いつもgyuのバルセロナ便りを見にいらしてくださってどうもありがとうございます。
明日8月31日から、9月13日まで日本に一時帰国いたしますので、その間はメールもインターネットも見られません。それでバルセロナ便りも夏休みとさせていただきます。
また戻りましたら復帰いたしますので、ご贔屓のほどよろしくお願いいたします。
gyu
「おもしろバルセロナ」のかほすみさんから、トラベルバトンが回ってきました。今までずいぶんいろいろなところに行ったので、思い出しながら書いてみますね。
★今までで一番良かった国内旅行先は?
国内って、日本ですよね?私は海外生活のほうが長いので、国内と言うと、スペイン、って思ってしまう。
日本で一番良かったのは、北海道の天売島。一周しても2時間ぐらいの小さな島です。オロロン鳥の鳴く島として有名ですが、オロロン鳥ばかりでなく、とてもたくさんの種類の鳥がいて、それは見事です。船で鳥のたくさん集まる所を回りました。写真を撮りまくりましたね。もちろん、一人旅です。
★今までで一番良かった海外旅行先は?
今から25年くらい前のカンクンです。当時はあの長い半島に、なんと7つしかホテルがありませんでした。特に海が大好きと言うわけでもなく、そのときはカナヅチだった(ひどい...)私ですが、あの海の色には目を見張りました。 こんな海があるなんて!!そして真っ白な砂! 信じられない思いでした。メキシコにいる間、カンクンには4回ほど行きましたが、そのたび感動でした。
泳げないから、浅いところに立っていたら、お魚が私の赤くペディキュアを塗った足のつめを食べようとするんです! お魚もまるで人間を怖がらないですぐ近くにいました。
カンクンは今ホテルだらけだそうで、もうそれじゃ行きたくないな。
ほかにも印象的だったところはたくさんあります。メキシコのマヤ遺跡めぐりは素晴らしかったし、体臭がむんむんするおんぼろバスに乗ってオアハカの小さな町トナラに行った時、陶芸家のホルへ・ウィルモットの博物館がステキなのに感激。
ヨーロッパでは、初めてベネチアに行ったときは感動しましたね。5回行きましたが、本当にステキなところですね。何度でも行きたいな。フィレンツェも4回行ったけれどまた行きたいほど好き。
ベルリンの町もどんどん新しくなって魅力的ですね。何回行ったかな?8回くらいかな? チューリッヒも20回以上行っているけれどやっぱり今も好きだし、緑の多いミュンヘンも好き。ミュンヘンの市の歴史ミュージアムに行って、燃えているミュンヘンの絵を見て泣いてしまったことも。
ケルンやドレスデンも好きでしたね。バッド・ヴェリッシュホッフエンという小さな町に行ったときは、どこも花があふれるように咲いていてでステキでした。リヨンもとてもすごくステキな町だと思いましたね。リヒテンシュタインも良かったな〜〜。いいところ、一杯あったけれど、住むならやっぱりバルセロナ!!!
★ これから行きたい国内旅行先は?
奈良に行きたいですね。ゆっくり日本の原点らしいところを歩きたい。
★ これから行きたい海外旅行先は?
ギリシャのたくさんの島にある遺跡を回ってみたい! 特にクノッソスは小さなころから神話や画集で憧れていました。
★バトンをわたす人は?
あら困ったなぁ、どなたにお渡ししたらいいのかしら?
私もFRICKAさんにお願いしたいと思うのですが、かほすみさんもだからだめですか?
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27日の土曜日は、私とソプラノのパトリシア、ピアノのルイス、そのほかのメンバーで、教会でコンサートをやりました。
バルビドレラの駅のそばの教会だと聞いていたので、リハーサルの始まる7時のかなり前にバルビドレラのフニクラの駅に降り立ちました。
バルビドレラは山の中の、可愛い家がたくさんあって、ちょっとステキなところです。
かなり早くついたので、あちこち眺めては写真を撮ったりして、教会に行きました。
門は閉まっていて、誰もいません。そのうち雨がザンザン降ってきました。
7時になっても誰も来ないので、門を開けてもらおうと、そこに書いてあった電話番号に電話してみました。その番号は、教会の牧師さんの奥様の番号でした。彼女は言いました。
「今日コンサートやるのはその教会じゃないわよ。まずフニクラに乗って、下まで下りなさい。そしたら電車に乗って、一駅先に入ったところよ」
え〜〜、そうだったの。土砂降りでしたが、ぐずぐずしてはいられません。運良く、フニクラがそこに停まっていました。下まで下りて、次の電車で一駅行くと、さてどっちに下りていいのかわかりません。携帯でパトリシアに電話すると、駅の外で待っているから、と言ってくれ、車で迎えに来てくれました。やれやれ。途中でピアニストのルイスと出会いました。彼、手ぶら。楽譜も何も持ってないんです。
その教会は、なんだ、私たちがこの前コンサートをやったところではありませんか。12世紀のロマネスク教会です。
外から見るととても小さな荒れ果てた教会に見えますが、内部は案外広く、とてもきれい。
若いミゲルというピアニストが来ていました。ルイスと一緒に電子ピアノを弾き始めました。ステキ。
「どんなコンサートになるかわからないのよ。誰が演奏に来るのか、誰が聞きに来るかも」
ずいぶん気楽なコンサートねぇ・・・もちろんプログラムなんてありません。
ソプラノのパトリシアが歌い、私もルイスの伴奏に合わせて、シューマンの3つのロマンスを演奏。何かもうちょっとやらないか?というので、持ち合わせていたフォーレの「シシリアーナ」をやることにしました。こんなこともたった今決めるんですから。
9時になるとぞろぞろ人々が入ってきました。あら、意外とたくさんじゃありませんか。別にポスター貼ったわけでもないのに。夏休み中だからほとんど誰もこないと思ったらそうでもありません。
電子ピアノ2台の演奏はステキでした。楽譜も無くパッと合ってステキな演奏を聞かせるのですから、やっぱりプロ。それに、電子ピアノ一台でオーケストラ演奏が出来るのにはびっくりしました。若いミゲルは、詩を朗読し、静かな曲を何曲か弾きました。
演奏が進み、そこに来たのがピアニストのJ。彼はすごいテクニックを持ったピアニストです。
彼がスペインの作曲家の(名前を忘れました)2曲を弾いたら、もうみんな口をあんぐり。すごい曲です。
一通り我々が演奏し終わるとルイスが、聴衆に、誰でもいいから前に出て歌ってください、といいました。そうしたら一人が前に出て朗々とベートーベンと、もう一人はカタルニァの民謡を歌いました。その後は聴衆の好きな曲を演奏し、皆が歌って、最後はカラオケみたいになりました。11時半を過ぎたので、お開きにしましたが、みんなのって楽しそうでした。気楽なコンサートでした。
帰りの車の中で、ピアニストのJが、
「昨日突然ルイスから電話が来て、今日なんでもいいから弾けっていうんだよ。夏休みで何もやってなかったから、何を弾いたらいいか困っちゃったよ」
そういいながらあんなすごい曲を弾いたんですよ。今度一緒に演奏しよう、シューマンの3つのロマンスを弾いたことがないからやってみたい、というんです。こんなにレベルが違ってもいいんでしょうか?
