収益向上に貢献する物流コスト改善のコツ

会社の収益を圧迫しかねない物流コスト。会社の中で目に見えづらい物流コストを可視化し、今日からでも改善できるポイントをやさしく解説します。一緒に物流改善に取り組み、物流改善のプロとして収益向上に貢献しましょう。

2014年11月

物流リードタイム短縮を考えよう(3) ものづくりと情報リードタイム

サプライチェーンのすべての工程で「待ち時間」は無くさなければなりません。この待ち時間はムダに他ならないからです。

荷を受け入れてから目的地に向けて出発するまでの間の待ち時間は在庫になります。その在庫がリードタイムを伸ばす要因となります。

トラックを待たせることを当然のように考えている荷主がいます。この待ち時間はコストになって現れます。

トラックを待たせる要因を聞くと「ものが揃わないから」という理由というか言い訳が聞こえてきます。ではなぜものが揃わないのでしょうか。

それはものが計画通り生産できないから、という話につながります。つまり生産リードタイム遵守が守られていないのです。

生産に関わる荷主はサプライチェーンの中で特に「ものづくり」のリードタイムを短縮していくことに努めなければなりません。

その阻害要因を一つひとつつぶしていくことが求められるのです。品質が安定しない、設備トラブルが発生する、作業者によって出来栄えにばらつきがあるなど、様々な要因を洗い出し、それをつぶしていくのです。

輸出物流の場合は梱包で意外とリードタイムが長くなっている場合があります。梱包業者の作業場にはいろいろな荷主の荷物が集まります。それを順番にこなしていくため必ずしも梱包場に到着するや否や作業できるとは限らないのです。

このようなケースを想定し、梱包業務は自社で行うということも物流リードタイム短縮のためには考えていく必要があるかもしれません。

集荷便を待っているのであれば、物流会社までものを送り込むことを考えてもよいのかもしれません。

つまりどこで待機時間が発生しているかを調べ、発想を変えてでも手を打つことを考えるべきなのです。この待機時間は物理的に待つ時間ということにとどまらず、情報の滞留についても見直すべきではないかと考えます。

情報をまとめて渡すのではなく、都度発信することで仕事に早く着手できる可能性もあります。ですから生産指示情報や物流指示情報については早い段階で提示することも必要になるかもしれません。

いかがでしょうか。物流リードタイムを短縮することは顧客サービスを向上させるためには欠かせないアイテムです。ぜひリードタイム短縮活動に取り組んでみましょう。


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物流リードタイム短縮を考えよう(2) 納入リードタイムの短縮

「当然」という考え方はどの会社も持っていることだと思います。だからこそそれをブレークスルーしていくことが望ましいのではないでしょうか。

何故なら業界として「当然」と思われていることはどの会社でも同じ対応をしていると考えられるからです。つまりその中で他社と違ったことをやれば「目立つ」のです。目立てば顧客から注目されることになるのです。

もし受注リードタイムを2日から1日に短縮できれば、顧客はその1日を別の業務に充てることができるのです。その1日分の在庫を減らすこともできるのです。

この受注リードタイム短縮は顧客にとって大変喜ばれるサービスに違いありませんので、ぜひ対応を考えていっていただきたいと思います。

次に「納入リードタイム」について考えてみましょう。

この納入リードタイムとは、顧客の荷物を引き取ってから指定場所へ届けるまでの時間です。この時間にはいろいろな機能が含まれている可能性があります。

たとえば荷物の仕分けや詰め替え作業、梱包作業や実輸送、通関業務などが考えられます。

それぞれの機能ごとにそれにかかる時間を短縮する努力が必要です。仕分けや詰め替え、梱包作業などを行う際に、「待ち時間」が存在していないでしょうか。

もちろん各工程の処理能力がありますから、すべての顧客の荷を待たせずに作業に取り掛かることは困難かもしれません。

しかし待ち時間を当たり前のこととせずに「縮める改善」は不可欠です。各機能で少しずつ短縮することで納入リードタイムが1日短縮することはありうることです。

作業自体の効率化も当然必要になってきます。仕分け作業を5分かけていたものを4分に短縮する、そのためにレイアウト改善や歩行改善を行うなどの「作業改善」が必要になるのです。

輸送リードタイムを短縮する取組は行われていると思います。経由地を含めたルート改善やクロスドックでの滞留時間の短縮などを行いつつ、さらに改善の余地が無いかを検証していきましょう。

これによって数時間のリードタイム短縮が可能かもしれません。ちりも積もれば山となる、のです。

次回に続きます。


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物流リードタイム短縮を考えよう 受注リードタイムはどれくらい?

