会議あの天下の『人民日報』のウェブサイトである『人民網』までもが、転載であるとは言え掲載したホットなニュースをまずは引用します。
先日、『第2回健康都市連合大会』という国際会議が蘇州で開催されました。主催者が雰囲気を盛り上げ、地元市民に大会への理解を深めてもらうために、イメージ広告を行うことは、ほんらい非難されるべきことではありません。
ところが、この大会は「健康な都市」と言う理念と同時に、日本の一人のAV女優のプロモーションまで行ったということで、評判になってしまいました。多くの人たちが、「白衣の天使、健康の護り主」と言うテーマの公共広告で、日本のAV女優を目撃してしまった。白衣をまとい注射器を手にしたこの女性は、少なからぬファンを持つ、日本のアダルトビデオの女優。こうした広告が蘇州の街頭に公然と掲出されていたのです。
この国際会議は、WHO、中国国家衛生省、全国愛国衛生運動委員会、江蘇省人民政府の支持により、健康都市連合(Aliance For Health Cities)と蘇収支人民政府が共同主催したもので、『健康な都市、それは全世界の願い』をテーマに、10月28日から3日間、江蘇省蘇州市の蘇州コンベンションセンターで開かれました。日本や韓国、東南アジアを中心に外国からも多くの関係者が参加、中国中央政府の副大臣が挨拶に立ち、都市生活者が健康的な生活を維持していくための『蘇州宣言』を採択しました。


屋外広告話題の屋外広告に登場したのは、1999年2月に宇宙企画の『純心』という作品でデビューし2年ほどでAV業界を退き、その後ファッション誌『anan』に登場したとも言われている、葵みのりさんとのことです。2000年1月15日に宇宙企画から発売された『ぶっとい注射がスキなのよ』という作品のカバー写真が、そのまま広告に利用されたようです(AV女優については不勉強のため、Wikipediaの該当項目を参考にしました)。

このニュースは、恐らく上海の地方紙『新民日報』のウェブサイトが最初に報道し、その後ネット上で転載されていったのではないかと思いますが、日本では人気のAV女優とは言え、その屋外広告を見て、モデルが日本のAV女優の葵みのりさんであることを短時間で突き止め、しかもオリジナル写真のAVタイトルまで調べちゃうなんて、中国のメディアもたいしたものです。


オリジナルその新民網の記者が関係者に取材した記事より:
広告デザインを発注した蘇州市衛生局宣伝課劉さんのお話。「私たちのアイディアではありません。デザイン会社に依頼したのですが、デザイン会社も知らなかったのでしょう。きれいな女性の写真を使っただけで。」
広告の審査を担当する蘇州市工商局商広課の譚さんのお話。「通常の審査では見つけ難いものです。屋外広告の主な審査基準は、公序良俗に反していないかです。問題の広告はAV女優の写真を使用していたようですが、その広告デザインそのものはエッチとは思えないので、通常の審査では問題にならないでしょう。」
広告業界の専門家のお話。「AVの写真なんてフツーに使っているよ。広告デザイン業界では、外国の人物の写真を利用することはフツーだから。もし、中国国内の人物写真を使ったら、肖像権問題なんかになり易いし、コストも馬鹿にならないからねぇ。国外の写真なら基本的にそういうことを気にする必要が無い。しかも、アジア人の容貌だと中国人とあまり違いが無いからね。」


中国(人)は著作権や版権に無頓着と思われがちですが、実はそうでも無いのです。中国(人)が権利を侵害されたとしたら、えらい剣幕で抗議されますし、訴えられたりします。ですから、中国国内に著作権者が存在するようなモノは使わない、ということなんですね。中国(人)に権利を侵害された外国の著作権者が、中国(人)みたいに間髪を容れずどんどん抗議すれば事情も変わるのかもしれませんが、手間やコストとそれに対する見返りなどを考えた場合、侵害されっぱなしになっている、と言うのが現状でしょう。

宇宙企画の関係者の方、あるいは葵みのりさんには、蘇州市衛星局を相手取って、訴訟でも起こしてもらいたいと願っております。