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「やりすぎくらいがちょうどいい!」

日本だけでなく世界中を股にかけ、プロからアマチュア、学プロまで様々な場所、様々な団体、様々な選手と戦いを繰り広げてきた「プロレス大道芸人」澤宗紀の引退試合がメインとなった今回の興行。

興行の一部を切り取って先行公開するのは個人的にはあまり好きではないんですが(人がやる分には全然構わないけど)、今回だけは特別と言う事でメインの引退試合と引退セレモニーだけを先に公開したいと思います。
残りの試合は時間が出来たらこの観戦記に書き足すか、別枠で書き上げるか、何らかの形で掲載しようと思います。


観衆は相変わらず公式では未発表。引退試合があるのにも関わらずコンパクトバージョン(南側ひな壇は前3列まででその後ろの15列&ロビーに通じる階段&バルコニー封鎖。最大約800席)で、その席がほぼ完売と言う事だったのでまぁ恐らく800人くらいか。

@メイン煽りVTR

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澤と日高のインタビューと引退までの流れ。
「プロレスをやる意義はバトラーツと言う会社を大きくすることだったんで、そのバトラーツが無くなるって事は、プロレスを辞めると言うか…。
昨日も電話掛かってきて「最後だからビシっとやんなきゃダメだぞ!」って「ありがとうございます」って言って「ところで澤くん、再来週は空いてるかな?試合なんだけど」って、めちゃくちゃだなって思って、すげー業界だなって思って、そう言うのもあるんであまり実感がわかないんですけども。

プロレスの現役生活もそうなんですけど、人生とかも100%満足して終わる事と言うのは多分無理だと思うんですね。だから僕はその数値をですね、99.2、99.3、99.4とどんどん100に近づける作業を今までやってきたので、そう言う意味の「やりすぎくらいがちょうどいい」なので、100には満たないかもしれないですけど、最後にその数値に近づくことの出来る相手は日高郁人」

日高「燃え尽きさせてやるのが僕の役目です。あいつが倒れてもまだ燃え尽きてないと思えばあいつを引き摺り起こして蹴り続けます。僕が立てなくなったとしても澤がまだ燃え尽きてなかったら、その僕を引き摺り起こして殴り続けろと。絶対にお前を灰にさせて、このリングを下ろしてやるから」

「最後、日高郁人とやりすぎくらいがちょうどいい試合をしたいなと思います」


メインイベント:「YARISUGI FOREVER」〜澤宗紀引退試合〜
〇日高郁人[29:13 野良犬ハイキックからのKO]澤宗紀×(バトラーツ)

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まずは澤から入場。いつも通り『リボルバージャンキーズ』に乗って現れるが、セコンドには矢野啓太、竹嶋健史、引退した吉川祐太と元バトラーツの面々が帯同。澤は南側から反時計回りに回りながら観客と握手を交わしてリングイン。続いて引退試合の相手を務める日高が登場するが、いつもの『Children Of Decadence』とは違う曲で入場。裁くレフェリーは笹崎勝己。
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日高が握手を求めると、澤が引っ叩きこれを拒否。日高がニヤリと笑ったところで試合開始。澤コールが巻き起こる中、互いに間合いを取りながらフェイントを仕掛け、出方を伺う。澤が左足へのタックルでテイクダウンするとグラウンドの攻防となるが、これはすぐにブレイク。
ローキックの打ち合いから隙を突いて胴タックルでテイクダウンした澤はグラウンドを狙うも、日高が防御の体勢に入ると手を広げ日高の前に立ちはだかる。
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日高の動きに合わせて飛び込み袈裟固めに捕らえるが、日高はこれを切り返すとフロントネックロック。澤の切り返しに合わせて腕ひしぎを狙う日高だったが、澤は上に乗って逃れると逆にフロントネックロック。
日高はバックに回りつつテイクダウンするとレッグロック。澤が鼻を引っ張って逃れようとすると、日高もやり返そうとするが、澤はその隙を狙って下から三角絞め。逃れようとする日高にフライングメイヤーを決めた澤は倒れたままの日高の背中に細かいサッカーボールキックを連発。更にフランシュニングエルボーを決めると日高は場外へ。
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ここで澤はエプロン際に来ると「お祭りだー!」と叫んでなんとプランチャスイシーダ!澤はそのまま場外で日高と打撃戦を展開。南、東、北と戦場を移すと澤は東から西への長距離シャイニングウィザードを狙うが、これは案の定かわされ自爆。改めて打撃戦を展開する両者だったが、埒が明かないとばかりに日高がリングを指差すと両者リングに戻っていく。

