GUNDAM MEISTERおおきく振りかぶって

2018年02月28日

久しぶりの面接Part2




前職の派遣業務を終了してからはや、ふた月。あれから仕事に関する情報収集もハロワに足繁く通い、行ってはいるが目ぼしい成果はない。


「これ!」と思った求人に何件か申し込んではみたものの、書類が通らず家のポストに応募書類が舞い戻り、ため息をつく日々だ。ある時など、相手は大手の事業所だったが、返却書類の封に簡易なセロテープ止めが使われていた時などは、呆れるのを通り越して軽い侮蔑を感じたものだ。


封書の封にセロテープを使うのは、一般常識として禁止されている。封書に封をする場合は糊付けするのが常識なのだ。ましてや個人情報が記載された履歴書類が入っている封書にセロテープを使うとは、「どうぞ、中身を抜き取って下さい」と言っているようなものだ。相手の法人の健全性を疑う事態だった。


無職の希望の無い日々から抜け出そうと、家から近い福祉事業所を受けてみることにした。自分で使用できる車が無いため、どうしても徒歩圏内の求人を選ばざるをえない状況なのだ。だが、福祉介護の経験を振り返ってみると「辛い・惨め・我慢・変な奴ばっかり」という暗黒の思い出しかない。


選ぶ福祉事業所全部がブラック事業所で、新人をイジメて喜ぶオバヘル、それを諌めようともしない管理者。威張り腐っている看護師。分刻みでスケジュールが組まれ、休む暇も無い現場。自分の思い通りにならないと、新人や利用者に八つ当たりしてくるご立派な介護福祉士。など、今までの就業経験の中でワーストな職場ばかりだった。


ブラックな事業所に嬉々として勤めるほど、M体質ではない自分は身体や精神を壊す前に残酷な福祉介護の世界から足を洗った。


それから3年。PCも中級以上に使えるし、丁寧な接遇、日商簿記3級やFP技能士3級を取ってはみたものの、それを活かせる職場が無い。20代や30代、女性であれば何処かの職場に潜り込めそうだが、これといった輝かしい職歴の無い40代男性にはどこからもお呼びがかからない。


ハロワで「無資格でも歓迎。丁寧に研修します」という求人を見て「家から近いし、書類選考が無くてすぐに面接してもらるから面接の練習がてら応募してみるか」とある事業所の求人票が目に止まった。


ところが、この福祉事業所、いつもハロワに求人を出している。これは危険な匂いだ。すぐに飛びつくのではなく、取り敢えずハロワの相談員に相談してみることにした。


相談員曰く「ここの事業所は募集をしていても、応募する人がいなくて求人を出しているようです。直近に辞めた人もいないようですよ」との事。事前に厚労省の介護施設評価のデータベースもチェックしてみたが、なるほど退職者は少ないようである。だが、この福祉事業所のホームページはデザインも野暮ったく施設の行事を綴るブログもとても稚拙で活気のあるものではなかった。



この事業所の前を何度も通りかかったことがあるが、「暗そう、あまり動きが無い」と取り立てて良い印象ではなかった。センスが無いというか。だが、外から見ただけでは分からないので、覚悟を決めて応募してみることにした。


すると「今日、面接をしたい」という話しになり、午後イチからどうか?ということになった。「速攻で、面接かぁ~」と少しウザったくはあったが、書類は面接時に携行することになっていたので、快諾することにした。ここで、すぐに面接をしたがる事業所はブラック臭が漂っていることを記しておく。


帰宅し、応募書類の仕上げをして約束の時刻が近づいた。この求人の利点はただ一つ。「家から近く、歩いて行ける」のみである。条件だったら他に良い施設が何軒もあったし、特にこの事業所に思い入れもなかったが、徒歩10分以内で行けるのは楽だ。


約束の時刻、5分前に着いた。まだインフルエンザ流行期間なので持参したマスクを着用し、入館する前に着ていったコートを脱ぐ。入館し第一声は「こんにちは!」と努めて明るく挨拶をした。第一印象は大事である。


すると、応募時に対応したであろう中年女性が出迎えた。所謂、管理者という役職の人だろう。折しも昼食が終わった施設はご利用者が居間兼食堂兼機能訓練室とは名ばかりの広間から、居室へ戻る最中だった。そのご利用者は歩行器を使って歩行していたが、見当識が低いのか歩行することに没入しているようで、狭い通路の真ん中をゆっくりと移動していた。


介護職員らしきオバさん達が声掛けをしながら、ご利用者の歩行器移動を見守っていた。事前に間取りもHPでチェックしていたが、「面接場所はどこだろう?」と所在なく玄関ホールに佇んでいると、そのご利用者の先にある居室前の小ホールで面接をするらしい。


そこに案内されながらブラック事業所度チェック。ブラックな施設は掃除や環境整備が行き届かず、「便臭・尿臭」が施設内に漂っているらしい。いかんせん、装着したマスクが邪魔になり匂いを嗅ぐことが出来ない。だが、通路の途中に意味不明のソファが置いてあるのを確認。


決して広くない通路に二人がけソファが置いてあるのはいただけない。これでは手すりを使った歩行機能訓練が出来ないし、人が通る通路にソファを置いてしまっては蹴躓いて転倒してしまう恐れがある。しかも、まだインフルエンザ流行の時季。手洗いをするように指示されるかと思ったが、なにもアナウンスは無かった。「リスク管理が甘いのか?ノロやインフルの罹患者を出してしまったら大変なのに」


