴任から6年経ってようやく「現状が見えてきた」所止まりかと思うとため息しかでませんが、それでも現状は見えてきたし、自分の指示した範囲でしか動かないのではなく「自分の意志や指示とは無関係のところで、偶発的・同時多発的に同じ方向性に向いた活動が出はじめる組織で勤務できている」ことは結構感動モノという気もします。

将来の野望の一部として、「健康増進に力を入れた、持続可能で発展性のあるまちづくり」がありますが、そのために自分がスーパーヒーローになって牽引するパターン(そして自分がいなくなってもとに戻る)は違うんですよね。

自分は「触媒」としていろいろを誘発しつつも実際は他の人達が自発的・無意識的に健康増進的アクションを自然と、そして連鎖反応的にし続けて、自分がふといなくなっても誰も気づかずに健康的な町が維持・発展していくというところを目指しているので、けっこう自分的には深いところがふるえる体験でした。



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地方会で、社会医学系の口演とワークショップやってきました!満足っ!!

地方会(プライマリケア連合学会の北海道地方会)、無事に出番を終えました!



口演は地域分析ネタで、社会経済的に困窮した健康ハイリスク層の中身や由縁や分布を徹底的に調べてまとめました。
この6年くらいのデータを、すべてつぎはぎしてストーリー作る作業が質的研究ぽくて楽しかったです。
これを一人で調べたんでなく、院内外のいろんな人たちが自主的に調べたってとこに、この地域やこの組織の明るい未来を感じます。自分は既存のデータをまとめただけです。

発表持ち時間の6分をオーバーして反省ですけど、なんなら30分くらいもって話したかった内容です。

次は院内でやって、単なる経営対策ではない、地域の深いニーズにあわせた発展的な病院活動方針を提示していければいいかなぁとおもうのです。えらそうですいません。


ワークショップは、LIFE support conferenceというやつでした。
全国学会でやったのを振り返って、ほぼ全面焼き直ししました。

社会的な要員でいろいろ困難になってる事例を、「とりあえず施設へ!」とかじゃなくて、その根元や上流に目をむけて、事例への理解や関わりを深めつつ、地域改革に踏み出す気持ちを高める仕掛けをもりこんだカンファを体験してもらいました。

うちのスタッフや専攻医がかなり積極的に、持てる能力や立場やキャラをさいだいげん発揮してくれて、我ながらおもしろいものが作れたなとおもいます。

後日振り替えったら、報告書にまとめて、これも病院や法人宛と、全日本民医連の総合診療若手医支部会とかで共有しますね。
ワークショップとしてブラッシュアップしながら、現場への還元も同時平行でやりたいっす


以上の2つで完全に燃え尽きてしまい、明日も急遽、法人の定期総会?というのに朝から夕方まで参加して発言もしないとなので、基調講演と懇親会は辞退させていただきます。すいません

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プライマリ・ケア連合学会北海道地方会に、一般演題が採択されました!!

今週末はプライマリ・ケア連合学会(JPCA)の全国学会で諸々発表などありますが、来月にはJPCA北海道地方会があります。



関連webページはこちら
http://jpca-hokkaido.jp/第5回北海道地方会開催のお知らせ


チラシ文面をコピペします。
=====================
日本プライマリ・ケア連合学会北海道ブロック支部  第 5 回北海道地方会
 
【日  時】:平成 29 年 6 月 24 日(土)13 時 30 分〜18 時 10 分
【場  所】:かでる2・7(北海道立道民活動センター  札幌市中央区北 2 条西 7 丁目)
【参加費】:支部会員  ¥2,000    非支部会員  ¥4,000    学生・初期研修医  無料
 
【プログラム】
1.   開会のご挨拶(13:30  〜  13:40)
2.   総会  (13:40  〜  14:00)


3.   学術発表  (14:00  〜  15:00)
「口演(一般演題)」
「じぃんとしたり,グッときた事例や実践のポスター発表会」
※詳細は募集要項をご覧下さい.

4.   ワークショップ,シンポジウムなど  (15:10  〜  16:40)
①   ワークショップ1:
旭川医科大学看護学科教授  照井レナ氏監修!
「IPE de IPW  〜かかりつけチームになる!〜」

②   ワークショップ2:
「退院前カンファを変えよう  〜LIFE SUPPOT カンファのすすめ〜」と題して
健康の社会的決定要因(SDH)についての実践的な知識を学びます!

③   ワークショップ3:
「指導医との上手な付き合い方〜隣の芝生は青いのか?プログラムの壁を越えた専攻医
ぶっちゃけディスカッション」
地方会初の専攻医による企画!  北海道内専攻医のオリエンテーションも兼ねています。

④   レクチャー:  
人気企画「日常診療アップデート」
関節リウマチ,パーキンソン病,高尿酸血症,逆流性食道炎の 4 部構成でお送りします。

⑤   レクチャー:  
重要トピック「ポリファーマシー」をテーマに 3 部構成でお送りします!

