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モーツァルトの「フィガロの結婚」(レヴァイン/MET) ネット映像

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今週はモーツァルト週間になります。
幕開けは「フィガロの結婚」です。

主な出演者等は次のとおりです。

フィガロ:イルダール・アブドラザコフ
伯爵:ペーター・マッテイ
スザンナ:マルリス・ペーターセン
伯爵夫人:アマンダ・マジェスキー
ケルビーノ:イザベル・レオナルド

指揮:ジェイムズ・レヴァイン
演出:リチャード・エアー
案内:ルネ・フレミング
2014年10月18日収録


懐かしの映画を見ている気がする舞台です。
演出のリチャード・エアーが、多分別テイクだと思うのですが、デボラ・ヴォイトとのインタビューを受けて、1930年代を意識したと言っていましたので、やはりという感じです。
時代を置き換えてはいますが、見ていて違和感も少なく、なかなか楽しい演出です。

序曲の開始と同時に小芝居もスタートするのが、近頃の流行りのスタイルのひとつみたいです。
これからの方が多く出演されているのでしょうか、わたしには馴染みのない名前が多く、演技だけでなく歌も、これから頑張ってね、という感じの方が目立ちます。

しかし、この演出で、大ベテラン歌手たちを揃えてしまうと、一気に面白みが失せそうな気もします。

コジ・ファン・トゥッテ(レヴァイン/MET) ネット映像

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METの配信映像からモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」を見てみました。
2014年4月26日の舞台を収録したもので、主な配役等は次のとおりです。

フィオルディリージ:スザンナ・フィリップス
ドラベッラ:イザベル・レナード
デスピーナ:ダニエル・ドゥ・ニース
フェルランド:マシュー・ボレンザーニ
グリエルモ:ロディン・ポゴソフ
ドン・アルフォンソ:マウリツィオ・ムラーロ

指揮:ジェイムズ・レヴァイン
演出:レスリー・ケーニッヒ

この公演の頃に、ちょうど売出し中であったフィオルディリージ役のスザンナ・フィリップスと
ドラベッラ役のイザベル・レナードが一番の聞きものの映像である感じがします。

スザンナ・フィリップスは、一昨日配信された「ボエーム」でムゼッタ役を歌っていて、ミミやロドルフォがいまひとつ気に入らずに記事にできなかったなかで、ひときわ目立っていたソプラノです。
2011年のMET来日公演でムゼッタを歌っていて、2014年には佐渡裕指揮で、神戸でやはりフィオルディリージを歌ったというネット紹介もありました。

イザベル・レナードは2013年のサイトウ・キネン・フェスティバルでラヴェルの「子供と魔法」に出演していました。
テレビで見たような気もするのですが、定かな記憶はありません。

とにかく、この二人の「活きが良い」としか表現にしようがない、勢いのある若々しい歌いっぷりに感心してしまいます。
そこばかりに目がいってしまいますと、残りの歌手陣が私の中では霞んでしまって、あまり記憶に残らなくなってしまいます。

ただ、気になるのは、METでは4年後の2018年に指揮者も演出も変えて「コジ・ファン・トゥッテ」を上演していることです。
METの聴衆には、お気に召さなかったのでしょうか?

ネットで見つけたプロモーション映像は、ドレス・リハーサルとなっていますが、公演の7か月前、2013年9月となっていて、そんな前に仕上げてしまうものかと、ちょっと驚きです。






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久しくブログの更新をしていませんでした。
体調の都合もありますし、残り時間を考えると読んでおきたい本が山積していて、そちらの方に時間を割くことを優先していました。
その間、まったく音楽を聞いていなかったわけではなく、ネット・ラジオをBGM的に聞きながら、本を読みふけるのがいまの生活のリズムになっています。
少し前からお気に入りはドイツのバイエルン放送局のクラッシック・サイトで、ここではCD音源だけでなく豊富な放送音源を高音質で流してくれています。
自分の選択で聞くことができない不自由さはある一方で、積極的に聞くことが少ない音楽に接することができるメリットもあります。

