収益向上に貢献する物流コスト改善のコツ

会社の収益を圧迫しかねない物流コスト。会社の中で目に見えづらい物流コストを可視化し、今日からでも改善できるポイントをやさしく解説します。一緒に物流改善に取り組み、物流改善のプロとして収益向上に貢献しましょう。

2012年09月

今一度物流改善を考える(3)

物流拠点を複数持つということは、極力顧客の近くに物流センターを構えオーダーに対して超短納期でものを届けることを意味します。

超短納期とは国内であれば全国一律翌日配送あるいは当日配送ということになるでしょう。通信販売ではこの納期が競争力そのものであると評価されると思います。

物流改善として「顧客へのサービス向上」を狙うとすれば、物流拠点を増やして納期を短縮するという方向性になるでしょう。

しかし一方で在庫が分散されるため、在庫量が相対的に増えることにつながります。その結果として在庫管理業務が発生することや在庫の横持ち、即ちいったんA拠点に入れた在庫を売れ行きの好調なB拠点へと移動させるというムダが発生します。

物流拠点を持てば配送コストは下がるかもしれませんが、物流拠点までの輸送コストは増えることにつながります。こういったコストトレードオフも発生することになります。

拠点が複数に分かれれば分かれるほど、人員を多く配置する必要性も出てきます。

そこでこの「顧客へのサービス向上」を図る方策が配送センターの増設かどうか、その妥当性は十分に検討する必要がありそうです。

「顧客へのサービス向上」は最優先課題であることは間違いありません。しかし、そのための方策が的を外したものであるならば効果は半減されてしまうでしょう。

この逆のパターンにも注意が必要です。つまり在庫管理コストや輸送コストを削減するために「顧客へのサービス」を犠牲にしてしまうパターンです。

しかし「顧客へのサービス」を犠牲にした物流はありえないと考えた方がよさそうです。今まで納期が1日だったものを2日にして物流コストを下げるということは消費者からはまったく受け入れられないと思われます。

以上のように物流改善を行うにあたってトレードオフが発生することを考慮した上で、実際にどのレベルを狙ったらよいのかを考えながら進めるべきだといえるでしょう。


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今一度物流改善を考える(2)

物流コストを削減する、こういった課題はどこの会社でも持っていることでしょう。そのために今までもさまざまなコスト削減の手法をご紹介してきました。

一方でどの改善活動でもありえる話ですが、物流コスト以外との「トレードオフ」の存在です。これは真剣に考えなければならない重要なことなのです。

典型的な例が「輸送費を下げる」ことと「在庫が増える」ことというトレードオフです。たしかにまとめて運べば安くなるのは事実です。しかし、までまとめて運ぶと在庫が増えます。しかもその在庫がすぐに必要でないものであれば、その在庫に対する管理も発生します。

会社の事情であらゆるコストを削減せよ、という号令がかかることがあります。こういったときには常日頃からのアイデアがあればそれを短期間で実現し、コスト削減につなげる大きなチャンスだといえるでしょう。

しかし、アイデアがないと「なりふりかまわないコスト削減」が行われます。目の前にあるコストをとにかく減らすといったある意味無茶な取り組みが行われがちです。

これが行われるとトレードオフどころか会社全体にひずみを起こしてしまう可能性があります。コスト削減をやらなければならないことは避けて通れません。したがいまして十分に考えた上であらゆるトレードオフも考慮し物流改善を行うことが重要です。

物流改善にかかわるトレードオフには「物流拠点数と在庫コスト」の関係もあります。物流の使命はお客様のオーダーに対していかに短納期でかつ低コストで提供するかだと思います。

通信販売を考えてみると、翌日配送は当たり前、配送料無料も一般的になってきました。この傾向はいずれ「当然の要件」となることが予想されます。

さて「物流拠点数と在庫コスト」の関係はこの使命を達成するための条件として検討されるものです。一般的に物流拠点数が増えると顧客に対する納入リードタイムは短縮する一方で在庫が増える傾向にあります。

このバランスをどうとっていくかについて私たちは考えていかなければならないのです。これにつきましては次回に続けたいと思います。


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今一度物流改善を考える

今までいろいろな局面から物流改善についてお話をしてきました。「改善とはすぐやること」の思想に基づけば、今目の前にある課題について時間をかけることなく解消することが物流改善の本質であると考えられます。

一方で仕事の方向性を変更するなど比較的大きな改善を要することがあります。このようなケースでは、進むべき方向を間違えると改善効果が目減りするだけではなく、最悪状況が悪化することさえ考えられます。

