収益向上に貢献する物流コスト改善のコツ

会社の収益を圧迫しかねない物流コスト。会社の中で目に見えづらい物流コストを可視化し、今日からでも改善できるポイントをやさしく解説します。一緒に物流改善に取り組み、物流改善のプロとして収益向上に貢献しましょう。

2008年12月

輸出物流コストを低減する(3)

今回は、輸出物流のうち最もコストのかかる海上輸送と輸出先の物流について考えてみましょう。

まず海上輸送についてですが、輸出物流量が多い会社の場合は船会社との直接交渉をお勧めします。船会社としても当然一定の物流量を安定的に確保できる顧客を獲得したいわけです。毎月一定の発注をしてくれる会社にはスペシャルプライスを提供することもありえます。

ただしあくまでも「定期的の発注」がポイントなので、特定の時期に荷物が偏る場合はこの恩恵を蒙ることは難しいかもしれません。

もし自社で船会社と交渉できるだけの荷物がない場合には、例えば国内物流作業や輸送とセットで海上輸送までを面倒を見てくれる物流会社を探します。この時に、ある程度の規模の会社を選んだほうが良いのではないかと思います。

その理由は、その物流会社が船会社と交渉をするわけですが、規模が大きければ一定の物流量をベースに有利な価格を入手することが可能になるからです。

次に輸出先(現地)で発生する物流についてです。
船が現地の港に着くと、貨物を陸揚げし、通関手続きの後指定場所までコンテナの牽引作業(ドレージ)が発生します。

これらの作業をどの物流会社に委託するかが問題となります。
まず一つ目の選択肢として、国内の物流作業を委託した物流業者に現地作業も併せてやってもらうパターンが考えられます。この場合起点から終点まですべて窓口が一本化でき、言語の心配も不要といったメリットがあります。

二つ目は現地側の作業は現地業者に委託するパターンが考えられます。皆さんの会社に現地事務所がある場合、そちらの方で取引業者を探すことが可能ですよね。現地で安く、クオリティの高い会社を探すことは可能だと思います。ただし、日々のオペレーション上、やりにくさが発生しないようにすることが必要になると思います。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

輸出物流コストを低減する(2)

輸出物流に関わるコスト分析をしてみると、思いのほか国内物流よりも高コストになっていることに気づくことがあります。それは単に輸送距離が長いという理由だけではなく、類似作業について国内物流と比べるとそれよりも高コストだということです。

もしそのような事象に出くわした場合、その物流作業をどこでどのように実施しているかを調べてみましょう。今回はまず国内で実施している物流作業を見てみましょう。

一般的に同じ作業を実施しても内陸部で行う倉庫作業は港湾地区で行われる場合よりも安価な傾向にあります。また、港湾地区で実施する作業には港湾料率が適用されるため、どの業者に委託しても似通ったプライスが提示されます。

日本の港湾は国際的に見て競争力が低いということはご存知のことと思います。これにはいろいろな要因があると思いますが、その一つがコストではないかと思います。

このように考えてみると、輸出物流を検討する場合には、その作業を実施する「場所」が重要だと言えると思います。

そこで、輸出物流のコストを安く抑えるためには、内陸部に物流拠点を設け、そこで輸出向け梱包作業を行うとともに、同時にコンテナ詰め作業をすることがポイントになると思います。

その場所から港までコンテナを牽引していく作業、即ちドレージが必要です。倉庫作業コストとこのドレージコストを合算し、トータルでメリットの出る地点で輸出物流作業を行うように設計しましょう。

当然のことながら、物流業者の選定に当たっては複数業者を候補に上げた上での入札を実施することが必要です。
それぞれの作業ごとにプライスを提示してもらいますが、そのプライスの根拠をきちんと説明できる業者を選ぶことは言うまでもありません。
根拠の説明ができず、「この価格が一般的です」とか、「他社に提示した価格よりはお安くなっています」という説明の仕方をする物流業者には注意が必要だと思います。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

輸出物流コストを低減する

皆さんの会社の中に輸出業務を行っているところは多いものと思います。この輸出物流に関するコスト、きちんと把握し管理されていますでしょうか。

輸出物流に関するコストは大体以下の内容があると思われます。
・ 製品の購入時の輸送に関するコスト
・ 製品の輸出向け梱包に関するコスト
・ 梱包後の製品をコンテナに詰めるコスト
・ コンテナを港に輸送するコスト
・ 船積みコスト
・ 通関コスト
・ 海上輸送に関するコスト
・ 現地での通関コスト
・ 現地での陸上輸送コスト

