dawer45スコットランドにある「Royal Infirmary of Edinburgh(エディンバラ王立診療所)」を、ひとりの女性(44歳)が受診に訪れた。しばらく前から左肩に痛みを感じるようになったからだった・・



体内で骨がゆっくり消えゆく奇病「ゴーハム病」


MRIで検査したところ、上腕骨に病変が見つかり、その部位からがんが疑われたため、すぐに生検に回されたという。しかし、診断結果が今ひとつはっきりしない。

医師たちは困惑したが、病名のつかないまま1年半が過ぎた。その間にも病状は悪化の一途をたどり、女性患者は腕の痛みや腫れを訴え続けた。あるとき、肩口に小さなコブができていることに気づき診察してみると、なぜか骨折していたという。

だが18カ月後、突如として病名が判明。医療チームが彼女のレントゲン写真をつぶさに検証し、ある驚異を発見したのだ。なんと、患者の上腕骨と尺骨が、レントゲンを撮るたび徐々に細くなっていく――ゴーハム病だった。


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別名「Vanishing Bones Syndrome(大量骨溶解症)」は、その名の通り、体内にある骨組織が溶けてゆき、線維性組織と拡張した壁の薄い血管に置換される奇病だ。

骨が徐々に失われていくという、あまりにレアケースであるがゆえ、1838年に発見されて以来、現在までに世界中で64件しか記録されていないが、少ない症例が災いして病気を正確に診断することは非常に難しいといわれている。

なによりやっかいなのは、この病気に対して効果的な治療法が確立されていないことだろう・・


・Gorham-Stout Disease