grimonaのライフログ

grimonaのライフログにお越しいただき、どうもありがとうございます。 平凡なサラリーマンではありますが、日常生活で感じたこと、考えたことを、ライフログとして書いています。 よろしくお願いいたします。

2011年10月

株式見通し座談会:年末に1万円を試す展開

今日の日本経済新聞電子版の記事から。

日経新聞が開催した座談会でのアナリストの今後の相場見通し。

アナリストは、マネックス証券フィナンシャル・インテリジェンス部の広木隆チーフ・ストラテジストと大和総研の熊谷亮丸チーフ・エコノミスト。

欧州危機の缶蹴りシナリオは実際そうだろうが、市場は織り込んで緩やかに回復してくる、という見方はあまりに楽観過ぎではないだろうか?日本の失われた10年、いや、20年を見てきたものにとっては、このアナリストの見解には疑問を感じた。

日本株については、年末までに1万円を試す、年度末には1万2千円、という広木氏の見解にはちょっと驚いた。マネックス証券だから割り引いて聞いたほうがよいかもしれない。熊谷氏の見解のほうがしっくりくる。

念のため、引用しておこう。

 広木 「12年3月末までで考えれば、日経平均は1万2000円を回復するだろう。世界経済の悪化で過度な悲観論がまん延したため、株が連鎖的に売られた。年末までには9000円を超え、1万円に近づく。今、平均PBR(株価純資産倍率)が1倍を割っている。企業業績に適正な水準が1万円程度だ」


 「あまりに売られすぎた電機、自動車、機械、精密、資源関連の銘柄は今後株価を回復していくだろう。しかし、不安定な為替相場でこれらに集中的に投資するのはリスクが大きい。為替に左右されない小売りなど内需産業も押さえた方が賢明だ。特に注目しているのはセブン&アイ・ホールディングス。課題だったスーパーマーケット事業が改善した。仕手株と化しているオリンパスは、まだ全容が判明しないので、第三者委員会の報告があるまで手を出すべきではない」
 

 熊谷 「過去50年でみても今の日本株は割安な水準だ。今後の水準では下値が8200~8300円前後。年末には9500円を回復するとみている。年度末までには徐々に下値を切り上げていき、下値8700円、上値は1万円に届くだろう。復興需要、補正予算が本格化し、割安株が上げていくと考える」


 「当社が注目しているのは非耐久消費財、インフラ整備など海外で事業展開する企業、成長分野として、新エネルギーやロボット関連銘柄、復興需要に直結する化学、住宅関連銘柄などだ」

【本】頭で書くのではなく、良識と言っていいような庶民感覚で書かれた名物コラム - 『紳士と淑女―人物クロニクル1980‐1994』

紳士と淑女

紳士と淑女―人物クロニクル1980‐1994
著者:文芸春秋
販売元:文藝春秋
(1994-11)
販売元:Amazon.co.jp

本書は、月刊オピニオン誌「諸君!」の名物コラム「紳士と淑女」、その1980年から1994年までをまとめたものである。

副題に「人物クロニクル」とあるように、毎月話題の事件や人物を取り上げた時評、人物評である。

「紳士と淑女」が名物コラムと言われるのは、庶民が感じていることをズバッと書いているからだと思う。

例えば、1993年12月に死去した田中角栄氏を取り上げたコラムでは、

角サンを思って直ちに犯罪を連想するのは日本の「陽の当たる側」に住む人たちだけであろう。故人は長い冬を白魔に組み敷かれて過ごさねばならない地方の生んだ快男児だった。その決断と行動の原動力は、しばしば「裏日本」(かつてそう呼ばれた)の哀しみから来ていた。不屈の闘志も、そこから来た。

というように、物事の裏表がわかり、頭で書くのではなく、良識と言っていいような庶民感覚(=歴史感覚)をもとに書いているのだ。

また、エリートに向ける視線も痛快だ。

(リクルート事件での当時の宮沢蔵相に対して)だが、よくもまあ国民を甘く見て、あれだけウソをついたなあ。東大法学部では、そんな教育をしているのか。

日本の役人ほどコンクリート(=引用者注、税金のこと)を好んで飲み食いする人種はいない

人類が税金を食い始めると、とたんに官類という異種の動物になる。他の人類が限りなく卑しく見え始める。税の塔を建てて大理石の風呂をつくりたくなる。出入りの食堂業者と平気でゴルフに行く。中元歳暮に商品券をもらって良心が疼かなくなる
 