こういった状況を避けるためにも、常日頃からどのような物流を目指していくのか、「ありたい姿」を描いておくことが求められます。

輸送効率を改善するためには「車両回転率向上」、「積載効率向上」、「荷姿充填率向上」などが考えられます。

輸送を改善するときにこの視点だけを優先し、そのために「先行生産」を行ったとしたらどうでしょうか。「ものづくり」は必要なときに必要なものを必要なだけつくることが基本です。

「先行生産」を行ってトラック積載率を向上し、輸送改善につなげるということは本末転倒な話です。

では思想を変えて、生産は出荷トラックに同期させるという生産方法をとったとしたらどうでしょうか。複数の工程がトラックの出荷時刻から生産リードタイムだけ前倒しして生産しようということであれば、トラック積載率向上にも、生産ラインの統制向上にもつながることになります。

このようにひとつ物流改善を考えるときにも、単に「物流工程」だけを見た行為は全体マイナスにつながり、一方で全体の流れの改善を行おうという視点を持てば非常に効果のある改善をすることができるのです。

これがサプライチェーンの改善なのです。物流だけの効率化を図ろうとするとどこかにひずみ(前例では先行生産)が発生する可能性があります。これを物流コストの低減という見かけ上の理屈で押し通してはなりません。サプライチェーン全体の効率化を考えることが私たちの使命なのです。

次回に続きます。


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海外物流支援で注意すべきこと(15)

海外で倉庫や工場を立ち上げるということは、ゼロからスタートするということです。以前日本のコピーは必ずしも良いわけではないことをお話しました。

日本でやっていないからと言って、日本の水準を上回る指導を行うことが行き過ぎだとは言えません。むしろ新鮮な気持ちで基本に則った物流を構築するべきでしょう。

新興国では最初は大変かもしれませんが、基本が身に付けばぐんぐんと伸びていきます。それだけ貪欲だと言えると思います。

現地人もできるだけ多くのノウハウを学びとろうという気持ちを持っています。ですからこれに対してはしっかりと応えてあげることが物流支援者の責務だということになります。

海外支援に行くと、現地の協力会社の指導をすることも出てきます。この会社を指導すれば実力もつき、他社から引き合いが来ることが考えられます。

これについてどう考えるでしょうか?

■競合他社の協力会社になって欲しくない
■どんどん成長して他社からも声がかかるようになって欲しい

この2つの考え方があります。この場合、ぜひ後者の考え方でいって欲しいと思います。新興国の協力会社を育てることも日本の会社の使命である、こういった心がけが望ましいでしょう。

物流技術スタッフは技術を身につければ他社に転職してしまうかもしれません。しかしある意味それは致し方の無いことと割り切らざるをえません。

それが日本文化と異なるところなのです。むしろ自社の魅力を上げて、自社にとどまれば良いことがあるという風土にしていくべきでしょう。

現地支援だけにとどまらず、日本で実習をさせることも人材育成には効果的です。こういったことも考慮に入れつつ人材育成プログラムを構築していきましょう。


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海外物流支援で注意すべきこと(14)

物流現場には必ずと言っていいほどフォークリフトがあります。このフォークリフトについて5Sの観点から指導していく方法について考えていきましょう。

まずフォークリフトは毎日使用開始前に始業点検を行うようにルールを決めます。日本と法令が異なる海外では必ずしも日本と同じ法定点検義務があるとは限りません。

しかし、フォークリフトを安全に使っていくためには始業点検が欠かせないものであることを教えていきましょう。

5Sの観点からフォークリフトは常にきれいであることを指導します。荷役や走行はとにかく丁寧に行わせます。

会社のフォークリフトは自分のものだと思わせて使用させると良いかもしれません。乱暴に扱えば傷がつくことがあります。しかし自分のものだと思えば傷はつけたくありませんよね。

仮に傷がついてしまったとしたら、その日の内にペイントして補修させます。これは傷をつけた本人にやらせるのです。

フォークリフトを丁寧に扱わないと、床にタイヤ跡がつくことがあります。このタイヤ跡もその日の内に消させます。もちろん、フォークリフト作業員にそれを担わせるのです。

フォークリフトの置場も白線を引いて明確にします。複数台ある場合にはそれぞれの置場を決めることです。

一日の作業が終わった後にはフォークリフトを清掃させます。汚れを落としてピカピカにさせるのです。この点、日本でもきちんとできている企業はそれなりに優良な企業だと言えると思います。

ピカピカにしておけば異常も見つけやすくなります。何か異常があればそれがすぐにわかる状態にしておくことが5Sの目的です。

仮に日本でそこまでやっていないとしたら皆さんならどうされますか?結論は本来のあるべき姿で指導を行う、ということです。海外の会社の方が日本の本社より優秀になることは十分にあることです。

