※今回は少しだけネタバレがありますのでご了承ください。
「著者は斜線堂有紀氏。第23回(2016年)電撃小説大賞でデビューした作家さん。メディアワークス文庫、宝島社、新紀元社、星海社等の多数の出版社で活動していて講談社タイガでの刊行ははじめてになっている」
続きを読む
奇怪な連続水死事件は、何者の仕業か。百鬼夜行シリーズ待望の長編!
昭和29年、夏。
複雑に蛇行する夷隅川水系に、次々と奇妙な水死体が浮かんだ。
3体目発見の報せを受けた科学雑誌「稀譚月報」の記者・中禅寺敦子は、薔薇十字探偵社の益田が調査中の模造宝石事件との関連を探るべく現地に向かった。
第一発見者の女学生・呉美由紀、妖怪研究家・多々良勝五郎らと共に怪事件の謎に迫るが――。
山奥を流れる、美しく澄んだ川で巻き起こった惨劇と悲劇の真相とは。
「神隠し――と云うより天狗攫いね。高尾山だし」
聞き終えた敦子は先ずそう云った。
百鬼夜行シリーズ長篇、新潮文庫初登場!
昭和29年8月、是枝美智栄は天狗伝説の残る高尾山中で消息を絶った。約2か月後、遠く離れた群馬県迦葉山で女性の遺体が発見される。遺体は何故か美智栄の衣服を身にまとっていた。この謎に、旧弊な家に苦しめられてきた天津敏子の悲恋が重なり合い――。『稀譚月報』記者・中禅寺敦子が、篠村美弥子、呉美由紀とともに、女性たちの失踪と死の連鎖のミステリに挑む!