2017年09月

2017年09月30日

このところの荒天により、すっかり寒さが身に沁みる気候となった秋田。


玄関の風除室に住まわせているキッキ(亀吉の愛称)を「そろそろ玄関内の三和土に移動させねば」と考えているが、悲しいかな月曜日まで休みは無い。キッキを入れている野菜洗いの容器は嵩が大きく水換え作業は週に2度、行っている。水量は20リットルほど。腰痛持ちの黒紳士。水が入ったままの野菜洗いを抱えるのは体力がいる。


派遣入職4日目。今日は現場を統括する社員は不在で、先輩の派遣社員2人との作業だった。朝のミーティングで作業内容の確認をし、週末とあってウィークデーとは違い、作業量は少ないように思えた。


最初の作業は日常設備点検。今日の師匠はCさん。黒紳士が点検箇所をチェックシートに記入しながら、異常がないか確認し同行するCさんがアドバイスをくれる。この人が派遣の中では1番の古株で、派遣会社の担当から連絡が行ったらしく「休みについては申請をして、会社が判断することだから現場側としては不満はない」との事。まぁ、人員配置については派遣先の方で考えるだろう。


で、点検作業。折しも雨が降り出し雨中で屋外の設備を点検して廻る。高所の点検箇所では、頭上で雷が鳴ってしまったので、その箇所は点検不可能となり事務室へ一時、避難した。


待機中、Cさんと少し話しをした。希望の職種を聞かれ「事務職の仕事を探している」と答えると、「その歳で男の事務職はまず、無いな」と厳しい現実を突きつけられた。そんな事、言われなくても分かってはいるが【昨日今日会ったばかりで、あんたに黒紳士の何が分かる!!もう、ブルーカラーの仕事はウンザリだから、ホワイトカラーに仕事を希望しているだけだ!】と口に出さず、心中で思う。


「気難しい人なのかな?」とCさんの真意を計りかねていたが、どうやら「ここの現場で頑張れば、派遣先の会社が全国の他の現場を紹介してくれるぞ」というような多少、リクルーティングが入った話しをしたかったらしい。「秋田で男の事務職なんか無いから、この現場で仕事を覚えて、頑張ればいいねが」というような事を言いたかったらしい。【まっぴらゴメンだね】という本音を「自分なんか、手先が不器用ですから勤まりませんよ」と言い換えて答えた。



点検を再会。Cさんの始動ははっきり言ってアバウトなので、あまり参考にはならなかった。チェックシートには記入漏れが多々あったが、何も言われなかったのでそれで良いのだろう。


その後はKさんについて教わることになったが、Kさんは別の作業中だったのでそれまで雑用をして過ごした。Kさんの手が空くとタ設備の中にいる細菌の数を把握するもので、採取をしてそれを培地のついたアンプルを浸け、コンビニの肉まんを蒸しているような培養箱で菌の繁殖を待つ。8本採取し、4本は48時間、4本は72時間寝かせるそうだ。


弁当は車で食べた。いつも思うことだが、居住性の低い社屋や工場・現場にはあまり思い入れが湧かない。社員のやる気を引き出すには「まるで自宅や自室にいるような快適性と居住性」をオフィスにも求めたい。自分が社長だったらそこまで徹底的にやる。ごっつい仕事をする人は、自分の仕事空間をカスタマイズして、大きな仕事をしている。それで作業効率が上がるのなら安い投資だと思う。


午後はいつものようにBの測定を行った。いつもはアンプルを2~3本採取するが、予備の残数が少ないので1本勝負になった。今日はB測定器にガスを注入する方法を教わった。ガス容器の鋳物(バルブをガードするために鋳物の被せ物がしてある)に触りたくないのが本音だったが(なんか冷たい感触だし、いっぱい人の雑菌とか金属固有の菌がついていそう)何回か失敗しながらも、注入出来た。機械操作の方はもう覚えたので、測定までは順調だった。


その後は、派遣社員にも貸与されるPCの設定を行った。情報セキュリティー対策を異常なほど徹底している派遣先会社。独自のイントラネットを構築しており、そこに入らなければネットにも繋げない。アカウントがようやく承認されたので、業務連絡用のGmailの設定をした。


このGmailに指示者から指示メールが入るのだそう。派遣にもモバイルやPHSを持たせるなんて、少しやり過ぎだと思うが。だったら、社畜にまで成り下がる正社員を雇用したほうが、使い勝手がいいのではなかろうか?


