ブログネタ
アニメ(CGアニメ含む) に参加中!

※今回は映画・小説ともにストーリーについてかなり言及しています。ご容赦ください
 

(;`・ω・´)「今日は映画『ルー・ガルー 忌避すべき狼』です。予告編はこちら」


(´・ω・`)「正直、どこから手をつけていいのかわからないほど紆余曲折を経ている作品だから説明に困るよね」

(;`・ω・´)「元々は1998年に『アニメージュ』・『キャラ』とネットで始まった企画なんですよね」

(´・ω・`)「2030~53年の近未来社会の設定を読者から募集して、京極夏彦氏がそれらを元に小説化した作品が『ルー・ガルー』なんだ

(;`・ω・´)「で、その発売が2001年 

(´・ω・`)「なんか、もう随分と昔の話のような感じがするよね」

(;`・ω・´)「1998年といえばグーグルが創業した年でアップルがimacの販売を開始した年でもあります、ITの世界だと本当に一時代前の感覚ですよね」

(´・ω・`)「そんな時の『未来予想図』的な作品だったんだよね。ただ、映像作品となったことでいまいちニュアンスが判り辛くなっていると思うんだよね」

(;`・ω・´)「たしかに原作だと『物理的接触が極端に少なくなってしまった世界』なんですけど、映像になると単に登場人物が少ないだけにしか見えないんですよね。原作だと学校という制度がなく、主人公たちは週に一回研修をしているだけのはず(だから彼女達の着ているのは制服ではなく登校服)、なんですけどそこらへんも曖昧になっている」

(´・ω・`)「18歳未満の人間を『児童』と呼ぶのも説明がないしね。原作が新書で580ページある作品だから、99分という上映時間の中だと説明不足の感が否めないんだよね。たとえば映画だと都筑美緒がプラズマ兵器を作っていることとカメのキャラクターを使っていることに対しての説明はないんだけど、これ実は都筑美緒『ガメラ』が好きという設定があるんだ」

(;`・ω・´)「ちょっと映像だけだとわからないですよね」

(´・ω・`)「あと、京極作品は映像化すると陳腐な印象になってしまうことがあるんだけど、今回もその例に漏れず、需要な要素である神埜歩未が(原作でもその側面は十分にあったが)ただのイタい思春期の女の子に見えてしまうんだよね」

(;`・ω・´)「そこはある意味原作通りのような気がするんですけど……」

(´・ω・`)「小説だと気にならないんだけど、実際の映像になると浮くんだよね。不思議」

(;`・ω・´)「原作とは大分、違う感じでしたしね」

(´・ω・`)「フィクション的な要素が強調されるようになったよね、特に終盤のロボット(?)とか黒幕の存在とかが」

(;`・ω・´)「あと気になったのが、登場する刑事のことですよね。原作では2人(橡と高杉)だったのが、その役割を1人(橡のみ)に負わせてましたし」

(´・ω・`)「けっこう削っているんだよね、それで加えられたのが『けいおん』みたいな要素なんだから困ったもんだ」

(;`・ω・´)「売れる要素を取り入れようとして、散漫になってしまった印象ですかね」

(´・ω・`)「見ていて、楽しめた部分はあるんだけど、ちょっと説明不足の部分があり過ぎるよね。殺された暴漢二人が実は何をしていたのか、というのも分かりづらいし、麗猫の存在も浮いている」

(;`・ω・´)「麗猫は原作の時点で浮いていたような気がしなくもないですが……」

(´・ω・`)ノシ「京極作品が好きという人にはオススメの映画だと思います」

(;`・ω・´)ゞ「では、今回はこれで」

ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)
著者:京極 夏彦
講談社(2009-10-22)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (1)(リュウコミックス)ルー=ガルー 忌避すべき狼 (1)(リュウコミックス)
著者:樋口 彰彦
徳間書店(2007-09-20)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
 

(´・ω・`)「原作を読んでいると、どうしてもそっちに拘泥してまうね」
(;`・ω・´)「予備知識があるのも良し悪しですね」

スポンサーリンク