毎度申し上げていることですが、今や物流に期待されていることはサプライチェーン全体の効率化です。物流コストだけを追求する時代から少々変わってきているということが正直なところだと思います。

このサプライチェーンの効率化のためにとてもとても重要な要素があります。それは何だと思われますでしょうか?

それはズバリ・・・・

「リードタイム短縮」

です。

顧客の立場で考えるとわかりますが、「買ったものはすぐ欲しい」のです。「欲しいものはすぐに手に入れたい」のです。つまりこの顧客の欲求を満たすようなサプライチェーンが構築されることが必要になってきているのです。

ですから物流もできるかぎりリードタイムを短縮し、顧客の要望に応えられるように体制づくりをしておかなければならないのです。

物流のリードタイムとは「受注から納入までの時間」を指すことが一般的です。つまりお客様が輸送を依頼されてからその荷物が目的地に到着するまでの時間をできるだけ短くしていくことを考えていかなければなりません。

この輸送の事例を少し分解してみましょう。

まず受注リードタイムです。このリードタイムは受注してからお客様の指定する場所まで荷物を引き取りに行くまでの時間です。この時間をできるだけ短縮します。

必要な車両を手配する、運転員を確保するなどの準備が必要になります。この準備時間がどれくらいかかるかがキーとなるのです。

この受注リードタイムは2日くらいが平均的なところかもしれません。庸車を使っている場合にはこれくらいの時間が当然と思われている会社もあることでしょう。

しかしこの「当然」という思考が仕事の拡大の阻害要因になっている可能性があります。

次回に続きます。


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物流を測定するツールを導入する(3) 物流センター収支把握

物流センター全体の収支につきましてはセンターごとの損益計算書で把握することになります。一般的に倉庫収支、輸配送収支でそれぞれの状況が把握できるようになっています。

しかしここで注意が必要なのが共通経費の配賦方法です。たとえばセンターにいる間接スタッフのコストを倉庫業にどれくらい、輸配送にどれくらい、といったかたちで分配しなければならないのです。

これを売上金額で行うと必ずしも正しい値にならない可能性があります。一時期時間記録を実施し、それぞれの業務にどれくらい時間を使ったのかを把握し、それに基づいて配布することが望ましいと思われます。

また、倉庫収支、輸配送収支も得意先別に把握することが大切です。得意先ごとに見た場合、ある荷主は利益が出ているものの、ある荷主はいつも赤字だという事実があります。

もし得意先別に収支管理を行っていなければこの事実に気づかないことさえ考えられるのです。まず正しく数字を把握し、それに対する対処を行っていくことにしましょう。

輸配送収支は必ず自社車両で配送した場合と協力会社を使って配送した場合に分けて把握しましょう。協力会社で儲かっている一方、自社車両で運ぶと赤字だということがあります。

このような状況があった場合、どう対処しますでしょうか。自社車両配送をとことん改善しない限り、自車配送はやめた方が良いかもしれません。

以上のような倉庫収支、輸配送収支の背景にはさまざまな要因があります。人件費や燃料費、共通経費などさまざまです。

これらの中でも特に大きな比率を占めるコストにつきまして、実態を測定するツールを導入することが望まれます。

簡単なツールとして一人一時間あたり処理荷量や一人一時間あたりピッキング数などが挙げられます。これらはまず大まかに捉えるとともに、いずれ標準時間を入れて生産性管理を行っていく必要があります。

間接業務につきましては実態が見えにくい部分もありますが、トラック一台当たりの配車管理時間や一件あたりの受発注業務時間などは押さえておく方が良いと思います。

とかく数値化が苦手な物流業ですが、このように簡易な方法からでも良いので、一歩一歩測定ツールを導入して実態の出来栄えを数値で把握していきたいものです。


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物流を測定するツールを導入する(2) 物流生産性用メジャー