というわけで、楽しくて気楽なコンサートでした。いつもこんなのだと気楽です。コンサートって、皆で音楽を楽しむことなんですね。これ、原点かもしれませんね。
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一泊で、Oropesa del Marというところへ行って来ました。友人がホテルの招待券があって2人泊まれるから一緒に行きましょう、と誘ってくれたのです。Oropesaというと、山の中の町を連想していたのですが、こちらは海のそばの町です。今、ここで、Marina d'orという、とてつもなく大きなプロジェクトが進行中なのです。
私たちは電車でゆったりした気分でOropesaの駅に着きました。
ローカル線らしい、可愛い駅です。
ホームに、友人の友達、ロサが待っていて迎えてくれました。
彼女の車で、ホテルまで連れて行ってもらいました。
ホテルは5つ★の豪華なホテル。入ってびっくりしました。こんな田舎に5つ★ホテル!でも、このMarina d'orという、Oropesaから車で10分足らずのところに、とてつもなく大きなバケーションの集落が出来つつあるのです。
これはホテルのロビー。天井画が、ミケランジェロのシスティナ礼拝堂の天井画をまねています。
あちこちにモザイクを使っています。
ホテルの中はこんな風に植物があふれるばかり。
部屋の外のテラスからの眺め。海がすぐ近くです。
ここの売り物の、ヨーロッパ一大きなスパ。
大きなドームの下にプールや無数のジャクシーがあります。
眺めもステキ。
そして海岸。
海岸とアパート群の間にはたっぷりと緑地帯が取ってあって、そこの椅子などみんなモザイクです。
お昼は、ロサの別荘のポーチでパエリャをいただきました。バレンシアのパエリャは、魚介類のほかに鶏肉、ウサギの肉、ブタのスペアリブが入っています。
ロサの家にはお父さんと息子もいて、にぎやかです。
カッと暑い日が照り付けても、日陰はとても快適です。
だんだん日も暮れてきて
あまりおなかもすいていなかったけれど、お夕飯はホテルで。これもご招待です。
デラックスな雰囲気のレストラン。バイキングはかなり種類が豊富です。
おなかもすいていない、なんていいながら、前菜だけでもこれだけ取ってしまいました。どれもおいしい!!!
メーンは載せるのやめましょうね。二人ともおなか一杯でした。
ホテルからの夜景もなかなかでした。でも突然停電になって、町中真っ暗になってしまいました。通りから叫び声が聞こえてきましたが、やがてまた電気が点きました。エレベーターに乗っていた人もいたでしょうに、怖かったでしょうね。
翌朝はまたバイキング。とてもいろいろそろっていて美味しかった。
窓から海が見えます。朝日がまぶしい。
友人が用事で出かけている間に、私はスパに行って来ました。
ヨーロッパ一大きいスパ、というだけあって、プールも広いこと。柱がたくさん立っていて、ジャングルの中を泳いでいるようです。滝の下をくぐり、滝打たせで肩のこりをほぐし、そしてそこに、おわんのようなジャクシーがあちこち、いろいろな高さにしてあります。私は一番乗りだったので、一つ一つ全部試してみました。一体何個あったんでしょう。レモンの香りのするのや、泡立ちが優しいのや煮えたぎっているようなのや... 周りには、塩分を濃くした「死海」プールや、グレープフルーツを浮かしたプール、丸い石を敷き詰めてあってその上を歩くのや、いろいろたくさんありました。
それでも一時間もすると飽きてきました。人も一杯入ってきたし、部屋に戻ってジェットバスに浸かり、身支度を整えると、チェックアウトして、用事が終わった友人とお昼を食べに。今日はごく庶民的なレストランで、ここの名物のソーセージ類をいただきました。 友人は食べ過ぎて、すっかりおなかを壊し、ご飯のちょっと入ったスープをすすっていました。
モルシージャという地のソーセージ、ここではロンガニサというんだそうです。今まで食べた中で一番美味しかった。
ここで今どんどん新しいアパートが建てられていて、2年後には飛行場も設置されるそうです。ここにアパートを買っておくのも悪くないかもしれませんね。
また電車に乗って、バルセロナへ〜〜
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ゴシック街はアーチで一杯。昔の建物の入り口は例外なくアーチの扉です。
そんなアーチを見てください。
こちら側から見るととても古いアーチなのに、向こう側から見るとモダンなのです。
15世紀の宮殿の入り口のアーチ
ここはPasaje de Credito, この通りに住む人だけが通れるプラーベーとな通り。でも門が開いていたので、ちょっと入って写真を撮らせてもらいました。
レイアル広場に抜けるとおり。いつも人気が少なく、ちょっと怖い通りです。かつては美しかっただろうアーチの上の出窓。
レイアル広場からランブラスに抜けるとおりにあるアーチとギャラリー。
レイアル広場はすべてアーチです。
中も外もアーチ。
レイアル広場からフェラン通りに抜けるアーチ
フェラン通りの街頭もアーチ !!!
