探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)


助手-デフォルト反転500px「今回は新潮文庫nexの『探偵AIのリアル・ディープラーニング』を取り上げたいと思います」

博士-デフォルト500px「著者は早坂吝氏。第50回メフィスト賞を受賞して2014年にデビューした作家さんだね。新鋭のミステリ作家で2016年の『誰も僕を裁けない』は本格ミステリ大賞候補作にも選ばれている。主に講談社で刊行していて、新潮社では初めての作品になるね」

助手-デフォルト反転500px「なんですが、この作品は講談社ノベルス向きなんじゃないかとは思いましたね。作中で『ああっ、お兄ちゃーん!(オー・ブラザー)』という二つ名を持つキャラクターが出てきます。この『ああっ、お兄ちゃーん』という言葉は同じくメフィスト賞受賞作家、佐藤友哉氏デビュー作のキャッチフレーズとなってまして重度の講談社ノベルスマニアだけがニヤリとする仕様です」

博士-デフォルト500px「商品紹介には『新感覚・推理バトル』と書いてあるけど、ブログ主が一読した感想はバカミスだね。特に2話目がスゴかった
助手-デフォルト反転500px動機と凶器がバカなミステリとしては今まで読んできた作品の中でナンバー1です。普通、実行する前に『いや、おかしいよね?』と気づくはずです」

博士-デフォルト500px「そこを気づかないのがバカミスの良いところだよ。愛すべき作品だと思うわ」

助手-デフォルト反転500px「ストーリーの方は主人公(高校生)の父親(AIの研究者)が密室状況で殺され、遺品の中から自立思考型のAIの『相似』を発見します。優秀だけどポンコツな相似と主人公がコンビを組んで事件解決に挑むというストーリーになってますね」

博士-デフォルト500px「スマホにAI探偵を搭載して情報を収集し事件解決に望む、人工知能に関するトリビアや哲学的な問題の提起もあって面白い作品でもあったかな。ミステリネタには言いたいことはいっぱいあったけど」

助手-デフォルト反転500px「確かに、どんだけピタゴラスイッチなトリックなんだよ、と心の中でツッコミをいれたトリックもありました」

博士-デフォルト500px「あと、推理小説1000冊をディープラーニングさせて優秀な探偵AIを作るというのは、ギャルゲーやエロゲーを10万本やらせて恋愛の達人AIを作るくらい絵に書いた餅なんじゃ? という素朴な疑問もあった」

助手-デフォルト反転500px「そこらへんはギャグとして書いていた気もします…」

博士-デフォルト500px「あと、最大の問題点は作中で架空の『AI』と現実にある『AI技術(AIを実現するために開発されている様々ない技術)』を混同させて描いているところかな。この作品のような自分で考えて人間と会話するAIというのはまだ存在しないのよ。フレーム問題等の現実にあるネタも交えているから、読んで誤解する人もいるんじゃないかな」

助手-デフォルト反転500px「ここらへんは巻末に解説でもつけて欲しかったですよね。中国人の部屋の話とかは面白かったんですが…」

博士-デフォルト500px「とはいえ、ポンコツAIとバカミスを融合した面白い作品でした。ぜひ2話目を読んで『そんなわけないだろ!』と思っていただきたいです、オススメしときます」

助手-挨拶100px「では、今回はこんなところで」

博士-挨拶500px「それじゃあ」



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