僕たちの企画"ONE ON ONE"のフライヤーが届いた。
やはり実物が届くのは毎度嬉しい。僕は自分たちの企画のフライヤーが届いたら、朝目が覚めたら見える枕元、玄関の扉の2箇所に貼る。いつだってその日のことを想像出来るように。そして私たちはこのフライヤーという一枚の告知の紙切れを思い入れを含めて大切にしている。

以前アメリカツアーに行った時、空いた日はライブハウスに飛び込みで今夜ライブがしたいと直接交渉をしていた。金がない僕たちはライブをすることがその日の飯と宿にありつける唯一のチャンスだったのだ(お客さんやライブハウスが飯と酒を出してくれ、初対面の僕たちを泊まらせてくれたりした)。そして、その時その地域のイベントやライブハウスを見つけれたのはレコード屋にあるフライヤーだった。その中からある面白そうなイベントを見つけた。そして目的地へ向かう。知らないNew Yorkの地下鉄を乗り継ぎ、拙い英語で辿り着いたのはなんとマンションの一室だった。そこで6ドルで行われていたハードコアのGIGは僕たちに大きな大きな衝撃を与えた。今でも出演していたバンド、街の景色、陽射しの強さ、知らない街での怖さとワクワクした気持ち、出会った人たちを鮮明に思い出すことが出来る。
また大阪で活動していた時もおとうた通信というフリーペーパーを毎月レコード屋でもらい、気になるイベントに赤ペンで印を付けては友人と遊びに行っていた。好きなライブハウスのマンスリー紙を隅から隅まで見た。知らないことが多かった音楽や大阪でのそういった経験は今でも自分を作っている礎になっている。
上京してきて、特にパンクのイベントに行くとイベント終わりの出口に人が並ぶ。大きい会場や人が多いイベントになると行列が出来る飲食店のごとく、フライヤーを手で直接配る人たちが並んでいた。お願いしますと次々に巻かれるフライヤーは全て手に取り、家に帰って眺める。紙の手触りや匂いやデザイン、そこにはバンドの拘りと愛情が散りばめられていた。そこから情報をピックしては気になるイベントに遊びに行く繰り返し。手巻きのフライヤーについては以前のblogに書いてるので良ければ
そんなフライヤーでの音楽やライブとの出会いは僕の原体験であり、パンクという音楽を好きで良かったという実感の一つだ。
ところがこのフライヤーという紙媒体はコロナの煽りやSNSの普及で一気に減ってしまった。フライヤーだけでなく本や漫画、音楽のフィジカルもそうだが、世の中の風潮はインターネットの中に無数に埋もれ流れ続けている。

バンド活動も長くなり、自分たちより歳が下の世代ともよく出会い話すようになった。感覚が違ったり、わからないこともあったりしながらも(それは年齢が関係なくそういうこともある)、やはり、バンドに対する情熱の部分や姿勢には普遍的なものがあり、その気持ちに僕も同じようにバイブスを上げられたりしている。そんな時ふと最近フライヤーであのバンドの名前良く見るよね。みたいな会話が無くなったなぁなんて思った。以前僕たちはところ構わずフライヤーを巻いていて、巻きに行くと名前知ってます。と言われることもあったが、自分自身もその行動を久しくやっていなかったことに気がついた。
居心地が良い場所は居心地が良いしそれで良い。だけどそこだけではない違う場所に行き、身を置き、知らない人たちと出会いに行く。それも大切なことだ。知っている誰かに会わないイベントも楽しく良い記憶と経験になっていることもある。
誰かの知らない場所への可能性を信じて、グアイズの走り屋担当として僕はフライヤーを巻けるだけ巻いてみようと思う。ヒロシがデザインをして紙を選んで作った良い匂いと手触りのフライヤー。その匂いは僕が小学生の頃、じいちゃんばぁちゃんちに行く時に乗るフェリーが出発する時に一気にガソリンを燃やす匂いをなぜか思い出した。燃。
時代に逆行してるし、どこまで意味があるかなんて知るよしもないが、僕が大好きなパンクロックに教えてもらったことなので、大切にする。だからやってみる。

色んな場所や色んなライブにフライヤーを持っていくとお疲れ様でした。ありがとうございます。と声をかけてくれる場所がある。イベント後巻いていると、いい紙のいいフライヤーですね。と言ってくれる人がいる。直接会って話して渡せるってのは本当に貴重な嬉しい時間。ただ、その先のフライヤーに刷られた日に僕たちはライブをするだけ。それだけを知らせる最高の一枚の紙。それが一番の役割。
たかがフライヤー、されどフライヤー。受け取ったり見かけたりして、都合が合えば是非ライブに来てください!

FullSizeRender

THE GUAYS presents
"ONE ON ONE"
2025年12月1日(mon)
at 下北沢Shelter

THE GUAYS
Fewww

open  19:00 start 19:30
adv : ¥1,400 
door : ¥1,900
(共に+1drink)
※teenagerは身分証提示でDrink代のみ

Flyer design : Hiroshi

予約
https://forms.gle/KVEBDZ6jML3azJVZ6
or
the.guays1234@gmail.com

IMG_2019

遅くなりましたがRAW VIBE NO.19、MATSURI2025の2daysどうもありがとうございました!!!