悪いが黒紳士はこの仕事に何の愛着もないし「設備が異常事態だから、駆けつけろ!」と夜中にピッチから連絡が入っても、駆けつけてやる愛社精神は露ほども持ち合わせてはいない。「着信に気が付きませんでした。テヘッ、ペロ」とトボけるだろう。(実際には月に1回、あるか無いかだそうだ)事前にそんな事態の説明はされていなかったので応じる必要もなかろう。(素人がおっとり刀で駆けつけたところで出来ることな無い)



嬉しいことが一つあった。就業時間は16:30までだったが、このような閑散日(主に土・日・祝)には16:00で仕事を切り上げるのだそうだ。よって16:00には退社することが出来た。


はっきり言って、高時給でもつまらない仕事なので、12月まで我慢したらきれいさっぱり辞めるつもりでいる。それまでに何か吸収出来るものを見つけて次に備えるとしよう。






(17:42)

2017年09月29日

めちゃめちゃ寒い朝を迎えた金曜日。土・日・祝日休みの勤め人ならば、楽しい週末に思いを馳せるところだが、貧困層住民の黒紳士は土曜日、日曜日とも仕事。


鳴り物入りで入職した派遣職だったが、ここに来て小さな綻びが見えた。その件については後半部分に綴るとしよう。


職場まではお袋からチャーターしたオンボロ軽自動車で通っている。いまだ職場までの適正出勤時間を割り出せてはいないので、8時始業に向けて7時10分には家を出る。これは早すぎるように思われるだろう。だが黒紳士は暖気運転が必要な人間で、途中のコンビニに立ち寄り一服してから物思いに耽り「心の平穏を作ってから時間に余裕をもって現場入りしたい」という思惑からなのだ。


一種のルーティーンだと思って欲しい。「車をぶっ飛ばせば15分で着くだろ!!」とお叱りの声が聞こえてきそうだ。この現場入り前の心の平穏が何よりも大事であり、一日の活力となるのである。ご理解頂きたい。


そうして始業15分前後くらいに到着出来れば、ベスト。今日は若干、早かった。現場内の事務室というタタミ8畳間くらいの事務スペースが唯一の着席できるスポット。前乗りしていたのは派遣先の社員さんと、派遣会社の先輩。その後にもう一人、ベテラン派遣の先輩の人が来てから朝の簡単なミーティングになる。今日の作業内容の確認や、作業開始時間帯等の申し合わせなどを行った。


黒紳士は入職まだ3日目なので、コーチング無しでは動けない。派遣会社の先輩KさんにOJTしてもらっている状態。実はこの職場、派遣会社との労働契約書に銘記されている派遣先指示担当者さんは常駐していないのだ。今いる社員さんも、秋田と中部地方を行ったり来たりしているので、ここの専属ではない。


実際に現場に常駐しているのは、派遣社員のみ。映画、踊る大捜査線で青島刑事が言ったように「背広組は現場のことを分かっていない!」に近い状態。さらにこの現場は他の事業者との合同事業なので他の事業所の人も来たり、来なかったりする。とてもややこしい。だが、大体はうちの派遣会社の派遣社員が常駐員として現場を取り仕切っている。


今日の作業は、各所から採取してきたサンプルを環境測定事業者に測定依頼する事と自分の所でも機器を使って分析する事が一つ。測定項目の意味はチンプンカンプンだが、教わった通りpHを測ったり、なんとかの含有量を測定したりする。全部、機械を水に突っ込むだけで測ってくれるので楽だ。ただ、採取場所や採取方法がまだうろ覚えなので、Kさんをやって見せてもらったり、自分で採取したりした。


水質検査の後はB測定。「現場内で一番綺麗!!」と言われるサンプル箇所から採取。これが結構時間がかかる。でもやってみたら、素人でも何とかなったので、この作業には少し慣れた。


