9458542「TIFF(東京国際映画祭)でもアニメ映画の特集をやるなど、近年は力を入れているところです。ただ残念なのは、日本のアニメが海外で受けているものの、日本のアニメ市場は外国アニメにほとんど興味を示さないんですよね」・・



東京国際映画祭ディレクターが語る、日本映画界の課題


東京国際映画祭(TIFF)で作品選定ディレクターを務める矢田部吉彦氏: だから、TIFFに外国産のアニメの応募があっても、なかなか上映にまで至っていません。

アニメに限らず、外国の作品に対する関心が下がっていることに、僕は大きな危機感を抱いているんですが、その原因のひとつとして考えられるのは、情報が多すぎて逆に届きにくいという皮肉な状況になっているからではないかと。

10年前は年間500〜600本だったのが、いまは1200〜1300本近い作品が公開されています。そうなると、情報が散ってしまって多くの人はブロックバスター映画にしか目を向けなくなってしまう。

作品が多くなったことで、かえって多様性が失われているというか。『君の名は。』がものすごくヒットしたのも、そうした状況に依るところもあったのでは。


矢田部吉彦氏



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ーー作品自体についてはどう思っていますか?

矢田部:『君の名は。』は、日本的な風景や文化を数多く盛り込んだことで成功した例ではあるものの、是枝さんも指摘していたように、“女子高生とタイムスリップ”はもう十分なんじゃないかなと、個人的には思っています。

若い人たちが作る自主映画を観ていても、夏の青空と入道雲とセーラー服を映した作品があまりに多くて、少々辟易としています。

もちろん、そういう作品を撮るなというつもりはないし、『君の名は。』は素晴らしい成功例だとは思います。
ただ、海外のクリエイターの作品と較べると、幼稚な題材が目立つこともある。もう少し、大人の成熟した視点で作られた作品があっても良いのでは。

ーー“女子高生とタイムスリップ”に限らず、ただ消費されていくような作品が数多く作られて、結果として秀作が埋もれている状況だとしたら、それはもったいない感じがしますね・・


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