5.   基調講演(16:55  〜18:05)
「これからの日本の医療,特にプライマリ・ケアについて(仮題)」
厚生労働省医政局医事課  課長補佐     久米隼人氏  をお招きします!

6.   閉会のご挨拶(18:05  〜  18:10)

7.   懇親会(18:30  〜  )
別会場にて開催する予定です。
 
■多職種でプライマリ・ケアを学ぶことができる貴重な機会です。
非支部会員の皆様も大歓迎!ふるってご参加下さい!
 
第 5 回北海道地方会  実行委員長  山田康介
(副支部長,更別村国民健康保険診療所)
=====================
こんな感じ。

もう5回目になるんですね。。。





自分の出番は2つになりました。

もう専攻医でもフェローでもないので、内部で発表の機会もらえることはないし、振り返ってもらえることもないので、外部の学会・地方会・講演会とかで発表して、よその人にコメントもらうことで「振り返りながらの生涯成長するぜ!」という目標を立てていたので、頑張ってみました。

年1個発表すればいいやくらいでおもっていたので、調子に乗りすぎてちょっとやりすぎたかもしれません・・・(;´Д`)




1つは、講演(一般演題)です。

採択されたので、応募したときの抄録をコピペしちゃいます。

一般演題(口演) 
種別 :活動報告  
テーマ:地域包括ケア


演題タイトル
病院家庭医が地域ケアに踏み出すために

~マクロ・ナラティブデータによる地域住民・外来患者の分布分析~


抄録本文

【背景】
家庭医は診察室内だけでなく、地域の健康問題に取り組む専門家である。
しかし、病院勤務をしながら地域ケアに取り組むことは容易ではなく、「病院家庭医」を名乗る私も院内業務に忙殺されていた。
それでも地域に意識を向けつつ臨床や教育に取り組み続けたことで、徐々に地域の問題特性が見えてきた。
また、白石区から「札幌市10区のうち白石区は寿命を含む健康指標が最低であり、セーフティーネットも不十分」という報告が届いたことをきっかけに病院管理部を中心に問題認識が強まり、病院全体として地域ケアに取り組む機運が高まった。


【目的】
地域志向のケア(COPC)の第一歩として、既存の地域データを分析し、重点介入対象となる住民の地理的分布を明らかにする。


【方法】
マクロデータとして札幌市衛生年表・特定健診受診者質問結果・健康札幌21(第二次)データや白石区保健センター報・まちづくりセンター別人口動態を、
ナラティブデータとして近隣小学校長・養護教諭や当院長期勤続職員、住民代表からの歴史的背景や貧困世帯状況の聞き取りを、
ミクロデータとして当院内科外来全患者の世帯規模・保険種別・住所等のデータを収集した。これらをマップ上で重ね合わせることで、重点介入地域を推測した。


【結果】
外来通院者のうち高齢者は2km圏内に多く、菊水地域全住民の20~27%が受診していた。
小児と親世代は病院500m圏内に密集し、菊水地域全住民の3~13%が受診していた。


しかし住所マッピングでは、全年齢層でバス・地下鉄沿いに多く、歴史的に貧困層が多い裏通り居住者は少なく、特にハイリスクな東札幌からの受診者数は住民の0.1%弱だった。


外来患者に占める生活保護受給者は10%強(札幌市3.4%、白石区4.8%)、近隣小学校の就学援助利用者は25~50%もいたが、学校・企業関係者で無料低額診療制度を知っている者はごく少数だった。


【考察】
当地域は貧困世帯が多いが、受診者は近隣に集中し、アクセスの悪いハイリスク地域からの受診率が低かった。
院内で待っていても、社会的手遅れ事例が増えると予想される


【今後】
大学・NPOや地域住民組織と連携して、近隣高齢者の一斉調査を計画している。
また近隣学校や企業への無料低額診療制度を周知しつつ、子ども食堂や高齢者サロンをハイリスク地域で開設して、介入と情報収集を同時に行い、定期的にPDSAサイクルを回す予定である。


こんな感じのです。


なんとなく、民医連ぽい感じや家庭医っぽいかんじを意識してみました。

気を抜くとどうしても内科学的な分析に関心が向きやすいので、敢えてバランスをとるために頑張ってみているというのが一つの理由。

あとは、「この辺無視しててもかかりつけ患者達の健康アウトカムはよくならんな」と痛感しており、健康のもう少し上流を分析して手を出さねばと、臨床の感覚から自然とここまで押しやられてきたのも一つ。

