1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:12:43.16 ID:WyoAjZG70
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 14:40:18.18 ID:rs4nHCH00
一夏「純粋に●●なしで」

セシリア「」

引用元: 一夏「セシリア、付き合おう」 セシリア「ほ、本当ですの…!?」 

 

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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:14:04.10 ID:WyoAjZG70
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 14:51:12.91 ID:9GDgQJ350
セシリア(え、●●●なことなしですって…?)

セシリア(な、何で●●●なことはダメですの…)

セシリア(それだったらただの友達ですわ)

セシリア(やはり付き合ってる者同士ならお互い愛を確かめ合ったりするものですわ…)

セシリア(ですから、私は一夏さんがいつ来ても大丈夫なように勝負下着を…)

セシリア(…はっ!?もしかして一夏さんはこんな●●●な私が好きじゃないんですの?)

セシリア(だからあんなことを言って…)

セシリア(でしたらこれからは健全なお付き合いを出来るように努力しますわ…!)

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:14:31.05 ID:WyoAjZG70
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 15:32:50.01 ID:WLcHuNN40
セシリア「そ、それはどういった意味で!?」

一夏「どういった、ってなんだよ?」

セシリア「どうせいつもの買い物とか訓練とかではありません?」

一夏「違う。セシリアが好きなんだ」

セシリア「本当に? つまり私と恋人の関係を所望なさると!?」

一夏「駄目……か。悪かった」

セシリア「違いますわ! 私で良ければ、喜んで!」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:14:56.83 ID:WyoAjZG70
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 15:40:27.89 ID:WLcHuNN40
一夏「……ありがとうセシリア」

セシリア「そんな……お礼を言うのは此方の方ですわ」

一夏「ふぅー緊張した。こんな経験初めてだったからな」

セシリア「緊張したのは私もですわよ。部屋に呼び出されたら、それはもう嫌でも意識してしまいますものね」

一夏「そ、うだな……」

セシリア「……」

一夏「その、なんだ。これからよろしく」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:16:38.32 ID:WyoAjZG70
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 15:45:10.29 ID:WLcHuNN40
セシリア「え、えぇ、此方の方こそ、不束者ですが宜しくお願い致します……///」

一夏「おう……」

セシリア「……」

一夏「お、お茶淹れてくる」

セシリア「は、はい……///」


セシリア(ついに! ついに来ましたわ私の時代!)

セシリア(強敵達を押し退けて……しかも一夏さんからの告白! 完全な勝利ですわ!)グッ


一夏「……何やってんだ?」

セシリア「も、申し訳ありません一夏さん! その、嬉しくてついガッツポーズを……///」

一夏「そっか。俺も嬉しいよ、セシリア」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 15:51:32.39 ID:WLcHuNN40
一夏「……」ズズー

セシリア「……」ズズー

一夏「……悪いな」

セシリア「?」キョトン

一夏「……何か、上手い事でも言えたら良いんだけどな。告白から先の事は何も考えてなかった」

一夏「場の雰囲気がなぁ……エスコートって難しいな」

セシリア「そんな事、お気になさらなくて結構ですわ」

セシリア「それでも構いません。私はただ一夏さんと恋人関係になれた事実だけでも十分ですのに」

一夏「サンキュ、セシリア」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:17:33.32 ID:WyoAjZG70
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:03:21.71 ID:WLcHuNN40
セシリア「私も、殿方とお付き合いするのは初めて」

セシリア「ですからそのような事はお気になさらず。恋愛とは、あくまで対等な関係であると思いますもの」

セシリア「この際エスコートという言葉は、忘れて頂いても結構ですわ」

一夏「なんていうか……落ち着いてるんだな。セシリアは」

セシリア「これでも、一夏さんからお話を頂いた時は天に昇る勢いでした」

セシリア「ですが今は……確かに落ち着いていますわね。とても和やかな気分で」

一夏「セシリア」

セシリア「はい?」

一夏「隣、行っても」


コンコン


箒『一夏、居るか? そろそろ時間だぞ』

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:09:02.02 ID:WLcHuNN40
セシリア「あら、もう今日の訓練の時間になりましたのね」

一夏「すっかり忘れてた……」

セシリア「私の事はお気になさらず。行って頂いても構いませんわ」

一夏「……いや、でも」

セシリア「もう。一夏さんの目には、私はそんなに余裕の無い女に見えますの?」

セシリア「それくらい気にしませんわ。それに約束を取り付けてあるのなら仕方ありません」

一夏「悪い。行ってくる」

セシリア「では、私も自室に戻らせて頂きますわ」

一夏「おう、ありがとな」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:15:19.56 ID:WLcHuNN40
一夏「悪い箒、行こうか」

箒「ああ」

一夏「セシリア、部屋閉めるから出てくれ」

箒「……」ピクッ

セシリア「一夏さん、今日の特訓も頑張ってください。応援していますわ」

一夏「おう」

箒「……」

セシリア「それでは」ヒラヒラ

一夏「またな」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:19:03.42 ID:WyoAjZG70
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:20:03.27 ID:WLcHuNN40
箒「い、一夏」

一夏「ん?」

箒「何があった?」

一夏「箒には、教えておいても良いか。俺セシリアに告白したんだよ」

箒「告白……はぁ!?」

一夏「っ……デカい声出すなよ」

箒「告白って何だ!? どうせいつもの買い物と特訓に付き合えとかだろう!?」ユッサユッサ

一夏「お前もセシリアと同じ事言うんだな……あうあう」ガクガク

箒「じゃあ何か男女の関係か!? 血迷うな一夏ぁ!」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:26:31.40 ID:WLcHuNN40
ナニードウシタノーコクハクッテキコエター


一夏「だから声が大きいって……!」ガクガク

箒「い、今すぐ詳細を話せ! いいか事細かにだぞ!?」ユサユサ

一夏「話す、話すからとりあえず声を抑えろ、それと場所移すぞ!」

箒「一刻を争うんだぞ! そんな悠長なこと……!」

一夏「良いから早く来いって!」グイ

箒「あう」


一夏「こ、ここまで来れば大丈夫だろ」ゼェハァ

一夏「っと悪い。手繋ぎっ放しだったな」パッ

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:37:13.04 ID:WLcHuNN40
箒「……告白って……どういうことなんだ……?」

一夏「セシリアが好きなんだ……改まって言うと恥ずかしいなこれ」

一夏「……で、告白したと」

箒「……やっぱり、返事は」

一夏「受けてもらえたよ。一応箒には報告しておいても問題無いかと思ったんだけどな」

箒「……」

一夏「どうした箒?」

箒「なっ……何でもない。今日の特訓を始めるぞ」

一夏「よろしくな、コーチ」

箒「……あぁ。私に任せろ」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:19:51.77 ID:WyoAjZG70
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:49:50.82 ID:WLcHuNN40
ギィンッ!

箒「くっ……!」

一夏「箒、少し休憩しようか」

箒「い、要らん!」

一夏「何だか動きが悪いぞ。コーチしてもらってこんな事言うのもなんだけど、見ててケガしそうだ」

箒「そんなこと……ない」

一夏「無理はするなって。保健室まで連れて行ってやるから」

箒「……分かった。今日はここまでにしよう。一夏」

一夏「あぁ。お疲れ、箒」

箒「……」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:54:55.34 ID:WLcHuNN40
箒(……何も言えない)

箒(言う事が思い浮かばないんだ)

箒(おかしいな……私は、実は一夏の事をそんなに好きではなかったのか……?)

箒(……どうでもいいな。もう、手遅れなんだから)


一夏「おう箒。お疲れ」

箒「……着替えを待っていてくれたのか」

一夏「ほら飲み物、安いけど授業料だ」ポイ

箒「……」パシ

一夏「それで、実際の所体調は大丈夫なのか?」

箒「……大丈夫じゃ、ないかもしれないな」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 16:58:58.75 ID:WLcHuNN40
一夏「オッケー。保健室まで行くから、乗れよ」

箒「い、いい! 部屋で休めばすぐ治る!」

一夏「そうか? 心配だな……」

箒(お願いだから、止めてくれ)

一夏「ほら、箒ってそういうタイプだからな」

箒(お前の優しさは、私には辛過ぎるんだ……!)

一夏「……箒?」

箒「部屋に、戻るから」

一夏「あ、ああ。お疲れ箒」

箒「……おめでとう、一夏」ダッ

一夏「おう! ありがとな箒ー!」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:20:41.62 ID:WyoAjZG70
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 17:06:58.44 ID:WLcHuNN40
箒「うっ……ぐすっ……!」ダッダッ

箒(馬鹿、泣くな!)

箒(泣くなんて情けない、何もしなかった自分が悪いんだ)

箒(誰も責められない。責任は自分にある)


ドンッ


箒「痛っ……」

千冬「馬鹿者! 廊下を走るな!」

箒「……っ!」ダッ

千冬「篠ノ之!」

箒「!」ビクッ

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 17:23:18.87 ID:WLcHuNN40
千冬「教師にぶつかっておいて、謝罪の言葉も無しか?」

箒「すみませんでした……」

千冬「それになんだ、その酷い顔は。何があった?」

箒「何も、ありませんから」

千冬「言え」

箒「何もありません!」

千冬「……いいだろう。行け」

箒「……」ペコリ


千冬「ふむ……ということは一夏絡みか?」

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 17:31:50.36 ID:WLcHuNN40
セシリア「~♪」

セシリア(そろそろ特訓も終わる頃でしょうし、問題ありませんわよね)

セシリア(まだやっていても、見学くらいは構わないはずですし)


……ィィィィン!


セシリア(あら……一夏さん、お一人?)

セシリア「一夏さぁん!!」フリフリ


一夏「セシリア、来てたのか」

セシリア「あの、箒さんは……?」

一夏「今日の特訓は終わりだよ。おれは残って今日の復習ってトコだ」

セシリア「まぁ。流石一夏さん。努力家ですのね」

一夏「……そうだ、ちょっと特訓に付き合ってくれないか?」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:22:07.29 ID:WyoAjZG70
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 17:41:21.18 ID:WLcHuNN40
セシリア「もちろん構いませんわ。実は既に準備は出来ていましてよ?」バシュン

一夏「サンキュ」

セシリア「それで、私はどうすれば?」

一夏「ビットを使って、全方位からの射撃を頼むよ。回避の練習がしたいんだ」

セシリア「それは私の特訓にも繋がりますわね。分かりましたわ」

一夏「頼むよ」


一夏「これぐらいにしておくか。もう時間も遅いしな」

セシリア「お疲れ様でした、一夏さん」

一夏「セシリアもどこか調子が悪いのか?」

セシリア「そんな事はありませんが……何故ですの?」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 17:50:19.38 ID:WLcHuNN40
一夏「いや、ちょっと弾数が少ないように感じたのと、あと命中率っていうかな」

セシリア「……訓練にならないとは分かっていても」

一夏「ん?」

セシリア「やはり、恋人を撃つというのは躊躇われますわ」

一夏「……そうか。悪い、嫌なこと頼んだな」

セシリア「いえ、次はしっかりと割り切ります」

一夏「銃口向けるセシリアもそうだし、俺は直接斬りかかる訳か……」

セシリア「物騒な恋人関係もあったものですわね」

一夏「はは、まったくだ」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 17:58:12.82 ID:WLcHuNN40
セシリア「『セシリアも調子が悪い』ということは、箒さんも?」

一夏「みたいなんだよな。すぐ治るって言って部屋に走っていちまったけど」

セシリア「走る元気があるのなら本当に問題は無いのでは?」

一夏「だな……あ、そうだ。箒にセシリアと付き合い始めたこと、話したんだけどマズかったか?」

セシリア「え」

一夏「さっきセシリアと二人で部屋に居たからさ。それについて問い質されている内に」

セシリア(想像以上の早さでしたわ……)

セシリア「私は特に気にしません」

一夏「そ、そうか。実はセシリアがどう思うかって所まで気が回らなくて焦ったよ」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:22:43.29 ID:WyoAjZG70
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:05:49.41 ID:WLcHuNN40
セシリア(恐らくは、大丈夫でしょう……)

セシリア(何れ発覚するのは目に見えていますし、隠し通す自信も、そうする必要性も感じませんわ)


一夏「そろそろ寮に戻るか、遅くなってもマズいし」

セシリア「い、一夏さん!」

一夏「ん?」

セシリア「~~~!!!///」ギュッ

一夏「セ、セシリア?///」

セシリア「こ、これでも十分緊張していましてよ!?」

セシリア「恋人になっても、すぐには求めません……!」

セシリア「ですが、手を繋ぐくらいは構いませんわよね!?」

一夏「お、おう……セシリア、声デカい……」

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:13:47.48 ID:WLcHuNN40
一夏(やばいすっげぇ心臓バクバクしてるし)

一夏(つーか特訓後とか絶対汗臭いだろ俺! これぐらい予想しとけよ!)

セシリア(い、勢いで繋いでしまいましたわ……!)

セシリア(ここまで近くに立つのなら、もっと気合いを入れて、シャワーを浴びておくべきでしたのにぃー!)

一夏「セ、セ、セシリアの手、温かいな」

セシリア「そ、そうですわね。一夏さんも、温かいですわ」

一夏(分かる、今の俺は手汗がものすごいことになっている。セシリアに嫌がられないか?)

セシリア(身体が、熱いですわ……こんなに汗を掻いていますし、一夏さんに引かれでもしたら)


一夏「な、なぁセシリア。俺もう限界なんだけど」パッ

セシリア「……私もですわ」パッ

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:23:19.13 ID:WLcHuNN40
一夏「……///」

セシリア「……///」

一夏「い、いや別に手を繋ぐのが嫌な訳じゃないんだ!」

セシリア「わ、私も一夏さんと同じ想いですわ!」

セシリア「ただ、ちょっと汗を掻いていて……一夏さんに失礼かと……」

一夏「そうなんだよ! 俺、部屋に戻ってからシャワー浴びようかと思っていたから……!」

セシリア「……」クス

一夏「……ぷっ」

セシリア「もう、本当に可笑しいですわ」クスクス

一夏「ああ……でも、すっげぇ楽しいよ」


千冬「織斑。それにオルコット」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:25:00.11 ID:WyoAjZG70
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:31:06.82 ID:WLcHuNN40
一夏「ちふ……織斑先生、なんでしょう……?」

千冬「ふむ……まったく」

千冬「なるほどな、オルコットだったか」

セシリア「……私が、何か?」

千冬「まぁいい。私からは無理に止めろとは言わん」

千冬「だが、学生は学生らしく、節度を守った交際をしろ」

千冬「教師としての忠告だ。分かったな」

一夏「な、何で分かったんだ?」

セシリア「そんなことより! これは許可を貰ったということですわ! 私達の愛に障害はもうありません!」

千冬「声のボリュームを落とせ」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:34:45.44 ID:WLcHuNN40
千冬(騒がしいガキ共だ)

千冬(篠ノ之に関しては……時間を置けば問題無いだろう)

千冬(それも出来ないくらい子供ではあるまい)

千冬(凰もデュノアも割り切りは良い方と見える)

千冬(あとは一夏が何をしでかすか、だけだな)

千冬(しかし、早くも私の元を離れる時が来たか)

千冬(寂しくないと言えば、嘘になる)


千冬「本当に……らしくない」

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:45:49.91 ID:WLcHuNN40
一夏「それじゃあな、セシリア」

セシリア「ええ。送って頂いてありがとうございます」

一夏「これぐらいは当然の役割だろ」

セシリア「ふふっ、それではまた明日。一夏さん♪」

一夏(くっそ、可愛い……!)クラリ

一夏(付き合い始めたら……また違った意識の仕方になるな)

一夏(これが毎日続くのか……)

セシリア「あの……?」

一夏「い、いや俺は大丈夫ぞい。うん」

セシリア「変な一夏さん♪」

一夏(だから可愛いんだよくそぉ……!)クラリ

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:26:12.23 ID:WyoAjZG70
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 18:54:10.78 ID:WLcHuNN40
翌朝


