収益向上に貢献する物流コスト改善のコツ

会社の収益を圧迫しかねない物流コスト。会社の中で目に見えづらい物流コストを可視化し、今日からでも改善できるポイントをやさしく解説します。一緒に物流改善に取り組み、物流改善のプロとして収益向上に貢献しましょう。

2008年11月

挨拶を大切にする会社

昨日、ある樹脂成形の製品を製造する会社を訪問しました。

駅からタクシーで入口に到着すると、そこで工場長とスタッフの方のお出迎えを受けました。また、建物の中に入ると、事務所の皆さん全員が立ち上がり「いらっしゃいませ」と明るい声でご挨拶をされました。

私もそのたびに深々と頭を下げ、大きな声でご挨拶させていただきました。

これは工場に入ってからも続きました。行きかう作業者の皆さんと個々にご挨拶です。お互いとても気持ちの良いものだと感じました。

さてここまで徹底している会社のこと、案の定工場内はピカピカで、5Sが完璧に実施されていました。

ご存じのとおり、5Sの5番目のSは「躾」です。整理・整頓までできている会社は多くありますが、躾までよくできているところはそれほど多くありません。

5Sを徹底できる会社は品質不良を出すことは稀だと思います。今まで私がお話ししてきた、「決められたことを守れないために不良を発生させてしまう」ことは、この「躾」の部分でかなりの部分、防止することが可能です。

決められたことをやる、その基本的なことを守らせることも、その会社の管理監督者の責任でもあります。

この会社では製品の出荷トラックの時刻管理を重点的に取り組んでいました。トラックポートの前に管理ボードを掲げ、その日の到着時刻と出発時刻の計画、それに対する実績を記入しています。

トラック時刻の「見える化」を行い、輸送会社の意識づけを実施していました。これも「決められたことを守る」ようにするための仕掛けですね。

このようなコツコツとした、小さな取組の積み重ねが作業者や取引先の意識を向上させ、結果的に品質の維持向上につながるのだと思います。

大変勉強になった一日でした。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

現場作業を管理できていますか

先日とある工場を訪問しました。目的は出荷品質改善です。

この工場は今年度に入って3回出荷ミスを発生させています。ユーザーのご担当にも入っていただき、出荷品質改善のための取組状況を確認しました。

工場の担当者は出荷ミスの対策書を出席者に配布し、今後ミスを防げる旨力説しました。会議の後、全員で現場に出向き、実際に改善ができているかを確認しました。

私  「先ほど対策書に書かれていた、標準作業書を見せていただけますか?」
担当者「標準作業書は事務所で一括管理しているため、現場にはありません。」
私  「では作業観察記録を見せていただきますか?」
担当者「事務所にあるので取ってきます。」
私  「ところで標準作業書や作業観察記録が現場に無いとしたら、作業者はどのように作業のポイントを理解するのですか?」
担当者「・・・・・」

スタッフが実施する対策の典型だと思います。ミスを発生させないための標準作業書を作成し、作業観察をしても、それらはすべて事務所で眠っている・・・。

ユーザーの手前、見せ掛けの対策は実施するものの、その対策の真意は作業者には伝わらない・・・。

残念ながら、この工場では今後もミスを繰り返すものと予想できます。現場はミスを発生させても一時的に教育を受けるだけでその深刻さが理解できていないのです。それは管理監督者が現場の意識を向上させるための手を打っていないのが原因です。

現場に作業のポイントが掲示されていなければ、作業者は作業上の大切な点を理解できません。現場を管理できるしくみがなければ品質をキープすることはできません。
事務所で対策書を作ってもそれが机上の空論になっていないでしょうか。現場を管理するツールが事務所で眠っていることはないでしょうか。

今一度「三現主義」の精神を思い出していただきたいものです。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

すぐやることの大切さ

「改善とはすぐやることである」ということを以前ご紹介したことがあります。大きな改善だろうが、小さな改善だろうが、すぐに行動に移し改善効果を上げないと意味がないということで「すぐやること」だと定義づけています。

このところ、顧客に対する商品の出荷でミスを発生させていたあるメーカーさんにお邪魔し、出荷ミスをなくすための改善をお手伝いしてきました。

実は数か月にわたり、一緒に改善してきたのですが、先日同じミスを発生させてしまいました。原因は標準作業通りやるべきところを手を抜いてしまったことによるものでした。しかもその作業を実施したのが、その職場のリーダーだったという、ショッキングな話でした。