21日、22日はOropesaに一泊旅行に行ってまいります。
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昨日のゴシック街の散策の続きです。
ゴシック街はこんな雰囲気のところがいっぱい。
映画のロケをやっているところは通行止めになっていたので、ぐるり回って反対側にでて、Ampel通りに入りました。しばらく歩くと、こんな感じの人気の無い通りがありました。
今までの私だったら、とにかく人気の無い通りには入らない、が鉄則でした。
でも今日は、入っちゃおう。危ない時間帯じゃないし。
でもこちらから見ると、ちょっとあまりきれいな通りじゃないですね。
2つのギャラリーが頭上にあります。
その下を歩いて上を見ると、
とってもきれいで、まるでペルシャ絨毯みたいでびっくりしました。
2つ目のギャラリーをくぐってでると、明るい広場に出ました。
ギャラリーのある薄汚い通りとは打って変わって、明るい、とてもきれいな町並みになっています。
トンネルを抜けると・・・まさに別世界です。
その広場にはこんなきれいな建物もあります。
その建物の反対側には、
こんな建物があって、とてもきれいに修復されています。
入り口が広く開いています。そうすると、つい、中を見たくなってしまう・・・
とてもきれいです。普通の入り口にしたら、ずいぶん広々しています。まるでミュージアムみたいです。もっと奥に入ると、
ますますミュージアムっぽい。これは何かアートの作品みたいです。
上を見上げると、こんな空間が広がっています。
格調の高い建物ですね。入り口を振り返ると、
きれいでしょう。この入り口の天井も、アートっぽい。
それにしてもアーチが多い街ですね。
明日はアーチばっかりお見せしましょう。
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ゴシック街はバルセロナの真髄ともいえるところです。中世からの古い建物がたくさんあり、地下はローマ遺跡という歴史の古いところですから、いつ散策しても面白いところです。
ゴシック街の歴史などを読んでいたら、今日はここを見なくっちゃ、と思って出かけました。 地下鉄の入り口付近で、向こうから オラ! と手を振って近づいてきた若い男性がいました。そばまで来ると、両方のほっぺにチュッと挨拶をして抱き合ったんだけど、この人誰かしら? 全然思い当たりません。
「どなただったかしら?」 「ミゲルだよ」
彼は私の両手を取ると、”Muy guapa!!"
といいました。目を見ると何だかちょっと変。すこし、触れているようでした。あわてて地下鉄の駅に入りましたが、あ〜びっくりした。
地下鉄3号線のリセウで下りて、まっすぐゴシック地区に向かいました。Call通りには、ドン・キホーテが見学した印刷工場があって、今でも印刷機がおいてある、と書いてあったのですが、残念ながらシャッターが閉まっている。
見上げると、本当にかなり古そうな家です。何か書き込まれた絵タイルが貼ってありました。
夏は閉まっているところが結構あるので残念!でもその斜め向かいに、すごい家がありました。
壁の一部がこんな風に盛り上がっている。これはもしかしたら、古代ローマの水道橋の一部を利用したものかもしれません! 一つの石に、J の字が彫ってあるのが見えました。これは昔の建物に使われていた石を、後世に再利用したものと思われます。そういう字が掘り込まれた石が、カテドラルの周りによく見られます.
よく見ると、その字の彫られた石のところはアーチがあり、古い木がはさまれていますが、その横の窓は、そのアーチとはまったく関係なく付けられています。これは古い建造物を利用してその上に新しい建物を作った証拠です。ま〜いい加減な作り方。でもなんて面白いんでしょう。
さて、Avinyon通りに入ってから私の好きなレストラン、El Gran Cafeの横を左に入ってちょっと行くと左手の奥にある門のある小さな通りは1879年に作られたPasage de Creditoという美しい家並みの通り。バルセロナにはこうしたPasageがあちこちにあります。道の両方の入り口に門があって、住人だけが入れる通りです。
そこの斜め前の政府の建物も立派です。
この建物は、16世紀のPalau Centellesという宮殿で、今はカタルニァ政府の建物です。小宮殿と呼ばれていました。
その横にある門がちょっと面白い。
門の鉄格子に柔らかな曲線を描いているのはタコの紐。
これがタコだなんて、今日初めて気が付いたんですよ。バルセロナって、いつも何か発見があります。
この門は後世に付けられたものでしょうね。
この宮殿は、サン・ミケール広場から見るとこんなに大きいのです。広場からの入り口が無いのは不思議な気がしますが。
広場からAtaulfという細い道に入ると、とても細い道なのに、ドーンと目の前に、
こんなすごい礼拝堂が現れます。非常にきれいに修復されているので新しいもののように見えますが、その歴史は古く、1368年に、それまで寺院だったこの建物を、女王が住むために改築されています。19世紀に大々的に修復され、今なおこうして市民の目を楽しませてくれるのですが、とにかくこの通りは狭い!2mくらいの幅なのです。
Regomirという通りは大変古い通りで、6番地の地下に、一年ほど前、紀元1世紀の遺跡が発見されたのです。おそらくは、バルセロナがまだバルシーノと呼ばれていた時代で、この町が出来上がった中心部に当たるのではとされています。専門家によると、アウグスト神殿(古代ローマ時代に、今のカテドラルの後ろあたりに建てられた神殿)の発見よりも重要なのでは、ということです。ウフフ、詳しいでしょう。私はこういう記事があると、みんなスクラップしておくんですよ。
遺跡の見つかった家は、外から見るとごく普通で、そこの地下に古代ローマの遺跡があるなんて想像もつきません。実は、カタルニァの銀行、La Caixa所有なのだそうです。まだ発掘作業はそんなに進んでいるとは思いませんが、きっと近い将来、一般公開されることでしょう。とても楽しみです。
Regomir通りには、ほかにこんなすごい入り口を持った家もあります。一体どんな人が住んでいるんでしょうね。
さて、San Just広場の前を通ると、また友人のイネスの家の横を通ります。
イネスのこの宮殿はPalau Requesensといって、今は完全に彼女のものとなり、近々、爵位も受け継ぐそうな。何だか別世界のお話です。
ここはバルセロナ市庁舎を横から見たところ。イネスの宮殿からすぐそばです。この市庁舎は、サン・ハイメ広場に面して建っています。
そのあと、以前だったら一人で入るにははばかられるような、まだ入ったことが無い方向に曲がって見ました。そしてもう一度曲がると、
通行止めになっている。あら、どうしたのかしら?