セシリア「……一夏さん?」ドアノック


一夏「あ、おはようセシリア」

セシリア「おはようございます、一夏さん。もうお目覚めでしたの?」

一夏「今からちょうどそっちに行こうかと思ってたんだよ」

一夏「セシリアってキッチリ早起きってイメージがあるからな」

セシリア「まぁ、それは嬉しいですわ」

一夏「セシリアは、何かやりたいことがあるのか? 俺はただ話したかっただけなんだけど」

セシリア「私もそうでしたわ……とりあえず朝食までゆっくりいたしましょう」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 19:04:59.22 ID:WLcHuNN40
一夏「お茶淹れるよ」

セシリア「はい」

一夏(ちょっと良い葉を使ってみるのもアリかもしれない)スタスタ

セシリア「……」テクテク

一夏(いや、それは上手く淹れられるように練習してからだな)スタスタ

セシリア「……」トコトコ

一夏(っと。いつもの葉が切れそうだ。補充しておかないと)カチャカチャ

セシリア「……」ジーッ

一夏「ん?」

セシリア「?」キョトン

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 19:11:47.13 ID:WLcHuNN40
一夏「えっと、どうしたセシリア」

セシリア「……一夏さんの傍を離れたくなくなりましたわ」

一夏「な……///」

セシリア「誰も居ない今くらい……勿論、一夏さんが嫌と仰るのなら……」

一夏「そ、そんなことあるわけないだろ!」

一夏「むしろ居てくれ! 俺も嬉しいから!」

セシリア「一夏さん……///」

一夏「セシリア……」


ラウラ「何だ今日は珍しく起きているのだな」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:27:14.32 ID:WyoAjZG70
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 19:21:39.25 ID:WLcHuNN40
一夏「ラウラいつの間に……っていうか服を、服を着ろ!」

セシリア「い、一夏さん! 見てはいけません! 見ないでください!!」

一夏「み、見てないぞ! ちゃんと後ろ向いてるからな!」

セシリア「ラウラさん!? 貴女一体どういうつもりですの!?」

ラウラ「夫婦なのだからこれくらいは当然なのではないか?」

ラウラ「そのような質問をされる謂れがそもそも無いな」

セシリア「あ、ありますわ! そもそも一夏さんと婚姻関係にあるのは私ですわよ!?」

一夏「嘘いつの間に」

ラウラ「嫁はあぁ言っているが」

セシリア「ちゃんと両親……じゃなくて織斑先生の元へ挨拶に行って許可を貰ってきました!」

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 19:30:55.89 ID:WLcHuNN40
ラウラ「嫁に聞くのが早いな。一夏、本当か?」

一夏「夫婦とかはそもそも誰ともなってないぞ……とりあえず服着てくれ」

セシリア「一夏さん、見ないでと言ったではありませんか!」

一夏「み、見てない! 多分まだ着てないだろうから言ってるんだ!」

ラウラ「夫婦とは一切を包み隠さないものだと聞いている」

一夏「分かったから、セシリア早く服を着せてやってくれ! 話は後で聞くから!」


??「一夏うるさぁい!!!」ドアバーン


一夏「いぃっ! やめろ箒、これには深い訳が……!」

鈴「いや箒じゃないけどさ……何このカオスな状況」

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:04:01.14 ID:WLcHuNN40
千冬「昨日私が言った事を忘れたか。節度を守り、静かな学園生活を送れと」

一夏「……後半はともかく、節度は守れていませんでした」

セシリア「申し訳、ありませんでしたわ……」

ラウラ「申し訳ありません教官。私がついていながらこのようなことに……!」

セシリア「ラウラさんはとりあえず黙っていて頂けません?」


鈴「で、なんでセシリアまで居たのよ。ラウラはともかく」

一夏「……いいか? セシリア」

セシリア「はい」

一夏「実はな、俺とセシリアは付き合い始めたんだ」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:28:17.13 ID:WyoAjZG70
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:16:01.00 ID:WLcHuNN40
鈴「……は?」

一夏「昨日、俺から告白したんだ。それで、返事貰って」

鈴「なるほどねーアンタからか……」

セシリア「……」

鈴「ま、おめでと。これからは1対4だから精々頑張んなさいよ」

セシリア「……する必要の無い勝負ですわね」

鈴「……ふん。行くわよラウラ。緊急招集ね」

ラウラ「ああ」


一夏「な、なぁ鈴とラウラの奴なんか怒ってなかったか?」

セシリア「……気にしなくても結構ですわ」

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:27:16.35 ID:WLcHuNN40
一夏「おはよ……」ガラッ


ザワザワザワザワ


一夏「な、なんだ……?」

シャル「だって一夏だよ? 彼女が出来たなんて、学園をひっくり返しでもしたいの?」

一夏「おう、おはようシャル」

シャル(こんな態度、よっぽど無神経か本当に自覚が無かったかだね)

シャル「おはよう一夏。セシリアも」

セシリア「ええ。おはようございます」

シャル「……随分と堂々としてるんだね」

セシリア「非は、ありませんもの」

シャル「……そ」

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:39:10.79 ID:WLcHuNN40
一夏「……」カリカリ

一夏(何か、変だ。空気が重い)

一夏(授業中も、休憩時間も皆黙りこくってる)

一夏(胃が痛くなってきそうだ……)


一夏「セシリア。昼飯食いに行こうぜ」

セシリア「一夏さん。私、お弁当を持ってきましたわ」

一夏「え」

セシリア「……では食堂に致しましょうか」

一夏「じょ、冗談だって。屋上行こうか」

セシリア「はい♪」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:40:29.26 ID:WyoAjZG70
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:48:43.87 ID:WLcHuNN40
セシリア「さぁどうぞ」パカッ

一夏「う、美味そう……なんだけど」

セシリア「もう……今回は自信作ですのよ」

一夏「そ、そうか。じゃあ頂きます」パクッ

一夏「……食えなくはない」

セシリア「一夏さんは、正直者ですのね。私もあまり美味しいとは思っていませんもの」

一夏「それをよく出してきたな……」

セシリア「私だって、夢くらいは見ますわ。一夏さんと一緒にピクニックに出掛けて、お手製のお弁当を美味しい美味しいって……」

セシリア「あーん、とかしてみたりも……///」

一夏「な、なるほどな……」

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:51:01.64 ID:WLcHuNN40
セシリア「と、とにかく! そういう訳ですからまともな料理を作れるまで努力しようと思っています」

セシリア「最終的に、一夏さんに美味しいと言ってもらえたら……それで満足ですわ」

一夏「セシリア……あぁ、楽しみにしてる。それと、御馳走様」

セシリア「あら、いつの間に……」

一夏「セシリアが、夢と言う名の妄想を語り出してる間に」

一夏「腹一杯だ。ありがとなセシリア」

セシリア「は、はい♪」

セシリア(これは、俄然やる気が出てきましたわ)

セシリア(セシリア・オルコットの名に懸けて、必ず一夏さんを満足させてみせますわ!)

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 20:57:04.02 ID:WLcHuNN40
一夏「腹が膨れて、眠くなってくるな……」

セシリア「!?」

セシリア(……よし、よし、よし。おかしな所も、汚れもありませんわね)

セシリア「い、一夏さん!」

一夏「ん?」

セシリア「わ、私のもので良ければ、膝をお貸し致しますわ!」

一夏「良い、のか?」

セシリア「もちろん、是非にどうぞ!」

一夏「そ、それならお言葉に甘えて……」トン

一夏(……良い香りがする。それに、布越しでも柔らかさが……!)

セシリア「時間になれば、起こして差し上げますわ。ごゆっくり、お休みになってください……」

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:41:13.69 ID:WyoAjZG70
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 21:00:39.96 ID:WLcHuNN40
サァァァ……


セシリア(風が気持ち良いですわね……)

セシリア(一夏さんとこうしてのんびりするのも、良いですわ……)

セシリア(ふふっ……一夏さんったら、気持ち良さそうに……)


セシリア「……愛しています。織斑一夏さん」


セシリア(こんな時にしか言えない、卑怯な私をお許しください)

セシリア(貴方が居てくれるだけで……私は、どんな事にも耐えてみせますわ)

セシリア(分かっています。こうなることくらい……)

132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 21:03:33.63 ID:WLcHuNN40
一夏「ん……」

セシリア「一夏さん、お目覚め?」

一夏「悪い……寝ちまってた」

セシリア「元より私はそのつもりでしたわ。授業開始まで、後10分ですわね」

一夏「そろそろ戻るか……」

セシリア「はい」

一夏「よし」ギュッ

セシリア「あ……」

一夏「まだ手を繋ぐのに慣れてもいないけど、それは時間掛けて直していこう」

セシリア「は、はいっ……///」

134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 21:10:27.91 ID:WLcHuNN40
一夏「なぁセシリア」

セシリア「はい?」

一夏「今日、何かクラス……っていうか学園中の様子がおかしくないか?」

セシリア「……そうですわね。私も原因は分かりませんが……」

一夏(教室の中は異様にざわついてるのに)


ガラッ


一夏(俺が入ると一斉に静まりやがる……)

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:42:02.82 ID:WyoAjZG70
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 21:15:58.80 ID:WLcHuNN40
一夏「……」カリカリ

一夏(午前中の授業もこんな感じだったな。それ以上におかしくなってるような気もする)

一夏(原因は俺なのか?)

一夏(といっても……何もした覚えはないぞ。まさか……朝の大騒ぎで叩き起こされたから?)

一夏(かもしれない。いや、きっとそれだ)


千冬「以上、本日の授業はここまでだ」

一夏「織斑先生、少し時間を取らせてもらってもいいですか?」

千冬「構わん」

一夏「ありがとうございます」

139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 21:26:09.93 ID:WLcHuNN40
一夏「……皆、少しだけ時間を取らせてくれ」

一夏「今朝の事だ。俺と、セシリアとラウラの三人の間で少し一悶着があった」

一夏「あんな朝早くから大騒ぎして、皆に迷惑を掛けて……申し訳ないと思ってる」

一夏「結局こんな時間まで謝罪の一言も無かったことも含めて……皆、本当にごめん」


シャル(あーぁ……わざわざ前に出て頭まで下げちゃったよ)

一夏「以上です。お時間ありがとうございました」

一夏(……これで良かったんだよな)

「お、織斑君! 私達怒ってないよ!」

「そうだよ、気にしないで!」

一夏「皆……」

178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 22:50:54.31 ID:WLcHuNN40
一夏(……変だな)

一夏(俺の勘違いだったのか? 違和感が拭えない)

千冬「織斑、何をぼうっとしている。席につけ」

一夏「は、はい……」


カサッ


一夏(なんだこの紙屑?)ヒョイ

「ご、ゴメン織斑君! それ私のゴミだから捨てておくね!」バッ

一夏「お、おう。ありがとな」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:42:54.18 ID:WyoAjZG70
182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 22:56:50.05 ID:WLcHuNN40
セシリア「一夏さん、申し訳ありませんでした」

一夏「何がだ?」

セシリア「一夏さん一人に、頭を下げさせてしまったことですわ」

一夏「あれか、気にするなよ。それに……」

一夏「皆怒ってないみたいだったし大丈夫だ」

セシリア「……そう、ですわね」

セシリア「それでは一夏さん、今日の特訓も頑張ってください」

一夏「おう」

183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:00:59.54 ID:WLcHuNN40
鈴「あっ、一夏」

一夏「悪い、待たせて。早速始めるか」

鈴「あーちょっと待った。その前に少し話、いい?」

一夏「おう」


鈴「本当に付き合ってるのね、セシリアと」

一夏「ま、まぁな」

鈴「じゃあさ、なんでセシリアはこんな風に、彼氏が女の子と二人きりで居る事に、文句の一つも言わない訳?」

一夏「それは、俺とか、周りの皆を信用してるからじゃないか?」

一夏「……俺にその気は無いから、絶対有り得ない事だしな」

186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:08:20.40 ID:WLcHuNN40
鈴「有り得ない、かぁ」

一夏「俺は、セシリアだけが好きだから……このセリフだけは慣れそうにないな」

鈴「病める時も健やかなる時も……だったかな。よくわかんないけど」

一夏「誓ってもいい」

鈴「あーもう分かった分かった。訓練始めるわよ」

一夏「頼む」


鈴(なんなのよアイツ……これまで恋愛事に無関心かと思えば)

鈴(そうさせたのはセシリアかぁ)

鈴(悔しいなぁ……ホントムカつくわ)

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:43:35.87 ID:WyoAjZG70
189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:14:48.14 ID:WLcHuNN40
鈴「せあぁっ!」ブンッ

一夏「ぐっ!? この……おい鈴! なんか今日荒れてないか!?」

鈴「うっさい! さっさと反撃しなさいよ!」ドドドド

一夏「何で顔面ばっかり狙うんだ!?」

鈴「黙れ黙れー!!!」


一夏「し、死ぬかと思った……!」

鈴「悪かったわね。誰かさんが惚気話を連発するから、ついイラついちゃっただけよ」

一夏「何が惚気だ、そんな話はしてないんだけどな……」

鈴「ま、いいわ。今日の特訓は終了ね」

192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:17:54.67 ID:WLcHuNN40
鈴「んじゃ、あたしはとっとと帰るから。じゃーね」

一夏「鈴ちょっと待った」ポイ

鈴「何よこれ」

一夏「一夏特製スポーツドリンク。コーチ代な」

鈴「まさか、手作り?」

一夏「まぁな。それなりに飲み易くは作ってるから」

鈴「アンタねぇ……本当に……」

一夏「本当に?」

鈴「ばぁぁか!!!」

一夏「はぁっ!?」

鈴「じゃーね一夏! また明日!」

198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:23:47.07 ID:WLcHuNN40
一夏「何だアイツ……」

一夏「まぁ、良いか。時間あるし、シャワー浴びてからセシリアに会おうかな」


セシリア「い、一夏さん! はっ、お待たせ、致しましたわ!」

一夏「お、おいおいそんなに走ってこなくても……」

セシリア「一夏さんから『会いたい』なんて言われたら、それはもう、全てに優越することですもの」

セシリア「居ても経っても、はぁ、いられなくなりましたわ」

一夏「そっか。嬉しいよ、そんな風に思ってもらえて」

一夏「とりあえずベンチに座るか」

セシリア「は、はい……けほっ」

一夏「おいおい大丈夫かよ……」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:44:15.77 ID:WyoAjZG70
202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:28:10.78 ID:WLcHuNN40
セシリア「も、申し訳ありません……」

一夏「ほら、座れよ。ちゃんとハンカチは敷いておいたぞ」

セシリア「ふぅっ……」

一夏「落ち着いたらで、良いからな」

セシリア「は、はい、ありがとうございます」


セシリア「もう、大丈夫ですわ、一夏さん」

一夏「ああ」

セシリア「……こうして、男性に会う為に走るなど……想像も出来なかったことですわ」

セシリア「それだけ一夏さんが、私を夢中にさせているのでしょうか」

一夏「な、なんか改めて言われると、恥ずかしいな」

204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:31:40.59 ID:WLcHuNN40
一夏「あれ?」

セシリア「何か?」

一夏「えーっと、そのな。俺から言うのも失礼かもしれないんだけど」

セシリア「はい」

一夏「セシリアの方から……『好き』って言われた事がないような気がする」

セシリア「」ビクッ

一夏「ま、まぁ俺も告白した時の一回だけだったような気もするけどな」

セシリア「そ、そうですわね……」

一夏「……」

セシリア「それは……その、二人きりの時にまた」

一夏「今も二人きりだぞ?」

206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:36:54.93 ID:WLcHuNN40
セシリア「その、私は……」

一夏「……?」

セシリア「……申し訳、ありません……」

一夏「な、なんで謝るんだよ?」

セシリア「言わなくてはいけませんのに……その気持ちもちゃんとありますわ……」

セシリア「でも、まだ怖くて……」

一夏「わ、分かった。だったら無理に言わなくてもいいから」ポンポン

セシリア「……はい」グス

一夏(……なんなんだ、何て言えばいいんだよ……!)

