2020年5月25日約一ヶ月の緊急事態宣言は解除された。

日々目まぐるしすぎるぐらいに変わっていったこの一ヶ月間の世界に僕の脳みそはついて行こうとしつつ回転を速めたり、疲れてしまって思考が巡らなくなったり、そのリズム自体に身体も気持ちも疲れて切ってしまっていた。
初めは時間を有効に使える長い休みだと思い、ポジティブに始まっていたが、スタジオもライブハウスも映画館もやっていない。何よりも人にも中々会えない、どこにも行けない。
その上、自分の怠惰さ、そこを鼓舞できない自分の無気力さにも相当嫌気がさした。

緊急事態宣言により、僕も例外なくコロナの煽りを受け、仕事は無くなった。
知り合いが時々誘ってくれる仕事で繋いでいるが、給付金も入らず、家賃は払えずで大家さんに事情を話し、住居確保給付金を知り、申請した。
楽しみにしているレコードの新譜のチェックをしていても買えないし、手にもとれないのだから虚しくて仕方ない。何かインプットが欲しくて登録したAmazon Primeで見る映画もなんとなく集中力がなくその映像は目の奥に不健康な光の残像を残す。何に対しても心は何処かにいっているようで夢中になれない、手がつかない自分がいた。


でも悪いことばかりではないんだ。ここまで読んで苦しかった人ごめんなさい。


ここなんだと思う。
やっぱり今ここなんだと思う。そしてそれがこれからに向かうと思う。

コロナとその反発で色んなことがふるいにかけられ、こぼれ落ちていったものがある。その中で残ったものと浮き彫りになっていったものがある。
それはとても大きな言い方になってしまうがこの先の生き方だ。僕は未来の事を、より一層考えるようになった。誰といたいのか、どんな自分でありたいのか、自分が大好きなパンクとパンクスに。理想を常に持ち続けて、そこに行く過程を考えて実行していく。
フィジカルの面でもこの社会の仕組みからどう距離を反発という意味でとっていくのか。お金と人に振り回されないように好きなことに好きな人と時間をかけていくのか。まだまだ探していることも多いし、挑戦も足りないが壮大すぎるテーマの真ん中に一歩でも踏み出せたような気がする。わかったようなふりをして何もわかってなかったんだなと思う。


僕は割と軽いノリや勢いで、選択し進んできた所がある。それが良いところでもあり、悪いところでもある。もちろん失敗したなあと思うことも沢山あった。だけど、バンドだけにはそれは思わない。

今日自粛明け初めてのスタジオに入った。
当たり前だが、一人で練習しているものをみんなでいっせいのーでやると全然違うし、うまくいかない。
メンバーの顔や表情に感じること、同じ空間にいること、そして音を出すこと。何もないし、何もいらない。だから、やっぱりこの先の未来もこのバンドで鳴らしていたいと思った。健康でいてほしいなと思った。

結局最後はバンドの話しになってしまったけど、僕の真ん中にあるから仕方ない。浮かび上がってくるバンドで出会った友達の顔。この先出会いたい人。
さぁどう踏み出していこうかなんてばかり。

やっぱりスタジオ入ってなんか今すごく興奮してて、外は朝日がのぼってきていて。でもおやすみって言いたい感じなんだけどダメだなこりゃって。

今日がはじまってゆく。


みんな元気にやっているか?
参ってないか?

自分の生活はライブを見に行き、お気に入りの映画館、レコード屋にも行く。しかし、片っ端から自粛という名の要請で閉めざるを得ない状況になっている。グアイズのスタジオ、好きなご飯屋さん、飲み屋さんには行きたいが、もしも自分がコロナにかかっていると仮定するとその場所にも気軽に行けない。
自分にとっての生活がシャットダウンされてるわけだ。
それは俺だけではなく、俺の周りの人も、そうでない人も生活の根底から、少なからず悩み、苦悩し、闘っているはずだ。それを想像するだけで、発狂しそうになってしまう。

自分には何が出来るのか。
その命題が常にある。
色んな人が自分の好きな場所と生活を守ろうと身を削り必死に闘っている。こういう時の俺の周りの人はSNSで発信してようがしてまいが、話しを聞くと何か考えていて、本当にリスペクトする。みんなかっこいい。
だけど、何かしたいけど何をしていいかわからない俺の様な人もいると思う。色んな協力の方法があるけど、限界があるものもある。
全部背負わなくていいと思う。
甘い意見でザックリしすぎていると思われるかもだが、この時代に生きている限りこの状況の中で生活することが今のところは普通になってしまう。
だから、しんどくなったら気持ちのバランスを大切にしてほしい。そして存在してくれているということがとても大きな意味がある。それで声が出せたら最高だ。きっと出来ない人もいるだろう。これは自分に。ちょっと勇気を出してみるんだ。

終息に向かって行って欲しい、感染者数は減って行って欲しい。だけど、数が減っただけで苦しんでいる人はいる。その周りの人も。生活でも。ゼロにはならないだろう。数が多い少ないの問題では無く、一人一人それぞれが闘ってるんだ。
すごくすごく長い闘いになるんだと思う。だから、体力を大切にしてほしい。
その時にもしかしてあなたがいれば、体力があれば何かを出来るかもしれない。何かをしなくても、友達と話しをするだけでも楽になる人はいるかもしれない。居るだけでその可能性は無限に広がるのだと思う。