この本にまとめられている1980年から1994年は、世界的には東西冷戦の終結、ソ連の崩壊、湾岸戦争など世界史的に見ても大きな歴史の転換点があり、国内的にも昭和から平成に変わり、55年体制の終焉、バブル経済など日本史的に見ても重要な歴史の転換点があった時代だ。

そういう意味でも、この本は庶民感覚の貴重な記録でもある。

800ページを超えるこの本にで取り上げられているのは、政治家、経済人、作家、芸術家、芸能人、スポーツ選手、社会面で取り上げられた市井の庶民などなど、のべ2500人にのぼる。

巻末に索引があり、調べてみたら、日本人では田中角栄、中曽根康弘、宮沢喜一、竹下登、金丸信、外国人では、レーガン、サッチャー、ゴルバチョフ、鄧小平、金日成などが取り上げられる回数が多い。

コラムの筆者は、徳岡孝夫氏。「諸君!」は2009年6月に休刊し、このコラムももうない。

新書で、「完本 紳士と淑女 1980-2009」も出ているが、これは抜粋版。

入手可能ならば「紳士と淑女―人物クロニクル1980‐1994」をおすすめする。





 

個人的には、今の相場への慎重な姿勢は継続

20111028-NK-01Y

先週の日経平均は、前週末比+371.58円の9050.47円。高値は9086.43円、安値は8642.56円。

チャート的には75日移動平均線を超える動きで、下値はしっかり25日移動平均線でサポートされている。

先週、「
下げへの警戒感は持っておくにこしたことはない」としたが、先週の相場を見る限り、これは杞憂に終わったようだ。

しかし、個人的には、今の相場への慎重な姿勢は継続したい。

というのも、先週の動きは、世界的な株高を素直に反映した動きなのだろうが、
ダウの25日移動平均線からのかい離率は+7%を超えており、 高値警戒感があるのも事実だからだ。

加えて、 やはり基本的な経済見通しとして、欧州債務危機と米国景気後退懸念は根本的には解消されていないと考えるからだ。

あわてて高値掴みにならないようにしたいものだ。
 

欧州問題の行方と相場の動きを注意深く見守る

20111028-EY-01Y

先週のユーロ円は、前週末比+1.50円の107.32円。高値は108.12円、安値は104.75円。

チャート的には、75日移動平均線超えをうかがう動きで、下値は25日移動平均線でサポートされている。

下図はユーロドルのチャートだが、ユーロ円同様、相場が動いている。その背景は、
欧州連合(EU)がギリシャ債務の元本50%の減免などを盛りこんだ包括的な債務危機対策で合意したことで、ユーロの買戻しが進んだと思われる。

20111028-ED-01Y

今後の見通しだが、テクニカルとして割り切ると、25日移動平均線を下値サポートとした戦略となる。

しかし、相場はそんな簡単なものではないだろう。

欧州問題の行方と相場の動きを注意深く見守る必要がある。


 

介入警戒感の中、75.50円、75.00円、という節目が意識される相場展開

20111028-DY-01Y

先週のドル円は、前週末比-0.33円の75.78円。高値は76.48円、安値は75.65円。

25日、26日、27日と、3日連続最安値更新が続いた。

急変、とまではいかないが、相場が動き始めた。

チャート的には、25日移動平均線が上値を押さえる形になった。

しばらくは、介入警戒感の中、75.50円、75.00円、という節目が意識される相場展開になると思われる。

今の相場環境では、正直動きづらい、というのが個人的な感想である。




明日からの相場は静観と決めた

さっき、日経平均先物、ドル円、ユーロ円の注文をすべて取り消した。

明日からの相場は静観と決めたのだ。

理由は、大きく相場が動くと判断し、今はポジションを取らないほうが賢明と考えたからだ。

まず日経平均だが、東京市場の売買代金が1兆円を下回る日が5日連続している。PBRが1前後と割安にあるにもかかわらずこの低迷は参加者がこの先の相場に対し不透明感を感じている証拠だ。

加えてボラティリティが低下しており、これはこの先一気に相場が動く予兆でもある。

次に為替だが、ドル円のボラティリティの水準は歴史的に低い値であり、いつ相場が大きく動いても不思議でない状況である。先週末にドル円の最安値が更新されたが、週明けの東京市場がどう反応するかが注目である。

ユーロ円も、水準は低いというわけではないがボラティリティは低下してきており、これもいつ相場が動いても不思議ではない。特にクロス円なので、先週最安値を更新したドル円が大きく動けばその1.5倍程度の水準で動くはずだ。

