2012新ベストプレープロ野球

2018年05月24日

Money Ball



5月も半ばを過ぎた。前職で、まさかの4日間での退職以来、毎日仕事を探しているがなかなか面接までたどりつけない。秋田はド田舎だから、「仕事がない」「ブラック事業所ばかり」「40も半ばを過ぎると雇ってもらえない」という要因から仕事さがしは難航している。


前述の速攻退職した職場から連絡が来たと思ったら、「先日振り込まれた4日分の給料から社会保険料を控除し忘れたから差額分を返納して欲しい」という言語道断な依頼だった。既に4日分の給料など使い切っているのに。


これにはさすがにカチンときた。控除し忘れは明らかに向こうの不手際である。今更、「返納してよこせ!」などとよく言えたものである。さらには連絡をよこしたのは臨時職員で、当該業務担当者の正規職員が連絡をよこすのが筋だろう。相手は公的機関なのでこちらがごねても事態は進展しないので、「振込用紙を送る」という旨を了承した。まったく、気分が悪い。


こんな塩対応をする馬鹿職場、辞めて正解だった。


嫌な気分を払拭するため、夜にBS7で放送されていた映画「Money Ball」を鑑賞した。


実在するメジャーリーグ球団、オークランド・アスレチックスでGMを勤めるビリー・ビーンというGMのことを描いた作品だった。アスレチックスと言えば、緑地黄色いツバの黒紳士的には超格好いいキャップのチーム。盗塁王リッキー・ヘンダーソンや筋骨隆々なホームランバッター、マーク・マクガイアを擁したチーム。このへんの選手は昔、ファミスタでメジャーチームのMチームに出てきた有名選手だ。


さらにはハロルド作石氏の漫画「ストッパー毒島」の所属チーム、京浜アスレチックスのモデルになった実在球団だ。京浜アスレチックスも本家のように貧乏弱小球団で、破天荒なクローザー投手毒島とクセのあるチームメイト達の軌跡のペナント奪取を描いた黒紳士の大好きなプロ野球漫画だ。


京浜A’s(アスレチックス)は架空のチームだが、漫画には実在のパ・リーグ球団が登場する。球団のマスコットはチックくんと呼ばれ、マスコットなのにファンには無愛想という名物キャラだ。当時はまだ、人気のセ・リーグ。実力のパ・リーグと言われていた時期で、パ・リーグ弱小球団の悲哀が感じられる作品だ。


他にもA’sが与えた影響としては、現行のオリックスバファローズのキャップのロゴマークもオークランド・アスレチックスのA’sを模倣していると思われる。バファローズはB’sマーク。(オリックスファンには申し訳ないが、限りなくパクリに近い)


肝心の映画のあらすじは、


ビリー・ビーンは、かつて超高校級選手としてニューヨーク・メッツからドラフト1巡目指名を受けたスター候補生だった。スカウトの言葉を信じ、名門スタンフォード大学の奨学生の権利を蹴ってまでプロの道を選んだビーンだったが、鳴かず飛ばずの日々を過ごし、さまざまな球団を転々としたのち現役を引退。スカウトに転身し、第二の野球人生を歩み始める。

2001年のディビジョンシリーズで、オークランド・アスレチックスはニューヨーク・ヤンキースに敗れ、オフにはスター選手であるジョニー・デイモン、ジェイソン・ジアンビ、ジェイソン・イズリングハウゼンの3選手のフリーエージェント移籍が確定的となった。この時アスレチックスのGMに就任していたビーンは、2002年シーズンに向けて戦力を整えるべく補強資金を求めるも、スモールマーケットのオークランドを本拠地とし、資金に余裕の無いオーナーの返事はつれない。

ある日、トレード交渉のためにクリーブランド・インディアンスのオフィスを訪れたビーンは、イエール大学卒業のスタッフ、ピーター・ブランドに出会う。ブランドは各種統計から選手を客観的に評価する『セイバーメトリクス』を用いて、他のスカウトとは違う尺度で選手を評価していた。ブランドの理論に興味を抱いたビーンは、その理論をあまり公にできず肩身の狭い思いをしていた彼を自身の補佐として引き抜き、他球団からは評価されていない埋もれた戦力を発掘し、低予算でチームを改革しようと試みる。     Wikipediaより



