かねてより予定されていた受講生有志の親睦会が昨夕、開催された。


女性陣の中の仲良しグループ数人が立案し、企画したものだった。出欠の確認を聞かれ【特に予定も無いし、普段あまり話すことのない人とも話せる機会になるか】と思い、参加を快諾していた。



地元がバラバラなのと秋田市外の他の市町村から通っている人もいたので、参加率を危惧していたのだが8割の参加率があり、親睦会は盛況だった。



自分は一度帰宅して、着替えをしてからの参加になったのでお店に着いたのは一番最後になってしまった。既に座敷のテーブルは埋まり、会費の徴収をしている最中だった。会費を提出し、空いている座布団に座る。



左隣りにはOさん。右隣には大将と普段とあまり変わらないシチュエーション。



近隣には大将の右隣にいつも社長と呼びかけ、よく話しをしている男性Kさん、Oさんの左隣にあまり話しをしたことがない女性のSさんが着座していた。ビールを飲みながら、次々と到着する大皿の料理をよそいながらつまんでいく。



どうやら大将はこの後も運転があるらしく、ノンアルビールを飲んでいた。【せっかく可愛い女子が多くいるのだから、数少ない男がわざわざ固まって座ることもなかろうに】とも思ったが、座席確保争奪戦に不戦敗だった自分を悔やむより仕方がなかった。



リーズナブルな会費にしては料理は味・分量とも申し分なかった。これに飲み放題もついているのには、お店に対して申し訳ない気持ちになった。受講生の1人Mさんが強力なパイプを持っていて、お店の人と昵懇らしい。Mさんに感謝した。



ただ食べて飲んでいるだけでは能がないので、大将とも少し話しをしてみた。相席時代はこうしてじっくりと話しをしたことはなかったが「車の話し」でそこそこ盛り上がった。



こうして胸襟を開いて話しをしてみると【あれ、こいつ案外、良い奴じゃん】という感じだった。現在教室で相席者のK社長から大将についてのプチ情報とかも聞いていて、大将から話しをしてくることはないが、話しを聞き出してやれば素直に話しをしてくるらしい。僕に輪をかけて恥ずかしがり屋さんなのだろう。



一方のOさん。いつも煙草隊で一緒なので、話し慣れている人だが暑がりのようでTシャツ一枚になっていた。ご婦人の薄着姿は正直目の毒だが、本人は意に介していない様子。飲んでいて、煙草を吸いたくなったので、何回か連れ立ってお店の道路向かいにあるコンビニに行った。



この親睦会でOさんについて分かったことは、歳は僕より3~4歳年下らしい。学生時代に陸上競技で長距離をしていたそうだが、道路を渡る時ちょっと鈍くさい。家の飼い猫が具合が悪いらしく、いつも気にかけている優しい人のようだ。



コンビニの灰皿を囲みながら「参加者が多くて楽しいね」とか「こういう会も良いよね」とかそんな話しをした。いつも僕が「輪番スピーチを上手くできなかった」とOさんにこぼすと「そんなことないよ。ちゃんとしっかりお話し出来ていたよ」と褒めてくれる。



Oさんは別団体主催の簿記検定3級をもっているそうなので、日商簿記検定は2級を受けるという。簿記の講義中も、検定に向けた自主課題をやっているそうだ。今後の目指す仕事について聞くと「事務をやりたいのだけれど、競争率も高いし年齢も若くはないから難しいかも。事務だけじゃなく、営業関連も視野に入れているよ」と言っていた。



同じ席、同じメンツと話しをするのも芸が無いので、煙草帰りに空いていた別の席に座って河岸を変えてみた。途端、ウェルカムの声が上がった。こういう飲み会のノリは好きだ。



こちらにいた面子はこのお店をおさえてくれたMさん。Mさんと仲の良い論客Tさん。別の市から通ってきているいつも朗らかOさん、おとなしい性格のIさん、それに煙草隊のOさんも加わっていた。



危惧していたとおり、会話の主導権はTさんに握られてしまった。とにかくこのご婦人は頭の回転が早い。いつもグループワークで一緒になり、そのスペック(基本性能)の高さはまざまざと見せつけられていたが、「紳士さん、床屋さんを変えたでしょ?」と前々回の散髪時と今回の散髪後の仕上がりの違いを質問してきた。【ぬぬぬ、なんという観察力。彼女には相手の戦闘力を計測出来てしまう機械、スカウターがあって、こちらのスペックなどお見通しなのだろか?】




「いや、変えてないですよ。オーダー時に短くベリーショートにお願いしただけ。季節によって注文を変えているだけですよ」と答弁した。




と、左隣りにいた人妻Kさんがしなだれかかってきた。見ると、かなり出来上がっている。まだ若妻さんだから、こちらも扱いに困る。会の当初からハイペースで飲んでしまっていたらしい。「お持ち帰りしちゃだめだよ」とTさん。「酔っぱらいの相手は真っ平ですよ。はい、不在票を付けて再配達!」とボケると「不在票が入っていたら、結局お持ち帰りじゃん!」とするどいTさんの切り返し。人妻Kさんを委員長キャラOさんに預けて事なきを得たが、とんだ墓穴をほってしまった。




こんなんで、いつもTさんにはやり込められてしまう。因みに旦那さんは僕の憧れる英国紳士だそうだ。日本の運転免許のない彼をいつも仕事場まで送迎しているとのこと。携帯の画像を見せてもらったら、元OASISのギター、ボーン・ヘッドに似ていた。僕はボーンヘッドやギグジーのいた頃のOASISの方が好きだった。たとえ演奏技術は上手くなくても、あの頃のOASISの方がマジックに溢れていた。




瞬く間に時間は過ぎ、伝え聞いていた親睦会の終了時間を5分も過ぎていた。長居をしてしまってはお店に悪い。そろそろ腰を上げることにした。飲み足りない気分でもあったが、ここで二次会を提案し、次に流れるのは少し大人気ないと思ったし、何より無職であることのバツの悪さがリミッターとなって働いたのだ。



楽しんではいても、どこか冷めている部分がある。多分、今の無職という状況ではそういう感覚を拭い去ることは出来ないと思う。



だが、久しぶりに楽しい時間を過ごすことが出来た。名残惜しさを残しつつ、家路についたのだった。