2005年07月

2005年07月24日

実は、やばかった

サブミニチュア管6021のSPICE modelを見つけたのでSijosaeモドキの回路でシミュレートしてみた。
げ…全然出力が出ないじゃん。電源電圧を100Vぐらいにしてようやく動き出した。

これは6021のプレート特性図。
6021 プレート特性図
プレート電圧20Vでグリッド電圧0Vだとプレート電流が1mAも流れないのだ。同様にグリッド電圧-1Vだともっと流れない。なお、1AD4だとそれぞれ1.4mA,0.3mAぐらい流れる。なりは小さいが、6021は「普通の真空管」なのでした。1AD4にしてそこそこ動いたのは運がよかったというか…。

ではオリジナルSijosaeに使われている6922/E88CC/6DJ8はどうか?
6922 プレート特性図
こちらはEb=20V,Eg=0VでIp=5mA,同Eg=-1Vではほとんど流れないように書かれているがそれでも少しは流れそうである。何より特性曲線が「立って」いるので、1mAの定電流負荷にした場合、Eg=0〜-1VぐらいでかなりリニアにEbが動きそうである。

やっぱりオリジナルも一度作ってみるかなあ。

なお、6922と互換性があると言われている6N1Pの特性図はこんな感じ。
6N1P プレート特性図
特にプレート電圧が低いところでは6922の半分ぐらいしか流れないので、電源電圧をオリジナルよりもかなり高くしないとちゃんと動かないだろう(となると今度はヒーター電源と出力段ソースフォロワの定電流源を兼用するというアイデアは、LM317の発熱の問題から厳しくなるかな)。

greenthumb2 at 23:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 真空管 

2005年07月22日

ひょっとして…

そういえば定電流ダイオードは印加電圧が一定より低くなると当然電流を規定値どおりに流せなくなるのだった。

1AD4 Sijosae loadline2

えいやーで引いてみた、「定電流ダイオードの印加電圧が下がった場合も想定したロードライン」(赤線)。

うーん、これだと実はそこそこ何か波形がちゃんと出るんじゃないか?

greenthumb2 at 01:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 真空管 

なんで動いてるんだ?

1AD4 Sijosaeもどき、無事に使えているのだが、はたと気がついた…。
なんで音が出てるんだろう?

1AD4 Sijosae loadline

1AD4のプレート特性図に1mA、つまり定電流源から流れる電流を赤線で引いてみた。これがロードラインになるはずで、そうなるとグリッド電圧が推定で-0.3VぐらいになったところでVpk=20Vつまり電源電圧(青線)になってしまう。

これだとちょっと信号が入ると波形が派手にクリップするので、とてもまともに聞けた音にならないはずなのだ。でもそんなに変な音には聞こえないのだが…。うーん、自分の耳が不安になってきた…やはり波形を測定しないとなあ。

それとも何か根本的な勘違いをしてるのかな?
オリジナルのSijosaeに使われている6922もこう結線したとするとやはり同じようにグリッド電圧が低くなるとすぐにVpkが20Vを超えてしまう…。


greenthumb2 at 00:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 真空管 

2005年07月18日

Sijosaeもどき、リプルフィルタを追加

Sijosaeもどき、電源ハムが出ていたのでLM317をリプルフィルタとして入れることにした。
約4V落として電源電圧は20V12Vだとさすがに音が割れまくりなんで足りないが、20Vだと問題なし。
LM317のデータシートによると80dBのリプル除去が可能。
看板に偽りなし、二つあった24VスイッチングACアダプターのうち、ハムがでかかったほうを挿しても全くハムは聞こえなくなった。Vout->Vinに入っているダイオードは、うしろに来ている電源のでかいパスコン(C2)の電荷がLM317を通って逃げようとした場合の保護用(アプリケーションノートに書いてあるとおり)。
あとはフィラメントのところにパスコンを入れてみたが、これに関しては変化はわからなかった。1AD4などのラジオ回路の作例では入っていたんだけど。

最終回路図はこんな感じ。

Sijosaeモドキ回路図2訂正版


あいかわらず振動を与えるとマイクロフォニック雑音は出るが、ヘッドフォンアンプだしねえ…スピーカーからの振動が帰ってきて困るってこともなさそうだし。これにて一応の完成かな。

すでに(これまた)パソコンにつないで常用ヘッドフォンアンプになっている。
今のBGMはYesの"Owner of A Lonely Heart".