まずは、これらのコストがそれぞれどれくらいかかっているのかを把握する必要があります。
例えば「製品の輸出向け梱包に関するコスト」には資材費や作業費、場所代等が含まれますが、それぞれについて分解して現状把握することで問題点を探ります。

作業費は通常、作業時間×人件費レシオになるはずです。「梱包後の製品をコンテナに詰めるコスト」も考え方は同様です。

このように見ていったときに、意外とコストが高いことに気づくことがあります。国内物流で類似業務と比較してみましょう。大体同じようなコスト構造になっていますでしょうか。それとも、やや割高になっているでしょうか。

輸出関連費用は結構大きな割合になっていることがしばしばあります。一つの要因は遠距離を海上輸送しなければならないからですが、コスト構造を詳しく見てみると、それ以外の要因にも気づくはずです。

まずはコスト構造をきちんと把握することから始めてみましょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

3現主義と5ゲン主義

今回は「3現主義と5ゲン主義」というテーマでお話させていただきたいと思います。

皆さんは3現主義という言葉をお聞きになったことがあるのではないかと思います。3現主義の定義は以下のとおりです。

・ 現場
・ 現実
・ 現物

要は物事を判断する際には実際に現場に出かけて行って、現物を目の前にすることで、現実的な解を求めようということを意味する言葉なのです。

よく机上だけの判断だとか、現実離れした空論だとか言われるものは、往々にしてこの「3現主義」に基づかずに検討された結果であるものと思われます。

製造会社では入社するとまずこの「3現主義」を教え込まれます。私も新入社員のころは、毎日工場の現場を飛び回り、実際に工場で発生していることを把握してきました。

物流でもこの「3現主義」は重要で、何か不具合があった場合にはまず現場確認することが真因把握のための第一歩だと考えています。

さて、では「5ゲン主義」とは何でしょうか。これは京三電機の元社長、古畑有三氏が長年の生産効率化の中から生み出した言葉で、3現主義に次の2つを加えたものです。
・ 原理
・ 原則

古畑氏は著書の中でトラックの大きさは運ぶ量によって決定すべき、と書かれていました。ここでトラックは常に満載で走ることが「原理原則」であるということなのです。
常に原理原則を念頭において発想せよ、ということになるかと思います。一方で、固定観念にとらわれてもよい発想は生まれませんから、注意が必要でしょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

運搬方法について考える(2)

運搬についてとても大切な要素があります。それは「情報」です。
どういったタイミングで運搬するのか、それを運搬作業者に伝達することで効率的な運搬ができるようにすることを考えましょう。

物流作業には入出庫作業やピッキング作業があります。それらの作業はその仕事が発生したときに作業を実施しますので、大きなロスが発生しづらいと考えています。つまり、仕事がないときには別の仕事をやることで、手待ち時間を少なくできるからです。

一方で、常時運搬作業を行っている場合、広い倉庫の中を走り回り、地点間を移動するロスや、手待ちのロスが発生しやすいのではないかと思います。

そこで、運搬作業はできるだけ計画的に行うことでロスを防げるのではないかと考えています。

その方法のひとつが情報の改善であり、一例として時刻表運搬があると思います。この時刻表運搬は、工程ごとに運搬作業者が立ち寄る時刻をあらかじめ定めておくことです。工程側は、指定時刻までに製品を出庫して移動できるよう準備しておく必要があります。

また、入庫製品も同様に保管エリアに時刻表を設置し、指定時刻に運搬作業者が製品を届けることになります。

できれば運搬作業者は複数工程を巡回し、それぞれの工程に立ち寄りながら製品の引渡し、受け取りを実施していくとよいでしょう。まさに計画運搬の実現です。

よく倉庫内で運搬作業者を呼び出す方法がとられている場合があります。これも一つの方法だと思いますが、この場合、工程の都合で運搬作業者が動き回らなければならないことになり、結果的に非効率になりがちです。

まずは情報を改善し、計画的に運搬する方法を考えてみましょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

運搬方法について考える

前回は保管方法について考えてみました。今回は保管されたモノを移動する方法について考えてみたいと思います。

まず倉庫の中での運搬を検討してみましょう。

一般的に使われているのがフォークリフトです。入荷された貨物を決められた場所まで運搬するのに大変便利な機器がフォークリフトです。

ただし、効率を考えると必ずしもフォークリフトがふさわしいかどうかは疑問です。そもそもフォークリフトは荷役機器です。長距離を運搬するための機器ではないのです。

場合によっては倉庫面積がかなり広い場合があります。その広い倉庫内をフォークリフトがスピードを出して100m以上走行するのは効率面でも、安全面でもあまりよいとは思えません。