それから、経営的課題で患者数を増やせという至上命題がありますが、他の一般的な病院みたいに「金になる患者を集めて、むしれるだけむしって、あと細かい問題は地域に戻せー」では芸がないので(すべての病院がそうとはいいませんが、超急性期の基準が厳しくなったのに合わせてそういう雰囲気は地域に増えてきているなぁとは感じます)、せめてうちくらいは「ほんとに困っている人に、まっとうな医療を提供する努力を重ねてみて、その結果として持続可能な経営に必要最低限な収益も確保できるか?」という個人的探究心(使命感?)もあって突き動かされたというのもあります。


「心優しいヤブ医者」は痛いですが(というか有害)、「赤字で潰れる優良病院」も残念(というか世の中に存在し続けられない)ですからね。

お医者さんは経営の話嫌いですけど、とっても大切。 

経営の話すると嫌われたりキレられるの、つらいっすよ。 「いやいや、あなたの給料、そこからでてるんですから」とは言わないですけど。
 
医学部や看護学部で経営について教えないの、なんでですかね? 今は教えてるのかな???

話がそれました。。。。



内容的には、すでに院内の責任者クラスの会議等では出した資料を焼き直すだけなので、せめて伝わりやすくわかりやすいスライドに落とし込むことと、当日までに追加データ等を集めても少しまともな内容にレベルアップできればと思います。

なお、大学関係者で、当院でとった地域データをもとに解析してくれた方もこの地方会で発表されるようなので、楽しみにしています。



もう一つは、依頼ワークショップです。

②   ワークショップ2:
「退院前カンファを変えよう  〜LIFE SUPPOT カンファのすすめ〜」と題して
健康の社会的決定要因(SDH)についての実践的な知識を学びます!


というやつです。

抄録は、全国学会でやるやつとほぼ同じなので、関心ある方は全国学会発表演題をまとめたコッチの記事をご参照ください。
http://blog.livedoor.jp/gp_ken/archives/9515110.html


医学的な話や、他職種連携と被らない、社会医学・地域医療系のネタで話できそうな道内の人ということで、ちょうど全国学会でそういうネタをやることを知っていた運営委員の方から推薦していただけました。

地域で働く診療所家庭医の先生方の方が適役がいそうですが、ワークショップ形式ですぐ準備できる人という手頃感で選ばれたんだろうと思います。来年は他の人の聞きたいっす。


今週末の全国学会にむけて、全国の同士と急ピッチで準備中です。

そこでは、「発表して満足して終わり!」ではなく、全国学会で得た経験や参加者からのフィードバックを吸収して、更にブラッシュアップして、各自が地元でWSして更に深めたり普及させたり、ある程度データが取れてきたらきちんとしたツール化して論文として発表したりしたいね!という話までしています(けっこうみんなバイタリティ溢れているし、能力も高いし、臨床現場の人も大学研究室の人もいるので、案外実現しそうなきがしています)。

みんなびっくりするくらい優秀で、当初イメージしていたものよりは数段面白くなってきているので、期待しといてください!


で、今回の地方会WSもこの流れの一貫で、一度全国でやったのを個人が地元に持ち帰っても再現できるかとか、繰り返しやることでブラッシュアップができるのかとか、地域性が異なると参加者リアクションがどうかわるのかとかをみてみたいなと思っています。

ファシリテーターとして、うちの専攻医数名も立候補してくれているので、若手にWS運営スキルを学んでもらう教育ツールとしてもいいかなと思っていたりします。



まあ、とりあえずは週末の全国学会に向けて、完全燃焼してきます。

ゴールデンウィークで3日休めたので、けっこうエネルギーは充電できていて、今日の外来も普段より早くかつ丁寧に出来た気がしています。



でわ!



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プロフィール

けんた

家庭医療をベースに病院で働く「病院家庭医」なるものを目指して爆進中です。
病名や年齢にかかわらずどんな人の悩みにも対応できる診療能力を身につけることを目指して、北海道各地の病院で初期・後期研修を受けました。

総合内科を中心に研修を開始し、途中から家庭医療学や医学教育学、臨床研究などに興味を持ちながら学習し、2011年に家庭医療専門医を取得しました。
現在は札幌市内の小規模病院で、家庭医療学をベースにした病院総合診療を行ったり研修医・学生・多職種の教育に関わったりしながら、プライマリケア医のためのリハビリテーションフェローシップに参加し学び続けています。

将来は病院をベースにしながらも病院内だけにとどまらず、各医療機関の連携、さらには教育、政治・行政、娯楽などを含めた広い意味での地域共同体を作っていく橋渡しをして、健康に楽しく暮らせる街づくりに貢献できたら面白いなと思っています。

日々の研修での気付きをつづりながら、何か大きな発見が得られないか、blogを通して模索中。

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