おまけ。レギュレータはさんだら電源ON時にしていたかなり派手な「プチ」ノイズが軽減された。かわりにオナラみたいな音がするけど(笑)。

訂正
LM317のところの回路が間違っていたので訂正。outputの出力電圧を分圧して返すようにするのが正解ですね。


greenthumb2 at 20:10|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 真空管 

2005年07月14日

ちょっとメモ

ステレオピンジャックの配線。

先っぽがL,次がR,根本がGND。
参考URL



greenthumb2 at 02:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 電気工作 

1AD4 Sijosaeモドキヘッドフォンアンプ

というわけで作ってみた。

1AD4アンプ

Sijosaeの回路をベースにして真空管をオリジナルの6922から1AD4に変更した、と言う感じになっている。

Sijosaeモドキ回路図

回路はこんな感じ。1AD4は直熱5極管なのでちょっと戸惑ったが、いくつか電池管アンプの例などを探してこのようにした。
・まずフィラメント(=カソード)はアースに落とす。1.25Vで100mAというのがフィラメント特性なので、平均して0.625Vは持ち上がっていることになる。
・グリッドリークバイアス抵抗2MΩ(R2)。これで-0.5Vぐらい(実測で-0.4Vぐらいだった)グリッドの電位がアースより下がる。なので合計して-1Vぐらいのバイアス点での動作になると推定される。
なお、回路図を見ればわかるとおり、1AD4は3極管接続になっている。100Ωはパラスチック発振避け(いらないかも)。

で、配線し終わっていきなり火入れ。音出ず(わはは)。よく見たらアースを電源から配線してなかった。なので1箇所修正、再び火入れ。今度は音が出た。
さすが直熱管、スイッチオンと同時に音が出た。出た…出たけど余計なものまで出た。

初体験、マイクロフォニック雑音。1AD4ってちょっとでも振動するとキーンとかチーンという風鈴みたいな音を出しやがる。これが!これが!!バオー・メルテッデンパルム・フェノメノン、もといマイクロフォニック雑音なのだった。つまり真空管の中の電極の振動がそのまま信号になって出てきちゃう現象。左右チャネルともなんで1AD4の限界か?という気もするがでもこの球ポータブルな無線機やラジオに使われてたんだよなあ。

それ以外は入力レベルが高くなると歪んじゃう(これはR1をでかくしてアッテネートする、あるいはもう少しバイアスを深くするために1AD4のフィラメントのアース側にごく小さな抵抗(10Ωぐらい)をはさむなどで対応できそうだけど)とか、もともとのSijosaeはヒーター電圧6Vの球を動かしているので、ヒーター電圧1.25VのこのアンプだとLM317が余計に熱くなるとかの思惑違いはあったけどそれは想定範囲内。

しかしこのマイクロフォニック雑音にはちょっと困った。ケースに入れて浮かせて実装とかすればいいのだろうが、そこまではやる気ないしね。触らなければいいので放置。

音は結構ちゃんとしてると思う。測定器もないので主観的なものだけど発振してたり異常に歪んでたりという感じはない。真空管特有?の柔らかい音がする。ハイブリッドなんだけどFET(2SK2232)はまさに素通ししてるだけのようだ。何にせよ24Vでそこそこちゃんと動くということには素直に感動している。まあ電池管なんで正しく使っても100V内外なんだけどね>プレート電圧。

実のところ、おとなしくSijosae通りにしておけばよかったのかもしれないが、それじゃ面白くないしね。マイクロフォニックを避けるにはやっぱりもう少し大きいMT管のほうがいいのかもしれない。だとすると電池管1U5とか3A5とか3V4などで動かすと面白いかも。