そんな中で、今日流れている中で、読書休憩中に耳に止まったのがモーツァルトのセレナーデ第7番で、「ポストホルン」の愛称を持つ可愛らしい曲です。
全部で七つの楽章があるものですから、思いがけず長いものでした。
フルート、オーボエ、ファゴットといった管楽器があちこちで活躍して、優美な音色を奏でてくれます。
真ん中あたりに静かで、ちょっと陰りのある音楽を入れてあって、前後の華やかな音楽とのコントラストを際立たせています。
六つ目の楽章で鳴り響く古めかしいホルンの音色がポストホルンと呼ばれるものであるようです。
郵便馬車の合図に使われたものであるようで、Johannes Ritzkowskyという独奏者の名前が曲目案内に表示されていました。
最後の楽章は、お約束どおり堂々とした音楽で締めくくって、気分良く聞き終わるものでした。

指揮者はコリン・デイヴィスで、フル・オーケストラで、充実しながらも軽やかな響きを聞かせてくれましたので、この曲を聞き慣れない私でも存分に楽し無事ができます。

最後に盛大な拍手が収録されていましたので、ライブの放送音源のようです。
ホールの響きもたっぷり含まれた豊かな音響にも魅了されました。


yositakaさんから、指揮者とポストホルン奏者の名前を取り違えているとのご指摘をいただき、本文に修正を入れました。再開早々の早とちり、汗顔の至りです。

モーツァルトの交響曲第9番(ベーム/BPO)

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ベーム/BPOによるモーツァルトの交響曲全集から第9番です。
K.73の番号が振られています。

この曲も四楽章で構成されていて、1769年の作とされていますから13歳頃、いまで言えばなりたての中学生が作曲したということになります。

随分間をおいてモーツァルトを聞いてみますと、この第9番は第1楽章からなんとも華やかな曲に聞こえます。
第2楽章のアンダンテで聞こえてくるフルートは木製の楽器なのでしょうか、現代的な金属製のフルートとはまた違う響きになって聞こえてきて、典雅さが増します。

第3楽章のメヌエットは、やはりモーツァルト得意の優美さが漂うものがあります。
かと思うと最期の第4楽章では躍動的な音楽で、華やかさを醸し出します。

場の雰囲気を盛り上げて、それでいて気品にも満ちている、だからモーツァルトは貴族たちに重宝されたのでしょう。

モーツァルトの交響曲第8番(ベーム/BPO)

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ちょっと中断していたベーム/BPOによるモーツァルトの交響曲全集から第8番です。
1768年の作品でK.48という番号が振られています。

この辺になると交響曲はモーツァルトの中でも四楽章形式にするのが定着して来たのでしょうか、これもまた四つの楽章で構成されています。
とは言っても、この録音でもそれぞれの楽章は3~4分程度の短いものです。

他の演奏をまともに聞いたことがありませんので、比較するものを持っておりませんけれども、さすがに1枚目のCDで聞いた子供の頃の交響曲から思いますと、短い曲ではあるものの、第1楽章の堂々とした響きは、それなりの作曲家の作品としか聞こえません。
これが12歳の作品なんですよねぇ…

第2楽章アンダンテの比較的シンプルでありながら優美な音色を聞かせているあたり、ベーム/BPOの力もあるのでしょうが、この不順な気候には清涼剤のように染み入ります。

その割には第3楽章のメヌエットは、モーツァルトにしてはインスピレーションのようなものが不足気味で、物足りなさを感じるところがあります。

第4楽章では、もうちょっと軽快な音楽を聞きたかったなという思いがするのは、ベーム/BPOのやや重厚で重たいリズム感が影響しているかもしれません。

どうもこの交響曲第8番は、前半の二楽章の充実ぶりに比べると、後半二楽章がいささか練り上げられていないような気がしてなりません。
ひょっとしたらモーツァルトは、後半は書き急いで仕上げたのかなと、カンテに想像していしまいます。

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