WEB支那漢

2009年11月11日


支那文を讀む爲の漢字典』という昔の中国語辞典が青蛙亭漢語塾というWebサイトで公開されている。

この『支那文を讀む爲の漢字典』という辞典は田中慶太郎という人が作ったものある。1940年の出版と、かなり古い辞典である。今でも、紙に印刷されたバージョンが大型書店で売っているのを見かけることがある。

題名に「支那文」とあるように、この本は中国語の漢字について取り扱った辞典である。古典語と現代語が両方とも載っている。というよりも、古典中国語(漢文)と現代中国語を特に分けずに、一緒にして収録しているといった方が正確だろう。

この辞典以前の「漢和辞典」は、古典中国語の用法と日本語特有の用法をまぜこぜにしていた。日本語での漢字という問題を避けて、中国語での漢字という問題に集中した点に、この辞書の新しさがあった。この編集方針から、この辞典の本文には、漢字の訓読みが書かれていない。訓読みは日本語での漢字の用法だと考えたからである。

もちろん、この辞典より優れた辞典が、戦後いくつも編纂されている。なので、今やこの辞書に頼る理由もさほど無いだろう。

さて、Web版がどうなっているのかを紹介しよう。先に触れたように、青蛙亭漢語塾というWebサイトで、『支那文を讀む爲の漢字典』をスキャンした画像が公開されている。青蛙亭漢語塾のトップメニューから「WEB支那漢」というリンクをたどると、『支那文を讀む爲の漢字典』が出てくる。

最初は、右側に「一部」の最初の方の漢字が出ていると思う。この右側が、実際の辞書をスキャンした画像である。左側には、検索メニューが並んでいる。

Web版は、もともとの紙の辞書より、字を探しやすくなっている。例えば、日本語の音訓・中国語の発音・総画・四角号碼などの索引で漢字を検索できるようになっているし、常用漢字体(新字体)や中国の簡体字でも検索できる。

また、このWEB支那漢の索引データは、同サイトからダウンロードできる。具体的には、このページからCSV形式の索引データがダウンロードできる



Posted by green_idea at 21:46│Comments(0)TrackBack(0) 漢字 | Webサイト紹介 |

この記事へのトラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字