私はこの会社に対し、改めてやるべきことを列挙し、それをすぐに実施することを提案しました。

今まではその会社の忙しさや工数の不足を考慮し、自主的に改善を進めることを主眼に置いてきましたが、それだとどうしても自分への甘さが出てしまい、今回のような過ちを繰り返すことにつながってしまいます。

このままでいくと、取引停止にもなりかねません。すぐに改善することが求められます。

改善は会議室の中ではできません。現場で現物を見ながら、現実的に進めることが必要です。要は「3現主義」に基づいた改善です。
現場に改善すべき項目を張り出し、日程と担当者を割りつけて、短期間で完了するという方法で進めて行くことにしました。

私の今までの経験から、今目の前にある、すぐに解決できる問題を「明日解決する」ということは、「やらない」に近いものだと感じています。今解決することが本当の改善なのです。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

在庫管理の4原則(2)

それでは2つ目の原則、「在庫の数量がわかる」についてです。

決められた場所に置かれた部品について、今いくつあるのかが瞬時にわかる状態にあることが「在庫の数量がわかる」の定義です。

10個入りの箱が9箱あるから数量は10×9で90個ある、ということがわかれば良いでしょう。そのためには何個入りの箱なのか、箱はいくつあるのかが一目で見てわかるようになっていることがポイントです。

会社によっては現在の数量を表示しているところもあります。入庫、出庫するたびに表示を書き直しているのです。確かに、管理プレートを製品棚に設置し、入庫数、出庫数、在庫数を表示するのは「見える化」の観点からはとても良い方法だと思います。

次に3つ目の「アクションの緊急度がわかる」についてです。

これは在庫の状態から、生産や発注のアクションがとれるようになっていることです。在庫が一定の水準まで減ったら発注するといった「管理ポイント(発注点)」を表示している会社を良く見かけますが、まさにこれがアクションの緊急度が判断できる工夫だと思います。最低でも最大在庫量と最低在庫量の表示をつけ、その基準をもとに発注(生産)したり、発注(生産)を止めたりといったアクションにつなげたいものです。

最後に「先入れ先出しができる」についてです。

在庫は古いものから順番に使っていくことは言うまでもありませんが、モノの置き方によってはそのために手間がかかることがあります。コンビニの飲料棚のように後ろから投入し、手前から取り出すようになっていれば問題ありません。したがって、置き方を設計する時にこの「先入れ先出し」の思想を織り込むことが重要です。

以上4つの在庫の管理についての原則を社内に浸透させ日々の管理をやっていきましょう。在庫は存在するだけで管理やコストが発生します。くれぐれも適正な在庫(財庫)管理に徹し、余分な在庫(罪庫)は持たないように注意していきましょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

在庫管理の4原則

4原則シリーズの第2弾が「在庫管理の4原則」です。物流管理を行うにあたり、基本中の基本となりますので、しばらくお付き合い下さい。

物流現場では、在庫管理という企業経営上非常に重要な責務を担っています。その在庫の管理にも一定の原則があります。これができているか否かで経営上の数字に影響を与えかねないとも言えるのではないでしょうか。

では早速内容についてお話を進めさせていただきます。

まず、「在庫管理の4原則」とは以下の4つを指します。
在庫の所在がわかる
在庫の数量がわかる
アクションの緊急度がわかる
先入れ先出しができる

では個々について内容を補足していきます。
まず、「在庫の所在がわかる」についてですが、これはまさに何がどこに置かれているかが瞬時にわかることを言います。当たり前のことですよね。ではこれができていると自信を持っていえるでしょうか。

物流では「ロケーション管理」という言葉を良く使います。いわゆる番地管理であり、何がどこに置かれているかをきちんと把握し管理していくことです。このために、ロケーションマップを現場に掲示するとか、パソコンの中に情報を入れ、すぐに呼び出せるような管理を実施していきます。また、置場には置いてあるモノの表示をつけます。いわゆる家でいうところの表札ですね。

私はいろいろな会社を訪問する機会が多いのですが、意外とこんな基本的な管理ができていない会社があることに驚いています。
結果的に、モノを探し回る時間がロスとして発生していることが問題になります。置場管理をまず実施していくことで、余分なムダを省きたいものですね。