そういえば

Muse コンデンサ

例の初めて作るアンプの本に毒されてMuseコンデンサなんか使っちゃったよ(笑)

greenthumb2 at 01:10|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 真空管 

2005年07月06日

というわけで

ささっとパワーアンプのほうの回路図を引いてみた。

はじパワ訂正版


すげく単純。Philipsの参考回路例と違う点はデカップリングコンデンサとバイパスコンデンサをA回路、B回路で分けてあることと、時定数でミュートが効くようにちょっと工夫してあるところかな。

訂正
回路図のRチャネル出力の+と-が逆になっていると指摘を受けました。
訂正して回路図を置きなおしました。



greenthumb2 at 23:59|PermalinkComments(2)TrackBack(0) オーディオ 

2005年07月03日

変わった本


はじめてつくるパワーアンプ まったくの初心者でも本当にできる自作オーディオ

はじめてつくるプリアンプ まったくの初心者でも本当にできる自作オーディオ

変わった本が出てたので買ってしまった。

この本、オーディオ自作本なのに回路図も写真も一切ないのだ
どういう作りかと言うと(全ページがそうではないが)左側に文章、右側にCAD?っぽいイラストが出てる「絵本」みたいな作りなのだ。そうそう、ちょっと前に流行った「人生ノウハウ絵本」みたいな感じか。しかもそのイラスト、パーツのまさにハンダ付けしてる部分のどアップばかりなので全体の配置とかはわからない。まさに3D迷路の中で壁に近づきすぎてどっちに向かってるかわからなくなるような気分を味わえる。
著者はゲームデザイナー。前書きで「それで、すごく簡単で誰にでも作れ、(中略)『回路図は使わない』『数式は出さない』『勉強のための本ではなく、作って楽しむための本』…」と書いていて、それを忠実に(意地でも)守った結果らしい。

内容は

パワーアンプ:TDA1552Qを使ったアンプ。全てのパーツをTDA1552Qの足にじか付けしていくという、実は初心者には難しいのでは!?という方法で組み立てていく。ICのシャーシへの取り付け方については文章の方で「TDA1552Qは発熱するのでシャーシに密着させる、ネジ止めする場合はグリースなどを塗ってから」とあっさり書いてあるだけなのでこれもほんとになーんにも知らない人は困りそうな感じだ。
ちなみにこのIC、かなり人気があるらしくてここでもここでもここでも…ちょっとぐぐっただけで山ほど出てくる。超ポピュラーなんですなあ。

プリアンプ:バーブラウン(今はTIの傘下)のOpAmp、OPA2604を使ったプリアンプ、というよりオーディオ・セレクタ兼アッテネータだけど増幅もするよボックス、という感じ。さすがにこちらはユニバーサル基板上に組み立てていく。こちらもシャーシへの乗っけ方は「スペーサーなどを使えばいいけど(って初心者はスペーサーってわかんないってば)、金属パーツは嫌いだから角材でくっつけている」というようなことが文章で書いてある。また、ロータリースイッチに金属皮膜抵抗をハンダ付けしてアッテネーターを作るのだが、これもちょっと難しそうだ。しかし冷静に考えると今、プリアンプを使わないと出力レベルが低くて困るようなソースがあんまりないからなあ。作ったはいいが、特に初心者はどこに使ったらいいのかわからないのではという気がする。

そのくせコンデンサ(ブラックゲートやらニチコンのMUSEやら)や抵抗や配線材料でいわゆるオーディオオカルトな話も書いてあったり、E12/E24系列の話が書いてあったりかなーりアンバランス。

とにかく、回路図と全体の写真(またはイラスト)はたとえ「わかる人だけ見て欲しい」でいいから入れてほしかった。回路図というのは楽譜みたいなもんだと思う。耳コピーやタブ譜でも曲は弾けるけどやはり楽譜が読めてこそいろんなことが楽しめるというのはあると思うのだ。

…とまあ、なんかとっても悪く書いてしまっているようだけど、その辺をおいといても結構面白い本。特にネット上でパーツ情報をあさる話とかがちらっと書いてあったりRSコンポーネンツが取り上げられていたり。
ほんとの初心者が読んだらわけわかんなくなるかもしれないけど、スレた人が読むと別の見方も出来るし。

ちなみに次回作はヘッドフォンアンプらしい。


greenthumb2 at 23:15|PermalinkComments(1)TrackBack(0) オーディオ