それが終わると昼休憩。事務室は狭くて人と食べるのも気を遣って嫌なので、自分の車で弁当を食べた。Twitterを見ると元受講生仲間のTさんからコメントが入っていた。Tさんは何事もソツなくこなす秀才型の才女で、黒紳士を見る目はちと、厳しい。でも厳しさの中にも暖かい心がある人で、旦那さんが居なかったらお嫁さんにしたいくらい、しっかりとした人なのだ。訓練が終わってもこうしてSNSでやり取り出来るのは嬉しい。


そんなTさんだから、だいたいのコメントが叱咤激励スタイルになる。今回の現場勤務の事も報告していたのだが「休みが来なくて大変だ」とツイートしていた黒紳士に「そのくらいのことで音を上げるなんてお子様みたいw」と鼻で笑われていそうなコメントをくれていた。(実際はもっと激励のリプライをくれていた。Tさんの名誉の為に注記する。だが、黒紳士的には"きっとTさんには根性なしだと思われているのだろうな"と少し自己憐憫を覚えてしまった)


午後からはもう一度、B測定。Kさんと1本ずつ「よーいスタート」で一緒に開始したが、まだ手際が悪くKさんのサンプルをセットする速さには敵わなかった。それが終わると新しい仕事として、現場内の設備をチェックして回る日常設備点検を行った。(無論、Kさんも同行)


これはA4用紙6ページにも及ぶチェック項目があり、現場内の主要設備を都度、目視でチェックするものだった。1ページにチェック項目が15項目くらいあり「液漏れがないか、液量は適正か、配管に腐食箇所はないか、ケージの数値は適正か」などを隈なく調べるものだった。小規模な現場とはいえ、設備数は多くスタートから90分くらいかかって終了した。Kさん曰く「慣れると40分位で出来る」とのこと。


チェック箇所を探すのにもウロウロしてしまい、この点検作業を終えた時にはもうクタクタになってしまった。その後、Kさんと一緒に煙草を一服した。この現場の唯一の救いは派遣社員はみな、喫煙者であること。現場の敷地の片隅に汲み取り式の簡易トイレがありその脇が喫煙場所になっているのだった。喫煙者のエネルギー源はニコチンとタールなのは嫌煙家の理解できないところである。だが、文豪と言われた人達やかの、宮崎駿御大も喫煙者。クリエイターのインスピレーションを呼び覚ますのに煙草は欠かせない。


陽も傾きはじめ、そろそろ帰えろうかと言う時、もう1人の先輩派遣社員Cさんが来月のシフト希望を聞いてきた。ここの出勤シフトは派遣先の社員さんが作るのではなく、派遣社員のCさんが作っているのだ。今月は休みが無かった。そろそろ休みが欲しかったところだ。ここの現場は設備が24時間稼働しているのだが派遣社員の就業時間は8:00~16:30固定で、時間に関してはシフト勤務ではない。休みは4週8休になっていると派遣会社の労働契約書には記されていた。


来月休みに希望を聞かれたので、10月のカレンダーの休みの日数、10日をカレンダーに振り分けたらCさんがあまりいい顔をしなかった。「もし、休み過ぎだったり、人が足りない日があれば出勤しますよ」とCさんに話した。


しかし、契約書と実際の労働条件に違いがあり、釈然としなかったので帰宅した後、派遣会社の担当に連絡してみた。休みの件について「最初は水曜日・土曜日の休みだと聞いていたが、自分の希望休で良いと言われたので希望休を申請したら、あまり良い顔をされなかった。(10日も休むのか!?そんなリアクションだった)その辺の細部についてよく分からないのでもう一度確認して欲しい」と担当に伝えた。


労働契約があやふやな場合、振り回されるのはこちらなので、曖昧にせずきちんとルールを明確にして欲しいと思った。その辺がなぁなぁでやってしまう部分があるとこちらとしては混乱をしてしまう。


こうして、次の休日を指折り数える、お子ちゃま黒紳士なのだった。



理系アレルギーの黒紳士。
プラントのイメージを具現化した曲がこれ。
仕事している雰囲気はこんな感じ。





(19:23)