過去の実績で段ボール箱の平均処理工数が算出されました。これは段ボール箱のハンドリングに関わったすべての作業者の平均値ということになります。

この値を使えば段ボール箱の処理作業に関する生産性を測定することが可能になります。一つの見方として平均値に比べて何パーセント短縮されたかによって生産性が向上したかどうかがわかります。

もし生産性向上を進めていくのであれば、この平均値に対する改善率を目標値として定めると良いでしょう。

平均値が一箱60秒であれば、これを1割向上するという目標にした時には目標値は「54秒」だということになります。

このように生産性向上を図っていくことは企業存続の上で欠かせない活動になります。先に挙げた平均値の改善は自社の中だけを見た活動であるため、今一つ弱いところがあります。

なぜならもしかしたら他社は「50秒」で処理している可能性があるからです。この時点で今から1割改善するだけでは他社には勝てないということがわかります。

ということで、その職場で最も処理速度の速い人のデータを把握してみます。その人が仮に「48秒」でできていたとするとその値は他社を上回っています。

その時点で「48秒」は競争力のある値だとわかります。そうなったら今度は自社の作業者が皆最速の人の仕事の仕方を学び、全員が「48秒」でできるように訓練します。そしてそれを達成できれば他社に打ち勝つことができるのです。

なかなか他社のデータを入手することは容易ではありません。そこでもっと効果的な手法を考えていきます。それが「あるべき姿」の工数を定め、その値を目標として活動していくことです。

「あるべき姿」ですから、手待ちや迷いなどの要素を一切含まないベスト値ということになります。そしてそのベスト値とのギャップを把握し、そのギャップをできるだけ小さくなるように改善や訓練を行っていくのです。

たとえばあるべき姿に基づくベスト値を「38秒」だとしましょう。平均値が「60秒」の場合、そのギャップは「60秒」÷「38秒」で1.54倍ということになります。

常に物流はメジャーを持ち、その値と実態とのギャップを改善余地として認識しておくことが重要なのです。

次回に続きます。


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物流を測定するツールを導入する 物流見積もり作成時のメジャー

物流の活動を測定できるツールはとても重要です。しかしこれほどまでに大切なツールにもかかわらず、意外と導入されていない会社が多いことには驚かされます。

世の中の商品やサービスを購入するときにカタログを見ますよね。このカタログには商品と希望小売価格が提示されています。

にもかかわらず、物流というサービスについて「商品」と「価格」をカタログで見かけることはほとんどありません。カタログすら存在しません。それはなぜでしょうか。

物流にはいろいろなパターンがあることは事実です。しかしだからと言ってカタログが作れないということにはつながらないでしょう。それは基本パターンは作成できるからです。

買う側のことを考えるとこの基本パターンと基本価格は提示しておくべきでしょう。これが無いということは残念ながらあまり顧客の方を向いていないと言わざるを得ません。

このカタログを作ることができていない理由は何なのでしょうか。その一つは物流自体を測定するツールが明確になっていないことが考えられます。

段ボール箱を日に100個動かす時に必要となるコストについて明確に把握できていないと、カタログ化は難しいと思われます。

顧客から引き合いがあるたびに都度時間を測定し、それに基づいて価格を算出することが多いのかもしれません。しかしそれを繰り返していると、都度価格のベースが変更になる可能性があります。

ある時は100円であり、ある時は120円であるということが発生します。このような価格のばらつきがあると顧客の信用を失ってしまいかねません。

そこで毎回の見積もりを同じ原単位で作成できるようなメジャーが必要になります。ではそれはどのように作成していったらよいのでしょうか。

一つに過去の実績から作成することが考えられます。倉庫内作業者が過去に何時間で段ボール箱をいくつ処理できたのかを調べます。

これで一箱あたりの工数がわかります。それに労務費原単位を乗ずることでコストが算出されることになるのです。

この基準たるメジャーを箱のサイズ別に保有することで顧客に提示する価格見積もりに統一性が出てきます。

次回に続きます。


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物流マンが備えるべきスキル(3) 質問力と会話力

荷主から頼られる物流マンであるためにはいくつものスキルを身に付けておく必要があります。そのスキルは在庫管理能力であり、問題点発見能力であり、観察力であり、分析力でもあります。

