977895118年ほど前、20歳の女性が母親に付き添われ診察室にやってきました。伸び放題の髪の毛と爪。少しの刺激でも体中に痛みが広がるため、髪や爪さえ切れなかったのです・・



切れない爪


体はあかだらけで臭いもひどく、それは痛みで入浴できないからでした。自分の体重さえ痛みにつながり、ほぼ寝たきりの生活でした。

「痛風やリューマチなど多くの患者を診察してきましたが、女性の姿に衝撃を受けました。痛みでここまで生活が脅かされてしまうのかと」

当時、線維筋痛症は西洋人特有の病気とされ治療薬もなかったそうです。留学経験のある西岡医師は、線維筋痛症だと確信し、できうる、ありとあらゆる治療をします。爪は全身麻酔をして手術室で切りました。

入院を含めおよそ2年。女性はリハビリができるほどに状態が改善します。


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しかし、そのやさきのことでした。その日、診察室に来たのは母親ひとりだけでした。

“娘はみずから命を絶った”と告げられました。

『よくやっていただきました』

『治療しないほうがよかったのでしょうか?』

『いや、絶対にそんなことはないです。最後の1年くらいは少しずつだけど、痛みのない生活に慣れてきたところだったんです。先生には、本当によくやっていただきました』

そう話すと、静かに診察室を出て行きました・・


●線維筋痛症













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