映画のメトダ

【メトダ】とはポーランド語で【方法・方式】の事です。 世界有数の映画大学であるポーランド国立ウッチ映画大学に通う筆者が学校で学んだ事、自分で実践している事などなど、映画製作に関わる事を書いています。

2020年08月

細かな生活を設定する

さて、兄弟設定を先にした理由はもちろんあります。
なぜなら、過去のエピソードに家族が関わらないことはほぼ無いからです。
(もちろん性格を決めるのに重要な役割を友人や教師が演ずることはしょっちゅうです)

キャラ②の性格を形成したエピソードを兄弟のエピソードやディテールを中心に考えていきましょう。

まず現在の生活のディテールを設定します。

1.キャラ②は家事ができるか?
2.サークルを掛け持ちしているのはなぜか?


まずは、1を考察していきます。
ここで、キャラ②の生活を想像します。

まずは家事について。大家族の末っ子として育ってきたキャラ②はおそらく、自分で料理する機会はほとんどなかったでしょう。自宅で農家ということは基は母や祖母が家におり普段は彼女らが食事の世話をしていたに違いありません。また、彼女らができない場合は代わって少し年の離れた次女が代わりをしたのではないかと推察できます。

上京しても母親がわりの次女と2人暮らしです。そうなると、自炊は怪しいです。また、サークルを複数掛け持ちしているということは、おそらく食事の誘いも多いでしょう。自炊するより、友人たちとの外食が多いかもしれません。そのため、おそらく料理はできないというより殆どしたことが無いと思われます。

次はその他の家事について。
大家族の特徴として、なんとなくそれぞれの役割というのがあります。
上の子は必然的に金銭管理や料理などの難しく責任のある役割を持ちます。
そのため、幼くても出来ることを大家族の末っ子は与えられます。それが、片付け。掃除や、洗濯物をたたむこと。おそらく、口すっぱく上の姉から言われて育っているので、ある程度はこなせることでしょう。ひょっとしたら、次女との暮らしの中で、料理は姉、皿洗いは弟、洗濯は姉、取り込みと畳むのは弟、といった風になってるかもしれません。

 2.サークルを掛け持ちしているのはなぜか?

これは簡単に想像できるのではないでしょうか?
人と接することに物怖じしないキャラは、おそらく大学入学当初から多くの人とコミュニケーションをとっていたと想定できます。また、要求に素直に応じる性格です。そのため、誘われたり、頼まれたりすると断ることができず、入ってしまう。

また、年上の兄弟から道徳観等もしっかり植えつけられていると想像できるので、素直さも合わせて基本的には真面目な性格と想像されます。割とサークルの活動は真面目にこなしていると推測されます。ですので、その活動を通じ、さらに交友関係が広がり、多くの仲間が出来上がります。

さて、ここまで設定すると、さらに生活が見えてきます。
サークル活動と交友関係を維持するためにはお金がいります。
おそらく、家賃と生活費は仕送りで、その仕送りは親から姉へと渡され、姉からお小遣いの様に自由に使えるお金を貰っていると想像できます。しかし、経済力のある姉ですので、おそらく自宅にいる分の食費は姉持ちです。また、時々お小遣いなんかも自分のポケットマネーからくれたりするかもしれません。(これは年の離れた姉を持つ場合のあるあるだったりします)

もちろん、これだけでは頻繁は外食や遊びは維持できません。ですので、バイトが必要でしょう。しかし、フルタイムで入る様なことはなく、日常生活…ある程度の成績を保て、サークル活動に支障をきたさない程度の頻度になります。また、稼いだお金は交際費など全額自分の好きな様に使います。

ここまでくれば、なぜキャラ②の成績が中の上か説明がつくと思います。

さて、これは私がこれまでに自身の経験と分析により導き出した、キャラクターの設定になります。
皆さん、納得されるでしょうか?

実践❷

さて、皆さん、兄弟診断を参考に実際に設定してみましたか?

ここからは私自身が設定してみた兄弟構成を元に解説していきたいと思います。
あくまで一例ですので悪しからず。 自身の設定したものとどう違うのか比べながらご覧ください。

長男:13歳年上
長女:12歳年上
次女:8歳年上
三女:4歳年上
四女:2歳年上
キャラ②:次男:20歳


私の場合、このように設定しました。
ポイントは末っ子次男であることです。また、異性の兄弟の方が多いということです。

まずはこの兄弟構成と既にある【fact/真実】でこの兄弟の関係性について想像してみてください。
各兄弟がキャラ②にとってどのような役割を持っているか。
また、それはなぜか?
兄弟性格診断を参考に具体的に想像して見てください。







想像できましたか?