サプライチェーン全体を見渡し、各工程でどのような問題点が潜んでいるのかを推測できなければなりません。そしてそれを解決するための処方箋を書くことができるスキルも必要でしょう。

直接的に現場を見ることで問題点を拾うことももちろん重要ですが、必ずしも毎回現場を見られるわけではありません。

そこで荷主企業の担当者と会話を交わす中で問題点を抽出することも求められるのです。

その時に重要になってくるのが「質問力」です。物流マンは荷主の担当者にいろいろな質問を投げかけながら問題点を探っていくことになります。

・ 今物流で一番お困りな点は何でしょうか?
・ どのような物流を実現したいと思いますか?
・ 物流会社に期待したいことは何でしょうか?

このような相手の思いを引き出すような質問を投げかけてみてはいかがでしょうか。特に5W1Hで質問を構成していくといろいろな問題点や意見を引き出すことができます。

質問⇒回答⇒現場確認というプロセスも有効ではないでしょうか。現場を確認したうえでさらに疑問に持って点を質問してみるという繰り返しで問題点をあぶり出していくことができます。

物流マンはこのような質問スキル、そして会話スキルを身に付けるための訓練をしておいた方が良い気がします。

と言いますのも、どちらかというと物流マンは人と接しながら仕事を進めていくことが苦手な人が多いからです。

ちょっと辛くても荷主と会話する機会を増やす、そしていろいろな質問を投げかけてみる、この繰り返しです。

そうすることで会話力も質問力も磨かれていくことは間違いありません。さらに荷主の前でプレゼンする能力も身に付けていけば頼られる物流マンとして評判も高まることでしょう。

いかがでしょうか。従来の仕事の枠にとらわれずにサプライチェーン全体の知識を身に付けることが最初に求められます。

そして観察力や分析力を身に付け、荷主の課題を定量的に示せるように実力をつける。さらに質問力と会話力を身に付けて荷主から頼られる物流マンになることを目指していきましょう。


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物流マンが備えるべきスキル(2) 観察力と分析力

物流マンは荷主から物流効率化の要請を受けることがあります。直接的に値下げを要請されることもありますが、荷主はサプライチェーントータルを効率化したいと考えていますので、単純な値下げ回答では不十分となることも考えられます。

では荷主からそのような要請を受けたらどうしたら良いでしょうか。まず荷主の物流データを提示されそこから見えたことを回答する必要があるでしょう。

現時点での積載率や荷姿充填率のデータを見て的確な回答ができることが物流マンとして備えておくべきスキルの一つだと考えられます。

荷主から相談を受けた場合、荷主の物流現場を見ることもあるでしょう。ではその時に何に注目し、どのような意見を荷主に返すことができますでしょうか。

これは結構重要なポイントなのです。その物流マンの実力のほどはともかくとして、荷主は物流マンを「物流のプロ」だと考えているのです。ですから、何か相談を持ちかければアドバイスをもらえると思われていることに気づく必要があります。

そこでじたばたせずに適切な回答ができるように日頃から訓練しておきましょう。

その訓練の一つとして現場観察力があります。本来あるべき物流とはどのような姿であるかを頭に入れておきます。そしてその「理想形」からずれているポイントを見つけるのです。

ジャストインタイムの7つのムダの視点は物流における観察力を養うためにも効果的です。

・ つくりすぎのムダ
・ 手待ちのムダ
・ 運搬のムダ
・ 加工そのもののムダ
・ 在庫のムダ
・ 動作のムダ
・ 不良をつくるムダ

これらの視点で物流現場を見ることで物流工程におけるムダが浮かび上がってくるのです。さらにお客様からお金をいただけるもの、すなわち付加価値作業があります。逆にこれ以外の作業は原則ムダだと言えますので、こういった見方も物流マンには必要かもしれません。

また物流工程のムダを定量的に示すことが物流マンに求められるわけですが、そのためには工程分析やワークサンプリングといった分析手法は使えるようにしておいた方が良いでしょう。

