数キロ先まで届く轟音(ごうおん)を響かせ、日本初の金星探査機「あかつき」などを載せた国産大型ロケット「H2A」17号機が21日早朝、鹿児島県の種子島宇宙センターから宇宙へ飛び立った。

 全長約53メートルの機体は白煙を噴き上げ、一直線に大空を急上昇。見守った多くの関係者や市民らは大歓声で打ち上げの成功を祝い、打ち上げを担当した三菱重工業の幹部は「ほぼパーフェクトだった」と満足げな表情を見せた。

 あかつき計画をまとめる中村正人・JAXA教授は「あかつきは既に金星をとらえている。12月7日ごろには到着するだろう」と安堵の笑み。今後2、3日かけて探査機が正常であることを確認するという。

 あかつきとの相乗りで17号機に搭載された小型衛星は計5基。いずれも地球周回軌道や金星へ向かう軌道に投入されたとみられる。

 世界初の宇宙ヨット「イカロス」の森治・JAXAチームリーダーは「これからが本番。何としても成功させ、次の木星探査へつなげたい」と気を引き締めた。

 このほか、公募で搭載された小型衛星の関係者らも打ち上げを見届けた。同センター内の記者室で飛行経過を伝えるモニター画面を見つめ、自分たちの衛星の分離が確認されると互いに握手をするなどして祝った。

 大気水蒸気観測衛星「ハヤト」を開発した鹿児島大学大学院修士2年の手嶋伸一さんは「自分たちが作った衛星が宇宙にあるなんて信じられない」と話した。

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