次回に続きます。


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海外物流支援で注意すべきこと(13)

日本流の「躾」は海外においてはあまり一般的だとは言えません。普通に教えれば次の日から教えた通りにできることはあまり期待できません。

しかしここで諦めてはいけません。根気よく、何度も何度も教え込むのです。その際に必要になってくるのがマニュアルです。

一つの作業に一つのマニュアル、すなわち標準作業書を作成していくことが求められるのです。しかも文字ばかりではないマニュアルを作ることが必要です。

やるべき作業について文章で詳しく書いている標準作業書を良く見かけます。日本ではそれでも良いかもしれません。しかし海外ではもう少し工夫していきましょう。

作業のポイントを写真にすることです。物流ではモノのハンドリングが作業の多くを占めます。そこでまずは「モノの持ち方」のマニュアルを作ってみたらいかがでしょうか。

この「モノの持ち方」一つを取ってみても、持つべき「モノ」によって違ってくることが多々あります。日本ではここまで指導することは少ないかもしれません。一度作業開始時に実際に持たせてみて確認する程度でしょう。

海外では製品Aについての持ち方はこう、部品Bの持ち方はこうといった具合にできるだけ分かりやすく示してあげましょう。

一度決めたルールはきちんと守らせることを徹底することが大切です。そしてそのルールをきちんと守っている作業員は褒めてあげることです。

5Sの一環として、清掃を行わせることがあります。この清掃についても、作業場がどのようなレベルになればOKなのかは支援者が示してあげることが求められます。

清掃用具についても、どのような保管の仕方であれば良いのか、これも写真で示してあげます。清掃用具置き場にその写真を掲示しておけば、誰が見ても正常な状態が判断できます。

次回に続きます。


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海外物流支援で注意すべきこと(12)

「置場所には製品番号が表示されている」、「製品ごとの最小在庫数、最大在庫数が明示されている」、「在庫がいくつになったら前工程にアクションをとるのかが決められている」についても同様に具体的に何をしたら良いのかを指導していきます。

それぞれの製品について製品番号や製品名称、一箱の入り数、そこに保管すべき箱数の最小値と最大値、箱がいくつになったらアクションをとるのかを明示しましょう。

この保管場所の表示も前回の看板と同様に、サイズや文字の基準などを定めておきます。これはまさに物流技術標準になります。

この中で「アクション」について若干補足説明をしておきましょう。現地人に対しては「在庫は常に一定の範囲に保たれている状態」をつくることを指導することが非常に重要です。

物流業務における在庫管理は単にモノを預かって保管しておくことではありません。そこには「管理」が発生するのです。品質の管理、数量の管理は必須アイテムです。

日常動いている在庫であれば増減が見られますが、一定の基準を下回った場合には生産指示なり購入指示といったアクションが必要になります。

このアクションを起こさせるポイントを現場に明示することが求められます。例えば箱数が5箱になったらアクションを起こす、といった場合、5箱のところに何かしらの目印をつけておくのです。

これは「パッと見て判断」できるようになっていなければなりません。

さらにこのアクションがとられるように、作業員に対する教育も必要です。具体的な作業に対する教育です。標準作業書を作成し、それに基づき仕事をさせてその状態を観察し、不備があればその場で指導します。これを繰り返し繰り返し実施していきましょう。

さて物流における5Sでもう一つ外せないものがあります。新興国での指導では非常に重要になってくるものです。それは「躾」です。文化の全く異なる国にあっては日本の常識は通用しません。それが当たり前だと思って無理強いすると現地人の反感を招くことになります。

そこでこの「躾」についてはきちんと丁寧に指導していくことが必要になってきます。

次回に続きます。


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海外物流支援で注意すべきこと(11)

まず「モノの置場所が決められている」という項目を実践させるためにどのような指導を行っていくべきかについて考えてみましょう。

新興国では場所があればそこに置く、ということが当たり前のように行われています。究極のフリーロケーションと言えそうです。

これが一般的に行われると、どこに何を置いたのかがわからなくなります。そこで置場所を管理できる状態にすることが最初にやるべきことになります。

そこで倉庫の中を「区画整理」することに取り組みましょう。モノを置くレーンを作っていくのです。エリアをいくつかに区分し、そこに保管すべきモノの大まかなグループを決めていきます。例えば倉庫を4つのゾーンに区分し、Aゾーンにはボックスパレット品、Bゾーンにはポリボックス品、Cゾーンには段ボール品、Dゾーンには空容器、といった具合にグループ決めを行います。

ここでゾーンに区分したら何をすべきでしょうか。それは「床に白線を引く」ことです。これは日本の倉庫作成時の手順にはありますでしょうか。多分ないでしょう。なぜならそんなことは「当たり前」だからです。