よく見ると、大きなライトがあって、真ん中に、いやに古めかしい服を着た女性が立っている。
ピーンときました。
そう、映画のロケをやっているんです。
そういえば2日ばかり前、新聞で読んだばかりでした。ダスティン・ホフマン主演の「香水(パーフューム)」というタイトルの映画のロケがあることを。舞台は18世紀です。
この通りは全面的に通行止めでしたから、グルッとおお回りして反対側に行って見ました。そちらはかなり人だかりがしていて、古い馬車に、扮装した男性がうずくまっているのが見えました。
ゴシック街の散策はまだまだ続きますが、あまりに長くなったので、一度ここできりますね。続きはまた明日。
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昨日から、グラシア地区のお祭 Fiesta Mayorが始まりました。これはグラシアの各通りにいろいろなデコレーションをしてきそったり、夜になると爆竹や扮装した人たちが練り歩くにぎやかなものですが、年々騒がしくなって、夜も寝られないとか、だんだんお祭が暴力に近いものになることもあるとか聞きました。
それでも私は一度も行ったことが無いので、にぎやかになる夕方から夜は避けて、午前中に行って見ました。
まず、Fontanaの駅で地下鉄を降りて、グラシア地区の奥のほうに入ってゆくと、初めにお目にかかったのはこれ。
な、なにこれは。どぎつい〜〜。
どうも、吸血鬼のイメージのようです。気持ち悪いなぁ。この一杯ぶら下がっているのは内臓だろうか?
こちらは海賊。
この通りに入ってゆくと、
海の中に入ったみたい。周りの発泡スチロールにペンキを吹き付けたのが、氷山のようで涼しげです。
投票するとしたらこの通りがいいな。
かもめがあちこちに飛んでいます。
この通りは何のテーマだかよくわからないんだけど、
まぁご苦労様、なんていいたくなってしまう。
グラシア市場の近くまで下りてきたら、こんなのがありました。
古代エジプトの神殿に入る、というわけです。
なかなかよく出来ているじゃないの。
結構品良くまとめてありました。
こちらの通りは、この一軒だけでやってました。
宇宙へ!というわけね。上の星が、オレンジみたいね。下の星(流星かな?)は干からびたリンゴみたいだし。
夜だとあちこちの屋台のお店が開くのでしょうが、午前中は静かなものでした。
それにしても、グラシアは時々ステキな建物を見かけます。こんな風です。
最近かなりたくさんの建物がきれいに修復されました。
この派手な色に塗った建物は、とてもステキなんですけれど、建物の上にあるものをよく見てください。
なんと、悪魔の顔!
こんな風にあちこちの古いステキな建物の写真を撮っていましたら、横にいたおじさんが、
「あの建物の写真を撮っているのかい?」
と、私が今撮ったばかりの建物を指して言います。うなずくと、その人は、
「わしはあの建物の一番上にピソ(アパート)を持っていて売りに出しているんだ。小さいところだが、興味があるかい」
と聞きます。そりゃ、適当な広さでちょっといいところがあったらいいですよね。
そうしたら、その人は、じゃ、おいで、と私をどんどんアパートの中に連れて行きました。ちょっと困ったけれど、でもまぁ、人の家を見るのって面白いですからね。
入り口は狭く、建物は大体100年くらいのものです。エレベーターが無く、階段を5回まで上がらなければなりません。これは息子でも嫌がるだろうな。
ドアを開けると、奥さんが迎えてくれました。
彼のアパートは、50年ほど前に建物の上に作られたもので、残念ながら、古い建物のように天井が高く、格調の高いつくりではありませんでした。低い天井、光の入らない狭い居間、2畳もないような台所、ダイニングも二畳ほど、周りをガラスで被ったベランダも家事室として使っているようですが、そこも広いとはいえません。狭い狭いトイレとシャワー、寝室はダブルベッドと洋服ダンスで一杯。全体で30平米くらいでしょうか?それに一番上だというのに、どうしてこんなに薄暗いんでしょう。
彼らはここに37年も住んでいたそうです。ここを売って、二人で養老院に入るつもりだといっていました。息子や孫たちの写真を見せてくれ、それぞれ独立して立派にやっている様子でした。さらにおじさんの若いころの写真も、見せてくれました。彼が若かったころは、まるでクラーク・ゲーブルみたいでした!
