9749285最上都寿美(つづみ)さん(40)は、都内の病院から外泊許可がでた四男(4)を連れ、茨城県取手市の自宅に帰る途中。優先席に座り、ひざの上で四男を寝かせていた。ふと、隣の女性が気になり、目を向けると、顔を赤くして手すりにつかまっていた・・



「発車しないで!」隣の女性が破水、ホームに出て叫んだ


 「大丈夫ですか?」

 声をかけると、女性から思わぬ返事が来た。

 「陣痛が来ちゃいました」

松戸駅から、次の停車駅の柏駅までは約8分。女性のおなかを触らせてもらうと、まだ張っていない。「3人目なんです」「柏で降りて病院に行きます」など、話もできていた。

 ところが、柏駅に到着する頃、女性は座っていられないほど苦しみ出した。腰をおさえるように体を反らせ、言葉を絞り出した。

 「破水しちゃいました」


●話題となっている 常磐線の車内で女児が誕生したハプニング





 くずれるように、床に座る女性。四男の着替えと一緒にバスタオルを持っていた最上さんはその1枚を取り出し、女性の体の下に敷いた。別のタオルを近くの女性客にも渡し、周りから見えないように持ってもらった。

 電車が柏駅のホームに滑り込むと最上さんはいったんホームに出て「発車しないで止めて!」と叫んだ。すぐ車内へ戻ると、バスタオルの上で横座りしていた女性は「もうダメです」と言った。最上さんは覚悟を決めた。

元看護助手だが、お産に立ち会ったことはない。「ここで生まれるんだ。なんとかしないといけない」。5人を産んだ経験が背中を押した。


●最上都寿美(つづみ)さん
9749285-1


「もう生まれる」と女性が言うと、赤ちゃんの頭が「ポンと出てきた」。最上さんが慌てて頭に手を添えると、体もするりと続いた。

駆けつけた駅員から毛布をもらい、くるんで抱き上げると赤ちゃんは足をバタバタとさせて「オギャー」と泣き声を上げた・・










●最上都寿美(つづみ)さん