このような場合には、牽引車を使い台車を複数連結して運搬する方法を考えるべきでしょう。その台車が複数のロケーションを巡回し、製品を指定場所に格納して行くのです。

これは出荷側でも同様のことが言えます。必要な製品をいくつかのロケーションに立ち寄りそれらを集荷していきます。最終的に出荷場まで運搬することになります。

この検討過程では次の項目を考えていく必要があります。
・ 運搬機器(牽引車かフォークリフトか)
・ 運搬ルート
・ 運搬量
・ 走行速度
・ 運搬タイミング
・ 運搬情報

次回で続きについてお話させていただきたいと思います。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

保管方法について考える

今回はモノを保管する場合の方法について整理してみたいと思います。

保管場所
モノを保管する場合、どこに置くのがふさわしいのかを考えてみます。例えば地域の問題があります。そのモノが売れる地域に倉庫を設置し、そこからお客様の要望にあわせ、できるだけ短納期で届けるためには地域ごとに倉庫を設けることが「売り逃し」を無くすために有効かもしれません。
一方で、生産地から決められたリードタイムで運ぶことが可能であれば、生産地に倉庫を設けてそこから定期的に運べばよいと思います。
また、さらに生産工場の敷地内に置き場を設けたほうがよいのか、敷地外に設けたほうがよいのかも検討する必要があるでしょう。

置き方
次に置き方を考えてみます。置き方はその製品の品質や流動性を考慮して決める必要があります。
置き方には平置き、ラック置き、自動倉庫置き等、いろいろなパターンがあります。毎日出荷があるような動きが早いものは平置き、種類が多く少量のモノはラック置き、動きが比較的ゆっくりで多種類のモノは自動倉庫といったように、製品特性に合わせて決める必要があります。
ただし、自動倉庫は投資を要し、一度設置すると簡単には撤去することが困難ですから、設置に当たっては慎重な判断が必要でしょう。

通路・荷捌きエリア
倉庫にはモノの置き場だけではなく、通路や荷捌きエリアが必要となります。これらをどのように設置していったらよいでしょうか。倉庫作業でフォークリフトを運搬具として使用する場合、フォークリフトの回転半径分の通路幅を要します。
これは約4m程度となり、大きなスペースロスとなります。極力通路を減らしたり、回転半径が小さくて済むリーチフォークを活用するなどして無駄なスペースを生まない工夫をしましょう。
荷捌きエリアは製品を梱包したり、出荷準備を行ったりするスペースです。通常製品を並べて作業しますので、一度にどれくらいの作業を行うのかを決定し、製品や資材置き場、作業スペース等を計算して求めるとよいでしょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

作業者がしみじみとくるには

先週の記事で、ある会社が出荷異常を発生させ、その会社を訪問したところ出荷担当者が大変恐縮されていたということを紹介しました。

その会社では特に意図があってその作業者を私たちに会わせたのではないと思いますが、実はこういったことが今後の異常発生防止に役立つのでは、と考えています。

今までも物流品質向上のためには「しくみの確立」と「意識の向上」が必要であるとお話してきました。また、この2つの内「意識の向上」がなかなか難しいことであることもお話してきたとおりです。

実は別の会社の工場で出荷異常の撲滅のために何が必要か聞いたことがあります。その時にその工場の責任者Aさんが次のようなことを言っていました。
「出荷異常を発生させると、顧客に対して謝罪の訪問をするのはいつも工場責任者である」
「対策書の作成も責任者が行っている」
「出荷異常が発生した際に社内展開するが、その時作業者はしみじみとくるものの、喉もとを過ぎればその深刻さを忘れてしまう」
「そこで、今後はルールを守らずに異常を発生させた場合、その作業者に対策書を作成させる、顧客訪問時にも同行させる」

これには賛否両論があると思います。作業者に標準作業を守らせるのも管理監督者の責任ですから、顧客との接点に立つのは工場責任者であるべきだと。

私も原則異常時対応は工場責任者が実施すべきだと思います。一方で、Aさんのアイデアを否定する気はありません。一人一人が工場の代表者である、という考え方もあると思います。工場の経営に影響するようなミスを撲滅するためにも、こういったショック療法もありかと思います。