きちんと想像してくださいよ??


いいですか????





それでは、年齢差と男女比から一般的に想像できる予想を書いていきます。

 長男、長女は30を超えてるため既婚かもしれません。
この2人はキャラ②が物心ついた頃には進学や就職のため実家を出てたかもしれません。
すると会うのは年に数回だった可能性があります。
おそらく、帰るたびに年が離れているため、甘やかしてくれたことでしょう。
小さい頃はキャラ②にとって2人は兄弟という意識より、優しい親戚のお兄さん、お姉さんという感覚だったかもしれません。

 次女とも年が離れていますが、共同生活をした記憶があるでしょう。
母親代わりのように妹や弟の世話をしたのは彼女かもしれません。
喧嘩をした記憶よりも、怒られたり躾された感覚の方が強いかもしれません。
三女、四女とは比較的年齢が近いため、一緒に遊んだ記憶以外に喧嘩等の争いもしたでしょう。おそらく、純粋な兄弟的感覚を持っているのはこの2人とでしょう。
しかし、年の近い男兄弟との関係性とは違いライバル的な争いよりも、成長の早い女の子相手ですから、結果的に言い負かされている可能性の方が高いです。
なので2人には頭が上がらないかもしれません。また、女兄弟の性質上、基本的には世話焼きで、結果的には様々な世話をされていたかもしれません。



さて、実際に観客が上の年齢設定でここまで想像してくれたら万々歳です。
この想像には根拠があります。


キャラ②の性格は→甘えたで、自立とは無縁、明るい性格の反面、優柔不断な性格です。

女兄弟は姉、妹関係なく、異性の兄弟に対して世話を焼く傾向がります。
特に姉の場合は母親のように振舞うことが多いです。

この年齢設定の場合、様々な年齢設定の姉がいることになります。
それぞれが、それそれの視点で弟の世話を焼きます。女の子はオマセが多く、小さい頃から母親の真似をしたがります。そのため、年の近い異性の兄弟は争うことがあっても、母親のように弟を諭し、その反面積極的に世話を焼きます。

そうすると、弟は自分で考えるよりも先に姉たちが準備したものを受け入れてこなしていくようになります。自分で決断をすることが少ないため、優柔不断な反面、突きつけられたら素直に受け入れる…という、性質が出来上がります。    

同性兄弟の方を多くしなかった理由としては、同性兄弟間には競争意識が芽生えることに関係します。
特に、年が近い場合は顕著で、常にお菓子やテレビのチャンネル権の争いなどに晒される環境になります。また良くも悪くも身近にお手本があるため、要領よく物事をこなし、相手より優位に立とうとする傾向が出てきます。そのため、自我の主張が顕著になります。そうなるとキャラ②の性格:優柔不断とは少し遠くなります。

そして、最も特徴的なのは年の離れた長男を置いたことです。残念ながら、女兄弟だけの末っ子となると長男という重圧がかかってきます。特に6人兄弟で末っ子となった場合、ようやく出来た長男としての期待が過剰にかかることになります。この期待には責任感や、義務感が付加されます。そのため、ただ気楽で甘えただけの末っ子とは少し異なってきます。

キャラ②の性格で忘れてはいけないのは明るい性格です。もちろん、末っ子長男で明るい人はたくさんいますが、ここでは重圧や責任感とは無縁な生活による、物怖じの無さを表しています。
また、女兄弟だけじゃなく、年の離れた同性の兄弟を置くことで、キャラ②にとって年の近い兄弟と比べられることによる劣等感とは無縁で、気軽にお手本や目標の相手とすることができます。そのため、末っ子にありがちな我儘な性格を緩和することができます。

また、年上異性兄弟の多い場合は異性とのコミュニケーションを怖がりません。そのぶん交友関係は広くなります。

これらの要素はあくまで統計学で、それに導かれる一般論です。
しかし、ということは、多くの人が共通して納得できる要素が入っているということです。

「ああ、あの人、長男っぽい」
「やっぱり、末っ子か〜」

など、知人について思ったことがあると思います。それは逆に兄弟構成からもキャラの性格を予想できるいい情報となるのです。


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