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:44:55.95 ID:WyoAjZG70
209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:41:21.79 ID:WLcHuNN40
一夏(結局、折角会ったのに終始あんな雰囲気だった)

一夏(『二人きり』、か。やっぱり外だと二人きりって感じがしないからか?)

一夏(だったら部屋しかないか。次はそうしよう)

一夏(そうだ、何か気分を落ち着ける物……ハーブティーか何か用意すれば、喜んでくれるか?)

一夏(セシリアも言った。『恋愛とは対等な関係』って)

一夏(セシリアの思ってることは何でも、ぶつけてもらいたい)

一夏(男の俺が、セシリアをリードしてやらなくちゃな)

214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:45:15.98 ID:WLcHuNN40
一夏「ふぅー……」ピタッ

一夏「……よし」ガラッ


一夏「皆、おはよう」

「おはよう、織斑君」「おはー!」

一夏(よかった……今までの皆だ)

一夏「箒、おはよう」

箒「」ビクッ

一夏「ど、どうした?」

箒「……お、おはよう……」

一夏「なんか……箒は微妙だな」

217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:49:31.86 ID:WLcHuNN40
箒「び、微妙とはなんだ。失礼、じゃないか」

一夏「悪い、そんなつもりじゃなかったんだけどな」

箒「っ……!」ダッ

一夏「箒!? おーいどこ行くんだ!?」

シャル「なんだかんだで、一番ダメージが大きいのは箒だね。しばらくはそっとしておいてあげてよ」

一夏「あぁ、おはようシャル」

シャル「おはよう一夏」

一夏「そっとしておけばいいのか?」

シャル「うん」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:45:48.26 ID:WyoAjZG70
219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:53:52.80 ID:WLcHuNN40
一夏「……セシリアは来てないのか?」

シャル「まだみたいだね。真面目なセシリアにしては、珍しいよ」

シャル「それにしても、やっぱりセシリアが気になるんだね?」

一夏「あ、当たり前だろ」

シャル「羨ましいな、本当、羨ましいよ」

一夏「……?」

シャル「そのままが、一夏の一番いいトコだよね」

シャル「しばらくは周りが慌ただしくなるだろうけど、一夏は今まで通りにしていればいいよ」

一夏「よく分からないけど……ありがとう」

シャル「もーお礼なんていいってば」

222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 23:59:48.96 ID:WLcHuNN40
一夏(周りが慌ただしくなる…か)

一夏(にしても)

一夏(最近、ゴミが散らかってないか? それも紙屑が一杯)

一夏(後で掃除するか……)


千冬「ホームルームを始める、全員席に着け!」ガラッ

セシリア「も、申し訳ありません! 遅くなりましたわ!」

千冬「オルコット……まぁいい、今回は大目に見てやるが、遅刻ギリギリだぞ」

セシリア「はい、次からは気を付けますわ」


一夏(ふぅ……セシリア、なんとか間に合ったか)

317 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:00:45.93 ID:N85UE9S/0
一夏「おはようセシリア」

セシリア「一夏さん、おはようございます」

一夏「珍しいな、寝坊でもしたのか?」

セシリア「そんなところですわ。私としたことが、情けないことですわね」

一夏「ま、いいんじゃないか? 千冬姉も今回は大目に見るって言ったし」

シャル「おはようセシリア。ギリギリ間に合ったみたいで良かったね?」

セシリア「はい。遅刻だけは、避けたいところですわ」

一夏「俺がモーニングコールでも送ろうか?」

セシリア「そう、ですわね。感謝致します」

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:46:36.47 ID:WyoAjZG70
319 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:06:26.01 ID:N85UE9S/0
一夏(っと、掃除掃除)ザッザッ

セシリア「一夏さん、お手伝い致しますわ」

一夏「サンキュ……にしても何でこんなにゴミが落ちてるんだろうな」ザッザッ

セシリア「……さあ」


一夏「そういえばもうすぐ対抗戦だよな」

一夏「今回も俺が代表なのか?」

セシリア「……代表決定戦を行うみたいですわね」

一夏「専用機持ちが集まってると、そうなるよな」

一夏「ってことは、結局セシリアと戦うことになるわけか……」

セシリア「……」

321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:09:14.31 ID:N85UE9S/0
一夏「ま、その時は宜しくな。セシリアといえど、手加減はしないぜ」

セシリア「……はい」

一夏「……大丈夫だ、セシリア。ちゃんとシールドが有るんだし、怪我はしない」

一夏「銃口を向ける、って言ってもこれは競技なんだからな」

セシリア「私が気にしているのは……」

一夏「?」

セシリア「いえ、何でもありませんわ。一夏さんは、お気になさらず」

一夏「あ、あぁ分かった」

セシリア(……箒さん、ラウラさん、デュノアさん……誰にも勝てる気がしませんわ)

セシリア「(それに……)

323 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:13:14.78 ID:N85UE9S/0
一夏「また、体調でも悪いのか?」

一夏「セシリア、何か元気が無いぞ」

セシリア「そんなことはありませんわ。ただ、強敵が相手で緊張しているだけで……」

一夏「……特訓するか? 付き合うぜ」

セシリア「一夏さんには一夏さんの都合があるのでしょう?」

一夏「そうだな……皆には悪いけど、しばらくコーチを止めてもらうか」

一夏「まぁ、付き合ってるんだしそれぐらいは認めてくれても良いよな」

セシリア「いえ、それは……!」

一夏「まぁまぁ。俺に任せとけよ」

セシリア「……は、はい……」

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:47:42.08 ID:WyoAjZG70
324 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:17:47.33 ID:N85UE9S/0
シャル「ふーん、それは仕方ないね」

一夏「悪いなシャル。気掛かりになってるのは確かなんだよ」

シャル「気にしないでよ。そうじゃなくても、こんな風に他の女の子と二人で居るのはどうかと思うしね」

一夏「助かるよ」

シャル「それじゃ、射撃戦の練習でもする? セシリアの練習の為に」

一夏「分かった」


一夏「ふーっ、やっぱり射撃戦は神経使うなぁ」

シャル「一夏、お疲れ様」

シャル「まぁ、僕ほどじゃないけど、それなりには熟せるようになったんじゃないかな」

325 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:21:30.51 ID:N85UE9S/0
一夏「言うなぁシャル……ほら」ポイ

シャル「あ、これが鈴の言ってた特製ドリンク?」パシ

一夏「なんだ、聞いてたのか。あんまり期待はしないでくれよ?」

シャル「残念だけど、期待はするよ?」ゴク

シャル「あ、美味しい……」

一夏「喜んでもらえて良かったよ。シャルのお陰で、セシリアとの特訓もマシになりそうだしな」

シャル「……」

一夏「お疲れシャル。部屋まで送るよ」

シャル「そ、そこまではしなくてもいいよ」

326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:24:52.32 ID:N85UE9S/0
一夏「いいんだよ。礼儀は見せないと、セシリアに怒られる」

シャル「……セシリアがそんなこと言ってたの?」

一夏「言ってはいないけど、それぐらい出来る人間にはなっておかないとな」

シャル「一夏」

一夏「なんだ?」

シャル「ばか♪」

一夏「シャ、シャルまで……!?」

シャル「もー鈴の言ってた通りだよ。一夏って本当にばかなんだね」

一夏「ば、ばかばか言うなよ! 結構傷つくぞ!?」

シャル「ある程度叩かないと直らないよ、一夏の場合は」

31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:48:45.01 ID:WyoAjZG70
327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:29:18.31 ID:N85UE9S/0
シャル「いい一夏? 付き合ってる人が居るなら、それ以外の女の子には基本的に何もしちゃいけない」

シャル「……というか、一夏が『これぐらいはやってあげて当然』って思ってることは全部駄目だと思うよ?」

一夏「わ、分かった」

シャル「勘弁してよ一夏……期待持たされるのだけは本当に辛いんだから」

一夏「期待?」

シャル「もー……」

一夏「え? 何?」

シャル「もういいよ一夏……クラス代表決定戦は、容赦しないからね」

シャル「一夏もセシリアも、まとめて倒すから」

331 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 09:59:21.33 ID:N85UE9S/0
一夏(なんか……シャル怖い……)

一夏「わ、わかった。俺だって手加減しないからな」

シャル「うん。それじゃ、訓練のことは皆に伝えておくからね」

一夏「頼むな。お疲れ様」


一夏「って訳だ。明日から宜しくな、セシリア」

セシリア「えぇ。分かりましたわ」

一夏「俺が上手く練習相手を務められたら良いんだけどな」

343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 11:52:20.97 ID:N85UE9S/0
セシリア「……とはいえ、いくら訓練を積んだ所で、勝てるかどうか……」

一夏「スペックの差があるからなぁ……」

セシリア「さすがに箒さんを相手にするのは」

一夏「それは分かる。俺だって相手にしたくない」

セシリア「……落ち込んでいても仕方ありませんわ」

セシリア「くしゅん」

一夏「ほら、ティッシュ」

セシリア「あ、ありがとうございますわ」

344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 11:55:11.92 ID:N85UE9S/0
一夏「この間の事もあるし、一日しっかり休んだほうが良いんじゃないか?」

セシリア「そうですわね。その時は一夏さん、看病して頂けます?」

一夏「もちろんだ」

セシリア「ふふっ、嬉しいですわ」

一夏「よし、じゃあそろそろ戻ろう。ほら、手」

セシリア「は、はい///」ギュッ

一夏「い、行こうか」

セシリア「了解、ですわ……///」

32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:49:30.73 ID:WyoAjZG70
345 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 11:58:59.12 ID:N85UE9S/0
セシリア「くしゅんっ」

一夏「誰かに噂されてるのか? セシリア人気者だなぁ」

セシリア「風邪の心配は、して下さいませんの……?」ズッ

一夏「冗談だよ……ま、無理はするなよ」

一夏「代表決定戦の当日に風邪なんて、俺は嫌だからな」

一夏「俺がカッコよく決めてる時に、寝込まれてたら困る」

セシリア「まぁ、すっかり勝つ気でいらっしゃいますのね」

一夏「やるからには、勝ちたいな」

セシリア「私も、同じですわよ」

347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:02:06.57 ID:N85UE9S/0
セシリア「一夏さん、ここまでで結構ですわ」

一夏「そうか」

セシリア「……」

一夏「……手、離したくないな」

セシリア「……ですわね」

一夏「ま、まぁ繋ごうと思えばいつでもいけるよな」パッ

セシリア「そ、それでは一夏さん、また明日に!」ダッ

一夏「おう!」


セシリア「……」コツコツ

セシリア「くしゅんっ」

349 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:09:20.15 ID:N85UE9S/0
一夏(明日から……セシリアと二人で居る時間が増えるな)

一夏(楽しみだ)

一夏(不思議とワクワクしてるぞ、セシリアと戦うことになっても)

一夏(そういえば……やけにクシャミしてたな)

一夏(一度、無理にでも休ませた方が良いか……?)

一夏(明日、セシリアの様子を見て決めようか)

350 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:12:20.52 ID:N85UE9S/0
一夏(俺も早めに休もうか。体調は万全にしておかないと)

一夏「あれ……?」

箒「……」

一夏「どうしたんだ箒、俺の部屋の前で」

箒「戻ったか、一夏」

箒「……私の中で、区切りがついた」

一夏「区切り?」

箒「その、おかしな態度を取ってすまなかった」

一夏「あ、あぁ。こっちこそいきなりで悪かったよ。びっくりしただろ?」

箒(まったく、コイツは……)

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:50:17.83 ID:WyoAjZG70
351 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:16:40.90 ID:N85UE9S/0
箒「私は、応援しているぞ」

一夏「あ、ありがとな、箒」

箒「当然だ。私は……一夏の幼馴染だからな」

箒「応援もするし、心配もするし、何かあれば相談にも乗る」

箒「少なくともお前よりは、女心は理解出来る」

一夏「助かるよ」

箒「話は、それだけだ。では、私は部屋に戻らせてもらう」

一夏「サンキュ、箒。打ち明けて良かったよ」

箒「ふ、ふん! いくら頼もしくても、あまり私に頼ろうとするなよ!」

箒「そんな、そんな情けない男であろうとするなよ、一夏!」

352 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:23:04.29 ID:N85UE9S/0
箒「……」

箒(本当に、ありがとう。一夏)

シャル「はい、お疲れ様箒。ハンカチ要る?」

箒「なっ……!」

ラウラ「廊下であれほど大きい声を出されてはな」

箒「わ、私は、部屋に戻る!」

シャル「箒は、すごいね。僕はあんな台詞は吐けないよ」

シャル「今の箒なら、一夏と……セシリアを助けてあげられるんじゃないかな」

箒「……どういうことだ?」

354 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:25:31.70 ID:N85UE9S/0

シャル「さぁ? 心ここに非ず、な箒は気付いてなかったかもしれないけど」

シャル「多分分かるよ。ううん、絶対分かる」

箒「……?」

シャル「それじゃあね、箒。また明日」

箒「なんだったんだ……?」

箒(助けてあげられる……何か、困っていることでもあるのか?)

箒(確かに、最近少し放心状態だったかもしれない)

箒(……明日になれば、分かるか?)

355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:32:48.64 ID:N85UE9S/0
翌朝

一夏「セシリア、起きてるか?」

セシリア「い、今支度をしています! もう少しお待ちになって!」

一夏「あんまり慌てなくても大丈夫だぞー」

セシリア「一夏さんが良くても、私が良くないですわ!」

一夏「……んー……」

一夏(顔をよく見れば……どこか熱っぽいような)

一夏「セシリア」

セシリア「は、はい! せめて後1分……!」

一夏「もしかして風邪ひいてるんじゃないか?」

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:51:05.58 ID:WyoAjZG70
356 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:36:44.77 ID:N85UE9S/0
セシリア「だ、大丈夫ですわ!」

セシリア「ほら、私は元気ですわよ!」

一夏「わ、分かったから。もう少し静かにしようなセシリア」

セシリア「あ、あぅ……///」


一夏「結局今日も寝過ごしてたじゃないか」スタスタ

セシリア「面目ないですわ……」トコトコ

一夏「うーん……今日の特訓は止めにしよう」

セシリア「そ、そんな……!?」ガーン

一夏「見てて心配なんだよ。倒れてからじゃ遅いだろ」ガチャ

セシリア「うー……!」

357 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 12:40:22.88 ID:N85UE9S/0
一夏「箒、おはよう」

セシリア「おはようございます、箒さん」

箒「あ、ああ。おはよう」

箒「一夏……いきなりですまないが、何か困ってることでもあるのか?」

一夏「何かって……特に無いけど」

箒「そ、そうか?」

一夏「なんだ、早速心配か? ありがとな」

箒「何もないなら、いいんだが……」

セシリア「……」フゥ

箒「……?」

363 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 13:27:50.68 ID:N85UE9S/0
一夏「あるとすればセシリアの体調不良か?」

セシリア「い、一夏さん。ですから私は平気だと……」

一夏「心配なんだから、仕方ないだろ」

箒「け」

一夏「け?」

箒「結局惚気かぁっ!!!」

一夏「……っ」キーン

箒(これは、思った以上に辛い……!)

368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:04:42.20 ID:N85UE9S/0
箒「席に、戻るから」フラッ

箒(早くも、決意が揺らぎそうだ……)

箒(……何だこの紙切れは?)

箒(……この内容……まさか、ISの教本……?)