約半年振りの自分たちの企画"RAW VIBE"は久しぶりの平日開催となった。盛島という初台wallで働いている友人が僕たちにきっかけをくれた。僕たちはRAW VIBEをやることに決め、そこで話しに上がったのが京都のKiima Kariis。話しは重複するが今年難波Bearsで彼らと対バンした時、その音楽性とライブの熱量に僕たちは痺れた。対バンにPICNIC YOUと有刺鉄戦が決まった。
メンツを眺めると、僕たち以外全員20代でその並びとwallという場所にどんな日になるのかと予想が付かず僕の気持ちをチクチクと刺し、そしてドキドキもしていた。また、全出演者のメンバーの中に10代から知っている人たちがいて、それにも気持ちが引き締まった。

会場に入るとガランとしたwallにお疲れ様です!とスタッフの元気な声が響く。僕らとスタッフしか居ないwallはこの後の楽しみな時間を一緒に待ってくれているような気がした。バンドとライブハウス。所狭しと張られているポスターも相まって、それだけでなんだか受け入れられている感じがして心強かった。リハーサルが始まりその時点でみんな気持ちと熱量を纏っていて、それがRAW VIBEらしく良い緊張感に包まれる。リハーサルの中でも有刺鉄戦は1st albumのツアーの真っ最中で今年の1月彼らのレコ発で対バンした時から、一味も二味も違っていた。リハーサルでフロアが沸く。良いツアーを回ってきていることを物語っているバンド力に僕は感動し、それと同時にすーっと足から頭に抜けていくような清々しい一本の筋が通るのを感じた。
まもなく開場しお客さんが入る。軽やかな雰囲気と自分たちの下の世代の貪欲にライブに食らいついていく緊張感との両方があり、初めて自分たちの企画で感じるそれが面白い空気を作っていた。

一発目、有刺鉄戦が軽快なビートでパンクと歌を鳴らす。その反面、勢いに任せず噛み締めるように丁寧に一曲一曲。そして真っ直ぐなサウンドとブレない綺麗な彼らの眼光はフロアを突き抜けてどこまでも行く。彼らと同世代のバンドマンが同じ真剣な眼差しでフロアから彼らのことを見ていて、ただただ美しい光景だった。
PICNIC YOUは僕たちの企画では初となるジャンルで分けるとHIPHOPという中から出てくれた。沢山音楽を好きなことがわかる田嶋君のトラックと二人の掛け合いと歌、その中でいつもと雰囲気が違うフロアに挑み対峙し、曲を重ねていくごとに熱量を上げていく。フロアの空気が変わっていくそんな僕がライブで音楽で大好きな瞬間を見せてくれた。
Kiima Kariisはヒーローのようだった。ただ単純にめちゃくちゃにかっこよかった。出してる音も立ち振る舞いも音楽も。フロアが爆発し踊る。この先こんなライブをしていたら彼らはどうなってしまうんだろうか。行くとこまで行ってほしい。そんなことを考えながら、僕は彼らのライブを見ていた。どんどんと心臓の音と体温が上がっていくのを感じた。
そして僕たち。自分たちの企画で出演者から思いのあるライブを受け、それを一日の終わりに持っていけたと思う。アルバムに入っていない曲中心のセットリストはこの日10月10日に向けて作り込んだ。やっぱりステージから見る良い顔と自分たちのバンドで作った曲を演奏するのは生きている中で一番幸せな瞬間だ。自分たちの企画でもこんな面々を見れてとても嬉しかった。

知らないことを何かがきっかけで知れることでそのことが好きになったり、違和感を感じて考えたり出来ることって素晴らしいことだと思う。そして積み重ねた時間も大切だけど、やっぱり今が一番最高を更新していくことも改めて。
そんな日になった。なってくれていたら嬉しい。
来てくれたひとたち、有刺鉄戦、PICNIC YOU、Kiima Kariis、初台wall、関わってくれた人たち本当にありがとうございました。色んな場所から集まってくれた。そして、今回僕たちの企画の中で一番10代が入った回にもなった。そんなteenagerたちもありがとう。また来てくれよな。

