僕の知らないラブコメ (MF文庫J)


助手-デフォルト反転500px「今回はMF文庫Jの『僕の知らないラブコメ』を取り上げたいと思います」

博士-デフォルト500px「著者は樫本燕氏。第13回MF文庫Jライトノベル新人賞最優秀賞を受賞してデビューした作家さん。受賞時は『くそたわけ』というペンネームだったけど、さすがに変えたらしい」

助手-デフォルト反転500px「審査員の三浦勇雄氏のコメントによればこうありますね」


 独特の雰囲気といい、緩急のある展開といい、今回の受賞作品の中で最も「読ませる力」を感じた作品でした。本作に特殊と言える設定はたったひとつしかないのですが、そのひとつしかない設定を見事な切れ味で活かしており、中盤の急展開は特に引き込まれました。
(後略 公式ページより)

博士-デフォルト500px「最優秀賞なだけあってPVもこの作品が中心に作られている」


助手-デフォルト反転500px「露出度の高い金髪ヒロインとPVに差し込まれるお色気シーンから、エロコメディかと思って読み始めましたが、割りとストレートな少し不思議系ボーイミーツガールモノでしたね」

博士-デフォルト500px『時をかける少女』『転校生』『君の名は』のような男女の出会い&ライトな超常現象をテーマにした作品だよね」

助手-デフォルト反転500px「この作品の主人公・芦屋優太はひょんなことから時間をスキップする能力を身に着けてしまうというストーリーです。時間を巻き戻せるわけでも任意の時間に跳べるわけでもなく主人公の記憶がないまま2ヶ月経っている、しかし、どうやら普通に生活していたらしいというなんとも微妙な能力です」

博士-デフォルト500px「主人公的には嫌なことを飛ばしてしまえる能力なんだよね。時間をスキップすると人間関係も変わっていて、その当惑こそが物語の面白さにつながっている」

助手-デフォルト反転500px「広義のタイムトラベル物ですけど、あんまり見たことがない種類のタイプではありますよね」

博士-デフォルト500px「唯一、似ているのが『世にも奇妙な物語』の『通勤電車』(美木良介主演)
というエピソード」

助手-デフォルト反転500px1990年のドラマですよ…」

博士-デフォルト500px「能力からの話の広がり方が意外な作品だったとも言える。ゆえに口絵のお色気要素が割りとそぐわなかったかな

助手-デフォルト反転500px「口絵だと本文よりもお色気要素が強調されてましたよね」

博士-デフォルト500px「この1巻のエピソードでかなり完成されていて、続刊が出るのが疑問でもある」

助手-デフォルト反転500px「作中で残っている謎は『主人公の記憶がない時の主人公の人格はどうなっていたのか?』くらいですけど、この完成されたストーリーでそこを掘りさげるのは蛇足なような気もします」

博士-デフォルト500px「ボーイミーツガールの作品として非常に面白かったですが、ライトノベルゆえの諸々の要素が足を引っ張っていてライト文芸の方が良かったんじゃないかと思った作品でした。オススメしときます」

助手-挨拶100px「では、今回はこんなところで」

博士-挨拶500px「それじゃあ」



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