シャル「うん、セシリアのだよ」

箒「!?」

シャル「そんなにビックリしなくても……まぁ後ろからいきなり声を掛けたのは悪かったけど」

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:52:01.74 ID:WyoAjZG70
370 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:08:19.67 ID:N85UE9S/0
箒「何故……」

シャル「理由は分かるよね?」

シャル「一夏、あんまり真面目に目を通してなかったみたいだし、気付いてないみたいだけど」

箒「こんな、下らないことを……!」

シャル「まぁ、相手は代表候補生だし、お金持ちだし、一夏の彼女だしね」

シャル「すこーしずつ破っていってるみたい」

箒「みたい……?」

シャル「僕は一夏もセシリアのことも好きだし、こんな酷い事は出来ないよ」

372 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:13:06.85 ID:N85UE9S/0
箒「止めないのは何故だ?」

シャル「止めたら怖いよ。僕だって受けたくはないから」

シャル「それに……セシリアが酷い目に遭って、ざまーみろ、とは少なからず思ってる」

シャル「僕は箒とは違って、まだ割り切れてないんだ」

箒「……ふざけるな。助けようともしないで、助けてあげてくれ、だと?」

シャル「……どっちについたらいいか分からないからだよ」

シャル「助けたいのもそうだし、でもセシリアが居なくなった後なら簡単に潜り込める気もするし」

シャル「頑張ってね箒。僕は見てるだけだから」

373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:15:34.51 ID:N85UE9S/0
箒「……くっ」

シャル「いってらっしゃい」


箒「い、一夏! 少し話が」

千冬「ホームルームを始める! 全員席につけ!」

箒「……」

千冬「何をしている篠ノ之、早く戻れ」

箒「……はい」

375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:20:24.22 ID:N85UE9S/0
箒「一夏、少しいいか」

一夏「悪い箒、次はISの授業だから後で良いか?」

箒「あ……あぁ」

――セシリアが酷い目に遭って、ざまーみろ、とは少なからず思ってる

箒(違う……!)

箒「後で、だからな! 必ずだぞ!」

一夏「分かった分かった」

36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:53:07.19 ID:WyoAjZG70
376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:24:15.79 ID:N85UE9S/0
鈴「ん? あーまーそうでしょうね」

箒「……」

鈴「アイツは自覚ないけどねー。学園のほぼ全数の生徒から好意持たれてるんじゃないの?」

鈴「あ、自覚無いからこそ、自分から告白するなんて暴挙に出られるわけね」

鈴「ま、そんなわけよ。あたしはそういうの嫌いだからやんないけど」

鈴「でもどうやって止めんの? 無理だと思うわよ」

箒「それは……分かるが」

鈴「収まるの、待つしかないわね。イジメを無くそうって考え自体がそもそも間違ってるわよ」

378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:27:20.69 ID:N85UE9S/0
箒「お前も、何とも思わないのか」

鈴「言うけどね、アンタはどうなのよ」

箒「私は……一夏を応援したい。だから助ける」

鈴「そう。あたしはシャルルの言ってること分かるわー」

箒「私は分かりたくもない」

鈴「でしょうね。アンタはそっち派か。ラウラは?」

箒「知らん」

鈴「一夏もずっと傍についてるって訳じゃないし、少し話すくらいが精々ね」

鈴「ちょっと仲良くしただけでも、どうなるか分からないわよ」

380 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 14:40:31.06 ID:N85UE9S/0
箒「もう話は終わりだ」

鈴「……冷たいの。で、アンタ本当に割り切れてる?」

箒「……当然だ!」

鈴(あたしだって助けてはあげたいけどね、無理なものは無理なのよ)


箒(私だって分かってる。女特有の、醜さは)

千冬「よし、それでは篠ノ之、前へ出ろ」

箒(どうすれば、良い……)

千冬「篠ノ之!」

390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 15:29:51.27 ID:N85UE9S/0
箒「は、はい!?」

千冬「何を呆けている。急速旋回と急停止だ。さっさと飛ぶ準備をしろ」

箒「分かりました……」

セシリア「さ、箒さん。行きますわよ!」


セシリア「ところで箒さん、どうかなさいましたの?」

箒「……何でもない」

セシリア「でしたら、もう少し上手く隠して頂けません?」

セシリア「一夏さんが、貴女を心配しておりましてよ?」

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:53:51.32 ID:WyoAjZG70
391 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 15:38:55.09 ID:N85UE9S/0
箒「上手く……というのは、今のセシリアのようにか?」

セシリア「……話が読めませんわ」

箒「何故隠そうとする?」

セシリア「隠し事なんてございませんわ」

箒「嘘をつくな!!!」



一夏「ん?」

シャル「どうしたの一夏?」

一夏「何か、アイツら話してないか?」

シャル「そうかな?」

一夏「気のせい、かな」

392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 15:52:01.29 ID:N85UE9S/0
箒「一夏が、心配しているんだ」

セシリア「一夏さんなら尚更、何も言えませんわね」

箒「耐える事が美徳? ふざけているのか」

セシリア「そんな自惚れは、ありません」

セシリア「そうするべきと、思っているだけですわ」

箒「大馬鹿者、だ」

セシリア「そうですわね。今も意識を失いそうなくらい気分が悪いですし」

箒「な……!?」

395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 16:02:37.94 ID:N85UE9S/0
セシリア「御心配無く。最悪、人を巻き込まないようにはしておりましてよ」

箒「そ、そういう問題じゃないだろう! 今すぐ機体を止めて休め!」

セシリア「それを行えば、思うツボですわね。一夏さんにも心配を掛けます」

箒「……無理矢理にでも、止めるぞ」


千冬「そこまで! 篠ノ之、オルコット、戻ってこい!」


セシリア「みたいですわよ?」

箒「セシリア……」

セシリア「御心配なく。私はこのくらいでは、挫けません」

セシリア「挫けさせるのが、あちらの思惑ですわ。ならそれには反抗しなければ」

404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 16:34:14.42 ID:N85UE9S/0
セシリア「……心配、して頂いた事には、感謝致します」

セシリア「私が、卑劣な仕打ちを受けていることは……どうか一夏さんには内密に」

箒「……」


千冬「ご苦労だった。それでは、6班に分かれ、専用機持ちの指示にしたがって練習を開始しろ!」

「セシリアさん! 私に教えて!」
「私にもー!」

箒(……訳が分からない)

箒(何故あんな顔が出来るんだ)

箒(周りの者も、セシリアも……)

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:54:39.12 ID:WyoAjZG70
406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 16:37:51.69 ID:N85UE9S/0
一夏「で、話ってなんだ……?」

箒「セシリアのことだ」

一夏「あ、ああ。それでどうしたんだ?」

箒「……っ」

一夏「箒?」

箒「……今日は、休ませてやってくれ」

一夏「やっぱり……箒にも分かったか。朝から具合悪そうにしてたんだよなぁ」

箒「それで……ちゃんとお前が付いていてやるんだ」

407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 16:44:15.66 ID:N85UE9S/0
一夏「それは勿論そのつもりだ」

箒「……ちゃんと傍に居て、ご飯を食べさせてやって、話をしっかりと聞いてやってくれ」

一夏「お、おう」

箒「頼む……一夏……」

一夏「セシリアに、何かあったのか?」

箒「……何も、無い。ただ、色々環境が変わって疲れているんだろう」

箒「いいか? 絶対だぞ?」

一夏「……」

408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 16:48:33.56 ID:N85UE9S/0
箒「さぁ、話は終わりだ。すぐに教室に戻るぞ」

一夏「お、おい箒!」

箒「いいから早く!」グイ

一夏「ひ、引き摺るなって」

「おーい篠ノ之さん! ちょっと待ってー!」
「織斑先生が話があるってさー!」

一夏「おい、何か千冬姉が呼んでるってさ」

箒「……そうか」

一夏「ほら、あんまり千冬姉怒らせると……」

箒「……行ってやる。一夏はすぐに教室へ行け」

410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 17:12:24.53 ID:N85UE9S/0
一夏「……」


――休ませてやってくれ いいか 絶対だぞ?


一夏(心配してくれてたんだな、箒)

一夏(感謝しなきゃな)ガラッ


ザワ……


一夏(……なんでセシリアの席にあんなに人が……?)

「あ、織斑君!」
「ほら、あとはどうぞ!」
「二人のお話は邪魔しないから、ごゆっくりどうぞー」

一夏「……?」

40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:55:30.26 ID:WyoAjZG70
443 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 20:45:16.63 ID:N85UE9S/0
セシリア「あら、一夏さん、もう箒さんとのお話はお終いですの?」

一夏「ああ。セシリアこそ、皆と何か話してたんじゃないのか?」

セシリア「それは……構いませんわ」

セシリア「皆があのように言ってくれているのだから、気にすることはありません」

一夏「そうか……」

セシリア「……一夏さん?」

一夏「セシリア、今日の練習は止めとこう」

セシリア「まぁ、何か用事でも?」

一夏「違う。セシリアだよ」

445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 20:50:42.94 ID:N85UE9S/0
セシリア「一夏さん? ですから私はこの通り大丈夫だと……」

一夏(何で隠そうとするんだよ……)

一夏(それで、俺が喜ぶ訳ないだろ)

一夏「……悪い、セシリア!」バッ

セシリア「きゃっ……!」

一夏「あ、熱っ……これ、何度あるんだよ!?」

セシリア「あ……」

一夏「セシリア、すぐ保健室に行こう」

セシリア「い、いけませんわ」

一夏「……離さないからな。絶対に連れて行く」

448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 20:55:47.64 ID:N85UE9S/0
一夏「……」スタスタ

セシリア「……」トコトコ

セシリア「あ、あの、一夏さん?」

セシリア「私、大丈夫ですのよ? 確かに熱は少しありますが……」

セシリア「ですが、活動に支障はない範囲で……」

一夏「駄目だ。一回、しっかり休むんだ」

セシリア「……はい……」


一夏(ちくしょう……何で気付いてやれなかったんだよ)

一夏(どうして、もっとちゃんとセシリアの事見てやれてなかった……!?)

451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:02:48.57 ID:N85UE9S/0
一夏「……失礼します」ガラッ

一夏「あれ、箒……?」

箒「一夏……」

一夏「っと、すいません、ベッド借りても良いですか?」

「えぇ。構わないわよ」

一夏「セシリア。ほら、ベッドに」

セシリア「は、い……」フラッ

セシリア(一夏さんに、気付かれてから、一気に身体が重たくなった気がしますわ)

セシリア(隠し通すつもりで、いましたのに……)

41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:56:25.54 ID:WyoAjZG70
457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:11:08.49 ID:N85UE9S/0
一夏「しっかり休むんだ。セシリア。いいな?」

セシリア「はい……一夏、さん……」


箒「やはりそうだったか……」

一夏「どうも隠すつもりだったらしいけどな」

一夏「もう、その必要も無くなって良かった」

一夏「ところで、箒は何かあったのか?」

箒「少し転んだだけだ。ほら、早く教室に戻るぞ」

一夏「なんか、らしくないな。箒が転ぶなんて……」

箒「うるさい黙っていろ」

459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:18:36.48 ID:N85UE9S/0
休憩時


一夏「失礼します……」

一夏「その、セシリアの様子はどうですか?」

「薬を飲んで大分落ち着いたわ。でも、症状は重たいようだし、当分は休んだ方がいいわね」

一夏「そうですか……大事無いようで良かったです……」

「……それより、あの子何があったの?」

一夏「……?」

「体に疲労が溜まってるわ。あまりよく眠れてもいないようだし……何より、体中に傷作ってるじゃない」

一夏「き、傷ってなんですか!?」

「……色々よ。切り傷と打撲が中心みたい。狙ったように、服に隠れる場所ばっかり」

464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:24:24.00 ID:N85UE9S/0
「ちょっと、洒落にならないから、私は他の先生方にも相談してみるつもりよ」

一夏「はい……俺の方でも、気を付けてみます……」

一夏(なんだよそれ……そんな素振り、少しも無かったじゃないか……!)

一夏(……違う。抱え込んでいることを、分からなくちゃいけなかったんだ)

「貴方、彼女と付き合ってるんだって?」

一夏「……はい」

「……大切にしなさい」

一夏「勿論、そのつもりです」


セシリア「……? いちか、さん……?」

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:57:18.67 ID:WyoAjZG70
469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:31:03.16 ID:N85UE9S/0
一夏「セシリア……?」

セシリア「一夏さん……っ……!」

一夏「無理に起き上がろうとするな。そのままにしてくれ」

「……廊下に出ているわ。時間は短いけど、しっかりね」

一夏「す、すみません、ありがとうございます」


一夏「熱……何度あったんだ?」

セシリア「確か……39.5でしたわね」

一夏(なんでそんな無茶……!)

一夏(くそ……駄目だ。下手に刺激を与えたら)

一夏「何か、飲み物とか欲しいか?」

471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:37:34.95 ID:N85UE9S/0
セシリア「……一夏さんの手が」

一夏「あ、あぁ。ほら」ギュッ

セシリア「おかしいですわね……前までは、緊張続きでしたのに」

セシリア「ふふっ、今ではこんなに」キュッ

一夏「……」

セシリア「ただの風邪ですのに……こんなに寂しくて、一夏さんの温もりが欲しいなんて……」

セシリア「死ぬわけじゃないのに……本当、馬鹿みたいですわ……」

一夏「セシリア……頼むから、訳を話してくれよ……!」

セシリア「……」

474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:45:55.25 ID:N85UE9S/0
一夏「……俺が、絶対に守ってやるから!」

セシリア「……お気持ちは、嬉しく思います」

セシリア「でもこれは……どうしようもないこと」

一夏「セシリア……!」

セシリア「私は、平気ですわ。一夏さんが傍に居てくださるだけで大丈夫です」

一夏「……っ」

セシリア「だから……ありがとう、ございます……」

セシリア「愛しています……ぐすっ、一夏、さん……」ギュッ

480 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 21:53:07.61 ID:N85UE9S/0
一夏「……俺は、こんな形でその言葉を聞きたくない」

千冬「織斑。病人への刺激は、そこまでにしろ」

一夏「千冬姉……」

千冬「始業まであと5分無い。さっさと教室に戻らんか」

一夏「そんな暇は……!」

千冬「なら、無理矢理にでもここからたたき出すぞ」

一夏「千冬姉が相手でも、納得出来ない」

千冬「だったらお前はどうする? 片っ端から尋問でもしていくつもりか?」

千冬「不確かな情報ばかりで行動しようとするな。冷静になれないお前など、軽く煙に巻かれるだけだ」

44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:58:10.09 ID:WyoAjZG70
485 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 22:00:20.34 ID:N85UE9S/0
千冬「この際だから言ってやろう。今のお前には何も出来ない」

一夏「なっ……」

千冬「その上り切った血を何とかしてからにしろ。馬鹿者」

セシリア「お、織斑先生……もう……!」

千冬「分かっている、オルコット……お前は、自分の体の事だけを考えろ。ゆっくり休め」

セシリア「ありがとう、ございます……」

千冬「さぁ、分かったならさっさと教室に戻れ」

一夏「……」

セシリア「さぁ、一夏さん……」

一夏「くそ……!」

489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 22:05:33.41 ID:N85UE9S/0
一夏(落ち着け……落ち着けよ一夏)

一夏(千冬姉の言っていることは正しい。確かに情報がまるで無いんだ)

一夏(どうやって調べる……)

一夏(やっぱり、誰かに頼るしかないのか……)

一夏(箒、シャル、ラウラ……鈴も、クラスが違うけど何か知っているかもしれない)

一夏(冷静になるんだ。この一件は絶対に見過ごせない)

497 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 22:11:55.87 ID:N85UE9S/0
一夏「箒」

箒「セシリアの様子はどうだった?」

一夏「薬飲んで、今は静かに眠ってる。今から、話、良いか?」

箒「ああ」


一夏「単刀直入に聞くぞ。セシリアを、あんな目に遭わせたのは誰か知ってるか?」

箒「……分からない」

一夏「……そう、か。ありがとな箒。色々とセシリアのこと、気にかけてくれたみたいで」

箒「言っただろう? 私はお前達を応援すると」

箒「ここまで止められなかったのは、私の責任でもある。私も調べてみよう」

518 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 22:58:33.86 ID:N85UE9S/0
一夏「頼む、箒。俺は他の奴も当たってみるから」

箒「……シャルロットと、鈴は無駄だぞ」

一夏「何でだ?」

箒「あの二人は無視を決め込んでいる」

一夏「……そんな」

箒「多分、この学園にお前達の味方などほとんど居ないだろう」

一夏「あんなに、仲が良かったんじゃないのかよ」

箒「女とは、そういうものだからな」

45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 02:58:53.98 ID:WyoAjZG70
521 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:03:34.45 ID:N85UE9S/0
箒「とにかくだ、今は下手な行動を起こすなよ」

箒「保健室に居る以上は、セシリアも安全だろう」

一夏「……あぁ」

箒「焦っても……仕方ない。仕打ちが酷くなるだけだ」

一夏「なんで……なんでセシリアなんだろうな……」

箒「……理由なんて、無い」

一夏「俺は男だからさ。よく分からないところも色々あるだろ」

一夏「だから……頼りにしてるぜ。箒」

523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:09:33.71 ID:N85UE9S/0
一夏(箒が居てくれて、良かった)

一夏(それにしても……シャルと鈴、無視だって……?)