ピソの高騰の続いているバルセロナでは、こんな小さなアパートでも、かなりの値段で売ることが出来るでしょう。このお値段なら、自分が住むためでなく、学生などに貸すために買う人もきっといるでしょうね。売れるのを待ちわびているようでした。
とても買う気にはなれなかったけれど、電話番号を渡され、お礼を言ってそこをでました。ちょっと複雑な思いでした。
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バルセロナの北、車で30分ほどのところにあるCanet de Marという町に、13世紀に建てられた大きなお城があります。夏にはあちこちの地方の町で音楽フェスティヴァルが催されますが、ここもこの立派なお城のパティオを利用して、クラッシック音楽のフェスティヴァルを始めてから今年で7年目です。
昨夜はスペインきってのフルーティスト、クラウディオ・アリマニーが演奏するので、フルート仲間4人で、先生のモンセの車で出かけました。夜10時開演なので、9時少し前にバルセロナを出ました。連休なので道が込んでいると予想されていたのですが、遅い時間だったので渋滞も無く、すんなりお城まで行きました。
行ってみると、とても大きな立派なお城です。
このお城、Castell de Santa Florentinaの歴史は古く、初めに文書に現れたのは1217年。1910年に、カタルニァ音楽堂の設計で有名なドメネク・イ・ムンタネルによって大改造されました。 ここで、毎年夏、クラッシック音楽フェスティヴァルが開催され、今年で7回目。
このお城には20世紀初頭のカタルニァの芸術家たちのコレクションが展示されているということですから、フェスティヴァルが終わったら是非見学に来たいもの。
毎月第1,3土曜日が見学できる日で、予約が必要です。
さて、この門をくぐって中庭に入ります。
そこには椅子がびっしり並べられ、奥にステージがしつらえてあります。
各座席の上には、プログラムとボールペンと厚紙で出来たうちわが置いてありました。この間夜のミュージアムに行った時も、厚紙で出来たセンスを配ってくれましたっけ。スペイン風ですね。
このパティオの一方には美しいゴシック風ギャラリーがあります。これは1910年に、古い材料を使って付け加えられたものだそうです。
まずはプラハ室内楽団の演奏でモーツアルトのヴァイオリンとヴィオラのためのコンチェルトK。364番。ヴァイオリンとビオラが競うように演奏する、とても楽しいコンチェルトです。初めて聞いたのですが、すっかり気に入ってしまいました。
終わると45分間の休憩。
門を出て、外の庭にしつらえたカフェで飲み物をいただいたりちょっとしたものをつまんだり。 このお城には素晴らしい庭園があり、ライトアップされていてとてもきれいです。
第二部が始まりました。ステージに白いスモーキングに身を包んだクラウディオ・アリマニーと、ジョルディ・ジェンドラの二人のフルーティストが現れました。 クラウディオは背が比較的低く横幅のある、ころっとした体格で、ジョルディはルパン3世を連想させる、すらりと背の高い体格なので、ちょっと面白い対比です。私はこの前ジョルディのマスターコースを受けましたが、今日クラウディオと演奏するとは知りませんでした。
曲目は初めがCimarosaの2本のフルートのためのシンフォニー、続いてDietterの日本のフルートのためのシンフォニーで、いずれも非常なテクニックを要する曲です。
演奏し終わって花束を渡されにっこり微笑む二人。
オーケストラはちょっと、だったけれど、雰囲気がとても素敵でフルートも素晴らしく、とても楽しめました。
終わったあと、楽屋に挨拶に行きました。クラウディオはこれからもあちこちのサマーフェスティヴァルに出演するようです。
ランパルがこのお城で演奏することが決まっていたその年に亡くなったので、クラウディオとジョルディで変わりにここで追悼コンサートをしたそうです。
素敵なお城を後に、一路バルセロナへ。家に着いたのは2時過ぎでした。
スペインの夏の夜は長いです。
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同じような写真でごめんなさい。そんなに素敵な花でもないんですけれど、でも何だか好きなんです。どんどんツルを伸ばして伸びてゆく、とても元気な植物。そして、その実がまた結構大きいんです。手のひら一杯くらいあるんですよ。 茎を折ると、白いミルクのような液が出てきます。
この実を採ってきて、その辺においておくと、ある日、口が開いて、中からタンポポのを大ききくしたような綿毛を持った黒い種がびっしり出てきます。綿毛が膨らむと、風に乗って遠くまで運ばれます。
種から植えてみたら、ちゃんと成長して、今は私の家のベランダにも咲いていますが、なぜか花も実も生らない。残念!
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カ大陸を発見したことをイサベル女王に報告に来たところです。
美術館の建物は1400年から1499年の間に建てられたもの。この裏側の市壁は、紀元300年から399年のものといいますから4世紀です。
ライトアップされてとてもきれいです。
王の広場と、ティネル広間に上る階段です。
普通はここを上から見ることが出来ません。
ガイドつきの説明は、残念ながら古代ローマの町の中を見学するほうでなく、ティネル広間の「ドン・キホーテ」の展示のほうでした。
でもミュージアムの建物自体が古いので、こうして普段入れないところまで入れてくれ、それも照明で浮かび上がって素敵でした。
説明が終わると、建物の一番上まで登りました。一緒に行った友人のイネスの家は、ちょうどこんな風なんですよ。彼女は公爵の名前を継ぐ人なのだそうです。
そこにこんな風に柱の並んだ素敵なテラスがありました。真ん中の写真は、向こうの建物に移った影が面白くて、友人がふざけてポーズしたものです。
すぐ横に、ライトアップされたイサベル女王の鐘楼が見えます。
Degustacion、お試し料理、とう訳ですが、それはまるでたいしたことはありませんでした。
飲み物が、ワインにハーブを混ぜて甘味をつけたもの。器は中世の羊飼いが使った形を模倣したコップが使われました。
おつまみは、クラッカーみたいなもの、オリーブ、ブタの皮を揚げたもの、何かの実をハチミツで包んだアメ、グリンピースの揚げたもの、などでした。これはレストランの「お試し料理」とはかけ離れてるので、ちょっぴり、な〜んだ、っていう感じでした。
ミュージアムから出たのが11時半。何か食べましょう、と入ったレストランがとても素敵でした。たった今見てきたばかりのティネル広間にあるような大きなアーチと、壁も石を積んだ古いもの。
まだミュージアムの続きの建物にいるような気がしました。
この建物は、17世紀のものだそうです。
この2枚の写真は、このレストランのHPから。
だって、こういう場所でカメラを出して撮影ははばかられたからです。
食事もとても美味しく、それでいてそんなに高くなくて、素敵なレストランでした。
Arcano
c/Mercaders 10
tel.:93 310 2179
ここのクロスが、手描きの模様でとても楽しいんです。手触りのいい木綿でした。私たち4人は、代わりばんこにワインをこぼしたりスープをたらしたりしてしまいました。心配してお店の人に聞くと、クリーニングに出しますから大丈夫です、といってくれました。
話が弾んでそこを出たのが夜中の1時半です。イネスの家の中に車を止めてあるのでそちらに帰ろうと道を進んで行きますと、まだ開いているバールがありました。中を覗くと、何だかちょっと面白そうなインテリア。ギターの音がします。
「入ろう、入ろう」
とイネスはどんどん入っていきましたので、私たちも後について入りました。100年くらい全然変わってないだろうと思われる店内の、天井や壁に一杯ギターが貼り付けてあります。そのあたりにも置いてあって、お客さんが誰でもギターを弾いたり歌ったりできるようです。
もう一つ変わっているのは、壁から幾つもシビンがぶら下がっている。見ると、となりのテーブルの上に、飲み物を入れたシビンが。シビンって、「尿瓶」って書くんですよ。ウェ... まー使ったものじゃないと思うんですが。
壁際の席に座って、ワインをいただきました。お店の中には3,4人、ギターを抱えていて、時々歌いながら弾いています。まだ若いマスターのロスアンへレスが、ギターを弾きながら歌い始めると、別のギターを持った人も伴奏を一緒に弾いて、いい雰囲気でした。
El nostre raco、c/Boria 22
tel. 646 94 74 18
それで家に帰ったのは夜中の2時半でした。スペイン人って、夜に強い!