8月の米国債格下げから取引に慎重になっていて、しびれが切れそうだが、もうしばらく様子見と決めよう。




上げ相場の見通しが立たない以上、下げへの警戒感は持っておくにこしたことはない

20111021-NK-01Y


先週の日経平均は、前週末比-69.07円の8678.89円。高値は8911.70円、安値は8652.26円。

チャート的には、75日移動平均で上値を押さえられているが、25日移動平均が下値をサポートしている。

夏以降の下げ相場は、欧州危機、米国債格下げ、アメリカ経済の不透明感が原因だ。アメリカ経済の影響は日本にも及ぶが、欧州危機はギリシャ国債を日本の金融機関がほとんど保有していないことから影響は限定的との見方が多い。

ところが、株の動きをみると、ダウは米国債格下げ前水準まで来たが、日経平均は1000円程度下げた水準でくすぶっている。

これをどう見るか?

日経平均が水準訂正の上げに転ずるには、やはり、外部環境が不透明すぎるのでその可能性は低いと思う。むしろ、ダウは下げ相場の反動で戻しているとみるのがよいと思う。

その証拠に、8月以降、前日比1%以上の変動があったのは8月以降の取引日の64%。これは例年の28%の2.3倍であり、相場が不安定なことを示している。

今、ダウは格下げ前水準まで戻したが、いつ下振れしてもおかしくない相場環境なのだ。

ドル円ほどではないが、日経平均も膠着状態が続いている。今週はドル円が動く予兆が見えている。それに伴い、日経平均も動きがみられるのではないだろうか?

上げ相場の見通しが立たない以上、例え杞憂に終わっても、下げへの警戒感は持っておくにこしたことはない。





TPP雑感

TPPへの交渉参加が大きな政治問題になっている。

判断期限が、11月にハワイで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までとされ、推進派、反対派の動きが激しい。

テクニカルなところには踏み込めないが、1国民として感じることを3つ書いてみたい。

まず、重要な政治課題が、いささか唐突に上がってくることの不思議だ。関税で保護されている国内産業にとっては、TPP参加は死活問題であるし、輸出産業にとっては、TPP不参加は他国との競争激化をもたらし、こちらも死活問題だ。

このような重要な政治課題が、先の総選挙で(ほとんど)語られることがなかったのはどういうことか?少なくとも焦点とされていれば、議論も深まり、今のような混乱はなかったのではないだろうか?

次に、農業が壊滅的な打撃を受け、食糧自給率の観点からもTPP参加は必要なし、という意見があるが、本当だろうか?食糧自給率は一朝一夕であげられるものではなく、国として長期的な取り組みが必要なはずだ。しかし、そのような具体的な取り組みの政策は聞こえてこず、むしろ補助金で農業保護のような政策しか見えないのが現状だ。

今必要なのは、農業を国際競争力のある産業にするための政策なり戦略ではないだろうか?

最後に、中曽根氏が「自省録」の中で書いていた外交原則にある「
世界の正統な潮流に乗る」という点だ。やはり、自由貿易が一貫した世界の潮流ではないだろうか?

日本は自由貿易のおかげで大きな発展を遂げたはずだ。ここで国を閉ざす、というやり方は、いかにも内向きに思えて仕方がない。

 

最安値更新したドル円の動きが気になるユーロ円

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先週のユーロ円は、前週末比-1.43円の105.82円。高値は107.67円、安値は104.77円。

チャート的には、ドル円と同じく、75日移動平均に上値を押さえられた格好。 

先々週の大きな反発の行方を占うポイントだったが、トレンド転換まではいかなかったようだ。

下値支持は25日移動平均(104.34円)になるかが、今週のポイントだ。

欧州危機に対する対策はうたれており、また、ダウも米国債格下げ以前の水準まで戻してきており、相場環境も落ち着きを戻してきているように思える。

ただ、気になるのは、先週最安値を更新したドル円の動き。ここが大きく動くようだと、あらためて世界的なソブリンリスクが意識され、ユーロ円も警戒が必要だろう。


相場が動き出す予兆

20111021-DY-01Y

先週のドル円は、前週末比-1.14円の76.11円。高値は77.45円、安値は75.79円。

チャート的には、75日移動平均できっちり上値を押さえられ、週末にはドル円の最安値更新をした。

歴史的にも膠着感が強かった相場が、いよいよ動き出す予兆を見せて先週の取引を終えた格好だ。

フィスコによれば、オプション・トリガー(75円75銭、75円50銭、75円00銭) への売り仕掛けが予想されているといわれており、下値への警戒感は持っていたほうがよいと思う。

加えて、下振れした時の為替介入の動向にも警戒感が必要だ。

最安値更新するようならば、売りから入り、しかし、下値は深追いせず、の戦略を考えている。


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