次回に続きます。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

動作経済の4原則(2)

今回はまず2つ目の原則、「動作を同時に行う」についてご紹介します。

例えば料理をすることについて考えてみましょう。スープを作る時に鍋を火にかけます。その時に右手ではかき混ぜる、左手では調味料を入れるという動作があったとするとこれはまさに「動作を同時に行う」典型ですね。

「動作を同時に行う」とはすなわち両手を同時に動かし、付加価値を与える作業をすることです。
皆さんがパソコンを操作する時も両手でキーボード操作を行っていませんか?普段の生活の中でこういった工夫は自然と身についているのではないでしょうか。

次は3つ目の原則、「動作の距離を短くする」についてです。

これは作業を行う際に、必要なものを手元に置くことでモノを取る時に、余分な歩行を発生させないことです。
先ほどの料理の例でいけば、右手を伸ばせばお玉が取れ、左手を伸ばせば調味料が取れるようにモノの置場を定めることがポイントです。
原則として手を伸ばせば取れる範囲にレイアウトすることです。これも普段の生活の中で無意識のうちにやっていることでしょう。

最後の原則、「動作を楽にする」についてです。

さて今までの3つの原則で作業はかなりやりやすくなったことと思います。それでも作業中に「かがむ」「振り向く」「背伸びをする」ようなことが残っている可能性があります。皆さんが何かをやる時に「やりづらい」と感じるところが改善ポイントです。かがんで重い荷物を持ち上げる作業を物流ではよく見かけます。これを改善することが一つの例として挙げられるでしょう。

これら4つの原則に基づき、作業手順を定めることで効率が向上するとともに、体にかかる負荷も軽減されます。ぜひこれらの原則を頭に入れて作業を設計していきましょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

動作経済の4原則

皆さんは動作経済の4原則という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。どんな業種であれ、作業を行うにあたり普遍的に当てはまるのがこの原則です。要は作業を行う過程で余分な動作を排除し作業を効率的に行うための原則ととらえることができるでしょう。

今回はこの原則についてご紹介したいと思います。
この4原則とは以下の4つを指します。
動作の数を減らす
動作を同時に行う
動作の距離を短くする
動作を楽にする

ではこれらについて、解説していきたいと思います。
まずは「動作の数を減らす」から。何か作業をするにあたり、その作業を構成する動作の数を減らすことです。具体的に考えて見ましょう。
例えば「ペンを取り、文字を書く」という作業では、動作には「ペンを取り」、「文字を書く」という2つがあります。さて普段皆さんがこの作業を行う時に、この2つの動作だけで済んでいますでしょうか。

ペンにキャップがついていた場合、その「キャップを外す」という動作があります。ペンがテーブルに置かれている場合、その置き方によっては「持ち替え」という動作があるかもしれません。

ホテルのカウンターのように、カウンター上のやや右側にペンたてがあり、そこから取って用紙に書くだけの動作が理想ですね。

普段の生活の中で邪魔なモノをどかす、必要なモノを探すといったことも動作ですね。本来の目的を達成するために最少の動作で済むように工夫することがこの「動作の数を減らす」ということです。

次回以降に続きます。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

4M変更管理はできていますか(2)

前回に4つのMが変更になった時は間違いを発生する可能性が高まると言ったお話をさせていただきました。

従って、それを前提とした管理を行っていく必要があるでしょう。

4Mが変更になる場合は、あらかじめ管理部署から現場に対して変更連絡票を発行し、きちんと文書にて伝える必要があります。その文書には変更内容、変更時期、注意点等をわかりやすく記入します。
それを受け取った現場は、日程に間に合うように変更準備を進めます。

また、変更後には必ず初物検査を行います。今まで工程内検査だけで品質保証をしていた場合でも、いったん出荷前に現物を止め、検査を実施することが重要です。

作業形態が変更になる場合は、「作業観察」を行い新しい作業手順が遵守されているかをチェックします。また、同時に作業者に重要ポイントは何かをヒアリングし、理解度をチェックします。もし不足があれば追加教育を実施しましょう。

これらの変更は場合によっては社外にも通知する必要があるかもしれません。ものによっては委託会社の業務自体が変更になることもあるでしょう。
例えば客先の納入場所が変更になる場合もあります。その場合、委託輸送会社に変更業務をきちっと行ってもらわなければなりません。