しかし、こういった「当たり前」と思えることでも現地では「当たり前」ではないのです。きちんとした説明が必要となるのです。

ゾーンに区切ったら今度はそのゾーン内の区分を行います。Aゾーンのaエリア、bエリア、cエリアといった具合に設定します。

そして同様に白線を引いてエリアを明確化します。ゾーン、そしてエリアには表示をつけていきます。天井から看板を吊るす、床に文字を書く、床をペイントして色で区分するなどいろいろなやり方があると思いますので、それぞれの会社でやりやすい方法で実施すれば良いと思います。

ここで一点大切なことがあります。それは「看板の標準化」です。看板のサイズ、看板の色、看板に書く文字の書体と大きさ、こういったことをルール化しておくのです。天井から吊るす場合には地上から何メートルの場所とするのかを定めておきます。

床に引く白線の幅は何センチメートルなのかも定めておきます。これらは物流技術標準としてまとめ、現地語に翻訳して準備しておきましょう。

次回に続きます。


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海外物流支援で注意すべきこと(10)

「物流の原理原則」はどの国でも共通のものです。その中でも特に、しかも海外支援で最初に取り組まなければならないものがあります。

それは何だと思いますか?実は意外に海外で、特に新興国で弱いものとして挙げられる「5S」です。何だ、また5Sか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、海外物流ではこれがとりわけ重要となってくるのです。

前回、倉庫の原理原則リストの中で触れた項目は実は5Sがベースになっているのです。5Sができていないと次のような問題点が発生してきます。

・ モノの置場がわからずに探す時間が発生する
・ モノの数量がわからないために不必要なものまで生産(購入)する
・ 現場が清潔な状態に保たれていないため、製品品質が劣化する
・ 現場での躾がしっかりとできていないため、ルール違反が多発する

実はこういった問題が新興国では「問題と認識されていない」のです。従いまして、第一歩として何が問題なのか、その理由は何なのかをきっちりと教え込む必要があるのです。

日本からの支援者に求められるのはこの点です。そこで海外物流支援に出かける際には、「5Sチェックリスト」を持って行く必要があるのです。

「物流の原理原則」からもう少し実態を改善できる項目として「5Sチェックリスト」に落とし込むことが求められます。いくつか例を挙げてみましょう。

・ モノの置場所が決められている
・ 置場所には製品番号が表示されている
・ 製品ごとの最小在庫数、最大在庫数が明示されている
・ 在庫がいくつになったら前工程にアクションをとるのかが決められている

これは原理原則である「在庫管理の4原則」に基づく項目です。ポイントは現地の作業員が何をしなければならないのかが具体的になっていることです。

この例では倉庫における在庫はどう管理されていなければならないのかを示しているのです。これを基にさらに指導していく内容について考えてみましょう。

次回に続きます。


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海外物流支援で注意すべきこと(9)

海外物流支援時にはぜひ持って行きたいものがあります。それは「物流の原理原則」です。これを物流原理原則リストとして海外での物流設計に活用するのです。

たとえば出荷場の基準を例に考えてみましょう。出荷場の原理原則は、トラックが到着したら・・・
1. 積み込む荷物が準備され荷揃えされている
2. 納品書が作成されている
3. フォークリフトが使える状態になっている
4. 荷揃え場とトラックポートとの距離は30m程度である
5. 返却容器の置場が同様に近場に確保されている
こういったことをリスト化しておくのです。

では出荷場の設備面ではどうでしょうか。
1. トラック荷役時に雨濡れが無いように屋根が設けられている
2. 現地で主流のトラックサイズのポートが確保されている
3. トラックが滞留せずに済むようにポートの数が確保されている
4. 早着トラックのためにトラック待機場が確保されている
5. ドライバー休憩室が確保されている

次に倉庫を例に考えてみましょう。

1. ロケーション管理ができている
2. 在庫管理の4原則が守られている
3. 新人作業者でも迷わずに作業できるように表示がされている
4. 出荷量の多いものは出入り口の近くに保管されている

ではピッキング場ではいかがでしょうか。

1. 歩行が最短となるようにレイアウトされている
2. ピッキングミスを防ぐ工夫が施されている
3. ピッキング作業者はピッキングに専念できるようになっている
4. 間違いやすい製品にはワンポイント表示がつけられている

これらはあくまでも物流を効率的に行うための原理原則です。つまりどの国に行ってもこの原理原則は通用することになります。

次回に続きます。


工場管理 好評連載中! 8月号「すぐできる!工場管理者のための”儲ける”物流向上作成 
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