こんにちは。
獣医師の近藤です。
またかなり久しぶりの投稿ですが、
引き続きアトピー性皮膚炎について説明しますね。
今日は、どうやって診断するのか?についてです。
残念ながら「この検査をすればアトピー性皮膚炎かどうかわかる」というものはありませんので、基本的には除外診断になります。他に原因になりそうなものをはずしていって、それでも残ったらアトピー、ということです。
下のようなものの可能性をはずしていきます。
①ノミアレルギー性皮膚炎の除外
ノミは一年中活動しています。ノミダニ予防をしていない場合は注意が必要です。
また、ノミは目に見えなくても、かなりの少数でもアレルギー性の皮膚炎を起こすことがあります。
②外部寄生虫の除外
ニキビダニ、ヒゼンダニ(疥癬:カイセン)の感染がないか。
③膿皮症、マラセチア感染の除外※注
膿皮症は細菌感染によるもの、マラセチアはマラセチアという酵母用真菌の感染によるものです。
※ただしアトピー性皮膚炎はこれらを併発することが非常に多いので、注意が必要です。
④食物アレルギーの除外※注
食物アレルギーの診断も実はちょっとやっかいです。
また、食物アレルギーとアトピーの併発も非常に多いです。
マニアックな方は調べてみてもいいかもしれません。
長くなりましたが、アトピー性皮膚炎はこんなふうに診断をしていきます。
涼しくなってきて、アトピー性皮膚炎は落ち着いてくる時期ですが、気になる症状がある方は、ぜひ当院までご相談ください!
次回は、ようやく治療についてお話します。
ではでは。