どうやらあまりレベルの高くない施設のようだ。案内され、対面机のイスに座って待つように指示されたので、座して待つ。やはり応接室は無く、衆人環視の小ホールで面接を行うようだ。「ちょっと配慮が無いなぁ」とここまでの印象は減点が多い。


管理者らしき女性が名刺を渡してきたので、挨拶をし応募書類を渡す。その女性の携帯が鳴り「もう一人、面接官がいるが少し遅れてくる」との事。


ハロワから申し込みをした際、事前連絡の相手はこの人だったようで、ハロワの相談員が「相手の方は応募があってすごく喜んでいたようですよ」と言っていた。よほど応募者がいなかったらしい。給料が少ない割には仕事がキツく大変な介護職。応募者も条件が良い所、風通しが良い職場を選ぶのだろう。尤も、少しでもこの業界を経験していたら、また舞い戻ろうと思う酔狂な奴は少ないと思うが。それだけ自己犠牲や我慢を強いられる業界なのだ。


応募書類を見ながらマン・ツー・マンの面接が始まった。書類は完璧に仕上げていたので、相手からの質問事項に答えながら進んでいった。この面接に臨むにあたって、一つのテーマを持っていた。それは「ぶっちゃけること」つまり、どれだけ取り繕って美辞麗句を並べたところで化けの皮はすぐに剥がれる。働いてから「こうじゃなかった。あのとききちんと確認していればよかった」と後悔するのは嫌だったので、退職理由を聞かれたら率直に「人間関係です」と答えた。


風通しが良く、働きやすい職場であれば労働者は辞めないのだ。それが立場の弱い者をイジメたり、従業員に犠牲を強いるような変なルールであったり、勘違いをして幅を効かせている馬鹿がいるから人が辞めるのだ。


この女性とは具体的な話しを少しした。「自分は喫煙者ですが、前の施設は敷地内完全禁煙でオーナーは従業員の喫煙を認めてくれませんでした。ここはどうですか?」と聞くと、ここにも喫煙従業員はいるようで、外の非常階段周りで吸っているという。


どうせ働くなら「自分で納得して働きたい」と思って、こちらも不安に思っている事や「変だな」と思っていることを質問した。10分を経過したころ、◯◯部長とやらが到着した。歳はまだ30代前半くらい。挨拶時に相手は名乗ったが、失念してしまった。


部長が応募書類を見て次のような事を言ってきた。


「どこの施設でも短い期間しか働いていない」


「2年は経験していないと駄目だ」


「すぐに辞められては困る。採用されたとして意気込みはあるか?」


正直に期間が短いのは、「パワハラ・モラハラが露骨な職場で何かあっても相談できる人がいなかった。新人イジメも酷かったので労働者の当然の権利として辞めた」と答えた。この業界の悪しき慣習を認めないのかこの人は。いかん、話にならない。


2年の経験~云々も、明らかに求人票と違う。「無資格者でも応募歓迎」と記載されていた。自分は経験者とは言え、ブランクもある。どこの施設も仕事を覚えるには1ヶ月以上は必要だ。2年くらいの介護キャリアが必要とは「なんだ、この青二才は速攻で即戦力になる介護の達人でなければ採用しないのか?」


相手の本性が見えてきた。意気込みを聞かれたが「やってみない事には何とも言えない」良い施設であれば能力を十二分に発揮出来るし、グレーやブラックだったら辞めるまでのこと。「そんな先の事なんて分からないので嘘を言うことは出来ない」と答えた。


この部長とやら。現場は人手不足で困っているらしいのに、青臭い理想論をかざしてくる勘違い野郎のようだ。なるほど、言っていることは立派だ。だが、人間には個性があるように誰しも理想通り生きてはいけない。十人十色の考え方や生き方、行動原理がある。決して褒められた職業経歴の黒紳士ではないが、仕事に関してはいつも手を抜かず一生懸命にやってきた。


福祉介護の理念に受容・共感の精神がある。これは相手のことを理解し、ありのままを受け容れ相手を尊重するということだ。ここまで失敗続きの人生を送っている黒紳士が意を決してトラウマ級の闇歴史がある介護に復帰しようというのに、応募者を否定することに躍起の青二才くん。


この御仁の登場以来、「もうここで働きたい!」という熱は冷めてしまった。上の考え方を押し付けられては堪ったものではない。先の女性が口添えしてくれると思いきや、厳然たるカースト制度があるようで、管理者の女性は押し黙ったままだった。


質問はあるか?と聞かれたが、もうこの事業所の底が見えてしまったので辞去することにした。女性が玄関まで送り出してくれた。


やはり外から見たとおり、ガッカリな事業所だった。少なくても上に立つ者は広い見識を持ち、謙虚で無くてはならない。たいそうご立派な理想論を解いたところで絵に描いた餅であっては現場で実際に働く人間には酷だ。


という訳で、福祉業界復帰は立ち消えになった。理想や理念は高いが、現実は酷い業界であることに変わりはなかった。やはり、この業界に復帰するのはやめておこう。なお、先のセロテープ事件の当該社も◯会◯◯協議会という大手であったことを追記しておく。






gwabomb at 17:14│Comments(0)転職活動 | 活動報告

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