海外で映画を勉強するならば一流校以外は意味がない

ここで、今一度、海外で映画を勉強する意味を考えてみましょう。
前回、世界で最高クラスの映画学校を紹介しましたが、それには意味があります。個人的にはあのリストに入っていないような映画学校以外は海外でわざわざ映画を学ぶ価値はないと思います。

その最大の理由が映画は1人では作れないから

映画大学にいく最大のメリットは自分以外の優秀なスタッフと出会うことにあります。あなたがどんなに素晴らしいアイディアの持ち主でもそれを実現させてくれる仲間がいないと、映画は完成しないのです。

正直、私はウッチ映画大学に来て衝撃を受けました。周りには才能ある人しかいないのです。
もちろん、経験という意味では1年生のレベルと5年生のレベルは違います。(ウッチ映画大学は5年制)

また、完全分業制であるところにも心底感心しました。映画はやはり各パートのエキスパートが力を合わせて作り上げるものだと再認識しました。1年生は必ず2年か3年生のカメラマン、編集マンと組まされます。彼らはすでに技術を学び経験を積んだ才能ある人なので、こちらが示したビジョンを作る技術があります。そこでは自身の能力をフルに発揮できると同時に『すでに技術あるスタッフをどう動かすかという、自分の映画監督としての実力が純粋に試される』のです。日本で映画撮っていたときのような、スタッフみんなが素人ではなく「お前はこれだけ能力ある奴らを使うんだから、失敗は全て自分の過ちだ」と、明確に見えると同時にレベルの低い人に悩まされることがありません。
(もちろん、個人差、相性ありけり何ですが…)

ちなみに、私が一緒に映画を作って来たカメラマンはサンダンスの短編部門の撮影賞受賞者やアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭の学生部門1位を撮った作品を手がけた一流ばかりです。
日本の大学ではあったこともない経歴の人たちです。
そういった一流のスタッフと仕事できる可能性が出来るのが有名校なのです。

そして、もう一つ。
一流校である必要がもう一つあります。

それは映画を作る設備です

残念ながら映画制作は金がかかります。そして設備も必要です。
カメラ、ライト、三脚、ドリー、車両、スタジオetc...

もちろん、カメラと三脚だけで映画が作れないこともありません。しかし、あなたがプロとしてやっていきたいと思うならば、これらの大掛かりな現場を知らねばなりません。もしあなたが撮影監督になるならば、日々進化する最新機材を扱えないといけません。有名校は設備が整ったところも多く、またメーカーとの交流も多く、最新の機材を学ぶ場が多くあります。

日本の大学で映画を学ぶにしても、それなりの学費が必要です。しかし、その学費に見合った機材があるのか?残念ながら私の通っていた大学にはありませんでした。
私立の芸術系ならばウッチ映画大学と同じぐらいの学費です。しかし、語学であなたは苦労するのです。その苦労を考えたら、同じぐらいの金額で、優秀な人材と出会える可能性が高く、良い設備を持つ場所の方が良いでしょう。

映画大学に行く最大のメリットは人と機材であることを認識しましょう。