2017年09月27日

6時にセットした目覚まし時計に打ち克ち、5時00分には目が覚めた。ここのところ有効活用していなかった黒紳士の体内時計は相変わらず、スイス製高級腕時計のように高精度だった。今日から久しぶりの派遣勤務になる。昨夜は高揚してよく眠れないかと思ったが、熟睡出来た。


待ち合わせのため、余裕を持って朝7時15分に家を出た。初日から遅刻なんてタブーだからだ。今回の職場はとても徒歩で通うには不便なので、母のオンボロ軽自動車を派遣期間中、通勤に使う許可を得ることが出来た。初日は別住所の事業所で安全衛生講習を受けなければならないとのこと。ショッピングモールで派遣会社の担当と7時50分に待ち合わせをし、研修場所へ向かった。


研修場所は勤務する現場の所有会社で、派遣先の会社はそこの設備を借りて運用をしているそうな。その辺のパワーバランスを素人の黒紳士はよくは分からないが、そういう大人の事情で社会は成り立っている。講習はパワポのスライドを見て誓約書みたいな書類にチェック、署名をして終わった。「半日は研修だ」と聞いていたので少し拍子抜けした。


そこを後にし、勤務場所へ。12月中旬くらいのオファーだった。


同行して、現場見学や導入研修をしてくれたのは派遣先の課長さんで、東京と秋田を行き来しているそうだ。理系畑出身らしく、プラントの説明は事細かで素人にはさっぱり分からなかった。でも、悪い人ではなさそうで一安心だった。この手の現場勤務は初めてだったが、とにかく機械音がうるさい。横で会話してもまったく聞き取れない。難聴傾向に拍車がかかりそうで、気が気ではない。

それにしても、こういう施設の設計は居住性を全く無視して出来ている。自分は超の付く綺麗好きなので、昼食後に歯磨きをする洗面施設も無いし、何か備品を触っただけで手がネバネバする感触がした。なので持参したアルコールウェットティッシュをかなり消費してしまった。覚える仕事は多岐に渡っているようで、色々なことを言われたが「まずは一つ一つ確実に覚えていくようにします」と答えるのが精一杯だった。


唯一の救いは同じ派遣会社から派遣されている人が他に2人いたことだった。そのうち今日は1人の人が出勤していて派遣先の課長さんには聞きにくいことでも、気軽に質問することが出来た。このあたりは心強い。


正直、すこぶる居心地が悪い空間なのでストレスは半端ないが、12月までの辛抱なので我慢することにする。今日は疲れているので短文での報告でご容赦願いたい。








(18:37)

2017年09月25日

金曜日にM人材派遣会社の担当M氏と交わした約定どおり、今朝はM社へ訪問することになっていた。


派遣先の会社に提出する「誓約書」の記入をするための訪問だった。M社へは数年前、派遣登録時に訪れたきりだったが、ほぼ毎日通っているアトリオンビル内にテナントとしてオフィスはあった。


いつもなら健康維持のため、低層階ならば非常階段を使い参上するところだが、こういった複合ビルでは非常階段を使おうものなら屋上から要人をスナイプする暗殺者に見られてしまう。っていうか、普通の一般人は階段なんか使わない。なので、一般常識としてエレベーターを使った。


M社のオフィスは高層階にあった。神経質な黒紳士。まずはトイレに入る。洗面所の姿見で外見をチェックする。そして一旦、手を洗う。自分は衛生には気を使っていて不特定多数が触っていそうな箇所を触ると手を洗いたくなるのだ。いつもは低層階のトイレしか使ったことがなかったが、この階のトイレは趣が違っていた。第一、トイレの入口に扉が無かった。「一般客は出入りせず、テナントオフィスの従業員しか利用しないからか」と独りごちる。


なるほど、この階のテナントは有名大企業ばかりだった。アトリオンビルは真ん中が吹き抜けになっているので、外周がテナントオフィスになっている。通路を行き交う人は極端に少なく、フロアー全体がひっそりと静まり返っている。大きなはめ殺しの窓から、外界を眺めると「見ろ!人がゴミのようだ!!」と天空の城ラピュタのムスカ大佐のように気持ちが大きくなる。