5分経過

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エルボーやローキックを打ち合う両者。日高のローキックがクリーンヒットしたか澤は左足を押さえ悶絶。ここで左足に狙いを定めた日高はローキック、スピニングレッグロックから足首を極めようとするが、これは澤がフェイスロックで切り返し脱出。倒れたままの澤に日高がローキックを打ち込めば、澤も負けじとアリキックで応戦。
ここで日高が手を広げ待ち構えると澤は起き上がり打撃戦へ突入。共にエルボーやビンタをこれでもかと打ち込むが、日高は顔面へのドロップキックでこれを制する。
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日高はダブルニークラッシャーから足4の字固めで捕獲すると澤は苦痛の表情を浮かべる。足4の字の状態のまま両者張り合うが、日高が足に力を込めると澤は悶絶し懸命にロープエスケープ。

10分経過

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ローキック連打で澤をエプロンに追いやった日高。ロープ越しに打撃戦を展開するが、ここで澤は日高のエルボーをキャッチするとショルダーアームブリーカー。更に蹴り足をキャッチしてのロープ越しドラゴンスクリュー。リングに戻った澤はスペースローリングエルボー、コーナー百烈拳から珍しくフィッシャーマンスープレックス。押さえ込むがカウントは2。
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ならばとここで澤はコーナーに登ると「新必殺技だー!」とアピール。しかしその間に日高は蘇生すると「ねぇくせによぉ!」とカット。澤は「あるんだよ!」と言いつつ日高を突き落とすが、日高は下から澤の足目掛けてドロップキックで阻止すると雪崩式ドラゴンスクリュー!
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食らった澤がすぐにドラゴンスクリューでやり返せば、日高も同じくドラゴンスクリューで応戦。しかし澤はソバットで動きを止めるとスクリューハイキック。これをキックアウトされると、今度はRAWで身につけた人妻レッグラリアートからキックアウトにあわせての腕ひしぎ逆十字。これはガッチリ決まるも、日高はどうにかロープエスケープ。
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ここで澤はエルボー連打でコーナーに押し込むと雪崩式フランケンシュタイナー敢行!そこからシャイニングウィザードを狙うが、これは日高が正面飛びドロップキックで迎撃。

15分経過

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形勢逆転した日高はコーナーに押し込んでの張り手連打からシュリケン、ミサイルキック、リバースDDTと一気にたたみ掛けるがカウントは2。
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澤コールが巻き起こる中、再び手を広げ澤を待ち構える日高。澤はそれに応えるべく日高とバチバチした打撃戦を展開。ここで澤が渾身のエルボーを叩き込むと日高は思わず尻餅。今度は日高が強烈なエルボーを叩き込むと、澤はロープを掴んでダウンを堪える。共に遮二無二エルボーやミドルキックを打ち合うが、ここで澤が自らの拳を痛めるほどの強烈なグーパンチを炸裂!
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痛みを堪えつつミドルキックでたたみ掛けようとする澤だったが、日高はこれをキャッチすると膝裏への膝蹴りで動きを止めてからショーンキャプチャーのプレリュード(低空ミサイルキック)。そして澤が起き上がるのを待ってのショーンキャプチャー!澤コールが巻き起こる中、澤はどうにかエスケープしようとするが、日高は逃すまいとリング中央まで引き戻す。
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しかし澤はここで下から足を取って切り返すとローリングしての腕ひしぎ十字固め。ガッチリ捕らえたかと思いきや、これは日高は裏膝十字固めで切り返してしまう。絶体絶命のピンチとなった澤に対し必死に声援を飛ばすセコンドの大谷晋二郎とフジタ“Jr”ハヤト。澤は「大谷さん!」「ハヤト!」と叫びながら彼らのいる方へ這って行きようやくロープエスケープ。

