物流現場における作業スピードについて考えていきましょう。大前提となるのはいつも申し上げている通り、作業ペースを作業者に任せてはならないということです。

そのためには必ず標準作業を設定し、その作業に標準時間を付けることです。例えばポリ袋梱包は一袋当たり0.30分、高架ラックへのフォークリフトによるパレット格納は0.38分といったように一つ一つ標準時間を定めることです。

この標準時間に基づきその職場の作業人員を算出します。標準時間に処理数量を乗じることで作業時間が求められます。その作業時間を作業者一人当たりの稼働時間で除することで作業人員が算出できるのです。

ポイントは作業量に応じた作業人員を投入することであり、それより多い人員を作業現場に配置しないことです。

もう一つのポイントは仕事の納期をできるだけ細分化することです。たとえば一日を30分単位で区切ることを考えてみましょう。

8時に作業を開始し、最初の納期を8時30分とします。その時点までに「何をいくつ処理するか」を定めるのです。

このようにして30分単位に仕事の計画数を決めていきます。そしてその通りにできていることを確認していくのです。

できればこの作業指示と進捗が作業者にわかるようにしたいものです。そのためのツールが時間帯別に作業指示書あるいはラベルを差し立てた差立板です。

作業者はこのボードを見ることで自分の仕事が進んでいるのか遅れているのかがわかるのです。

このような仕事の計画を作っていくことは物流現場監督者の重要なタスクになります。この重要業務について手を抜いてしまうようでは監督者失格と言わざるを得ません。

いかがでしょうか。物流現場管理をきっちりと愚直にやっていくことが物流労務費改善につながることがご理解いただけたのではないでしょうか。

労務費改善のためには日々のマネジメントと改善活動が欠かせません。これらの活動をぜひ物流現場に定着させ、適正な労務コストで他社との競争に打ち勝っていただきたいものです。


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