ドキュメンタリーは大きく分けて5つの手法があります。
それが【再現 / インタビュー /観察 / 再構成/ モキュメントタリー】の5つです。
①【再現/reproduce】
こちらは、実写やアニメ等で当時の出来事を再現する手法。実写は本人が再現することもありますが、大抵が役者が演じます。よくテレビで見るような再現VTRがそれに当たります。前編再現にて構成された映画もあれば、一部だけ再現で構成された映画もあります。
②【 インタビュー/interview】
こちらはインタビューをメインに構成された映画です。あるテーマに沿った内容を色々な人が語ることによって、テーマの本質を探っていく手法です。大抵のドキュメンタリーはこれに該当します。
とても有名なのはクシシュトフ・キェシロフスキの短編『トーキング・ヘッド』
こちらは古典としても知られており、ドキュメンタリーの教科書的にも使われております。
また、10年ほど前に日本でも話題になった、こちらの『ザカリーに捧ぐ』も典型的なインタビュー構成のドキュメンタリーです。こちらは「幼いザカリーがなぜ自分の母親に殺されたのか?」を周りの人々のインタヴューを通して明らかにして行きます。このザカリー事件はカナダの法律を変えた重要な事件で、この映画も大きな役割を果たしたとされています。興味ある方は検索してみてください。
③【観察/observation】
こちらはインタビューや再現を極力排除して、登場人物の日常を観察=撮影した映像を元に作った映画です。実はポーランド・ドキュメンタリーは伝統的に【observation】が盛んで、ドキュメンタリー映画の基本としています。
日本でも近日公開される『祝福~オラとニコデムの家~』も典型的な観察映画です。
④【再構成/ Reconstruction】
こちらは過去の文献、映像、インタビュー等のアーカイブ資料を元に新たに映画として再構成する手法。
日本でも数年前のポーランド映画祭で上映された『ワルシャワ蜂起』は典型的な再構成映画の一つと言えます。
こちらは第2時世界大戦勃発の原因となった、ドイツのポーランド侵攻に対して蜂起した様子を写したアーカイブ映像をカラー化した上で、カロルという架空のカメラマンの視点を使い、当時を再現した映画です。
そして、こちらはポーランド【再構成】ドキュメンタリー映画の中の最高峰の一つとされている『聞け!私の叫びを/USŁYSZCIE MÓJ KRZYK』という映画です。
1968年にワルシャワ国立競技場で行われていた建設10周年記念の祭典中に公務員だったRyszardzie Siwcが抗議の焼身自殺をした事件を扱っています。
こちらは45分間、全てがアーカイブ映像にて構成されています。
⑤【モキュメントタリー】
皆さま、この言葉をお聞きになったことはおありでしょうか?
ひょっとしたら『フェイク・ドキュメンタリー』の方が馴染みがあるのではないでしょうか?
この映画の目的は「如何に観客を騙すか」と「如何に嘘とわかった状況を楽しませるか」に集約されています。言葉から分かるように、何から何までフェイク=嘘設定をドキュメンタリー風に撮とった作品のことをさします。
わかりやすいのはテレビ番組等でやっている『UMA探し』なんかも典型的なモキュメンタリーの一つです。とても分かりやすいサイトを見つけたので、リンクを貼って起きます。
【P.O.V映画】モキュメンタリー映画 20本【フェイクドキュメンタリー】
「えっ!?フェイクなのにドキュメンタリーに数えていいの!?」と、思う方もいるかもしれませんが、実はモキュメンタリーは立派なドキュメンタリーのカテゴリーとしての地位を確立しています。ですので、ドキュメンタリー映画祭にもモキュメントというジャンルがあります。
製作としては基本的にフィクション製作とほぼ同じです。
私個人としては嫌いなジャンルなので、これ以上の言及はしませんが、手法の一つとして覚えておいてください。
さて、基本的に①〜④の手法に関しては、1つの映画で複数の手法が使われています。例えばインタビューをメインに再構成や再現を織り込んだり。
どの手法が主軸になるか?という違いが存在するだけで、モキュメンタリー以外の手法はジャンルとして区別がしにくことも多いです。
さて、ここまで読んできて「あれ?なにやら、創作と現実が混同してないか??」とお思い始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
次回はドキュメンタリーのジャンルについて説明します。
さらに『ドキュメンタリーとは何か?』に迫っていきたいと思います。