一夏(信じたくはないけど)

一夏(ラウラを、当たってみるか)


箒(一夏が頼ってくれている)

箒(大丈夫だ。私が必ず、二人を幸せにしてみせるよ)

箒「シャルロット、少しいいか」

シャル「ん? 箒、何か用?」

524 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:16:49.54 ID:N85UE9S/0
箒「用件は、言うまでもないだろう」

シャル「それもそうだね。良いよ。場所移そうか?」

シャル「そうそう箒、階段から落とされたんだって? 大丈夫なの?」

箒「なっ……!?」

シャル「危ないよね。頭でも打ったらどうなっちゃうか、考えなかったのかなぁ」

シャル「……怖いなぁ箒。そんなに睨まないでよ」

箒「今の所、もっとも性質が悪いな。シャルロットは」

シャル「何言ってるの。直接手を出している方が、酷いに決まっているじゃないか」

527 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:22:39.44 ID:N85UE9S/0
シャル「それで、話って何?」

箒「……主犯は誰か」

シャル「主犯……僕には分からないよ」

シャル「しいて言うなら、全員かな。誰が言い出した訳でもなく、全員が前に出て、全員が後ろから付いていくんだ」

シャル「おかしな言い回しだけど、これで大体は合ってるよ、箒」

シャル「いざ目の前にしてみると、一夏って本当に人気者だね」

箒「……一夏は、お前に助けを求めようとしていた」

シャル「本当? 嬉しいな」

46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:00:13.83 ID:WyoAjZG70
531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:26:27.28 ID:N85UE9S/0
箒「だが、その態度は、気に入らん。私は反対だ」

シャル「おかしなこと言わないでよ箒。それを決めるのは箒じゃないのに」

箒「少なくとも、今迷っている時点で許せない」

シャル「だよね……こんなの、一夏が知ったら幻滅される」

箒「……知らないのなら、話は終わりだな」


シャル「……」

536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:33:27.63 ID:N85UE9S/0
一夏「ラウラ、少しいいか?」

ラウラ「……ああ」


一夏「俺は変に探り入れたりするのは苦手だから、ストレートに聞く」

一夏「セシリアに怪我負わせたのは誰か、知らないか?」

ラウラ「……私は知らん」

一夏「そうか……」

ラウラ「なぁ、嫁よ」

一夏「なんだ?」

ラウラ「私は、どうすれば良いのだ?」

544 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:38:31.17 ID:N85UE9S/0
一夏「ラウラ……?」

ラウラ「お前は私の嫁だ。だが……今、お前の隣にはセシリアが居る」

ラウラ「居場所を奪われた、取り返したい」

ラウラ「だが、今、クラスメイト達がやっていることは……」

ラウラ「また、私が、おかしいのか?」

ラウラ「鈴も、シャルロットも、私と違う考えでいるようなんだ」

一夏「おかしくなんか、ねえよ。ラウラ」

551 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:45:10.18 ID:N85UE9S/0
一夏「お前が嫁だの夫婦だのって、好意を持ってくれてるのは嬉しく思う」

一夏「それを、もう受け取れない俺が言うのもなんだけどな」

一夏「ありがとな。ラウラが、そういう疑問を持ってくれて嬉しい」

ラウラ「……?」

一夏「間違ってるのは、その奴らだけだ」

ラウラ「そ、そうか。これで良いのだな」

一夏「……よかったら、『これはおかしい』って思ったその気持ち、鈴とシャルにも伝えてみてくれないか」

ラウラ「分かった、任せてくれ」

一夏(ラウラには……難しい問題なのかもな。でももしかしたらラウラにしか出来ないこともあるのかもしれない)

47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:01:20.51 ID:WyoAjZG70
561 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:53:21.75 ID:N85UE9S/0
保健室

セシリア(情けない所を、見せてしまいましたわ)

セシリア(こうなることくらい、覚悟はしていましたのに)

セシリア「……先生」

「んー? なに?」

セシリア「今は、薬が効いて大分楽になっています」

セシリア「あとは、自室で休みますわ」

「そう、じゃ送っていくわね」

セシリア「わざわざありがとうございます」

569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/29(日) 23:57:32.55 ID:N85UE9S/0
セシリア「ここまでで、結構ですわ」

「そう? じゃ、お大事に」

セシリア「はい。ありがとうございます」


セシリア「……」トタトタ

セシリア(クラス代表決定まで、時間がありませんわ)

セシリア(このタイミングで風邪なんて、ついていません)

「あ、セシリアさん。もう風邪はだいじょーぶなの?」

セシリア(……毎日水を被っていれば、それも当然のことですわね)

575 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 00:02:41.09 ID:pa98jmCy0
セシリア「一日休んだお陰で、少しはマシになりましたわ」

「そうなんだ。すっごい熱あるって聞いたよ?」
「そーそー。織斑君、『あつっ!』って驚いてたよねー」

セシリア「……」

「熱冷ますの、手伝ってあげよーか?」
「っていうか手伝わせてよ。いつもお世話になってるお礼で、さ!」バシャァ

セシリア「……」ポタポタ

「何? その目は?」

セシリア「……私は、部屋に戻りますので、失礼致しますわ」ペコリ

585 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 00:10:48.22 ID:pa98jmCy0
「……最近、大したリアクションも無くてつまんないわね」
「そろそろ心が壊れかかってるってことじゃないのー?」

一夏「……なんで水浸しになってるんだ?」

「あ、織斑君!」
「ごめんね、実は廊下の掃除しようとしたら、バケツひっくり返しちゃって」

一夏「……まずは水を取ろう。俺も手伝うよ」

「ありがとう織斑君! 優しいね!」
「さっすが織斑君だよー」

一夏(早くセシリアの所に行かないと……)

一夏(こんなこと、してる場合じゃないけど……ほっとけないしな……)

48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:02:18.47 ID:WyoAjZG70
594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 00:19:11.67 ID:pa98jmCy0
セシリア「……冷たっ」ブルッ

セシリア「わざわざ冷水を用意するなんて、暇人ですわね……」

セシリア「……くしゅんっ」


一夏「……これで、オッケーだな」

「ありがとう織斑君。セシリアさんの部屋に行くの?」
「あっついねー織斑君♪」

一夏「……まぁ、そんなところだよ」

600 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 00:23:17.58 ID:pa98jmCy0
一夏「セシリア、居るか?」

一夏「入るぞー……ん?」

セシリア「……」サァァァ

一夏『セシリア?』

セシリア「は、はいっ!?」

一夏『その、大丈夫なのか?』

セシリア「寝たお陰で、幾分か楽にはなりましたわ。それでとりあえずシャワーを」

一夏「そ、そうか。しっかり温まるんだぞ?」

セシリア「はいっ」

604 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 00:31:40.29 ID:pa98jmCy0
一夏(さすがに部屋の中で待つのは、失礼だしな……)

一夏(廊下に出ておくか)

箒「一夏、やっぱり来ていたか」

一夏「箒か、どうしてここに?」

箒「見舞いに行ったら、部屋に戻ったという話を聞いたからな」

一夏「そうか……わざわざありがとな」

一夏「それで、何か分かったか?」

箒「詳しいことは何も……すまない」

一夏「いや、謝らなくてもいい。協力してくれてるだけでも十分なんだからな」

619 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 01:16:30.05 ID:pa98jmCy0
箒「それで、一夏。何故廊下に?」

一夏「セシリアが、シャワー浴びててさ。さすがに失礼だろうから出てきた」

箒「なんだ……それぐらいには気は付くようになってきたか」

一夏「あ、当たり前だろ」

箒「そうだな。一夏があまりに無神経なままだと、セシリアが不憫だ」

セシリア「一夏さん、もう宜しくてよ」

一夏「分かっ……!?」

セシリア「?」

箒「せ、セシリア、髪をちゃんと乾かせ!」

49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:03:47.47 ID:WyoAjZG70
622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 01:21:51.66 ID:pa98jmCy0
セシリア「とは言われましても……一夏さんをあまり待たせる訳にはいきませんわ」

箒「わ、私が乾かすから、そこに座れ!」グイッ

セシリア「もう、強引ですわね」

セシリア「……一夏さん? 後ろを向いて、どうされましたの?」

一夏「い、いや、なんでも……!」

セシリア「……?」

セシリア「……はっ!」ピコーン

セシリア「一夏さん、今の私を見て、どう思います?」

625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 01:26:15.28 ID:pa98jmCy0
セシリア(そう、これはまさにお風呂上りの色気というヤツですわね)

セシリア(この、熱っぽい表情も相まって……完璧ですわ)

箒「セシリア。少しは大人しくしろ! 上手く乾かせない」ブォー

箒「……心配したのが馬鹿らしい。ピンピンしているじゃないか」ブォー

セシリア「申し訳ありません箒さん。今は下手に元気な分、楽しいのですわ」

セシリア「すぐに、布団に入りますので……どうかそれまでは」

箒「……やれやれだな」ブォー

626 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 01:30:17.27 ID:pa98jmCy0
箒「よし、これで終わりだ」ポンポン

セシリア「ありがとうございます。箒さん」

箒「私はもう帰るからな。一夏、あまりセシリアに無理をさせるなよ」

一夏「もう戻るのか?」

箒「……二人きりの時間を作ってやるだけだ」

一夏「あ……サンキュ、箒」

箒「元気になるのを、待ってるからな」

セシリア「ありがとうございます、箒さん」

796 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 21:48:13.29 ID:pa98jmCy0
一夏「さ、セシリアももう寝ろ」

セシリア「……一夏さん」

一夏「分かってるよ、手だろ?」キュッ

セシリア「……はい///」

一夏(セシリア、手冷たいな……それに随分荒れてる)

一夏「……っ」

セシリア(一夏さんの手……あたたかいですわ……)

セシリア(大きくて、優しく包み込んでくれます)

一夏「セシリア」

セシリア「な、何でしょう?」

一夏「ベッドに、入ってくれ。このままで居たら体が冷えるだろ」

50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:04:33.72 ID:WyoAjZG70
799 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 21:52:34.07 ID:pa98jmCy0
一夏「あとは……セシリアが眠るまで、手を繋いでいてやるから」

一夏「病は気から、っていうだろ。安心して眠れるように」

セシリア「一夏さん……」

一夏「……それぐらい、させてくれよ。俺はセシリアの彼氏なんだろ?」

一夏「セシリアも『その時は看病してくれますか』って言ってたじゃないか」

セシリア「……ええ」

セシリア「そうですわね。では、しばらくこのままでも構いません?」

一夏「勿論だ」

セシリア「ありがとうございます、一夏さん……」

802 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 21:57:34.03 ID:pa98jmCy0
セシリア「ふふっ、一夏さんは本当に優しいままですわ……」

セシリア「風邪の時は、どうしても心が脆くなりますものね?」

セシリア「ですから、このようにして頂けるだけでも、十分に心が安らぎますわ」

セシリア「ちょっと鈍感で、ムッとすることも多いですけど……」

セシリア「私は、そんな一夏さんがだぁいすき、ですのよ……?」

セシリア「……くす、今なら、風邪の勢いでどんなことでも出来そ……!?」


一夏「……」

セシリア「あ……い、ちかさん……?///」

一夏(……歯止めが……)

806 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:05:56.76 ID:pa98jmCy0
セシリア(え、何、何なのですか今のは?)

セシリア(嘘、私、一夏さんと、キスを……!?)

セシリア(なにか、頭がぼーっとして……よくわかりませんわ……)

一夏「……」

セシリア「……あら……?」

セシリア「こんな、つもりじゃ……っ、……!」ポロポロ

一夏「セシリア……」

セシリア「ごめ、なさい……嬉しいのに、こんなの……!」

一夏「急に、ごめん。びっくりさせたな」

一夏「け、けどな、したいからした。それは間違いじゃない」

810 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:12:22.00 ID:pa98jmCy0
一夏「……もうちょっと雰囲気とか考えた方が良かったか……」

セシリア「……すけて……」

一夏「ん?」

セシリア「……ぐすっ」

セシリア「や、やり直しを要求致します」

一夏「ほ、本気かよ!?」

セシリア「一夏さんが自覚なさっているように、ムードに少し不満がありますわ」

セシリア「私の初めてが……こんな形というのは……」

一夏(……ど、どうすりゃいいんだ!? ムード作りとか分からないぞ!?)

セシリア「……むー」

51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:05:35.70 ID:WyoAjZG70
818 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:19:38.24 ID:pa98jmCy0
セシリア「一夏さん、顔を、こちらに」

一夏「……え」

セシリア「さあ」ガシッ

一夏「マジかよ……!」グググッ


ラウラ「入るぞ、セシリア」

ラウラ「起きていたか。消化の良い食事を持ってきたぞ」

ラウラ「……どうした、呆けて」

セシリア「……ええまぁ、感謝致します……!」

一夏(セシリア、怖い……)

820 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:27:05.65 ID:pa98jmCy0
セシリア「すぅ……すぅ……」

一夏「やっと眠ってくれたか……悪いなラウラ、付き合わせちまって」

ラウラ「気にするな。私が好きで居ただけだからな」

一夏「さぁ、部屋を出るか。静かにな」

ラウラ「分かっている」


一夏「……シャルと鈴には、話したか?」

ラウラ「すまない、まだだ。都合が合わないようだが……どうにも避けられている節があるな」

825 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:33:58.36 ID:pa98jmCy0
ラウラ「そもそも周りの者達がほぼ全員そうだ。此方側は……私達に、セシリア、箒だけのようだな」

ラウラ「そうだ、セシリアは何も言っていなかったのか? 二人で話していたんだろう?」

一夏「いや……今のセシリアは、ギリギリの所に立っているみたいだからな」

一夏「その事に関しては、何も口に出さなかった。いつも通りに、話してたよ」

ラウラ「そうか。いや、それが良いのだろうな」

一夏「にしても……鈴とシャルが、な」

ラウラ「鈴とシャルロットは……何か違うな」

ラウラ「……それも、調べてみよう」

一夏「サンキュ、ラウラ」

827 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:37:32.96 ID:pa98jmCy0
ラウラ「夫は……嫁の力になるものだからな」

ラウラ「今となっては、セシリアの嫁になってしまったが」

一夏「……」

ラウラ「だからといって、私の想いは変わらん」

ラウラ「役割を十分に果たせるかどうかは分からないが……何かあれば言ってくれ」

ラウラ「私と箒が、お前達を守ろう」

52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:06:31.66 ID:WyoAjZG70
838 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:45:40.03 ID:pa98jmCy0
一夏「それじゃあな。また明日」

ラウラ「ああ」

ラウラ「……」

ラウラ「何か可笑しいか? シャルロット」

シャル「何で分かるかな。育ちの違いって凄いね」

ラウラ「お前なのか? セシリアへの仕打ちは」

シャル「……違うよ。少なくとも僕は何もやってないって事だけは信じて」

843 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 22:57:40.28 ID:pa98jmCy0
ラウラ「そうだな、私だって信じたくもない」