20分経過

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どうにか窮地を脱した澤だったが、日高のソバットを食らうとダウン。カウント8で起き上がった澤に対し日高はもう一度ソバットから野良犬ハイキックを狙うが、これは澤がかわすと片膝状態の日高目掛けて低空スクリューハイキック。このチャンスに澤は伊良部パンチを狙うが、これは日高がハイキックで迎撃。すかさず日高が押さえ込むがカウントは2。
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続く日高の攻撃をウラカンラナで切り返した澤は一気にシャニングウィザード。これで決まらないと見るや伊良部パンチから必殺のお卍固め!ガッチリ決まるもこれは体勢が崩れてしまい日高辛うじてロープエスケープ。
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ならばと澤は変形のハーフネルソンスープレックスを決めると押さえ込むがこれもカウント2。ここで澤は「日高ぁ!」と叫びながら追撃を狙うが、これは日高がハイキックで迎撃。両者ダブルダウン。
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両者ほぼ同時に起き上がると、澤はマウスピースを外し、投げ捨てビンタ。これに対し日高もマウスピースを投げ捨てるとビンタで応戦。ビンタ、ミドルキックととにかく激しく打ち合う両者だったが、ここで日高が蹴り足をキャッチするとイグチボム。澤がこれをキックアウトしても野良犬ハイキックで追撃するが、これもカウントは2。日高、澤と共に大の字に。

25分経過

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先に起き上がった日高はソバットから野良犬ハイキック一閃。倒れた澤にレフェリーがダウンカウントを数えるが、日高はこれを止めると片膝を突いて打って来いとアピール。澤はこれを受けてシャイニングウィザードを叩き込むが、日高は食らっても起き上がるともう一度片膝状態になって澤を迎え入れる。澤は改めてLOVEポーズからシャイニングウィザードを決めるがこれはカウント2。
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両者どうにか体を起こすと正座した状態のまま張り合いを展開。更に頭突きの打ち合いとなると日高が制し、澤ダウン。ここで日高は右ハイキック、左ハイキック、右ハイキックと野良犬ハイキック三連発。しかし澤は必死の形相でどうにか立ち上がる!
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するとここで澤は「相棒!」と叫ぶと、トドメを刺してくれと言わんばかりに両手を広げる。澤はその状態のままにじり寄ると日高も思わず後ずさりし躊躇うが、意を決したか渾身の野良犬ハイキック一閃。食らった澤は前のめりにダウン。
澤はロープを掴んでどうにか起き上がろうとする…が、思うように体が動かず立ち上がることが出来ず。最後はそのままダウンカウント10となりKOにより日高の勝利となった。

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試合後、大の字になる澤の前に正座する日高。一方の澤は大ダメージを負いながらも爽やかな笑みを浮かべる。両者笑みを浮かべながら握手を交わすと、澤はどうにか起き上がって改めて握手を求める。試合前のように張られるんじゃないかと警戒する日高だったが、改めて握手を交わすと抱擁、そして正座しながら深々と互いに礼。これを見ていた大谷は思わず涙を流す。