たかだか10階前後の眺望だが空気が薄くなっていそうで「高層階で仕事をしても能率は上がるのかいな?」と懐疑的に思った。この一角にM社があるということは、M社の社格も有名企業と肩を並べるくらいなのか。でもM社の仕事は結構、杜撰なんだけどなぁ。


約束の時間、少し前に訪問すると担当のM氏が出迎えた。先日のお礼を述べ、応接用の個別ブースへ座る。5分くらいで誓約書を書き終えた。するとM氏から「先方様より連絡がありまして、27日水曜日から仕事開始で宜しいですか?」水曜日・土曜日が休みになると聞いていたので、いきなり休みの日から勤務開始というのも複雑な心境だったが、再度勤務条件を確認し、初日は半日は別の場所での安全衛生に関する研修がある、という情報を聞き出し、M社を後にした。


異空間から脱し、ようやく空気の対流を感じることが出来た。上の階は静か過ぎるし、空気も淀んでいるような感じだったのだ。ここまで来たついでだ。3階のハローワークプラザで求人検索をする。お宝求人が出ていて見逃してしまったら、勿体無い。月曜日だったので新着求人は少なくこれといったお宝もやはり出てはいなかった。


帰宅し、服の夏物・秋物の入れ替えをした。埃が舞うとくしゃみの連発になってしまうので、紙マスクを装着し衣装箱に片っ端から詰め込んでいく。(もちろん、きちんと畳んで)まだ日中は汗が出るような場合もあるので、薄手の長物はキープ。もう季節柄、着ていると恥ずかしい夏ルックとはしばしの別れ。だが、まだ街中では裸の大将スタイルの人(タンクトップ若しくはランニングシャツでは無いが、半袖、短パンスタイル。ビーチサンダルをつっかけている強者も存在する)をよく見かける。お腹を冷やしてしまっても知らないぞぅ。


不要な衣類をゴミ袋に詰めると45リットルの袋がいっぱいになってしまった。サイズが合わないというやつではなく、服の好みが変わり「もう君とはお別れだ」という三行半のものがおはらい箱になった。古着屋に持っていくという手が無くはないが、持っていっても買い叩かれるか「値段がつきません」と言われるのがオチなので不要な衣類は廃棄することにしている。


昼食の後は駅裏を散策。広面の中古屋でLeeのGジャンが500円と魅惑的なプライスだったが、いかんせんサイズが小さかった。38インチ=Mサイズだが、羽織ってみたがフロントボタンが閉まらない。「もしかしてレディースか?」と自分の不摂生を棚に上げ、後ろ髪引かれる思いで店を後にした。


その後、駅を抜けてなかいちのパン屋でお使い品の甘食を買って帰った。

とまぁ、今日はこんな一日だった。







(19:29)

2017年09月24日

なんとか繋ぎの仕事も決まり、少し肩の荷が降りたような気がしたこの週末。


昨日は気を良くして趣味の市中徘徊に出掛けた。いつもウォーキングに出る時はiPod nanoを大音量で聴きながら歩くので、母が追いかけてきたことに気付きもしなかった。どうやら、携帯電話を持つのを忘れてしまったようで、母はずっと声を掛けながら早足で息を切らせながら来たのだった。


それでなくても先週のこと、「原因不明の動機がする」と母が訴えた。いつもならとっくに布団に入っているような夜の時間だったので、市立病院の救急外来へ乗せていっての受診だった。心臓に負担をかけてしまったようで申し訳なかった。携帯電話を持ってきてくれていればよかったが、ただ忘れたことを知らせに来ただけだったため、家に取って返し携帯電話を持って再出発した。


特に行き先は決めていなかったので、千秋公園へ。エリアなかいちではまた何かのイベントをやっているようで、特設ステージで男性アイドルみたいなのが、大音量でライブパフォーマンスをしていた。「なんか、無理やり人を集めようとしていつもなんかかんかのイベントをしているなぁ。好きな音楽だったらいいけど、男アイドルの曲は薄っぺらいイメージがして好きじゃないな。うるさいだけだ。」