シャル「そう、良かったよ」

ラウラ「……セシリアのことだが……誰が主犯か心当たりは無いのか?」

シャル「聞いてどうするの?」

ラウラ「……話し合う」

シャル「そんなことで本当に無くなると思うのかな?」

ラウラ「思っているわけじゃない。そうしなければならないと分かっているだけだ」

シャル「放っておけば、多分その内収まるよ。ラウラ」

シャル「しつこいだろうけど、我慢すればいつかは」

849 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:05:18.48 ID:pa98jmCy0
ラウラ「知っているのなら、教えてくれ。頼む」

シャル「……僕は知らない」

ラウラ「知っているようにしか聞こえないな」

シャル「関わりたくないから、ね」

ラウラ「シャルロット……セシリアの事は、好きではなかったのか」

ラウラ「セシリアも、お前の事がきっと好きだった。見てれば分かる」

ラウラ「そのセシリアが・……卑劣な手段で、追い詰められているのに、何故協力してくれない?」

シャル「……箒と、同じこと言うんだね」

854 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:11:02.95 ID:pa98jmCy0
シャル「……怖いからだよ。僕は苛められたくないから」

ラウラ「怖いのは分かる。だが……私はセシリアを助けたいんだ」

シャル「ラウラの方が正しいことぐらい、分かるよ」

シャル「でもね、ラウラ。誰もがそうやって向き合えると思ったら大間違いだよ……」

シャル「セシリアが酷い目に遭わされていること、クラスの皆が知ってる」

シャル「僕だって知ってたから、セシリアには近付かなかった」

シャル「セシリアからの誘いだって、断ったよ」

シャル「周りの皆から外される事、怖いと思うのはおかしいかな?」

シャル「……僕だけじゃなくて、クラスの半分くらいは同じ気持ちのはずだよ」

53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:07:17.81 ID:WyoAjZG70
860 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:19:25.27 ID:pa98jmCy0
ラウラ「シャルロット……そこまで気付いていても……駄目なのか」

シャル「……ごめん。ラウラ」

シャル「ラウラも箒も……立派だよ。凄く格好良い」

シャル「でもね、僕はイジメが無くなるなんて、到底思えない」

シャル「むしろ、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して……余計にイジメを引き延ばすようにさえ思えるんだ」

シャル「特に……今回のは事情が事情だけに……」

ラウラ(……相手が複数だと、話し合いじゃすまない可能性の方が高い)

ラウラ(なら、力ずくか? 私にはその力がある)

ラウラ(だが……逆に相手の神経を逆撫でするだけかもしれない)

ラウラ(何か、大きな事態を引き起こしてからでは遅い)

865 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:24:24.98 ID:pa98jmCy0
ラウラ「それなら……このまま自然に消滅するのを待つのが、良いのか……?」

シャル「……そう、思うよ」

ラウラ「……それでも、私は、解決すると信じて行動を起こす」

シャル「僕の話を聞いてたの? ラウラ、今度は自分が酷い目に遭うかもしれないよ」

ラウラ「むしろその方が気が楽でいい」

シャル「どうして、そこまで出来るのかな」

シャル「セシリアに、一夏を奪われたんだよ?」

ラウラ「……その理屈とあまり変わらない」

ラウラ「一夏と、セシリアに笑っていてもらいたいだけだ」

869 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:29:28.04 ID:pa98jmCy0
ラウラ「嫁に頼まれた。もう見て見ぬ振りは出来ないな」

ラウラ「正直者が馬鹿を見る世界でも、構わない。それなら私は、馬鹿でいい」

ラウラ「ここまで話し合って、意見が合わないのなら……どちらかが折れない限りは終わらない」

ラウラ「それではな、シャルロット。先に部屋に戻っている」


シャル(見て見ぬ振りが出来ない人だって、いるんだよ)

シャル(他の、喋った事が無いような人だったらそこまで頑張らないよね)

シャル(人って、そういうものだよ……ラウラ)

874 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:41:02.38 ID:pa98jmCy0
ラウラ(少し、感情的になり過ぎたか)

ラウラ(……いや、感情で行動することはおかしくない)

ラウラ(鈴とも、話が出来ればいいのだが)

鈴「……ラウラ」

ラウラ「鈴……聞いていたのか?」

鈴「他にも何人か、居ると思うわよ」

ラウラ「それで、何だ?」

鈴「……いいえ、呼んだだけ」

鈴「よく考えたら……今更どんな顔して会えば良いのか、分からないわよね」

54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:08:18.38 ID:WyoAjZG70
877 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:46:57.03 ID:pa98jmCy0
ラウラ「ということは、協力してくれるのか?」

鈴「……ノーコメントよ」

ラウラ「そ、そうか」

鈴「それじゃあね、あたし部屋に戻るから」

ラウラ「感謝する」

鈴「……ふん」ダッ


ラウラ(そうだ、嫁に報告しよう)

880 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/30(月) 23:57:36.68 ID:pa98jmCy0
ラウラ「……どうだ?」

箒「十分だな。よくやった」

一夏「これは、鈴も協力してくれるんだよな」

箒「報告を聞く限りは、な。あれはそういう性質だろう」

ラウラ「次は、私は何をすればいい?」

箒「味方が増えただけで十分だな。あとは犯人とやらを捜して……今度は話を通さないといけないわけか」

箒「ここからが大変なところだな」

886 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 00:06:41.21 ID:EiU7ZyZD0
一夏「……俺、情けないな」

一夏「ラウラも箒も頑張ってるのに、何も出来てないじゃないか」

箒「何を言っている、一夏には、一夏にしか出来ないことがあるだろう?」

一夏「……なんだよそれ」

ラウラ「セシリアの傍にいること、だな」

箒「一夏には一生分からないだろうが……ここから先は、知らない方がいいのかもしれないな」

箒「……私が、見られたくないと思っているからか」

892 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 00:16:28.40 ID:EiU7ZyZD0
一夏「いや、そういうわけにはいかないだろ」

ラウラ「?」

箒「私の勘だが……お前の介入が一番危険な気がするんだ」

箒「それに……あのような真似をした奴らを許す気にはなれない」

一夏「箒、暴力は駄目だぞ」

箒「……それも辞さないつもりでいるのだが」

ラウラ「心配するな。いざとなれば私が止める」

一夏「その時は頼むぞラウラ」

55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:09:25.18 ID:WyoAjZG70
895 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 00:32:58.26 ID:EiU7ZyZD0
一夏「そうか……ま、仕方ないよな」

セシリア「しっかり休めと言ったのは、一夏さんですわよ?」

一夏「ああ、セシリアの体調が第一だからな」

セシリア「嬉しいですわね。そう言って下さるなら、すぐに治りそうですわ」

一夏「それじゃ行ってくる。遅刻したらシャレにならないからな。放課後また来る」

セシリア「ええ。また後ほど」


「はーいおはようセシリアさん。体の調子はどー?」
「もしよかったら、ちょっと私達とお話しない?」

セシリア「後にしてくださる? まだ気分が優れませんわ」

「あーごめんごめん、そっちの都合は関係ないの。言い忘れたよ」

セシリア「……」

906 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 00:47:40.69 ID:EiU7ZyZD0
「おはよう織斑君」
「おはよー」

一夏「……おはよう」

一夏(素直に挨拶する気になれないな……誰が犯人か分からないし)

一夏「あ、シャル……」

シャル「……ラウラから話を聞いたんだよね」

一夏「ああ」

シャル「軽蔑したでしょ? もう僕に、関わらない方がいいよ」

一夏「……誰がするかよ」

914 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 00:53:15.99 ID:EiU7ZyZD0
一夏「ラウラが、ちゃんとシャルの気持ちを引き出してくれたみたいだしな」

シャル「何、それ」

一夏「シャルは、今回の件に心の底から納得してないってことだよ」

一夏「俺、席に戻るな」

シャル(……なんで、僕は……)

ラウラ(シャルロット……)


千冬「全員、席につけ。ホームルームを始める」

921 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 00:58:23.95 ID:EiU7ZyZD0
千冬「……今日は欠席が多いな」

千冬「まったく、たるんでいる」

一夏(本当だ、セシリアを入れて、6人か)

ラウラ(……このメンバー……)

箒(……まさか!?)ガタッ

千冬「……なんだ篠ノ之?」

箒「体調が優れないので……保健室に」

千冬「貴様もか、いいだろう。行け」


シャル「……」

56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2011/05/31(火) 03:10:21.02 ID:WyoAjZG70

セシリア「嗅ぎまわられると、困ることでもお有りですのね……」

「……は?」
「変なこと言わないでよねー?」

セシリア「……眉間に皺を寄せ過ぎていますわよ」

947 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 01:13:59.22 ID:EiU7ZyZD0
「……ねーどうする?」
「そろそろ顔いっとく?」
「そうだね、あたしら、散々侮辱されたんだから、やっちゃおう」

箒「……そこまでにしろ、お前達」

「出たよ暴力女が」
「つか、バレちゃってんじゃん」

箒「黙ってセシリアから離れろ。二度とセシリアに近付くな」

「命令形うざっ」
「つかなんなのコイツ」

箒「……叩き潰すぞ」

976 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 01:24:29.47 ID:EiU7ZyZD0
「良いよね専用機持ちは。いつでも武器を取り出して、脅しを掛けられて」

箒「……一夏の望みでもあったから、話し合いをしたかったな」

箒「だが……この状況を見て、どうでもよくなった」

「つか、アンタは何でこれに参加しないの?」
「篠ノ之さんだって、織斑君が好きだったんでしょ?」
「好かれなかっただけなのに、『応援する』だってさ。あーあー可哀想よね」

箒「お前等……!」チャキ


シャル「やめなよ箒。それじゃ解決にならないでしょ」

992 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/31(火) 01:30:23.05 ID:EiU7ZyZD0
箒「シャルロット……!」

シャル「皆、もう止めない?」

「……何言ってんの、元はと言えば、アンタが言い出したことじゃない」
「ノリ悪いなと思ったら……あっさり寝返っちゃってさ」

シャル「好きに言っててよ。僕は心変わりは早い方なんだ」

セシリア「シャルロット、さん……?」

シャル「ごめんねセシリア。僕のせいだよ」

シャル「今更謝るのもどうかと思うけど……」

132: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:17:23.91 ID:NU5ngfuvo
シャル「最初に僕が言い出したんだ。『許せないよね』って。『苛つくよね』って」

シャル「セシリアの悪い噂が流れ始めて、皆がそれを嘘だって分かっていながら、広める事に躍起になった」

シャル「発端は僕の、小さな一言。でもそれは確かに元凶だよ」

シャル「ごめんセシリア。償えって言うなら、何でもする。消えろって言うなら、すぐに学園を出ていく」

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
「あんた何な訳!? 一人で良い子振ってんじゃないわよ!」

シャル「……そうだよ。あんな黒い言葉が吐けるような心を持っていて、謝ろうとするのはおかしいよね」

シャル「でも、謝りたいから、した。どう受け取るかはセシリアの好きにしていい」

「な、何よ……! そんなのって……」

シャル「僕達が、セシリアに抱いていいのは羨望の感情だけだよ……二人を祝ってあげることしか、駄目なんだ」

133: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:17:53.34 ID:NU5ngfuvo
シャル「セシリアは……一夏を好きになって、ずっと頑張ってアピールしてた」

シャル「本当に一生懸命なセシリアに、こんな事するのは良くない」

「何で、しちゃ駄目なのよ。私達だって、織斑君のこと……!」

シャル「少なくとも、今まで何もしなかった僕達にそんな権利、無いよ」

「仕方無いじゃない……私達は専用機持ちでもないんだから! アンタ達には最初っから敵わないのに!」

シャル「一夏は専用機持ちかどうかで相手を選ぶ人なの?」

シャル「一夏が好きなのは別に構わないよ。ただ、その割に色々信じられていないよね」

「……ねぇ、もうやめようよ……」
「私、もう抜けるね、ごめん……」
「ちょ、ちょっと何言って……!」

134: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:18:34.09 ID:NU5ngfuvo
シャル「もう、終わりにしようよ」

「くっ……」

セシリア「そこまでで、結構ですわ……」

シャル「セシリア……」

セシリア「手段はともかく、貴女の想いは私も理解は出来ます」

セシリア「私も、一夏さんが誰かと結ばれようものなら、『納得出来ない』と駄々をこねることでしょう」

セシリア「ですが……一夏さんをお渡しする気は、私にはありません」

ラウラ「織斑一夏が欲しいのなら、もっと別の勝負の方法があるだろう」

セシリア「ラウラさん……」

鈴「その点は、あたしも人の事言えたもんじゃないけどね。第一、一夏から告白したんだから、その相手を責める時点でおかしいわよ」

セシリア「鈴さんも……」

135: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:24:48.65 ID:NU5ngfuvo
鈴「ごめんね、セシリア。何も、助けてあげようとしなくて」

ラウラ「私もだ。本当にすまなかった」

「……なによ、アンタ達まで! 全然諦めてないくせに!」

鈴「そりゃね。でも、間違ってることくらいは分かるわよ」

「私は、認めない……アンタなんか、絶対に認めない!!!」ブンッ

シャル「あぶな……!」


パシンッ


「お、織斑、くん……?」

一夏「……」

セシリア「一夏さん……」

「……っ!」ダッ

ラウラ「お、おい!」

箒「ラウラ、追いかけなくて大丈夫だ」

136: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:25:36.36 ID:NU5ngfuvo
一夏「ごめん、セシリア」

セシリア「一夏さん……」

一夏「そこまで自惚れるのもどうかと思うけど……俺が注意しておかないといけなかったな」

鈴「別に自惚れじゃないから、ちゃんと自覚しなさいよ。もー……」

一夏「セシリア、まず保健室に行こう。ほら、掴まれよ」

セシリア「は、はい……」


ラウラ「これで、もういいのか?」

箒「さっきの者は、もう何もしてはこないだろうな」

シャル「……」

137: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:27:38.09 ID:NU5ngfuvo
放課後

シャル「セシリア、起きてる?」

セシリア「ええ、どうぞ」

シャル「……具合はどう?」

セシリア「少し休めば、治りますわ。対抗戦には間に合いますわね」

シャル「そう……」

セシリア「シャルロットさん。貴女を許します」

シャル「え……?」

セシリア「ですから、今朝方の一件。貴女は自分の責任だと仰っていましたが」

シャル「そ、そうだよ。僕の責任なんだから……!」

138: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:30:53.33 ID:NU5ngfuvo
セシリア「ええ。ですから、私からは特に何もありませんわ」

シャル「……そんなの、僕が惨め過ぎるだけじゃない……」

シャル「許してもらえるなんて、自分が許される人間だなんて思ってないのに……」

セシリア「『償えと言うのなら、何でもする』……でしたわよね」

セシリア「それが貴女に望む償いですわ。惨めな思いをなさい」

セシリア「良いですわね。シャルロットさん」

シャル「……セシリアが、そう言うなら」

セシリア「はい♪」

139: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:33:01.04 ID:NU5ngfuvo
セシリア「ところで、一夏さんは?」

シャル「織斑先生に絞られているよ。あんなに集団で、授業を抜け出したんだから」

セシリア「あら、それではシャルロットさんは……?」

シャル「……僕には、後で特別に話がある、って」

シャル「……大体察しは付くよ。セシリアは、代表候補生だからね」

シャル「IS学園の教師としては、ちゃんとした処罰を下さないといけないはずだし」

セシリア「なら私が、話を付けてきますわ」

シャル「いいよ、セシリア。これは僕のケジメなんだ」

シャル「セシリアが僕のこと、そんな風に思っていてくれるのは嬉しいよ」

シャル「……ありがとう。もう行くね」

140: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:43:10.11 ID:NU5ngfuvo
千冬「来たか、デュノア」

シャル「はい」

千冬「今回の件に関してだが、よくやってくれた」

シャル「……え?」

千冬「暴行を受けていたオルコットを救出、連中を『言葉』で黙らせた……と聞いている」

千冬「礼を言うぞ」

シャル「ちょ……ちょっと、待ってください。僕は、イジメに加担していて……」

千冬「生徒達から多数の証言を得ている。残念だが、主張は通らないものと思え」

シャル「そんな……」

千冬「文句は聞かん」

141: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 22:46:09.53 ID:NU5ngfuvo
千冬「よくやったな。学園側としても、何とかしなければならない問題であるが故に、お前の功績は大きい」

