百回中百回のファーストアルバムのレコーディングもクライマックスに近づいてきた

今までのバンド人生で一番時間をかけて録ってる
時間をかけてるからといって上手に録ろうとしてるわけではなく、演奏はいつも通り一発録り
じゃあなんでこんな時間がかかってるのかっていうとそこがよくわからない、なかなかマイペースにやってきた

スタッフで手伝ってくれてるただしがレコーディングスタジオに遊びにきて「音楽ってほんま生き物なんやなー」と言った
最新のラフミックスを聴いててほんませやなあと思った

生物とは何かを残したくなるもので、ほとんどの生物は子孫を残す為だけに生きているのだと思うけれど
人間は知恵や知識や哲学を物語や情報として残す変わった生物だ
ピラミッドとか地上絵とか神話や昔話や宗教も全て何か意味のあることを後世に残したかったんやろ

ウミガメの赤ちゃんはいきなり砂浜で産まれてわけもわからず広大な海に飛び込む、生き残れるやつは少ないとは言うけど何割かは生きていける、それに比べて人間は同じ状況だと絶対全員すぐ死ぬ
完全に自然界の中のごまめ、野生動物なら遺伝子に残ってる情報が人間はオールクリアでスタート

それを補うために神話とか昔話とか宗教とかがあって
悪いことしたらバチが当たりますよとか、毒飲んだら死にますよとか、いつかこの星は爆発してなくなりますよとか、そういう情報を接種しやすい形で残してきたのでしょう


百回中百回のファーストアルバムの話にもどすと

ラフミックスを聴いて「生き物やなー」と思ったのは音源という意味では物理的な遺産にはなるんやろうけど、なんかめちゃくちゃ生っぽいというか、わけわからんけど演奏とかそういう部分じゃないとこにグルーヴが出てるなと思ったりして、確かに生き物の生臭い感じがある

たぶん俺らが作っているものは今も残っている神話や昔話の知恵や教えではなくて哲学や宗教みたいな誰かを救えるものでもなく
裏技のコマンド、トラウマみたいな失恋、立呑屋のホラ話、Xのエロ垢、友達のカミングアウト、地域特有の都市伝説、歩道橋にスプレーで描かれた落書き、みたいないつかきっと消えてしまう忘れたくない生臭い情報の束なのだ

機密情報みたいに扱った裏技のコマンドを覚えている、地元のあだ名がついてるおっさんの事も、バイト先のうさんくさい先輩の事も、友達が好きだったAV女優の事も、なんで覚えてんのかな
遺伝子に残して役に立つことや後世に残して評価されることはないけれど、今から死ぬまで忘れたくない、そういうものが人間には必要なんやと思う

とにかくなんか作るのは楽しい
アルバム発表まであとどのくらいか、夏には出したい
乞う、乞食の乞う、その際はどうか聴いてな

色々書いたけど途中から眠たかったわ!
パーっといこー!

桑原さんがいなくなってしまったことを受け止めきれず、心の整理がつかないまま今日に至る。

毎日を今まで通り普通に過ごす、生活が一変するわけではない。
ただどうしても埋められない穴が心に開いた。
体の表面にはでない虚空が確実にできた。
動揺して引きずって不意に途方に暮れる。

あの柔らかさや優しさを一番に思い出す、その逆にバンドマンらしい男気や健全なのに破天荒だったイメージも印象に残ってる、どっかあぶなっかしいおもしろさがあった、ダメだっつってんのにのんじゃいけない量の酒をのんでたり、おもんないことに「おもんないよなー」って笑ったり。
芸人の趣味も音楽の趣味も素敵だった、好きなものが似ていて嬉かった。

ご家族のこともおもう。

さびしいな、さびしいしかない。

なんだかお守りだとかワンマンだとかライブやブログやでは言ってるけど、未だに正式な発表というか告知してないねんな、てことで近々やろう、フライヤー作らないかんね

おす、まあそれはそれ

りゅうじの話
雷楽のりゅうじが1ヶ月程旅に出ると言い出したのが去年の11月
12月まるまるをつかってタイ、ラオス、ベトナム、カンボジア、インドと5か国をまわってくるとのことだった
「ほんならなんか買ってきてくれ、あっちでしか買われへんような雑貨でもええしなんでもええから」と金を渡した
「別に高いもんやなくてええから、なんか俺がすきそうなん、いっぱいでもええし少なくてもええから、まかせる」そうつけ加えて送り出した
そんで先日、帰ってきた彼から手渡されたのがこれだ
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わお、なんて味のないタッチの絵画、額縁の色も質感もとてもきもちわるい、ガンジー、ガンジーなあ、ええけど
しかもこれ一点のみ、なんでなん、そんな嬉しくなかったわ、仕方ないから貰ったけど
ええやんむこうでしか買われへん石鹸とかさ、あっちではポピュラーやけど日本では売ってないキャラクターのキーホルダーとか、そういうのん何点か買ってきてほしかったんよこっちは
期待して待ってたの、ほしたらみてみいこれ、味のないガンジー、なんやこの味の無さ、ここまで無味になれるんか絵画って
もう一回行ってこいもう一回行って額縁だけでももっとええ色のやつに替えてきてくれ
そのような言葉をわざわざ買ってきてくれたりゅうじに伝えたが彼は「なんでなんすか、ええやないすかこれ」の一点張り
ええけど、描かれてるのがガンジーやからええような気がしてるだけやで、ちゃんと本質を捉えてよ

まあありがとうとは言うけどさ、思てなくても、大人やから

このブログ見て「いやこれめっちゃ価値あるやつやで」ってわかるような人おったら教えて下さい、手のひら返してこの絵のこと持ち上げます

倉庫の縁起が良いコーナーに飾っといた
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風呂屋の色々

風呂屋には体調が良くても悪くても行く
悪い時のこれ治らんやつやなとわかってても一応行く、熱い湯と冷たい水に入って体をびっくりさせて裏になってるのを表にひっくり返すようなイメージ

風呂屋の誘いを江口くんからめちゃもらってるんやけどタイミング合わず3回くらい一緒に行けてない
年明けに江口くんと行った時は珍しく長風呂をしてのぼせた、めちゃお湯が熱かったんよなあの日
江口くん曰くボイラーがめっちゃ燃えてる時間やったとのこと、知らんけど
まあええわそんなこと

ぶらっきーが死んで5年になる、俺の歳もあの時のぶらっきーに追い付く
生きてたら堺で初めての一人暮らしをスタートさせて5年になってたんやな、行きつけの店とか、仲の良い界隈とかできてたんかもな、とか思う、大きなお世話だ
そっちはどうやろか、こっちは元気やで、ピクシーズがまた来日するってよ、幽霊でもいいからたまには顔出せよ、忘れてないよ

とりあえずワンマンの告知せなな、あと細かいこと色々インスタライブとかで決まってきたしそのへんも全部実現させてく、乞うご期待

また書く!

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