Aさんはこうも言っていました。「自分が顧客に怒られている姿をビデオに撮って作業者全員に見せてあげたい」と。
何だか、いたずらをした子供の前で親が相手に対して頭を下げる姿を連想してしまいました。これで子供は「やってはならないこと」を強烈にインプットされるのでしょう。大人も同じかもしれません。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

荷姿設定基準について(2)

「体に服を合わせる」か、「服に体を合わせる」かという表現を聞いたことはありますでしょうか。これは荷姿を設定する時によく使われる言葉です。

入れ数を先に決めて、それにふさわしい容器を選択する方法が「体に服を合わせる」ということになり、容器を先に決めてその容器に入る数量を入れ数とする方法が「服に体を合わせる」ということです。

「入れ数」は販売する製品であれば、販売する単位、例えば1個単位での販売であれば1個が入れ数となります。ただし、小売店への卸単位は1ダース単位ということになると、それが一時荷姿、1個単位が二次荷姿ということになります。

生産するモノであれば、生産条件によって基準を定める必要があります。例えば一箱の入れ数は一日の生産数量の4分の1とする、とかいった具合です。この場合、在庫がキーポイントになります。生産はJIT生産が基本の場合、原則工程間在庫は1個が理想です。そうは言っても、工程が離れている、前後工程の生産スピードが異なるという理由で在庫が発生してしまうことがあります。

この在庫量または在庫金額がミニマムとなるように入れ数基準を定める必要があります。これら生産条件と在庫条件から入り数基準を決め、守らせていくことが大切です。

「容器」は入り数に見合った大きさのものを選択します。同じ大きさの製品を入れるにしても、10個入れる場合と50個入れる場合とでは使う容器は当然異なってきます。

また、客先又は次工程との間を行き来する通い箱(リターナブル)とするのか、一回限りのワンウエイとするのかの基準も定める必要があります。その判断基準となるのは、環境のニーズと容器の管理水準でしょう。空になった容器をタイムリーに返却できるかどうかがポイントです。

容器もあまりバリエーションを増やしすぎると管理が複雑になります。容器どうしが積み重なるかどうか、折り畳み可能かどうかといった点を考慮し、体系化しておくことが望ましいでしょう。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ

荷姿設定基準について

荷姿(パッケージング)は物流の根幹ともいえる最重要機能だと思います。従って、荷姿を定める際の基準をきっちりと定めておく必要があります。

そもそも荷姿は何のために必要となるのでしょうか。荷姿はモノを動かす必要性から発生していると考えるのが自然だと思います。

生産工場であれば、当工程から次工程にモノを運搬する時に容器が必要となりますね。また、モノの品質を保持するために容器や入れ方、並べ方のルールが必要になります。

まず荷姿を設定する際に考慮すべき項目について整理してみましょう。
容器
入れ数
大きく分けて、最初にこの2つについて考えていく必要があります。

特に入れ数について優先的に決める必要があるのではないでしょうか。その理由は、お客様あるいは次工程が必要とする数を届ける必要があるからです。先に容器を決めてしまうと、その容器に可能な限り入れることが一般的となり、不必要なモノまで後工程に押し付けてしまうことになるからです。

また、荷姿を考える時はその荷姿の「用途」について使い分けが必要となります。上記の例はお客様または次工程にモノを渡すための荷姿についてです。これが輸送を主眼に考えた場合は〕憧錣鰺ダ菘に決めることもあると思います。

特に海外への発送のように長距離を輸送するための荷姿は、海上輸送用コンテナの輪切りで決めた容器モジュールを基準とし、そのモジュールに入る数を「入れ数」として決めることで輸送費を削減することが可能となります。

では客先に届けるモノであって、長距離輸送も必要となる場合の荷姿はどうしたら良いでしょうか。このようなケースでは、客先に近い場所で「荷姿転換」を行うことが考えられます。

次回に続きます。

応援のクリックをお願いします!
人気ブログランキングへ
メルマガも合わせてどうぞ
物流人財育成
効果的な物流セミナーはココがお薦め!!
常に最新情報をチェックしましょう!!


国際物流総合研究所
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Profile

Kein

さまざまな業種が集まっています
にほんブログ村 企業ブログへ
コンサルタントをお探しなら・・・
経営を学べます
人気ブログランキング【ブログの殿堂】
ぜひお読みください!
Archives
QRコード
QRコード
書籍探しなら・・・
  • ライブドアブログ