手を伸ばせば近くにいる人、その人が困っていたら、何かしら差し伸べてみる。何気ない一言で、たった一瞬で、一人の人生を救うことが出来るかもしれない。たった一人ものだ。それはとても大きな事だ。
逆もしかり、しんどいと一言言える体力は残しておいてな。生き延びる体力だけは残しておいてな。


昨晩、LIVERARYのイベントreparturesが中止になったため、今池Huckfinnから配信ライブをやっていた。
リアルタイムでどうしても見たくて、巻き戻しもしたくなかったので、かじりついて見ていたのだが、それがただ単にとても楽しくて、俺は笑っていた。
拳を握り、時に一人で踊り出していた。気持ちと頭の中にいっぱいのHuckfinnを巡らせた。あー。
するとちょっとお腹がへってきた。うーん。確かにライブハウスに行ってる時もお腹がへる。そんな時間帯だ。
だけど、結局楽しくて最後までライブを見て、友達と帰り際ご飯を食べる。一人でも何かを食べる。その感覚が少し懐かしかった。もう、そんなにライブに行っていないんだな。
途中どうしてもお酒が飲みたくなり、転換のタイミングで近くのコンビニに走る。そしてまた画面の前で食い入る様にライブを見た。
終わってまた一杯飲みたくなり、一つ遠いコンビニへ歩いて向かう。Killerpassのはやしっくから音楽最高ってLINEが来て、お前も最高やと思いながら、また歩く。
外は雨が降り始めていた。
そしたら、大きな木の下だけはまだ濡れていない。上を見上げると、生き生きと春の新緑が生い茂っていた。そうだ。桜は散り、季節はどんどんと進んでいく。
閑散とした誰もいない道を歩き、明るいコンビニへ。こんな時でも24時間Openしてくれて接客してくれるありがたさを感じた。

何かが大きく変わっていくだろう。
ライブが中止になることに慣れてはいけない。一つ一つ悔しいんだよ。
ライブが出来るまで、まだまだ時間はかかるかもしれない。
だけど、俺はまだまだ想像できる。あのライブハウスで笑っている人の姿を。モッシュしてるぐちゃぐちゃになっている姿を。PAさんがフロアで耳をすましている姿を。バーカウンター越しに見ている人の姿を。照明さんがタイミングを見計らっている姿を。つまんなさそうにしている一人の姿を。ライブハウスのあの匂いを。
そして汗にまみれて思いっきりこのバンドで鳴らしている姿を。
ライブハウスがあれるようになることを。
信じている。
それまで、なんとか生きてやろうな。元気でまた会うんだぞ!
早くライブがしたい。

今年の初めにできたFriendshipsという曲がある。まだライブでは一回しか出来てないのだけど、今の自分にもせまってくる歌詞だなと思う。


Friendships

昨日を越え
今日が来て
今があり
明日へ向かう
季節を越え
いつもの道
軽くなって飛び込む胸

あなたに会えるかな
伝わる体温
熱くなっていく

なにもない
なにもない
ただいつかのあの日の景色が
繋げたメロディー
あなたに出会い

待てない時間
消える背中と肩を組み
うつむいて息を吐く
それでも離さない

あなたに会えるかな
浮かんでくる体温
熱くなっていけ

なにもない
なにもない
ただいつかのあの日の景色が
繋げたメロディー
あなたに出会い、話しをしよう
次に会うための

顔が見て話したいだけさ
繋がるメロディーと声を

こんなに桜が綺麗なはずのに、春の陽気なはずなのに、ふざけたニュースばかりで、あまりにも何もかもがむちゃくちゃで。
生きてる人をなんだと思ってる。

俺は映画を観たり、音楽を聞くこと、漫画を読むこと、そして自分もバンドをして、好きなバンドをライブハウスに見に行くのが大好きだ。本当にいつもどんな時もあったんだよ。そうやって、幾度と無く、気持ちに水が与えられ、枯れることなく今まで生きてこれてる。
人がそれらを作ってくれた。いっぱいいっぱい頭をひねり、想像して作ってくれた。

先日、近くを通ったライブハウスに人に会いに行った。正直、今厳しい状況だと思う。
だけど、そこの店長は笑ってた。こんな時だからこそ、対策をして、来てくれた人に対して俺たちが笑ってないとなって言ってて、俺は本当にこの人を尊敬しつつ、あんな顔でそんなことを言わせてしまうこの国の在り方に怒りを感じた。たった三日前の話し。その時期ですらしんどかったはずなのにさらに補償はしないと追い討ちをかけている。どう考えても悪化するだけだって。

このままだと、身近で何かを作っている友達も、大好きなライブハウスも、そこで働いている人も、あんなに良い顔でライブを見ていたあのこも、イベントをやっている人もバタバタと倒れていってしまう。存在していることがどれだけ尊いことなのか。隣にいる人のこと。

そして、この不穏な空気のストレスとお金にも困り、思考がまわらなくなってしまい、怒りの矛先が間違った方向に行かないようにしないといけないと思う。今、分断されてはいけない。

人が表現してくれているものを、自分も含めて、続けていけるようにしなくちゃいけない。俺にとっては生に直接関わってくること。
どうしたらいいんだ。
考えて、時に衝動的に行動に移す。

とにかく、身体だけは壊さないように、自分の体調には慎重になってほしい。自分の体調に気付くことが人の命にも関わってきていることだと思う。

まだまだやりたいことがある。踏ん張る。


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