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昔ながらの街並みですが、道路を整備したらとてもきれいになりました。
そしてこのネオゴシックの家は前から知っていたのですが、
玄関の上に素敵なバルコニーが付いているんですが、上を見上げると、バルコニーの下に動物が付いているんです。これには今まで気付きませんでした。
よく見ると、その動物はみんな楽器を弾いているんです。
笛を吹いているサルはちょっと不自然な形だけれど、もう一匹のサルはいやに人間っぽい手でギターを弾き、なぜかこれだけ服を着たかえるが太鼓をたたき、ブタが楽譜を読んでいるんです。まぁ面白い!この家は音楽に関係ある人の家だったんでしょうか。とても立派な戸が付いていますが、いつもぴったり閉まっていて、開いているのは見たことがありません。中はどんな風かしら? とつい想像をたくましくしてしまいます。
この家のこと、実は何日か経って、新聞の切り抜きファイルを整理していたらでてきました。Can Dauzaといって、1897年にEnric Sagnierによって設計されました。彼はバルセロナで30以上もの建物を設計したそうです。
さてその先には、
アーチの付いた素敵なテラスの家がありました。きれいに修復してあります。中はよく見えないけれど、きっと素敵だろうな。
その家の玄関には 1777年の年号が。この帆立貝のマーク、サンチャゴ・デ・コンポステーラの巡礼のマークです。この家の祖先の方がお参りに行ってきたんでしょうね。
サリアの広場に行くと、大きなわっか(?)をつけた像が立っています。
この広場、雰囲気のある建物があります。
昔あった手づくりジャムのお店や、木の古い家具を修復して売っていたお店はなくなってしまいました。
濃いピンクの壁なんて面白い色の選択ですね。でもおかしくない。
上の左のデコ風手すりの家は郵便局です。
近くには楽しいドアがいっぱい。
3枚目の真っ青な壁はレストランです。それにしてもすごい色〜〜
きれいな家を見つけて写真を撮っていると、
たまたま、その家の人がドアの鍵を開けて入るところでした。私があちこち写真をとっているのを見て、
「写真がお好き?」と聞きます。
「ええ、20年も住んでいるのに、いつも素敵なところを見つけるものだから」
「この地区は素敵な家が一杯あるでしょう。この一つ下の通りを左に曲がって、また右に曲がるときれいな家があるわよ。それから、この一つ上の通りを左に曲がって、まっすぐ行って、右に行って左に行ってまっすぐ行って左に行った角にも素敵な家があるわよ」
ああん、そんなに覚えきれない! それでお礼を言って、とりあえず下の通りに行きました。
その通りの突き当りにはひっそりと教会が建っていました。
ここは以前から知っているところですが、修復して一層きれいになっていました。
こんな窓も見つけました。
フジの葉っぱで覆われた家がありました。近くまで行ってよく見たら、ドアの横に看板がかかっていました。
"Pintura decorativa" つまり、家の壁や天井に素敵なテンペラ画を描いてくれるアトリエだったのです。
サリア地区は、そういった芸術家たちも多く住んでいます。いつかまたそのお話をしましょう。
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ツタはいつも元気が良くて大好きです。つい写真を撮りたくなる。
門柱の上に、ツバメがいます。今まで気付きませんでした。オレネタとは、カタラン語で、ツバメの意味なのです。
公演の入り口にあるこの塔のある家、温かみがあってとても好きです。
それにしても広大な敷地です。
ね。いい雰囲気でしょう。
この塔の上に風見鶏が取り付けてあるんですが、形がちょっと変わってる。普通はニワトリが一匹なんですが、ここは親鳥と小鳥もいます。
楽しくなってしまいます。
この洞穴みたいなところはガレージの入り口でしょう。
母屋もよく手入れがされていて、お花があふれるように咲いています。中も素敵なんだろうな、と想像をたくましくしてしまいます。
さて、お目当てのざくろ。
ありました! まだ緑の。
少しピンクがかったのもありました。何枝か採ってきていけてみました。
実が重いので、小さな剣山ではコロンと倒れてしまいます。それでも何とか立ってくれました。
夏らしいでしょう?まあ、あんまり涼しげでもないですが。
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チュールの上に、しっかりと刺繍され、ところどころに色の抑えたビーズが添えられています。ビーズの色が微妙で,ピーズとビーズの間には、マルカジットと呼ばれる、光沢のある石のビーズが使われています。房にも使われ、派手なのにとてもシックです。
そのほかには、この黒いアップリケ。
衿の周りにつけるだけで、パーティにもOK。これは豪華すぎるけれど、ジャケットの下のセーターなどに使うと効果的。
この黒い石は黒曜石を使ったビーズ。これだけびっしり付いていると結構重さがあります。
これは少し小さいので、普段の服に付けても平気。
色合いがシックでしょう。
こちらもビーズ刺繍。とても精巧できれいなものです。
これを服に縫いとめるだけ。
こちらはビーズなし、刺繍だけのアップリケです。
いろいろな形があります。Tシャツやセーターに、気軽に付けられます。
縫い付けるのが面倒なときは、安全ピンをいくつか使って裏から留めてしまいます。
服に自分だけの味付けをしたいとき便利なものです。だから、基本の服はシンプルがいいですね。
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これは芸術学校。音楽も美術も両方あるみたいで、時々外までピアノの音が聞こえてきます。
この建物は1883年Tiberi Sabaterによって設計された、バルセロナ初の商工会議所でした。入り口にある2つの像は、産業と商業を代表しているといわれ、これを彫った彫刻家はJoan Roig i Rossend Navas.
立派な建物ですが、かなり幅が狭い用に思うのですが?スペースの加減でしょうけれど...