感想は、


野球好きな自分としては、とても面白かった。何より、事実に基づきあまり脚色をせずに丁寧に作られた作品だった。ちょくちょくAL(アメリカン・リーグ)の地区優勝決定戦に駒を進めていたA’sだったが、その裏ではこんな苦労があったとは、知らなかった。やはり「プロスポーツチームの運営には莫大な資金力が必要なのだな」と感じた。


判官びいきではないが、裕福な金満チームよりも貧乏な弱小チームをつい、応援したくなる。ビーンがチームマネジメントに応用した「セイバーメトリクス」はよく耳にする理論だったが、今ではMLBでも
活用するチームが多い。かの老舗人気球団、ボストン・レッドソックスもセイバーメトリクスを活用し、常勝チームを作り上げた。


日本人選手も積極的に登用。岡島秀樹投手、松坂大輔投手、上原浩治投手や田澤純一投手もデータ活用を重視するレッドソックスの方針で活躍の場が与えられた。他にも打者では出塁率が高いということで見出され、主力打者として活躍したデイビット・オルティーズが記憶に新しいところ。


こうして見ると、隠れた才能を持った選手や一芸に秀でた選手、周りからはあまり評価されない選手の能力を数値化することで、適材適所として活用出来るこのセイバーメトリクスはまさに画期的と言える。しかし、古くからの慣習や既成概念、既得権益にとらわれた人々にとっては、「はいそうですか」と受け入れることが出来ない改革だった。


マネーボールとは「不公平なゲームに勝利する技術」と言う意味があるそうだ。かつて南海ホークスで選手として、ヤクルトスワローズや阪神タイガース、楽天イーグルスの監督として活躍した野村克也氏もデータを活用した。野村氏曰く「弱者の兵法」とかにも通ずるものがある。


人材マネジメントとしてこの理論を求人採用にも応用できないものか?だいたい凝り固まった古い形式の字面だけ多い履歴書を見て、相手に何が伝わる?企業は求人採用に至ってはインターンシップのようなお試し期間を設けて、応募者を検討すればいいのだ。


応募者だって、お試し期間中に応募先の良いところ、悪いところが分かる。求人応募なんて実際に働いてみなければ活躍できるかどうかは分からないのだ。旧態依然(採用担当者による応募者の選り好み、これが大きいと思う)とした採用活動を続けていけば、少子化による労働力人口の減少に歯止めはかからないと思う。


話しがそれてしまった。映画ではマネーボールが浸透するまでA’sは苦戦する。アスレチックスの古株スカウト陣や試合の陣頭指揮をとる監督が懐疑的だったからだ。自身の進退問題にまで追い詰められるビリーだったが、セイバーメトリクス理論は正しかった。徐々に機能し始めたチームは20連勝を遂げる。だが、それでもワールドシリーズ進出は達成出来なかった。


2002年オフ。ビリーのもとに名門レッド・ソックスから連絡が入る。セイバーメトリクスの有用性を感じたボストンは、破格の条件でビリーをGMに迎えようとA’sからヘッドハンティングしようと手を打ってきたのだ。年俸はなんと1,250万ドル!


ビリーの選択が注目されたが、結局ビリーはA’sの残ることにした。ビリー自身がプロ入りの際、契約金に目が眩み大学進学を蹴ってプロ入りした。金を選んだために人生を棒に振ってしまった(野球選手として大成できなかったこと)過ちを繰り返したくないという理由から。


黒紳士だったら、ボストンの破格オファーにほいほいと乗ってしまうところだろう。潤沢な資金を持ち栄光と歴史のある人気球団の誘いを断るなんて、よほどの信念を持っていない限り無理だろう。そこが凡人とビリーの違いか。


ビリーは、A’sがワールドシリーズに勝利し、世界一になってこそマネーボールの達成だと考えているのではないだろうか。ボストンで優勝出来たとしてもビリーにとっては本当の勝利ではないのかもしれない。今季のAL西地区でA’s は現在5位。同じ地区には大谷翔平擁するエンジェルスもある。


いつか本場アメリカでアスレチックスの試合を観戦出来る日が来るといいな。






gwabomb at 08:40│Comments(0)映画 | 転職活動

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