ムダを数値化し、相手が納得いく説明が必要ですが、そのための分析力は物流マンには欠かせないアイテムなのです。

次回に続きます。


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物流マンが備えるべきスキル サプライチェーン知識を

物流と言うととかく5機能が注目されがちです。その5機能とは輸送、保管、荷役、包装、流通加工を指します。これが物流の仕事であると一般的に認識されています。

この5機能はまさに「物流の」機能ではあります。しかし昨今の物流の領域は拡大しつつあります。それは物流にもっと大きな期待が寄せられているとも考えられそうです。

保管に付随する機能として在庫管理機能や受発注機能が挙げられます。保管というと倉庫で荷主の荷物を預かるという機能ですが、単に一時的にものを保管するだけでは荷主の期待に応えることができなくなりつつあるのです。

そこで単なる保管業務だけではなく、その周辺業務についても付加価値業務として「お金を払っても」やって欲しい業務になりつつあります。

輸送についても同様です。輸送効率のデータを把握し荷主にフィードバックしたり輸送効率化のアイデアを提供したりということが求められるのです。

さらにその荷主のサプライチェーンを見たうえでどのような運び方をしたらベストなのかを提案していくこともニーズとして考えられるでしょう。

つまり物流マンは今までの様に昔ながらの物流機能にとどまっていてはこれからの厳しい競争には勝ち残れないということです。

5機能から一歩も二歩も踏み出してサプライチェーン全体を俯瞰した仕事をしていかなければならないのです。

そのためには物流マンは今まで以上に勉強していかなければなりません。これは物流の世界だけに生きてきた人たちにとっては厳しいことかもしれません。

しかしどの業界でも生き残りに向けて血のにじむような努力を実施していることも事実です。少し大変かもしれませんが物流の更なる発展のためには必要な通過点と考えた方が良いかもしれません。

まず荷主のサプライチェーンをくまなく見ていきましょう。それぞれの工程で何が行われているのか把握することからスタートしましょう。

そして今受注している物流業務の周辺業務は積極的に受注していきましょう。とりあえず周辺管理業務を行うことだけでも良いかもしれません。

次回に続きます。


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物流倉庫業務について考える(3) メーカー倉庫は生産コントロールせよ

サプライチェーンが重要視されてきているこの時代にありましては単独の保管だけというニーズにとどまらなくなってきている気がします。

3PL業者はサプライチェーンの全般に関わり、保管であれば倉庫業者、輸送であれば運送業者にそれぞれ発注し全体をコーディネートする活動を行っています。

3PL事業に携わっていない倉庫業者も運送業者とアライアンスを組んでともに一貫した物流業務を受注することは十分に可能です。

荷主の立場に立って考えてみましょう。在庫については倉庫業者、そこからの発送については運送業者、在庫補充についてはメーカーや商社に連絡することは煩わしいと感じます。

そこでもし荷主から在庫保管の話が舞い込んできたならばその前後の物流についても受注できる旨話をしてみましょう。

荷主はより便利でサービス度の高い物流を求めているのです。それぞれの物流機能ごとに分けて発注し、日々調整業務を行っているのであれば、ワンストップで対応してくれる業者には魅力を感じることでしょう。

メーカーの倉庫であれば、そこに保管されている在庫が見えるように工夫することが肝要です。それはなぜでしょうか。

メーカーが工場外に倉庫を持つと、そこに送り込まれた在庫は見えなくなります。これをライン近くに個別保管したとしたらどうでしょう?製造部門はいつもその在庫が目に触れるわけですからそれを意識せざるを得ません。

このように在庫を見える化することで余分な在庫を持たないような意識につながるメリットがあります。そのエリアに置ききれなかったら生産を止めるようなアクションにもつながるのです。

メーカーにおける物流倉庫業務とは生産をコントロールするような役割をも担っているのだという意識で仕事をしていきましょう。

こうすることによって会社全体の効率に寄与することにつながり、物流の価値が高まると考えられるのです。

いかがでしょうか。物流倉庫業務は工夫次第でそのバリューが高まり、ユーザーに喜ばれる存在になりうることがご理解いただけたのではないでしょうか。

ぜひ今までの延長線上だけではなく、視点を広げてビジネスを拡大することを考えてみましょう。


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