数年前になりますが、天皇陛下の即位に伴い限られた期間のみ公開された、皇居の大嘗宮(だいじょうきゅう:大嘗祭のための建物)を見に行きました。

大嘗祭は,日本に古くから伝承されてきた収穫感謝の儀式です。毎年11月に行われる新嘗祭を、天皇陛下が即位の後初めて行うのが大嘗祭です。皇位継承に伴い一世に一度行われます。

 「大嘗祭」の中心的な儀式として、令和元年1114日~15日に「大嘗宮の儀」とその後「大饗(だいきょう)の儀」が行われます。

このうち「大嘗宮の儀」は皇居・東御苑のおよそ90メートル四方の敷地に特別に設営された大嘗宮で、夕方から翌日の夜明け前まで行われました。

 この大嘗宮が,令和元年1121日(木)から128日(日)までの18日間一般公開されました。

IMG_1911 - コピー(参列する人々)
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(セキュリティチェックを終え、坂下門をくぐっていよいよ中へ 「十月桜」が雨空の中咲いていました)

IMG_1929 - コピー(遠方に無垢材の建物が見えてきました)













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(見取り図と説明)












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(正面)こうした建物が大小30余り建てられていました。
全国でも腕利きの宮大工が100人以上集められ、3ヶ月かけて建てたそうです。

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(近くには行けませんでしたが、主基殿(すきでん)も見えました)

 この建物の中で行われる儀式では、全国47都道府県から運ばれたその年の農作物や海産物221品目の特産品が皇祖とすべての神々に供えられ,天皇陛下自らもお召し上がりになります。五穀豊穣などに感謝をし,国と国民のために安寧を祈念します。

 大嘗宮には期間中79万人もの方々が訪れたそうです。儀式が行われるこの大嘗宮はなんと、一般公開された後は解体されてお焚き上げをし自然に還されます。ですから、皇居東御苑を訪れても今は敷地には何もありません。これから行こうとされている方にはすみません。

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(現在の様子 この記事内の写真は全て筆者が撮影)

解体材は、宮内庁の決定で熱エネルギーとして再利用されたそうです。
SDGsに配慮しているのですね。

 雨空の下で目にした大嘗宮は派手な装飾はないけれど、それだけに神秘的で厳かな雰囲気を醸しだし、荘厳なたたずまいを見せていました。

儀式の内容など詳しいことがお知りになりたい方は、下記のHPをご覧下さい。

宮内庁HP

大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開について - 宮内庁 (kunaicho.go.jp)

NHKニュース

大嘗祭|平成から令和へ 新時代の幕開け|NHK NEWS WEB

東京新聞

【独自】天皇即位の舞台・大嘗宮、解体材は熱エネルギーとして再利用 平成までは焼却:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

 

M.O.