客先の企業ロゴの変更に伴い、包装資材が変更になる場合があります。この時に旧資材の管理をしっかりできていないと、間違えて旧資材で発送してしまうことがあるかもしれません。このように、新旧が混在するような変更時には神経を使う必要がありますね。

万一誤発送してしまった場合、誤品の回収や、新品の発送と言った余分なコストが発生してしまいます。特に4つのMの変更については社内で基準を作成し、管理をしっかりとやっていくよう、心がけましょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

4M変更管理はできていますか

物流コストを削減する過程で、余分な物流に気づくことがあります。その典型が異常を発生させた場合の緊急輸送であったり、追加輸送であったりします。
倉庫内作業も同様です。顧客に間違った商品を発送してしまった場合に、正確な商品を出庫し、仕分けし、梱包して発送するといった2度手間が発生します。

更に致命的なのが、誤発送をしてしまったことによる信用失墜や取引停止といった取り返しのつかない事態を発生させてしまうことです。

これらのコストを発生させないためにも、日々の「品質管理」は特に入念に取り組む必要があると思います。

さて表題の「4M」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。ここで言う4Mとは、以下に示す4つのMで始まる単語のことです。
・ Man(人)
・ Machine(設備)
・ Material(材料)
・ Method(方法)

この4つをきっちりと管理することで、品質不良を未然に防ぐことが可能となります。
特にこれらに何かしらの変更があった時が「品質不良」が発生しやすいポイントになります。

例えば「人」の場合。ベテラン作業者が急病で倒れてしまい、急遽別の部署から人を異動させた場合を想定してみて下さい。標準作業がきちんと設定されていても、習熟に時間がかかるといった問題があるかもしれません。その間の品質保証はどうするのか?

例えば「方法」の場合。箱単位のピッキングから商品1個単位のバラでのピッキングに変更になった場合、間違いは格段に多くなる可能性があります。商品の識別は誰が見てもわかるようになっているでしょうか。

このように、4つのMが変更になった場合は「間違い」の可能性が高まります。
次回にさらに話を続けたいと思います。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

請負契約は万全ですか(2)

前回、請負業務に対する指揮命令は発注者側からはできないという話をしました。フォークリフト作業の場合、次のようなケースも考えられます。

一連の構内運搬作業を発注者側の社員と受注者側の社員が混在し、お互い連携を取りながら実施するケースです。

この場合、同じ仕事をある時は発注者側が、ある時は受注者側が行ったりします。いい意味でお互いを支えあいながら三遊間のゴロを拾っているというパターンです。

この場合も、どちらかが全体をまとめる必要があり、多くの場合その責を発注者側が負っています。これも実態が派遣にあたり、典型的な偽装請負とされてしまいます。

こういうケースも考えられます。
発注者側から受注者側へ社員を出向させ、その社員が監督者となって指揮命令するケースです。実はこれも「偽装出向」とみなされ違法となります。その理由は、発注者側の意向を直接受注者に伝えると受け取れるため、実質的に発注者が指揮していると同じであると判断されるからです。

だんだんと難しくなってきましたね。これだとかなりの制約があるようにも受け取れます。

もう一つ例を挙げましょう。それは「形式だけ責任者タイプ」と呼ばれるパターンです。
このケースでは請負業者に責任者がいて、その人から各労働者に対して指示がなされています。ところが、その責任者に対して注文者から指揮命令がなされていると問題になります。その指揮命令を責任者が労働者に伝えることになり、実質的に発注者から指示していると受け取れるからです。

さていくつか事例を示してきましたが、皆さんの会社では問題はありませんでしょうか。かなりの制約のようにも受け取れますから、念のためチェックしておくとよいかもしれません。

尚、これらに違反した場合、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」という重い刑罰が科せられる場合がありますので、注意が必要です。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ
メルマガも合わせてどうぞ
物流人財育成
効果的な物流セミナーはココがお薦め!!
常に最新情報をチェックしましょう!!


国際物流総合研究所
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Profile

Kein

さまざまな業種が集まっています
にほんブログ村 企業ブログへ
コンサルタントをお探しなら・・・
経営を学べます
人気ブログランキング【ブログの殿堂】
ぜひお読みください!
Archives
QRコード
QRコード
書籍探しなら・・・
  • ライブドアブログ