そして次の日のMATSURI2025、10回目おめでとうございました。長いスパンで来る日も来る日もライブハウスに足を運び続けているヒロさんだからこその企画だし、ただ足を運んでいるだけでなく、そこに注ぐ愛情と返ってくる愛情があの企画を作っている。
MATSURIは独特の空気感がある。その空気感は誰でも受け入れるが、そこに誰一人馴染み切っている人はいない。それはきっとバンドのやってきたことと場所と見に来てくれる人たちそれぞれが違うからだと思う。そんな人たちが一つの日にMATSURIに向けて鳴らし集まる。終わったらみんな散り散りになって帰ってゆく。当たり前のことだけど、それがヒロさんがやってきたことだ。それに気付いた時、ずっと熱量を持ち、続けてること、それは容易でなくヒロさんのタフさにもブレなさにもリスペクトと感謝を。
そして、この日もグアイズを選んで見に来てくれた人たちありがとうございました。久しぶりに会えた友人もいつも遊んでくれる人たちも、かっこよかったライブもありがと。またこの日がライブハウスに行くきっかけに繋がれば最高だ。
怒涛の2days。色んなモノをもらいすぎてまだまだ上手く整理はできていないが、また僕たちは僕たちでやっていく。またタイミングが合えばライブに来てね。

IMG_2004

IMG_1568

年内最後の自主企画は"ONE ON ONE"という2マン企画です。そちらも是非に。

IMG_2019
チケット予約
https://forms.gle/KVEBDZ6jML3azJVZ6

THE GUAYS presents
"ONE ON ONE"
2025年12月1日(mon)
at 下北沢Shelter

THE GUAYS
Fewww

open  19:00 start 19:30
adv : ¥1,400 
door : ¥1,900
(共に+1drink)
※teenagerは身分証提示でDrink代のみ

Flyer design : Hiroshi

いよいよ明日10月10日、RAW VIBE no.19が開催される。
季節は流れいつの間にか10月。セミの声は秋の虫たちの声に変わった。からっとした空気と空に浮かぶ雲の形を見ていると身体も心もなんだか寂しさを感じる。
夏が好きだったことを知るのはこの季節があるからかもしれない。Endless Summer、終わらない夏なんて言葉があるのも、きっとどの時代の人たちも夏に特別な思いがあったんだろう。そうやって時代が巡っていることも不思議なことだ。

RAW VIBEは都外で活動しているバンドを東京に呼んでやろうというコンセプトで始まった。今回は京都からKiima Kariis。今年の夏7月久しぶりにBEARSで彼らと対バンしてから、今の彼らを呼びたいと思い動き始めた。2019年彼らの1st Albumのレコ発をして以来僕たちの企画に出てもらう。あれからもう6年も経ったのかと思うとしっかりと驚いた。当たり前に彼らも僕たちも色んなことが変わった。だけど、まぁこうやって一緒の日に自分たちの企画で音を出したいと思える日が来るということが全てだ。
色んなライブを見ていて思うが、自分が思い入れがある曲やパフォーマンスはもちろん嬉しいが、どんな形であれ、過去を踏襲した上で今の自分たちを、最新型の自分たちの姿勢でライブしているバンドはやっぱりかっこいい。Kiima Kariisも今まさにそんな時期でそんなライブだった。きっとまたバンドが楽しくなっているんだろうと思う。そういうバイブスを感じた。
東京からはPICNIC YOUと有刺鉄戦。PICNIC YOUは昨年2024年に1st Album"友愛"をリリースし、有刺鉄戦は今年に1st Album "BARBED WIRE"をリリースした。これもまたとても面白い巡り合わせだ。アルバムを作るということはそれぞれが一つの目的地に向かう。いい時も悪い時もあるがどんな状況で状態でも、色んな人を巻き込み、関わりながらその作品を残したということはとっても素晴らしいことだ。その時期が2組とも近く、さらに1st Albumというのも彼ら同世代の何かの縁なのかもしれない。一つ目の世に放たれた大きな通過点を越えた先に今いる彼らはアイデアが溢れ、また次を見据えて加速しているだろう。
僕らは下道でツアーを周っていた帰り道、1st Albumの曲順を決めるため、深夜の富士山をドライブした。爆音でそれを流しながら、お化けが居そうな雰囲気や鹿の光る眼、くねくねとした山道にビビりながら、行けるギリギリの標高まで行くと星が落ちてくるかのごとくたっくさん見えた。いける。大丈夫。そんなことを思ったことを思い出した。有刺鉄戦もPICNIC YOUも勢いあるぜきっと。
そんな3組と僕たちグアイズ。場所は初台Wall。でっかい音が鳴る地下室のライブハウス。良く冷えた生ビールがうまい。
泥臭くて不器用で、でも真っ直ぐにどこまでも音が届くそんな出演者たちとそれが映えるライブハウスだ。
10月10日大切な日。
どうかよろしくお願いします!
teenager10代はドリンク代だけ握りしめておいでなすって!


THE GUAYS presents
"RAW VIBE NO.19"
2025年10月10日(Fri)
at 初台WALL

THE GUAYS
Kiima Kariis
PICNIC YOU
有刺鉄戦

adv : ¥1,900(+1d)
door : ¥2,400(+1d)
open / start 19:00 / 19:30
teenager 身分証提示でDrink代のみ

Flyer design & stencil : Hiroshi

予約
https://forms.gle/k5i5nNjg6Dw8PuCT9
or
the.guays1234@gmail.comまで

IMG_1978

IMG_1990

↑このページのトップヘ