千冬「因って今回の、無断で授業を抜け出した事は不問とする。分かったか?」

シャル「……」

千冬「……誰も責めたりはせん。恐れを断ったんだぞ」

千冬「私はむしろ感謝している。あの不甲斐無い愚弟を助けてくれたことに、な」

シャル「……はい」

千冬「オルコットとは話せたのだろう? 当の本人が責めないのなら、誰がお前を責める」

千冬「話は以上だ。何か質問はあるか?」

シャル「ありません……」

千冬「よし、行っていいぞ」


シャル「……」

144: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 23:08:15.86 ID:NU5ngfuvo
シャル(……情けないな)

シャル(なんだろう、これ。本当に情けない)

シャル(これじゃあ、ここを追い出された方が良かったよ)

一夏「よう、シャル」

シャル「み……皆……」

一夏「千冬姉に何か言われたか?」

シャル「特に何も……授業抜けて、怒られたぐらいだよ」

一夏「そうか、千冬姉怒ると怖いよな。尋常じゃないくらい」

鈴「そーそ。あたし泣きそうだったわよ」

シャル「……皆も、訳が分からないよ」

145: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 23:10:58.71 ID:NU5ngfuvo
一夏「何がだ?」

シャル「一夏も、聞いたんでしょ? セシリアが苛められたのって、僕が原因だったんだよ?」

シャル「なのに、普通に話しかけてくるなんて……」

鈴「簡単よ。シャルロットがイジメの原因でなくて、シャルロットがセシリアを助けてくれたから」

鈴「今回の件で、一夏に避けられるような事、何もしてないじゃない」

ラウラ「『自分が苛めに遭うのが怖い』と言っていたことを、私は覚えているぞ」

ラウラ「よく勇気を出してくれたな」

シャル「僕には……分からない。皆の言ってる事なんて」

一夏「……シャル」

シャル「僕は自分の汚さを自覚してる。今更何を言われても、そんなの理解出来ないよ」

シャル「部屋に戻るね。セシリアに……いや、やっぱりいい。何でもないよ」

146: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 23:19:12.61 ID:NU5ngfuvo
一夏「シャル……」

箒「しばらくは、そっとしておいてやろう。本人の言っている通り、戸惑いが大きい」

鈴「で、どうする? セシリアも寝ちゃったし、解散?」

一夏「ああ」

鈴「んじゃーね。あたしは特訓でもしよっかな。クラス代表の座はどうせ揺るぎないだろうけど」

一夏「鈴」

鈴「んー?」

一夏「今日は、ありがとな。セシリアを助けてくれて」

鈴「何言ってんの。あたしは騒ぎに乱入しただけだってば……別に卑屈になってるわけじゃなくて、本当にそうなの」

一夏「……でも言う。ありがとう」

鈴「……うん」

147: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/03(金) 23:20:41.13 ID:NU5ngfuvo
一夏「シャル……」

箒「しばらくは、そっとしておいてやろう。本人の言っている通り、戸惑いが大きい」

鈴「で、どうする? セシリアも寝ちゃったし、解散?」

一夏「ああ」

鈴「んじゃーね。あたしは特訓でもしよっかな。クラス代表の座はどうせ揺るぎないだろうけど」

一夏「鈴」

鈴「んー?」

一夏「今日は、ありがとな。セシリアを助けてくれて」

鈴「何言ってんの。あたしは騒ぎに乱入しただけだってば……別に卑屈になってるわけじゃなくて、本当にそうなの」

一夏「……でも言う。ありがとう」

鈴「……うん」

163: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 22:55:29.45 ID:BHmMnXrio
―――――

ラウラ「ふむ」ジー

箒「そろそろ終わる頃か」ジー

鈴「しかしまー……セシリアの動き、目に見えて良くなってるわよね」

箒「……一夏の影響か」

鈴「愛の成せる技、ってやつ」

鈴「こんな覗きしてる場合じゃないわね。あたしも特訓しなきゃ」

ラウラ「鈴、私も付き合うぞ」

鈴「ありがと。ラウラなら心強いわ」

箒「ん? 二人はもう行くのか。私はもう少しここで見ているからな」

鈴「……アンタ、実は未練タラタラ?」

164: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:18:27.88 ID:BHmMnXrio
―――――


一夏「大分、ブルーティアーズの動きの精度が上がってきたじゃないか」

セシリア「ありがとうございます。こうして特訓に専念出来るお陰ですわよ」

セシリア(それに……一夏さんが見ていて下さるから)

一夏「楽しみにしてるぜ。セシリアが全員倒すトコロ」

セシリア「ええ。その時は一夏さんも纏めて」

一夏「と言っても、俺だって負けないからな」

セシリア「今回の特訓で、一夏さんの癖は見切りましたわ。きっと私の完全勝利ですわね」

一夏「い、いや、俺だって見切ったぞ」

セシリア「目が泳いでいますわよ」

一夏「う……」

165: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:19:29.13 ID:BHmMnXrio
セシリア「ふぅ……」ゴク

一夏「……シャルは、どうだ?」

セシリア「相変わらずですわ……顔を合わせようともして下さいません」

一夏「そうか……」

セシリア「この話は、止しません?」

セシリア「……どうしようもないことですわ」

一夏「悪い。でもセシリアとシャルには、また元通りになって欲しいからな」

セシリア「善処致します」

セシリア「……って、シャルロットさんの話ばかりと言うのも、複雑ですわよ!」ンギュー

一夏「いはいいはいほれ以上のびない」

セシリア「……もう」

166: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:20:23.33 ID:BHmMnXrio
箒「なっ……!」

鈴「どしたの箒?」

ラウラ「何があった」

箒「これはいかん……セシリアが、一夏の両頬に手を添えた……!」

鈴「ちょ、ちょっと、それってまさか……!」ガバッ

ラウラ「?」


「いはいいはいほれ以上のびない」


箒「……」

鈴「……」

ラウラ「なんだ?」

167: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:33:28.01 ID:BHmMnXrio
一夏(手が荒れてたのは、やっぱりあれが原因だよな)

一夏「……」ギュッ

セシリア「ふふっ、一夏さん。そんなに強く握らなくとも、私は逃げませんわよ」

一夏「あ、ああ……」

セシリア「私は、愛する一夏さんの傍を離れるつもりなど、ありませんわ……///」

一夏「セ、セシリアっ!」ガバッ

セシリア「……あっ……///」

一夏(……くそう、また勢いで抱き締めちまった! これで、いいのかムードって……!)

セシリア「いちか、さん……ん……///」


鈴(わ、わーっ! わーっ!! わーっ!!!)

ラウラ「……む」

箒「」パタリ

168: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:35:24.90 ID:BHmMnXrio
・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・




一夏「……///」

セシリア「……///」

一夏「も、戻ろうぜ。時間も遅いし」

セシリア「そ、そうですわね!///」

一夏(た、多分あれで良かったんだよな。セシリアも……顔を近付けてきてくれたし……)

セシリア(一夏さん……きゃああっ///)


ラウラ「……これで良かったはずなのだが……怒りが湧いてくる」

鈴「も、戻るわよ。これは……さすがに辛いわ」

箒「きゅ~……」

169: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:36:49.87 ID:BHmMnXrio
一夏「セシリア」コンコン

セシリア「あ、一夏さん、おはようございます」

一夏「準備は良いか?」

セシリア「ええ、もちろんですわ」

一夏「……今日は、負けないからな」

セシリア「それは私のセリフですわね」

セシリア「……全力を出さないと、失礼に当たりますものね」

一夏「だな」

一夏「……組合せってまだ発表されてないよな?」

セシリア「そういえば……織斑先生にしては珍しいこと」

一夏「つまり、最初っから俺とセシリアってことも、有り得るんだな」

セシリア「その時は、その時。誰が相手でも関係ありませんわよ」

170: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/04(土) 23:38:30.91 ID:BHmMnXrio
―――――


鈴「やっほ、一夏」

一夏「鈴、どうしてここに?」

鈴「敵情視察、よ」

鈴「あたしは満場一致でクラス代表だけどさ」

鈴「しかしまぁ気になることがあったから来てみれば……」

一夏「……セシリア対、シャルだ」

鈴「初っ端から、まっずいことになってるわね」

鈴(シャルロットの奴……何もやらかさなければいいけど)

190: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:20:40.57 ID:szAHTUIgo
鈴「シャルロット、防戦一方ね」

一夏「セシリアは一発も貰ってないしな」

鈴「は……?」

一夏「攻撃すら出来てない」

鈴「……あの、馬鹿……!」ダッ

一夏「あ、おい、鈴!?」

鈴(とんでもないことじゃない……! これなら開き直って暴れてくれてた方がまだマシ!)


ショウシャ、セシリア・オルコット

191: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:23:18.96 ID:szAHTUIgo
セシリア「……」

シャル「……」

セシリア「何故?」

シャル「え……?」

セシリア「何故、手を抜きましたの!?」ガンッ

シャル「くっ……!」

セシリア「どこまで、私を侮辱する気ですの……! 貴女という人は……!」

シャル「手を、抜いてなんかいない……」

セシリア「嘘ですわ! 射線も出鱈目、固有である武器の切り替えもまともにしない! これの何処が手抜きでないと……!」

鈴「ちょ、ちょっとセシリア、落ち着きなさい!」

192: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:26:07.93 ID:szAHTUIgo
セシリア「落ち着くなんて出来るはずがありませんわ!」

セシリア「わざと私に負けて……勝ちを譲った気でいますの!?」

シャル「……」

セシリア「何か仰ったらどうです!」

鈴「セ、セシ」

一夏「セシリア!!!」

セシリア「一夏、さん……」

一夏「セシリア、手を放すんだ。無防備な相手に、ISで掴みかかってどうするんだよ」

セシリア「……っ」パッ

一夏「シャル。誰の目から見ても、さっきのお前は万全じゃなかった。 何か理由でもあったのか?」

193: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:28:52.15 ID:szAHTUIgo
シャル「何でも、ないから……」

一夏「……そうか、なら良いんだ。体調にも気を付けろよ」

シャル「……」コクッ


鈴「あっさり帰しちゃったじゃない」

一夏「本人が、何もないって言ってるからな」

鈴「それもそうね。締め上げて吐かせるわけにもいかないし」

セシリア「……」

鈴「で、セシリアさ。気持ちは分かるけど、もうちょっと落ち着きなさいよ」

セシリア「……そんなことを言われましても」

194: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:32:41.15 ID:szAHTUIgo
鈴「だからって、掴みかかることはないわよ。あれやって、シャルロットが本気出してくれる?」

セシリア「……」

鈴「確かにシャルロットは悪い。でもセシリアも悪い。とりあえずは謝って、それから次の事よ」

セシリア「はい……」

鈴「やれやれ……っていうか一夏も何か言いなさいよ」

一夏「大体鈴が言ってくれた。サンキュ」ニコリ

鈴「……む」

一夏「ん?」

鈴「っさい。うっさいばーか///」

一夏「ま、またか!?」

鈴(コイツ、今までこんな顔を振り撒いてたのね……確かにこれは厄介……)

195: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:35:08.97 ID:szAHTUIgo
鈴「誰がクラス代表になるのかは知らないけど、あたしがボコボコにするから!」

一夏「まぁ俺だろうからな。よろしく」

セシリア「一夏さん! 私を忘れてはいませんこと!?」

一夏「忘れてないって。でも俺が勝つんだよ」

セシリア「い……言いましたわね!? 覚悟なさい!」

一夏「おう。楽しみにしてるぜ」

セシリア「ふん! クラス代表になって鈴さんをボコボコにするのは、私、セシリア・オルコットですわよ!」

一夏「鈴をボコボコにするのはこの俺、織斑一夏だけどな」

鈴「アンタ達……今ここで決着つけてやっても良いわよ……!?」

セシリア「ふふっ、楽しみは後に取っておきましょう?」

鈴「ええ……楽しみにしといてあげるわ……!」

196: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:37:02.76 ID:szAHTUIgo
セシリア「それでは、私は先に戻らせて頂きますわ」

セシリア「観覧席から、一夏さんを見ています」

一夏「おう」

セシリア「応援しておりますわ、一夏さん……」ヒラヒラ


鈴「……またしても私と一夏を二人で残したわけだけど」

鈴「良い度胸してるわセシリア」

箒「まったくだな」

一夏「お、来たか箒」

箒「次の相手は私だろう。呑気にセシリアとお喋りしている場合か?」

一夏「それでも負けないぜ。セシリアに言い切っちまったからな」

197: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:39:59.34 ID:szAHTUIgo
箒「」イラッ

箒「いいだろう。だが、クラス代表になって鈴を」

鈴「わーわー! 箒までそれを言わないでよ! アンタ話を最初から聞いてたでしょ!」

箒「ふふっ……あ、いや、すまない」

鈴「……いいわよ、謝らないでも。頑張りなさいよ、箒」

箒「ああ」

一夏「箒を贔屓するのかよ……」

鈴「諸事情により、ね」

鈴「それじゃね。あたしは戻ってるから」

一夏「またあとでな」

鈴「はいはい」

198: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:42:26.09 ID:szAHTUIgo
―――――


鈴「……セシリア、ちょっとは落ち着いてもらえたかなー……」

鈴「第一、結構気遣ってやってんのに、報酬は一夏スマイル一回」

鈴「……はぁ」

鈴「なんだろ、辛いなぁ……」

鈴「あたしだって、それなりに頑張って……『それなり』だから駄目だったのよね」

ラウラ「なんだ、鈴も箒と同じで未練タラタラなのか?」

鈴「ラウラ……ええ、そうみたい。情けないったらありゃしないわよ」

鈴「あたしも、まだまだ子供ね」

ラウラ「そんなありもしない事で、自身を卑下することはないぞ」

鈴「あっはっはー……ラウラに励まされたか」

199: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:46:27.40 ID:szAHTUIgo
鈴「そういうラウラはどうなの? 未練ある?」

ラウラ「……複雑だ。ただ、もうどうしようもない事を引き摺る必要性も無い」

ラウラ「少しでも前向きになろうと努力しているところだ」

鈴「……まいったなぁ、ラウラ……すごいよ……」

鈴「箒と、ラウラだったのよね……セシリアが苛められて、助けようって立ち上がったの」

鈴「……あたしは、ただの馬鹿よ……」

ラウラ「もう過ぎたことだ。セシリアも許してくれている」

ラウラ「それに、私の主観だが、鈴は十分に魅力的な女だと思うぞ」

鈴「……は?」

ラウラ「?」キョトン

200: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:49:19.21 ID:szAHTUIgo
鈴「な、なによそれ///」

ラウラ「女の私から見ても、非常に好ましい。素直にそう思える」

鈴「あぁ、そういうことね……」

ラウラ「皆、個性があるんだ。ただ、誰を選ぶかは嫁次第なのだが」

鈴「結局は、一夏があたしの魅力に気付かなかっただけ、ってわけね」

ラウラ「そういうことになるな」

鈴「あの馬鹿、後で後悔するといいわよ」フンッ

ラウラ「そうしていろ。暗い顔は、鈴には似合わない」

鈴「……ありがとっ。ラウラも十分魅力的よ」

ラウラ「そうか? 鈴はともかく私は……」

鈴「だーっ! 卑下するなって、さっき自分で言ったばかりじゃない!」

201: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:52:38.88 ID:szAHTUIgo
―――――


シャル(やっぱり、こんなのじゃ罪滅ぼしにもならないのかなぁ……)

シャル(僕がやったことを考えれば、そんな簡単に許されていい訳ないのに)

シャル「はぁ……」

千冬「盛大な溜め息だな」

シャル「織斑先生……」

千冬「景気が悪くて結構だが、辺りの者まで下げるような真似は止めろ」

シャル「そう、ですね」

千冬「……さて、何故手を抜いたかだが、償いのつもりか?」

シャル「手、抜いていませんから」

千冬「手を抜いた理由を聞いているのだが」

202: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 22:59:58.81 ID:szAHTUIgo
千冬「まぁいい。一夏を持っていかれて腐るかどうかは本人次第だ」

千冬「私としては、それでも尚、正攻法で奪い返そうとする者の方が好みだがな」

シャル「……駄目です。僕は」

千冬「やれやれ……私は小姑として、オルコットを徹底的にいびるつもりでいる。隙あらば入り込んで来い」

千冬「もっとも、一夏は大切な弟だ。そう簡単には渡さんが」

シャル「……ブラコン」

千冬「家族の……弟のことが大切で、何か悪いか?」

シャル「別に悪くないですよ。ぽろっと本音が出ただけです」

千冬「普段から、私はそのように思われていたのか?」

シャル「そこまでは。仲が良いなぁとは思ってましたけど」

千冬「言ってくれるな……」

203: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/08(水) 23:07:14.81 ID:szAHTUIgo
千冬「私からの話はそれくらいだ。後は、デュノア次第だぞ」

シャル「……もう手遅れですから」

千冬「手遅れではない。少なくとも、今日、もう一度チャンスが巡ってくるはずだ」

シャル「あはは……なんですかそれ」

千冬「先ほどの台詞、確かに聞いたぞ。手遅れでなければ、行動を起こすのだな?」

シャル「……」

千冬「……ふん」


シャル(チャンスって、何)

シャル(正攻法で奪い返す、って言われても分からないよ)

212: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 22:54:07.48 ID:DyykrnwXo
―――――


千冬「勝者、セシリア・オルコット」

千冬「よって、お前がクラス代表だ」

シャル(……)

セシリア「織斑先生、その前に一つ宜しいでしょうか?」

千冬「言ってみろ」

セシリア「辛くも勝利を収めはしましたが、一つだけ納得の行かないことがありますわ」

セシリア「シャルロットさん。貴女に再戦を申し込みます」

シャル「……!?」


ザワッ……!