@引退セレモニー

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澤の経歴紹介から花束贈呈へ。
ZERO1社長の大谷、選手代表田中、若手代表の大地、ハッスルマンズワールドの若鷹Z信介、バチバチ魂を受け継いだハヤト、土方隆司&田中純二&矢野&吉川&竹嶋&及川ら元バトラーツ、全日本の田中稔、「チーム変態大社長」のパートナー高木三四郎、「SEX-MEN」のパートナーの佐藤光留、バトラーツの元リングアナパンチ田原、犬猿の仲であるフーテンのスルガマナブ、SAMURAIのリポーターあべ由紀子、ランジェリー武藤のライバルアジャ・コング、曙、引退試合を務めた相棒日高と様々な選手&関係者から花束を受け取る。ちなみに光留からはアダルトな記念品、スルガからはビンタ、アジャからはローキック&キスのオマケつき。
ちなみに入口ではばってん多摩川やマンモス半田、バルコニーでは田村和宏、高橋奈苗、夏樹たいよう、松本浩代、さくらえみ、村田晴男アナらが澤の引退を見守る。
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花束贈呈が終わると澤からファンへの最後のメッセージ。
「本当にたくさんのご来場、誠に、誠にありがとうございました!
あ〜、やりすぎたぁ!あ〜、おもしろかったぁ!そう思えるプロレス人生でした。そして周りの人に恵まれたプロレス人生でした。今日はお祭り騒ぎに付き合っていただき、本当にありがとうございました!
最後にいいでしょうか、僕が大きな声で「やりすぎぐらいが」と言ったら、皆さんどうか大きな声で「ちょうどいい!」と叫んでください。いいでしょうか?行くぞー!やりすぎくらいが、ちょうどいい!」
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澤の挨拶が終わるといよいよ10カウントゴングへ。観客から多数の「好きだ!」の声が飛ぶとその方向に一々リアクションする澤。最後は『リボルバージャンキーズ』が流れる中、そして大量の紙テープが飛び交う中、パンチ田原氏が「澤家家訓、やりすぎぐらいがちょうどいい!格闘探偵団バトラーツ澤宗紀!」と最後のコール。一方の澤は曲に合わせエアギターを弾いてみたりとおどけてみせる。
胴上げ、マスコミ用の記念撮影が終わると、澤はリングを降りて観客と握手を交わしながら控え室へと消えていった。


これで興行全てが終わった…かと思いきや、突如スクリーンに澤率いる愉快な仲間達が登場。「せっかくなんで歌って終わりましょうよ!」と『いい湯だな』の替え歌を歌ってから澤が「僕が引退してもプロレス界の全選手がこれからも一生懸命戦いますので、これからもプロレスを宜しくお願いします!それではみなさんごきげんよう…また来週!!」
これに対し日高らが突っ込みを入れて映像は終了。こうして興行は無事終了となりました。


※試合はバトラーツ出身の両者ならではの激しいバチバチを中心に展開。でも先日のバトラーツでのスルガ戦のような犬猿の仲だからこそ出来る壮絶で容赦ないバチバチとは違い、こちらは互いに通じ合ってるからこその「全ての思いを受け止め合う」ようなバチバチと言った感じ。
互いに様々な思いを込めて技を打撃を繰り出し、それを互いに体に刻み込もうとするかのように真っ向から受け止めると言う攻防が展開する中、最後は未練を断ち切って欲しいと言わんばかりに何度でも立ち上がり続ける澤を、日高が渾身の野良犬ハイキックで文字通り介錯。
激しさや凄さもさることながら、それ以上に互いへの様々な思いの方が強く伝わってきた試合だったと思います。

試合後の引退セレモニーは澤らしくウエットな感じにならず明るく楽しい感じで進行。引退試合しかり引退セレモニーしかり澤宗紀の人柄がそのまま投影された内容だったと思います。結局、澤宗紀は最後までいつもと変わらぬ澤宗紀のままだったなぁ…。


と言う事で最後の最後までいつも通りの澤宗紀だったせいか、今日で彼が引退すると言う実感は自分の中では未だに皆無です。恐らく数ヵ月後、はたまた1年後くらいになってからいきなり来たりするんだろうなぁ…と自分では思ってます。まぁそれも彼らしいような気がするので良いのかなと。


でも実感が沸かないとはいえ、これだけは言っておかないと。
自分は澤宗紀と言うレスラーがいたからこそ今こうしてプロレスを追い続けています。貴方がいたからこそ、今の自分は存在する。貴方に会えて本当に良かったです。本当に本当に今までありがとうございました。またいつかどこかでお会いしましょう。以上。



【おまけ】最後の写真は新しいデジカメではじめて連写機能を使って撮影した「澤、現役最後の伊良部パンチ」をgifにしたもの。

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