昔アンティックの洋服を売っていたお店は今はモダンなモードのお店になっていました。角の本屋さんのビルは全部壊されて、今度は何が建つのやら。。。
突然友人が、
「友達のイネスがこの近くに住んでいるから、行けるかどうか聞いてみるわね」
電話の向こうで、快く受けてくれるのが聞こえました。彼女の家はゴシック街のど真ん中にある宮殿なのです。これはPalacio Requesensと呼ばれる建物。
この家の前のSan Just広場には、Iglesia de San Just i Pastorという、1363年に建てられたとても立派な教会があり、
広場の水飲み場は、以前も紹介したけれど、1367年にJoan Fivallerに作られ、
こんな人の顔が付いた楽しいもの。
緑に塗った大きな入り口の横に付いた呼び出しリンを押すと、くぐり戸が開けられました。
その中は、車が5台は停まれる広いスペース、石の階段が上に続いています。このあたりの宮殿はみんなこんな造りになっています。
2階の玄関を入ると、大きな紋章が壁に掛けられ、その横の小部屋の机の上には大輪のオールドローズのバラがこんもりと生けられています。すご〜〜い。
私たちはそこの持ち主のイネス、親戚のカルメン、友達のパブロに挨拶し、パティオに通されました。パティオといっても2階にあるのです。明るくて、風が吹きぬけ気持ちのよいスペースです。
壁には美しいレリーフが...
広々したパティオでビールをいただきました。
一体どのくらい古い建物なんでしょう?
聞いてみると
「わからないわ。だって、上から上から改築しているからね」
少なくとも、最後のこの状態になったのは200年くらいは前みたい。
後で調べてみたら、12世紀にLluis de Requesensの命で建てられたのが初めらしい。
パティオの家具はごく普通の藤のものでしたが、奥のサロンはとても素敵だそうです。結婚式の披露宴などのために貸しているとか。
今回は初めてだったので、お家の中を見せて、とずうずうしくお願いするわけには行きませんでした。それでせめてパティオだけの写真を撮らせてもらいました。
パティオの壁にも紋章が付いています。
持ち主のイネスは昔から大地主の家系だったそうで、ここの宮殿のほかにも、カタルニァの田舎のほうに一つ大きなお城を、さらに普段住んでいるセビリァにもお城を持っているのです。
生まれたのはバルセロナのここの家だったそうですが、結婚してセビリァに行ったのですが、最近離婚したとか。 そんな貴族の人とも思えない気さくさで、Gパンにバレリーナシューズを履いて、全然気取りのない人でした。
ここでちょっとしたハプニング。
トイレを借りて入ったのですが、ドアがよく閉まらなかったので、開いては困ると、錠を掛けたのです。手を洗って出ようとすると、その錠が元に戻らない!あせりました。古いもので、カチャカチャやっていると手が痛くなりました。ドアノブを引っ張ったら、ドアノブがスポンと取れてしまいました!
音が聞こえたのでしょう、カルメンが、ドアの外で
「開かないの?ちょっと待っててね」
と言うのが聞こえました。すぐ、彼女が別の入り口から入ってきました。このバスルーム、2つ入り口があったのです。良かった〜。それでドアを開けてやっと出ることが出来ました。イネスが、
「私はいつもトイレのドアを開けっ放しではいるのよ」
と言いました。私も家ではそうやってますが、人のお宅でそうは出来ませんよねぇ。古い家は素敵だけれど、いろいろちょっとした不便があるんでしょうね。 それにしても、バスルームに行くときに通り抜けたお部屋には壁の一面にクローゼットがあって、少し開いていましたが、素敵なロングのドレスがたくさんかかっていたので、内心「わぁ〜〜」と思いました。
そこで夜11時近くまでおしゃべりしたあと、皆でちょっとどこかのテラスで何か飲んで涼みましょう、と出かけることになりました。
イネスのいえのすぐうしろには、古代ローマの城壁があるのです。
この写真の下のほうがローマ時代のもの、上のほうは14,5世紀のものになります。みんな下にあったものを利用するのですね。
夜11時といっても、通りは結構な人出です。素敵なテラスはみんな一杯でした。お店もまだあいているところがあり、道にアクセサリーやスカーフを並べて売っている人たちもたくさんいます。
外にパラソルを出してテラスにしたバールやレストランはみんな一杯。とうとう港まで行きました。ヨットハーバーのある岸壁につないだ船がバールになっているところがあり、そこに決めました。そこはとても素敵で、すぐ横にたくさんのヨットがつながれていて、向こうには大きな船も見えます。残念ながらカメラが壊れてしまい、写真は撮れませんでしたけれど、海風に吹かれてビールとおつまみをいただくのはとても気分のいいものでした。
ほんの少し、というので30分くらいかな、と思っていたら、話が弾んで、結局そこを出たのは夜中の1時半。バールはまだ一杯で、まだ待っている人がいました。
帰り道、夜中のゴシック街はちょっと怖いくらいでしたが、5人でしたので心強かった。イネスの近所には、まだたくさんの宮殿があって、入り口がかなり傷んでいるので、まるで住人がいないみたいですが、上のほうはとてもきれいだと言うことでした。
イネスは、今度、お家の中を見せてあげましょうね、と約束してくれ、私たちは帰路につきました。
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近くに行くと、こんな風にびっしりツタで覆われています。
見事〜。
建物の周りを回ってみました。
どこもびっしり...
素敵だけれど...
虫なんか入ってこないかしら?
とっても涼しそうで、いいですね。
お隣の家もずいぶん立派でしたよ。
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こんな人たちが迎えてくれます。
門を入ると、そこは美しい回廊になっています。
ここの回廊の柱の上部には、よく見られる彫刻がありません。
組み合わさったアーチが美しい。
チャペルの中はひっそりとしています。
信者でなくとも、教会に入ると、体がきゅっと引き締まるような気がします。
神の存在が感じられるような。
外に出ると、また雨。
これはすぐ横にある郵便局。変わった建物です。
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バルセロナの朝食は、エンサイマダかクロワッサンにコーヒーですが、せっかく旅行に来たのですから違ったことをしましょう。それでマドリッド風にチューロとチョコレートを頼みました。サンタンデールって、とてもマドリッド風です。
どろりとしたチョコレート、ココアとはまるで違う飲み物です。それに、チューロは普通縦に筋が入っているのですが、これはツルンとチューブ型で、ホットケーキを揚げたみたい。かなりのカロリーだぞ、これは。
さて、そのあとは、雨の中を町中目くらめっぽう歩き回りました。
雨で全身ぐっしょりになりながら、それでもひたすら歩きました。
お昼はまたあのタベルナに行って、メニューを食べました。 昨日のメニューとはまた違って、別の美味しさ。ワインも一本丸ごと付いてきて。 デザートまで含めて9ユーロ。 チーズもどれも美味しく、帰りがけにチーズ屋さんを探して塊を2つ買いました。
短い旅行だったけれど、とても楽しかった。旅行って、やっぱり一人がいいみたい。
書ききれなかったカテドラルのことはまた次に書きます。
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こういうホテルはどこに行ってもあんまり変わらないものですね。
窓をあけると、海が目の前です!