千冬「……だそうだが、デュノア」

213: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:05:23.20 ID:DyykrnwXo
シャル「ちょっと待って、セシリア」

シャル「話が全然読めないよ。何でそうなるの?」

セシリア「先程言った通りですわ。貴女との試合だけは納得が行きません」

セシリア「クラス代表と言われても、素直に受け取れませんわ」

千冬「デュノア」

シャル(織斑先生……こうなるの分かってたの?)

シャル「で、でも……」

セシリア「私は、貴女がこの申し入れを受けてくれない場合、クラス代表を辞退致しますわよ」

シャル「そんな……!」

セシリア「……」

214: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:09:25.80 ID:DyykrnwXo
―――――


千冬『両者、準備の出来た方から出てこい』

セシリア「分かりましたわ」

シャル「……はい」

セシリア「さ、私は先に行きますわよ」

シャル「……セシリア」

セシリア「はい?」

シャル「セシリアは……僕のこと」

セシリア「友人として、大切に思っておりますわ」

シャル「……」

セシリア「全力の貴女に勝たないと……私は胸を張って、一夏さんとお付き合いが出来ません」

215: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:13:05.52 ID:DyykrnwXo
セシリア「納得しろとは言いませんわ。結局は、私自身の為」

シャル「ずるいよ……セシリア……」

セシリア「……そう、私は、卑怯な女ですわ」

セシリア「一夏さんとお付き合いさせて頂く前は、ただ醜く一夏さんを求めていました」

セシリア「そして今は、貴女の想いを台無しにしてまで、自分の優位性を誇示しようとして……」

セシリア「……私は、掴んだ一夏さんを手放すつもりなんて、ありませんわ」

セシリア「さあ、私の踏み台になってくださいな」

シャル「……踏み台にはならない。セシリアがなってよ」

セシリア「……」

216: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:17:23.13 ID:DyykrnwXo
シャル「いいよ。相手になる」

シャル「セシリアが、全力の僕と戦いたいならそうする」

シャル「僕だって……セシリアに負けっ放しは嫌だよ。セシリアを完膚なきまでに負かして、一夏に失望してもらおう」

セシリア「やっとその気になって頂けましたか」

シャル「……セシリア、一言だけ、許してね」

シャル「ごめん」

セシリア「シャルロットさん……」

シャル「さ、僕から先に出るね。危ないから下がってて」

シャル「セシリア。負けないよ」

セシリア「……ええ。私も負けませんわよ」

217: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:20:14.33 ID:DyykrnwXo
―――――


一夏「……」ソワソワ

箒「す、少しは落ち着かないか」

ラウラ「箒こそ落ち着け。今更私達が何かを変えられるわけではないだろう」

一夏「そ、そうだな。そうだよな」

箒「い、いや、私は元から落ち着いているぞ?」

ラウラ「……ん、二人が出てきたようだ」

一夏「……あ……」

箒「どうした?」

一夏「二人共……なんて言うのかな、良い顔をしてる気がするんだ」

箒「言われてみれば……」

ラウラ(シャルロット……)

218: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:22:30.75 ID:DyykrnwXo
千冬「試合、開始!」


セシリア「先手必勝! 頂きますわよ!」ドンドンッ

シャル「そんなもの!」グンッ

セシリア(距離を詰めてきた……? 近接戦闘に持ち込むつもり?)

セシリア「そうはさせません! 撃ち落とさせて頂きますわ!」

シャル「たあああっ!!!」

シャル(少しは貰っても構わない! まずはセシリアに張り付く!)

セシリア「くっ……! 最初からシールドは放棄するつもりですわね!?」

セシリア(防御と回避を捨てられた以上、止められませんわ……寄られる前に削り切るしか!)

シャル「……捕まえたっ!!!」

セシリア「く……!?」

219: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:23:40.37 ID:DyykrnwXo
シャル「この距離、どうする? ミサイルは自分を巻き込むし、ブルーティアーズもしっかり狙いを定めないと、自分に当ててしまう」

シャル「レーザーライフルは小回りが利かないし、そもそもセシリアは遠距離の方が得意だよね?」

セシリア「丁寧なご説明、感謝致しますわ」フッ

シャル(ライフルを戻した!? 何を!?)

セシリア「おおよそは、当たりですわよ!」ブォンッ

シャル「なっ……近接ブレード……!?」ギィン

シャル(確かにブルーティアーズの装備にはあったけど……何故自分から格闘戦を……)

シャル「……!?」


鈴「ちょ、ちょっと一夏! あれって……!」

箒「間違いない……雪片弐型だ……」

一夏「……」

220: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:27:31.43 ID:DyykrnwXo
シャル「な、何でセシリアが雪片弐型を……」

セシリア「理由は話さなくてもお分かりですわよね?」

シャル「いつの間に一夏から……いや、そもそも零落白夜は白式のワンオフ・アビリティーで……!」

セシリア「考えてる時間なんて、ありませんわよ!」

シャル(……落ちつくんだ。いくら雪片弐型でも、使い手がセシリアなら宝の持ち腐れ……! ブレードの扱いなら僕の方が上……)

シャル「くっ……!」ガキンッ

シャル(何で……? 動きは速いし、振りも真っ直ぐで迷いが無い……!)

セシリア「一夏さん直伝! 特訓の成果、見せますわ!」

シャル(……こっちのシールドはある程度削られているから、防御は駄目。絶対回避が要求される)

シャル(距離を取る? そうすればさっきの捨て身は完全に無駄になる! しかもセシリアの得意な遠距離戦!)

221: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:29:39.67 ID:DyykrnwXo
セシリア「……ねえ、シャルロットさん?」ブォンッ

シャル「……喋ってる暇、あるの?」

セシリア「やはり手に馴染みますわ。一夏さんと同じ武器というのは、嬉しいものですわね」

シャル「……」

セシリア「それも一夏さんの指導の賜物ですわ。私も、ここまで出来るとは思っていませんでした」

シャル「一夏一夏一夏……うるさい……」

セシリア「なら、無理矢理にでも口を塞がせれば良いでしょう?」

シャル「……」

セシリア「はぁっ!!」ブンッ

シャル(今だ!)

シャル「言われなくても、塞ぐよ!!!」ジャキ

セシリア(く……パイルバンカー!?)

222: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:32:26.00 ID:DyykrnwXo
シャル「油断し過ぎ!」ドズン

セシリア「ぐっ……?」

シャル「このまま、一気に撃ち抜く!」

セシリア「……ええ……受けて立ちますわ」

セシリア「全砲門、開きますわよ!」

シャル(この距離で!? でも、関係無い!)

シャル「ああああああっ!!!」



千冬(まずい……!)

千冬「両者、今すぐ攻撃を止めろ!!!」

山田「二人とも、試合を中止してください!」

223: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:45:55.08 ID:DyykrnwXo


・・・

・・・・・

・・・・・・・


セシリア「ん……」

シャル「おはよう、セシリア」

セシリア「シャルロットさん……?」

シャル「ごめんね、一夏じゃなくて」

セシリア「それは構いませんわ……私、気を失っていましたのね」

シャル「うん」

セシリア「クラス代表は……どうなりましたの?」

シャル「セシリアの勝ち。シールドは僕の方が先に切れたみたいだから」

シャル「織斑先生、カンカンだった。『馬鹿みたいなチャンバラをしてどうする。他の生徒の参考にならないだろう』だって」

シャル「……僕も正直、セシリアらしくないなとは思ったよ」

224: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:48:06.24 ID:DyykrnwXo
シャル「最後だってそうだよ。確かにシールドを先に削れば勝ちだから、自分を巻き込んでもやれば勝てるけど」

セシリア「あれで構いませんわ。プライドを捨ててでも、一夏さんを渡したくないというアピールですわよ」

シャル「……」

セシリア「一夏さんは……渡しません」

シャル「うん……僕は本気だったよ。本気を出してセシリアに負けたんだ」

セシリア「……シャルロットさん。先ほどは、貴女に酷い事を……」

セシリア「試合中もそうですわね。言葉での攻撃も、行いました。申し訳ありませんでしたわ」

シャル「ううん。僕の方こそごめん」

セシリア「ならこれでもう。お相子ですわね」

シャル「そうだね」

セシリア「これからはまた……今までのように」

シャル「……うん、ありがとう。セシリア……」

225: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:52:17.90 ID:DyykrnwXo
シャル「……一つだけ、聞いてもいいかな?」

セシリア「どうぞ?」

シャル「雪片弐型、なんだけど」

セシリア「ああ、あれはよく出来たレプリカですわ」

シャル「え……?」

セシリア「形だけでなく、能力発動時のエフェクトまで完璧に再現致しましたわ」

シャル「そんなの、よく作ってくれたね……」

セシリア「そこはまぁ、人脈ですわよ」

シャル「びっくりさせないでよ……何て演出仕掛けてくるんだ、って思った」

セシリア「申し訳ありませんでしたわ。でも、効果は抜群でしたでしょう?」

シャル「うん……ね、セシリア」

セシリア「はい?」

シャル「一回貸してほしい、って言ったら……怒る?」

セシリア「ええ。勿論、怒りますわよ♪」

226: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:54:22.22 ID:DyykrnwXo
シャル「だよね……」

セシリア「まぁ、私もほとんど使う機会は無さそうですわ」

セシリア「でも、そこは特権として、黙認して頂きたいですわね」

シャル「……セシリアには敵わないよ」

セシリア「他の女性には、負けたくありません」

シャル「そっか……」

シャル「じゃあ、僕は戻るよ。一夏を呼んでくるね」

シャル「一夏、僕とセシリアに仲直りしてもらいたくて、二人にしてくれていたんだ」

セシリア「そうでしたの……」

シャル「セシリア、おめでとう。クラス代表の事も、一夏の事も」

セシリア「はい。ありがとうございます」


シャル(心からそう思えるよ。ありがとう、セシリア)

227: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/10(金) 23:57:01.24 ID:DyykrnwXo
一夏「セシリア、お疲れ」

セシリア「ありがとうございます、一夏さん」

一夏「でも、あの時は正直焦ったぜ。無茶し過ぎだろ」

セシリア「負けたくなかったのですわ。一夏さんとの約束でしたもの」

一夏「そうだな。俺が知らないセシリアを知ることが出来たし、結果オーライだ」

一夏「教えてる時はそうも感じなかったけど、遠くから見るとすげえ新鮮だった」ギュッ

セシリア「あら……?」

一夏「っと、嫌か?」

セシリア「まさか。ただ、随分と自然に手を握れるようになりましたわね……」

一夏「まあな」

セシリア「最初の頃からは、想像も出来ません」

一夏「あぁ、あの時は汗が、汗が、って二人で慌ててたっけな」

セシリア「ふふっ……あの気持ち、忘れたくは無いですわ」

228: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/11(土) 00:04:23.93 ID:zdeQAJ8Ro
セシリア「さ、一夏さん。私が勝ちましたので、何かご褒美を頂けません?」

一夏「お、良いぜ。何が欲しい?」

セシリア「……手を繋いだら、次は……」

一夏「あ、ああ……」ギシッ


セシリア「……///」

一夏「……///」

セシリア「その、そんなに近くで見つめられると……///」

一夏「……悪い……えーと、いいか……?」

セシリア「は……はい///」

229: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/11(土) 00:07:23.87 ID:zdeQAJ8Ro
一夏「……///」

セシリア「……///」

一夏「も、もう一回寝た方がいいんじゃないか? 気を失っていたんだし///」

セシリア「そ、そうですわね!それでは///」ガバッ

一夏「お、おやすみ、セシリア!」

セシリア「……」

一夏「……」

セシリア「……やっぱり、嫌」

一夏「……え?」

セシリア「帰って、欲しくないですわ。私は、一夏さんともっと話の続きがしたくて……」

一夏「……分かったよ、セシリア。もっと傍に居るから、な」

セシリア「はい……一夏さん……」

230: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/11(土) 00:09:48.66 ID:zdeQAJ8Ro
―――――


セシリア「一夏さん♪ あ~ん♪」

一夏「あーん……んぐんぐ……うん、大分マシになってきたな」

セシリア「本当ですの? うふふっ、良かったですわ♪」

鈴「『大分マシ』って言ってたじゃない。一夏。口直しに酢豚食べる?」

セシリア「駄目ですわ。私も、また別のメニューを用意していましてよ?」

ラウラ「同じ物ばかりでは飽きるのではないか?」

セシリア「失礼ですわね! ちゃんと中身を変えてますわよ!」

箒「ほら一夏。飲み物だ」

セシリア「箒さん!? 一夏さんのお飲物は私が注ぎますわ! 下がってください!」

シャル「まぁまぁ。落ち着いて食事を楽しもうよ」

セシリア「実の所、貴女が一番油断なりませんわよ!」

シャル「これは厳しいなぁ」

231: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/11(土) 00:13:40.31 ID:zdeQAJ8Ro
セシリア「それよりも……一夏さん!? そこはしっかりと断ってください!」

セシリア「あまりの態度に、私も自信を無くしますわよ!」

一夏「少しは落ち着けって。慌てなくても、俺はセシリアが好きだからな」

セシリア「なっ……!?///」

鈴「はぁー……」

ラウラ「」イライラ

箒「」フラリ

シャル「さすが一夏。そのサラッとした感じが良いよね」

セシリア「そ、そんな言葉で簡単に手懐けられる私ではありませんわよ」

一夏「ならどうりゃいいんだ?」

セシリア「え、え~と……それは~……そう! 今ここで私とキスを……はっ!?///」

232: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/11(土) 00:16:54.80 ID:zdeQAJ8Ro
一夏「……マジかよ」

シャル「マジらしいよ一夏。大丈夫、僕はしっかり見てるからね」

一夏「いや、それはさすがに……」

セシリア「こうなったら、もうヤケクソですわ」ガシッ

一夏「え……いやちょっと待てセシリア! 落ち着いて……!」

セシリア「落ち着ける訳がありませんわー!!!」

一夏「おああああっ!」



シャル「あーあ……本当、やれやれだよ」

シャル「二人共、お幸せにね」

233: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2011/06/11(土) 00:18:26.00 ID:zdeQAJ8Ro
おしまい