9603554世のなかには、走りのパフォーマンス、コンセプトはよかったのに、人気が伸び悩み短命で消えて行ってしまったクルマというのがいくつかある。トヨタのMR-Sは、まさにそうした一台だった・・



トヨタMR-Sは軽快で走りは極上も売れなかった悲運の名車


MR-Sは、1999年にMR-2(SW20)の後継車として登場。
トヨタとしては三代目のミッドシップスポーツカーであり、トヨタの豊富な車種バリエーションのなかから必要なコンポーネンツをかき集め、168万円~という安価な価格で製造販売できた点は特筆できる。

絶対的なパワーや速さは特別光るものはなかったが、車体が軽く、ハンドリングが素直で軽快感がありアンダーパワーとスタビリティの良さという長所を生かした、アクセルの全開率の高い「どこでも踏んでいける」クルマとして、その走りっぷりは高く評価できた。


トヨタMR-S
9603554-1


安くてミッドシップでオープンで、走りのいいMR-S。ライトウエイトスポーツカーとして完全無欠、欠点などないように思えるが、総生産台数7万7840台で2007年に生産終了。トヨタはスポーツカー冬の時代に突入してしまう……。

MR-Sがヒットしなかったのは時代のせいではなく、カッコ悪かったから。
ポルシェのボクスターの影響を受けたと思われるそのスタイリングは、運動性能のためにオーバーハングを切り詰めたおかげで、どうにも「寸づまり」な、スポーツカーらしくないボディデザインになってしまった。


【愛車紹介】TOYOTA MR-S 初期型 5MT



物理的には、スポーツカーとして正しいカタチを採用したのだが、感性の部分では不正解のカタチになってしまったのがMR-Sの悲劇。

国産量産車で、はじめてのセミAT=シーケンシャルマニュアルトランスミッション(SMT)を搭載するなど意欲的なクルマだっただけに、今考えても惜しい一台・・








MR-S ドリフト エビス 北コース