毎週金曜の『タイガー&ドラゴン』が楽しみなこの頃だけど、クドカンのTVドラマって実はあまり観ていない。ワタシは以前も書いたように、クドカンは映画『GO』から入った人間(映画メインならよく観るってことね。『ピンポン』や『ドラッグストアガール』も観た)だし、『木更津キャッツアイ』から彼の手がける連ドラを観始めたとはいえ、そういえば『マンハッタンラブストーリー』も観ていないことを思い出した(でも『ぼくの魔法使い』は観ていた)ので、好きだとは言え、作品は熱心に追っていないんだなぁということに改めて気づいたりする今日である。

そんなわけで、オンラインDVDレンタルでこれ↓(本編全6巻)を借りて観た。初めて借りたよ、TVドラマのDVDなんて(笑)。 
 


池袋ウエストゲートパーク DVD-BOX

原作はご存知、石田衣良のデビュー作にして最大のヒットシリーズである同名の連作小説。実はこの原作も、通して読んだのはドラマが終わってかなり時間が経った後だった。ドラマを観ないで小説を読んだから、頭の中で動くマコトこと真島誠も長瀬じゃなくてキングこと安藤崇も窪塚くんじゃなかった。小説の詳しい感想は、現在発売中のシリーズ新作『反自殺クラブ』を読んだ後ということで…。
それからしばらくたってスペシャル「スープの回」が放映されたんだけど、これが大受けだった。そんなわけで一度本編を観たいなぁなんて思っていたのだ。

昨日、本編(全11話)を完走。ほんで感想。

おもしろかったー。

…ってこれで終わっちゃしょーがねーので、以下はいつもの如く思ったことをゴチャゴチャ書く。

まず、スタッフも豪華なら(クドカン脚本に堤幸彦&金子文紀の演出、CGは『ピンポン』の曽利文彦、音楽はKREVA、そして磯山晶プロデュース)キャスティングも豪華。若者限定で書き出せば、長瀬に窪塚くんというのもすごいが、さらに脇に控えしはぶっきーに憲二(もちろん坂口)、佐藤隆太にこのドラマの後レスリーと共演したバレエダンサー西島千博くん。NEWSの山Pはどーでもいいとして(おいおいファンが怒るぞ)、高橋一生もいるし、小栗旬もゲストしていたとは!女子陣も加藤あいだけじゃなくて、酒井モーコ若菜やショートヘアの小雪が出てるし!この面々、長瀬やぶっきーは今もあまり変わっていないって印象があるんだが、今はものすごーく変わっている奴もいて(それは憲二ね。もうすっかり好青年路線だし。窪塚くんは復帰後元に戻ってきたようなのでよしとしよう)、ケータイの形やらガングロ女子高生やらなんやらからも5年という時代を感じるんだか感じないんだか、って気分で楽しく観ていた。

ストーリーは、原作がもともと連作短編なので1話完結でやるのかと思いきや、原作第1作のストラングラー事件だけで消えるキャラがレギュラーに入っていたので、それをベースにしながら1話完結&後半の池袋ウォーズに持ち込もうという構成だったのね。西島くん演じる京一の登場が意外に早かったのでビックリしたんだけど。
スペシャル版だと「あああー、めんどくせぇなぁ!」ばっかり言っていたこともあって、マコトのキャラが原作より単純バカなのか?まぁ長瀬だからな(ファンの人ごめんなさい)なんて思っていたもんだが、これまた意外にも(失礼)最低限に常識的で行動にでる前によく考えるタイプのキャラクターになっていたのが好感。こりゃみんな惚れるでしょ、確かに(大笑。でもワタシは惚れない)。窪塚くんのキングことタカシも確かにはまり役だなぁ。あのクレイジーぶりはものすごい。キレてもすごいし、カッコいいし。でもやっぱガキだ。(こらこら!ファンがまた怒るぞ!)
ぶっきーのサルは原作よりもかわいすぎだなぁ。話が進むごとに妙にキレイになっていくのがおかしかった。最終回はヒゲないし、そもそもヤクザに見えないし(苦笑)。
忘れちゃいけない、今やビッグスターの渡辺謙さん。謙さん演じた横山礼一郎警視は、原作ではマコトのいとこだった池袋署長「礼にい」だったけど、ドラマでは全くの他人として登場。一見「若者にとってのむかつく権力側のオトナ」だけど、実は…というキャラはありがちだけど、やっぱり謙さんだからそのへんはうまいかな、と。無間道三部作のウォン警視に通じる面を見たりして。

このドラマが放映されていた当時はバスジャックや両親殺害などの大々的な少年犯罪が続発していた頃で(そういえば『永遠の仔』も同じ時期にドラマ化していたな)、お堅い教育関係業をやってるワタシとしては当時のそーゆー状況に胸が痛かったんですよ。だからリアルに暴力的な描写があったこのドラマをほとんどスルーしていたわけなんだけど、原作を読んでちょっと考えを改めたのだ。今回改めて観たら、確かにドラマは暴力的ではあるけど決してそれを礼賛していない。ともすればGボーイズ側につくのか、と思わされたマコトも最後まで中立の位置に立ち、身体を張って「戦争」を止めたわけだから、争いなんてバカバカしいじゃんめんどくせーし、っていう主張が非常にわかりやすかったなーって思った。クドカン脚本ってそのへんの持っていき方がうまいって感じる。若者のリアルさ(またはキレやすさ?)ばかりが誉められていたけど、テーマやメッセージは非常にオーソドックスじゃないかな。それが堤さんのトリッキーな演出とうまく融合しておもしろく観られたんだ。

…なんてごちゃごちゃ言いすぎたかな。これに比べて『木更津』はオリジナル脚本&気心の知れたスタッフで趣味的ーにめちゃめちゃ作ってみました、って印象があるから好きな人と嫌いな人が分かれるかな。自分の印象では好き嫌いはともかく、「男の子って、まったくもーいくつになってもガキ」って思うけど。
そして木更津と全く同じスタッフの虎&竜(キャストは多少違うがゲストに森下さんや薬師丸さんや小日向さん等が出ているー)は趣味的にシブさが爆発していると感じるんだが、クドカンもスタッフも大人になったってことかなー(こらこら)。まー好きだからいいけど。