郊外での野外ライブだったら、大音量で好きなだけ盛り上がればいいが、町中の広場でやるには近所迷惑も甚だしい。エリアなかいちも建てたはいいが、商業施設も中途半端で見るような店も無いし、美術館にも「入ってみたい」という感情は湧いてこない。箱物を作るのだったら、来客者のニーズ以上のものを詰め込まないと子供だましもいいところ。


なかいちの喧騒を後にして、保戸野方面へ抜ける。保戸野地区にも寄ってみたいような店屋はない。GEOはレンタル品だけしか置いてないし、秋田市は絶対的な商店数も少ない。「行政は魅力的な市街地計画を立てろよな!」が本音だ。行政をディスってばかりの黒紳士だが、それだけ郷土愛に溢れているのだ。衰退していく街並みを見て、往時の賑やかさを懐かしく思う。名店街やダイエー大町店。マルサン。協働社。小学生の頃は、各エリアに面白いスポットがあった。今はシャッター商店ばかりで、歩いていても面白くない。だから、それだけ良い給料をもらっている役人は住民と秋田の発展の為にクオリティの高い仕事をしなければならない。



そんなことを考えながら、てくてくと歩く。ウォーキングのコツは、車の通行が多い大通りや幹線道路を避け、住宅街の小路を通ることにある。狭い街だから、どこで誰に見られているか分かりゃしない。それに住宅街を抜けた方が車の通行量も少ないし、インスタのネタになりそうな物も結構見つかる。


そうやって歩いていたら、農協ビル近くのHARD OFFに着いた。この店舗の特徴は2階フロアーの家電品は見るに値しないこと。この店舗には数年前から通っているが、掘り出し物があったためしは無い。ジャンク品も本当に壊れていそうなものばかり。だから、1階フロアーで先日より探しているライトアウターを見ることにした。


これからの時季、長袖カットソーが重宝するので最初はそれを探してみたが、特にこれといったものは無し。裏のコーナーに周ってアウター類を探すことにした。


ここの古着も値段設定は少々辛めだ。ブランド品ともなると中古ながら、市販品並みの値段を付けている。あまりバホバホやると埃が舞い、アレルギー性鼻炎の多発性くしゃみを発症してしまうので、気をつけながら見ていく。


「ややっ!」レーダーが反応。MA-1タイプのブルゾンだ。ブランドタグを見ると、



MA-1tag1




AVIREX!噂には聞いていたが実物を見るのは恥ずかしながら初めてだった。ALPHA社のMA-1は持っていたが、こいつもかなり格好いい。う~ん、どうしたものか?仕事が決まったとはいえ、これから何かと物入りだ。MA-1なら既に持っているし。


葛藤すること数十秒。ここで運試しをすることにした。2階に行ってぐるっと回ってくる。そうして、もう一度戻ってきた、まだあったら買うことにしよう。プライスは結構、いい値段だったのでこの短時間で売れてしまうリスクはかなり低いと思われた。


2階を回ってみたが、やはりめぼしい物は無かった。さっきのAVIREXのところに戻ってみると、まだあった。「見れば見るほど別嬪さんやな。儂に買うて欲しくて待っとったんやな。どれどれ、儂が身請けしてやるさかい。ゲヘヘヘェ♡」とニセ関西弁を操る好色商人に豹変した黒紳士。こいつは罠に決っている。ミリタリーアウター好きな黒紳士の前にこんな大好物を出されてしまっては、散財してしまうのは火を見るよりも明らかじゃないか。


後先考えず、結局買っちゃった。だって欲しかったんだもん。じっくり吟味してから買ったが、前のオーナーはそれほど使用頻度が高くなかったようで、新品に近い状態だった。特に綻びも無く、変な匂いもしなかった。
ネイビー色は大好きなのだ。これで秋・冬は暖かく過ごせるぜぇ!



MA-11



そうやってホクホク顔で家路に着いた。あぁ、また無駄遣いしてしまった。いや、いいんだ。欲しいものを我慢するほうが精神衛生上、マズいのだ。と、訳の分からない言い訳をして自分だけ納得する阿呆な黒紳士の土曜日だった。



(18:06)