それが【再現 / インタビュー /観察 / 再構成/ モキュメントタリー】の5つです。
①【再現/reproduce】
こちらは、実写やアニメ等で当時の出来事を再現する手法。実写は本人が再現することもありますが、大抵が役者が演じます。よくテレビで見るような再現VTRがそれに当たります。前編再現にて構成された映画もあれば、一部だけ再現で構成された映画もあります。
②【 インタビュー/interview】
こちらはインタビューをメインに構成された映画です。あるテーマに沿った内容を色々な人が語ることによって、テーマの本質を探っていく手法です。大抵のドキュメンタリーはこれに該当します。
とても有名なのはクシシュトフ・キェシロフスキの短編『トーキング・ヘッド』
こちらは古典としても知られており、ドキュメンタリーの教科書的にも使われております。
また、10年ほど前に日本でも話題になった、こちらの『ザカリーに捧ぐ』も典型的なインタビュー構成のドキュメンタリーです。こちらは「幼いザカリーがなぜ自分の母親に殺されたのか?」を周りの人々のインタヴューを通して明らかにして行きます。このザカリー事件はカナダの法律を変えた重要な事件で、この映画も大きな役割を果たしたとされています。興味ある方は検索してみてください。
③【観察/observation】
こちらはインタビューや再現を極力排除して、登場人物の日常を観察=撮影した映像を元に作った映画です。実はポーランド・ドキュメンタリーは伝統的に【observation】が盛んで、ドキュメンタリー映画の基本としています。
日本でも近日公開される『祝福~オラとニコデムの家~』も典型的な観察映画です。
④【再構成/ Reconstruction】
こちらは過去の文献、映像、インタビュー等のアーカイブ資料を元に新たに映画として再構成する手法。
日本でも数年前のポーランド映画祭で上映された『ワルシャワ蜂起』は典型的な再構成映画の一つと言えます。
こちらは第2時世界大戦勃発の原因となった、ドイツのポーランド侵攻に対して蜂起した様子を写したアーカイブ映像をカラー化した上で、カロルという架空のカメラマンの視点を使い、当時を再現した映画です。
そして、こちらはポーランド【再構成】ドキュメンタリー映画の中の最高峰の一つとされている『聞け!私の叫びを/USŁYSZCIE MÓJ KRZYK』という映画です。
1968年にワルシャワ国立競技場で行われていた建設10周年記念の祭典中に公務員だったRyszardzie Siwcが抗議の焼身自殺をした事件を扱っています。
こちらは45分間、全てがアーカイブ映像にて構成されています。
⑤【モキュメントタリー】
皆さま、この言葉をお聞きになったことはおありでしょうか?
ひょっとしたら『フェイク・ドキュメンタリー』の方が馴染みがあるのではないでしょうか?
この映画の目的は「如何に観客を騙すか」と「如何に嘘とわかった状況を楽しませるか」に集約されています。言葉から分かるように、何から何までフェイク=嘘設定をドキュメンタリー風に撮とった作品のことをさします。
わかりやすいのはテレビ番組等でやっている『UMA探し』なんかも典型的なモキュメンタリーの一つです。とても分かりやすいサイトを見つけたので、リンクを貼って起きます。
【P.O.V映画】モキュメンタリー映画 20本【フェイクドキュメンタリー】
31 Mockumentaries You Need To See Before You Die
「えっ!?フェイクなのにドキュメンタリーに数えていいの!?」と、思う方もいるかもしれませんが、実はモキュメンタリーは立派なドキュメンタリーのカテゴリーとしての地位を確立しています。ですので、ドキュメンタリー映画祭にもモキュメントというジャンルがあります。
製作としては基本的にフィクション製作とほぼ同じです。
私個人としては嫌いなジャンルなので、これ以上の言及はしませんが、手法の一つとして覚えておいてください。
さて、基本的に①〜④の手法に関しては、1つの映画で複数の手法が使われています。例えばインタビューをメインに再構成や再現を織り込んだり。
どの手法が主軸になるか?という違いが存在するだけで、モキュメンタリー以外の手法はジャンルとして区別がしにくことも多いです。
さて、ここまで読んできて「あれ?なにやら、創作と現実が混同してないか??」とお思い始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
次回はドキュメンタリーのジャンルについて説明します。
さらに『ドキュメンタリーとは何か?』に迫っていきたいと思います。