えー、何度も言ってるのでくどいと思われるでしょうが、ワタシは地元を舞台にした朝ドラ「どんど晴れ」が大嫌いでした。  
 理由?簡単だよ、つまんなかったから。盛岡という街のことを全然理解せずに作ってるのが丸わかりだったから。だけど「大人」はわかっちゃいない。視聴率がよけりゃそれでいい、盛岡に人が来ればそれでいい。商工会議所はそれでよくても、ワタシはそうじゃないもん。地元を舞台にした、面白いドラマや観られたらとっても嬉しい。同じ年、同じNHKでハゲタカに出会ってNHKドラマの面白さに目覚めてしまった身としては、つくづくそう思っちゃうのであった。  
 
 朝ドラに関しては、その後ちりとてちんカーネーションなど、運良く素敵な作品に出会えたのはラッキーだったけど、 どちらとも大阪局製作だったので、遠い感じがした。東京局製作は純情きらり以外はちゃんと観たことがない作品が多いし、一度岩手を舞台にしちゃったからあと10年くらいは回ってこないかな?などと思っていた。
 そしたらアナタ、昨年アナウンスされたクドカン脚本朝ドラのニュースには大いに驚かされましたよ!ただでさえクドカンだけでもすごいのに、舞台は岩手、製作統括に訓覇(くるべ)圭さん、そしてメイン演出に井上剛さんの名前を見た時にはもう狂喜乱舞。このお二方、当のハゲタカでそれぞれプロデュースと演出を手がけていたのだから、クドカン&ハゲタカ組&岩手!なにこの俺得コンボは!って思っちゃったのだよ。
 そんなわけで、かなーり思い入れたっぷりに見ちゃってますよ「あまちゃん」は。
 あ、もちろんご当地版サイトもあるよ♪

連続テレビ小説 あまちゃん Part1 (NHKドラマ・ガイド)
連続テレビ小説 あまちゃん Part1 (NHKドラマ・ガイド) [ムック]
↑これ買っちまったじぇ。ついカッとなってやった、後悔はしていない(笑)。
 
 久慈市を始め岩手県北沿岸地域をモデルとした岩手県北三陸市を舞台に、東京育ちで内気で目立つことが嫌いな高校生天野アキ(能年玲奈)が、祖母の夏(宮本信子)に憧れて海女を目指すうちに、なぜかアイドルになってしまうというシンプルな展開。そこに夏とその娘(つまりアキの母)春子(キョンキョン)との確執や、北三陸の過疎に悩み、業務そっちのけ(笑)で町おこしに奔走する北三陸鉄道北三陸駅長大向大吉(杉本哲太)の奮闘などのサイドストーリーが絡む、というのが今のところの展開かな。
 
 まずはとにかくアキちゃんことノーネンちゃんがかわええ(⌒▽⌒)。朝ドラヒロインでなくてもかわいい女優が好きなワタシであるが、2月に観た『グッモーエビアン!』での彼女がホントにかわいくて、こりゃ相当期待できるんじゃないかと思ったのよ。期待通りでえがったえがった。徐々になまっていくところもかわええ。 インタビュー等を見てると、ボソボソしゃべるフワフワした子なんだけど、演技に入るとちゃんとスイッチを切り替えてる。女優根性ありそうな子だ。これから大いに期待。
 
  彼女を支える脇役たちも実にいい味わいがある。キョンキョン演じる春ちゃんのやさぐれっぷりは最高。元ヤンくささを漂わせながら、幼い頃に海に潜る母が自分の前から消えてしまうかもしれない恐怖を語る場面なんか頷けるところがあったしね。お母さんが偉大すぎて、自分には壁になるというのは最近流行りのいわゆる「毒母」にもありがちだけど、夏ばっぱの信念もぶれていないのでそういうようには見えず、春ちゃんも愛するがゆえの憎悪とか、故郷の象徴としての母というものを感じているのかもね。そんな彼女と対照をなす夏ばっぱも実にいいんだ、過激かつフリーダムで。宮本さんはどんど晴れや盛岡局製作のドラマ「新・遠野物語」にも出ていたから妙に岩手に縁があるのだけど、この役柄が一番生き生きしている。田舎ファッションを実に粋に着こなしてるし、ヘアスタイル(ウィッグっぽいんだが)もいい。彼女率いる海女軍団もええなあ。このドラマ、ネイティブ岩手人の俳優がメインキャストに少ないのが残念だけど(のちに登場する伊勢志摩さんが岩手出身だった)、山形出身の渡辺えりさん、青森出身の木野花さんがまたいい味出しててね。
 その他、哲太さんの大吉さんとか、吹越さん(彼も青森出身。しかも旧南部藩の地域だから岩手なまりが完璧!)の菅原さんとか、良々の吉田くんとか、徹平ちゃんのヒロシ(多分盛岡大学の文学部出身だろう)のダメっぷりとか、いちいち書いてたら長くなるのでパス。これからは平泉成さんや、フォーゼの弦ちゃんこと福士蒼汰くんも登場するので、楽しみ楽しみ。
 
 クドカンは宮城の栗原出身(旧町名がわかんないや)なので、東北と東京との距離の捉え方をうまく描いているし、あんなに明るい展開なのに、東北の田舎町の諦観をさり気なく入れてくるので、見ていてドキッとする。駅ナカの喫茶リアスで大吉さんたち大人がそれを語り、それまで田舎の面白さに無邪気に喜んでいたアキちゃんが我に返って、ひとり電車に乗ってあれこれ考えるくだりにはうなずいてしまったもの。ただ賑やかなだけじゃなく、かつ東京など大都市の人が気にかけることはなく、なおかつ地方都市にいればかえってそれが大いに気になるこの問題は、今後もサラッと描いて気に留めさせてくれたらいいし、観光による活性化など、地方都市の未来に明るさをもたらしてくれる展開になるといいな。いや、もちろんひろ子ねえさんや新太さんなどのクドカン常連組、そしてハゲタカキャストから唯一の参加である龍平くん(クドカン芝居への出演経験もあるが)が東京系岩手っ子アキちゃんを囲むアイドル編もまた大いに楽しみなんだけどね。
 
 そういえば2年前のもりおか映画祭にて、「その街のこども」の上映にて井上剛さんがゲストとして登場した時、すでに大阪局から東京に戻ってきたんだなと思ってたけど、前日に久慈で取材していたとおっしゃられていたので、このドラマのロケハンだったんだなというのが今になってわかった。候補地はいろいろあったらしいけど、ここを選んでくれたクドカン&スタッフにはホントに感謝。
 
 そしてワタシもいつかは北三陸に行かなきゃなーと思った次第。実は同じ県内にあっても、久慈には行ったことがないのだよ。いや、昔出張でその先の種市まで行ってきたことはあるのだが(しかも北三陸高校のモデルとなった種市高校も見学してた)、確かに県北沿岸地方は盛岡からも遠いってイメージがあるもんな(笑)。