972123111月22日。岡山理大付属高校生命動物コース3年の安達由莉さんは、同級生48人と広島県廿日市市の宮島水族館に向かっていた。休憩で山陽道下り線の小谷SAに立ち寄ると、早々に虫探しを始めた。しかし・・



体半分がオス、半分がメスのガ 虫愛する女子高生が発見


SAは山林を切り開いて設けられ、外灯で夜通し明るい。愛好家にとっては格好の観察スポットだという。

「何かしら、必ずいる」。この日もそう思いながら歩道や緑地に目をこらしていた。すると自販機の前の路上に見慣れた模様の羽を広げたウスタビガを発見した。自宅では同じ種類のガの標本を作製中。乾燥させるために机の上にあるので、毎日目にしていた。

見間違いはない。しかし何かが違った。「左右で触角の形が違う!」。左は葉のような形のオス、右はごく細いメスの形。即座に右手を伸ばし、胴体をつまんで持ち上げた。左の羽はだいぶ傷んでいた。このままでは羽根の粉が落ちて模様が消えてしまう。バスの備品のエチケット袋にそっと入れて持ち帰った。


●安達由莉さんが採取した雌雄型のウスタビガ
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翌日、標本にするために自然史博物館に持ち込んだ。羽を広げたときの幅は約8・5センチ。体の左半分が羽と胴体の毛が濃い赤茶色のオス、右半分は羽が黄土色で前羽の先端が丸みを帯びたメス。胴体の中心からきれいにオスとメスが分かれている一匹だった。

同館は「極めて珍しい。奇跡ともいえる発見」と話している。

雌雄型は遺伝子の変異が原因とされるが、くわしくは分からないという。ウスタビガについては10万~20万匹に一匹の割合で生まれるとする文献もあるというが、「体の中心からオスメスの特徴が完全に分かれた雌雄型は特に希少性が高い」とは奥島雄一学芸員(48)・・


●安達由莉さん
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●ウスタビガ