さて、留学するには目的は具体的であればある程良いです。

私の場合は「映画監督になるための勉強がしたい!」でした。

それを踏まえた上で、ウッチ映画大学にした理由がいくつかあります。

まず、EUの映画大学には2タイプのものがあります。それは現地語での履修が必須のコースと英語で履修できるコース。前者はタイプが色々です。例えば、我が校は前提としてポーランド語必修ですが、70%の講師陣は英語が出来ます。ですので、授業はポーランド語で行われます、わからない所は英語でカバー出来ます。さらに、入試が外国人とポーランド人で別れています。外国人でもEU国籍を持っていて、ポーランド語が出来ればポーランド人と同じ試験を受けて、同じ権利(学費無料)で勉強する事が出来ます。倍率は20倍程度。

外国人は外国人枠として各学科最高5人まで入れます。倍率的には2〜3倍ですが、ある一定のレベルに達していないと5人に満たなくても落とされます。こう書けば、外国人試験楽そうじゃん!と、思われますが、入学した面々の顔ぶれを見ると、母国ですでにアート、または映像の学科を卒業してる。ファッションデザイナーとしてすでに母国で活動していた。母国でジャーナリストとして活動していた。高校生の時に作ったアニメーションがきっかけでピクサーから奨学金を得て、アニメ制作をしていた20歳…
と、ぱっと見驚きの経歴が並びます…

外国人枠は倍率自体は少ないですが、すでに経験豊かなスキルのある人が応募してくるので、競争自体はそれなりにあります。個人的には日本の高校生が受験しても相当映画製作の経験がないと入学できないのが現実です。

特徴としては入試で合格した後に外国人にポーランド語を学ぶことを求めるので、その部分を踏まえても入試自体のハードルはかなり低いです。入って、1年ポーランド語を学べばこっちのモノ…ここだけの話、英語を突き通す人たちも結構います…。

その逆にドイツのミュンヘン、ベルリンなんかは大前提でドイツ語学試験をパスして受験の権利を得なければなりません。その後に現地人に混じって実技の授業を受けます。その試験には当然、文章制作も入り、入試の時点でかなり語学力が必要でありハードルが高いです。英語と違って、耳慣れない現地語を習得するには相当な時間と死ぬほどの努力が必要です。

また、英語で授業が受けられる国際コースタイプはチェコの名門FAMUがあります。FAMUは毎回世界の映画大学ランキングに上がるほどの超名門。しかし、それはチェコ語の本科に対する評価。国際コースは有料な上、散々である…と、有名です。残念ながら英語で授業を教えるコースは現地語のコースに比べて格段とレベルが落ちます。しかし、それなりには学ぶ事が出来ます。問題はその "それなり"に満足できるかどうかです。

ここで学費と入学難易度をEUの名門映画大学で比較してみましょう。

①ラ・フェミス(フランス) 
フランス語のみの試験で入学できるのは受験生の1%
EU最高峰な上EU国籍ならば学費はタダなため、EU中から受験者が集まります。
EU以外の学生は年間の学費 $13,105(およそ150万円)

②ミュンヘン&ベルリン(ドイツ)
ドイツ語での受験資格を得た後に、現地の生徒と混ざって受験。倍率は不明ですが、今の所、日本人の合格者はいない(数年前の情報です)
また、国籍関係なく破格で学べるため、世界中から受験生が集まります。
国籍関係なく授業料はおよそ$850(およそ10万)

③FAMU(チェコ)
1、チェコ語コース
現地語で試験できれば資格は必要なし。現地人と共に受験します。
ポーランド語に並び、最も難しい言語の一つのため、習得がかなり難しいです。
学費は国籍関係なくタダ

2、国際コース
英語での試験。
学費は$20,655(およそ350万)

④ウッチ映画大学
英語、または他の言語も事前相談によっては通訳使用可。
学費は$7,411~$16,058 (学科や条件によって変わります。私の場合は大体100〜120万前後でした)
授業はポーランド人、外国人関係なく行われます。しかし、外国人はポーランド語必須なため、本科に入る前に語学コース(30万ほど)を受ける必要があります。

とりあえず、5つのタイプの学費と入試方式を代表するEUの学校を並べてみました。

EUで唯一、英語での授業が受けれて高い教育を受けられる所に英国国立映画テレビ学校があります。
これについては次の記事で詳しく解説します。

(なお、今回挙げた授業料との情報は古い可能性もあります。またレートの違いにより、日本円表記にも差が出ます。興味ある方は必ず、自分で調べてください。)