9495616「とにかく今じゃ考えられないことばかりでさ。当時、映画とは縁もゆかりもなかったオイラと坂本龍一と、そしてデビッド・ボウイというド素人の3人がそろって主役級のキャストをやっちまった。
相当なカネがかかっていたのに平気でとんでもない暴挙をやってのけた、奇跡みたいな映画だったよ」・・



ビートたけし 『戦メリ』収録時のデビッド・ボウイを述懐


ビートたけしさん: まァ、オイラはそんなくだらない話をラロトンガ島でのロケでも周りに披露していてさ。
撮影の合間には、坂本龍一やジョニー大倉相手にバカばっかりやっていたんだよ。だけど、デビッド・ボウイと直接話すってことはそれほど多くなかったな。

あの人はやっぱり世界でもトップクラスのスーパースターなんで、周りには外国人のスタッフやらボディガードみたいのが四六時中ついててさ。とても自由に雑談って雰囲気じゃなかったんだよな。


ビートたけしさん 著書『テレビじゃ言えない』の中でデビッド・ボウイに言及


だけど、当のデビッド・ボウイはオイラたちに興味津々でね。オイラが早口でギャンギャンしゃべって笑いをとっているのを覗き込むように見ていたし、ときには言葉がわからないはずなのにゲラゲラ笑ってることもあったね。

あの人の音楽もそうだけど、現場で新しいものとか、未知のものを取り入れようとしてたんじゃないかって気がするよ。

それに、誰に対しても壁を作らない人だったね。印象的だったのは、傷痍軍人役のエキストラで島に来ていた外国人の身体障害者たちと、昔からの仲間のように酒盛りをやっていたときの笑顔だよ。

もう、偉ぶるところはまったくない。だからこそ時代に左右されないスーパースターだったと思うんだ。


「戦場のメリークリスマス」



そんなデビッド・ボウイだけど、大島さんもさすがに困ってたのは「ティータイム」だよ。

イギリス紳士なんで10時と15時にお茶を飲む休憩をとらなきゃいけないっていうわけ。どんなに撮影がおしていても「ハイ! ティータイム」となっちゃうんで、もう大変でさ。

デビッド・ボウイを怒鳴るわけにもいかないんで、代わりに撮影スタッフに監督のカミナリが落ちてしまうという毎日だったんだよな・・


デヴィッド・ボウイの愛した京都/7分ダイジェスト