おおきな客船も見えました。
ヨットハーバーのあたりはきれいな建物が一杯です。
このあたりはバルセロナよりきれいね〜〜
港の前の通りはとてもおしゃれでした。
よく手入れの行き届いた感じ。
こんな階段を登ってゆくと
可愛い色に塗られた教会がありました。
古い建物をきれいに修復してあるのはとても素敵ですが、ちょっと裏のほうに入ると、かなり痛みの激しい建物が目立ちました。
色が優しいですね
北のほうは曇っていることが多いから、優しい色にするのかしら?
オぺラを上演するフェスティヴァル・ホールは超モダンな、醜悪なビル開演は9時。7時に出演者たちがやってきました。友人のアライサに挨拶して、さて私は夕食を食べなくちゃ。
大通りに面して、ちょっとおしゃれなレストランがいくつかありましたが、そういうところには入りたくありません。地元の人がいつも行くようなところを探しました。
なんとなく、ここ! と思って入りました。
私のイメージにかなりぴったり。
石垣のような壁。かなり古そう。 インテリアも気に入りました。
バルセロナよりかなり涼しいので、一皿目は煮込みを頼みましたら、
おなべごとでてきました。インゲンまめやキャベツ、チョリソ、ベーコン、いろんなお野菜が入ってとても美味しい。たっぷり、お代わりして頂きました。 こんな家庭料理風のものが食べたかったんです。
メーンは羊をいただきましたが、やわらかくてこれも美味。デザートはチョコレートムース。 ワインも美味しい!おなか一杯です。これで10ユーロくらいでした。
ホテルに帰ってから、ドレスに着替えて、めったに履かない、ちょっとヒールの高い靴を履いて、ゆっくり会場まで歩いて行きました。雨が降りそう。
会場はこんな感じのステージ。ここでは写真は禁止です。撮った後でアナウンスしていました。お〜、申し訳ない。この一枚だけです。 許して。
オペラはワーグナーの「ラインの黄金」。
実は私は去年、このプロダクションを、オーストリアのエール(チロル)で見ています。チロルサマーフェスティヴァルの演目でした。エールのオペラハウスは、山の中にぽつんとあるんです。
本当のオペラハウスではありませんから、下にオケボックスがあるわけではないので、オーケストラはステージの奥にいて、手前に薄い幕が下りていますが、観客からは見えるのです。だから、ちょっとコンサート形式のような感じがします。
今回は同じ歌手で、もちろん同じグスタフ・クーンの指揮です。演出は大したものではありませんが、歌手たちが全員、とても良かった!
今まで見た「ラインの黄金」の演出の中で、とても気に入ったのは、ハリー・クプファーのものでした。それから、チューリッヒで上演された、ボブ・ウィルソンも不思議な雰囲気でとても気に入っていました。エールのはちゃんとしたオペラハウスではないので、簡単なものですが、よく考えてはありました。
私の好みからすると、ヴォータンの声はとても素敵でしたし、アルベリヒは悪役にしてはかっこよすぎるし、実にいい声でした。巨人のファゾルも低い貫禄のある声で気に入っていました。 ローゲ役のアライサは、アライサのローゲ、と言われるほど、独特のローゲ像を作り出しました。 従来なら、道化役のようにされていた役ですが、それを、ヴォータンに知恵を貸し、いさめ、影ですべてを取り仕切っている、とても重要な役にしています。エルダを呼ぶのもローゲです。
休憩なしに一挙に終わりまで。充実したオペラです。私はリングの中で特にこのオペラが好きです。神話なのに、いやに人間臭い。
ヴォータンは神々のトップで、貫禄たっぷりなわりには時に子供っぽさをだし、女性にはすぐよろめき、欲をむき出し、ラインの乙女が盗られた黄金を取り戻す助けを求めていても、自分のことが精一杯で、とても人助けの余裕などありません。それでも最後に出来上がったお城(他人の金で城を巨人に建てさせておいて)に入場するときは、慌てふためいてローゲに助けを求めていたのもけろりとわすれ、妻のフリッカにもったいぶった言葉を吐いてみせる。
妻のフリッカも、普通の奥さんみたいに旦那に小言を言うし、黄金の話を聞くと、アクセサリーにいいわね、なんて女の浅はかさを出す。この辺り、実に人間的でとってもおかしい。
フリッカの妹のフライアは、巨人がさらいに来る、ときゃぁきゃぁと耳障りな声で騒ぎまくる。美人と言えども彼女は結構ケチで、ローゲには若さを保つ実を上げようとしない、あまり優しいところのない女神。彼女の美しさのとりこになってしまった巨人のファゾルは、このオペラで唯一、自分の感情・愛情を表わす人物だが、最後は弟に殺されてしまう哀れな男。 こうしてみていると、オトコって馬鹿だな〜なんて思ってしまうのだけれど。
歌い終わって満足げなアライサの楽屋に挨拶に行きました。ちょっと太って、顔が一そう丸くなったみたいだけれど、それでも外見がほとんど変わりませんでした。
外は小雨が降っていました。オペラ歌手たちの会話は面白い。ドイツ語とイタリア語とスペイン語がめちゃくちゃ飛び交ってました。楽しい夕べでした。
続きはまた次のブログでお話しますね。
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バルセロナに来る人たちは、帰省なのか、バカンスで来る人たち。 シルエットを見ているだけで、その人たちがどんな気分なのか、またちょっと性格まで見えてくるようで面白く思ったことでした。
次のブログで、サンタンデールのことをお話しましょう。
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